2017/01/19(木) - 08:55
1月15日に行われた美ら島オキナワセンチュリーラン。一足先に冬を脱出して、快適にロングライドを楽しめる”抜け駆けリゾートライド”に今年も編集部がお邪魔してきました。それでは100kmのシーサイドコースのレポートをお届けしましょう。
青い空と海に挟まれて走る美ら島オキナワセンチュリーラン
今冬最大の寒波に列島が襲われた1月の第3週。普段は自転車の上で苦しむ熱心なサイクリストの多くも、きっとこの週末は寒さに喘いでいたであろう。そんな本州を尻目に、桜の花咲く沖縄本島へ1900人のサイクリストたちが美ら島オキナワセンチュリーランに参加するべく集まった。
今年で8年目を迎え、年始の走り初め大会として多くのサイクリストに認知されてきた感のある美ら島オキナワセンチュリーラン。今年もスタート/ゴールとなるのは、沖縄本島の中部に位置する恩納村のコミュニティセンターだ。沖縄自動車道屋嘉ICから約15分ほどで、那覇からだと1時間ほど。もちろん、那覇空港から自転車で大会前日ライドと洒落こむこともできる。
キャノンデールブースではカズさんがコースマップを配布
行き交う人々にマップを配布していた
レンタサイクルを借りたみなさん
天気を祈るテルテル坊主
大会前日となる14日はメイン会場にはキャノンデールやジャイアント、ブロンプトンといった多くのブースが立ち並び、展示や販売、そして最新モデルの試乗なども用意され、多くの人が楽しんでいた。試乗もほかのイベントでありがちな狭いコースを走らされるというものではなく、会場周辺の道路で思う存分試すことができるというのだから、購入を検討しているメーカーがある人にとっては、嬉しいだろう。
そうそう、この大会のユニークなポイントとしてはレンタサイクルが充実していることも挙げられる。アンカーのRS9やヨネックスのカーボネックスなど高級カーボンロードから、初心者にもやさしいクロスバイクまで、事前に申し込みしておけば、大会会場で受け取ることができるのだ。飛行機用の輪行袋を持っていない人や手間が煩わしいと感じる人、普段より良いバイクで参加したいという人にとっては魅力的なシステムだ。
白熱したプッシュバイクOKINAWA
子供たちも真剣勝負だ
キッズの表彰台は大わらわ
駐車場に近い、野球場側では沖縄県サイクルスポーツ振興協会が主催するプッシュバイクのレースも行われており、子供たちが真剣勝負を繰り広げている。昨年から沖縄本島のみならず、宮古島、久米島、石垣島でも行われているシリーズ戦で、この大会でも多くの子供たちが集まった。芝生の上で行われるため転倒しても怪我のリスクも少なく、親御さんも安心して参加させることができるように配慮されていた。
また、受付では大会協賛社であるANA利用者には優先レーンが用意され、スムーズな手続きが可能になっている。受付を出た中庭には、明日の天気が良くなるようにと願いを込めたてるてる坊主がずらりと吊られているのも、この大会の風物詩。天気予報では晴れ時々曇りということだが、晴天を祈念してここは私たちもてるてる坊主を作ることに。そして、最後には豪華な賞品が当たる抽選会も行われ、大きく盛り上がりを見せる中、前夜祭はお開きとなった。
シーサイドコース、スタート!
さて、明くる15日。夜空が白み始める前から、大会会場には多くの人が集まってくる。最長種目となる160kmコースに参加する皆さんだ。スタジアムライトによって煌々と照らされたグラウンドにずらりと整列した参加者の皆さんが、朝焼けに染まる空の下、走りだしていった。
その様子を見送ると、つかの間会場に静けさが戻る。100kmコースのスタート時刻までは2時間ほど間があるからだ。この隙に朝ご飯を掻き込み、自転車のチェックを済ませ、準備を整える。そうしているといつの間にやら空は完全に明るくなり、100kmの参加者も大半がグラウンドに集まってきた。
恩納村観光大使となった益子直美さん
道の達人!
キャノンデールの社員さんも走り始めました
恩納村のマスコットナビーちゃんと平野さん
時々、通り雨がぱらつくものの基本的に路面はドライで昨年の大雨が嘘のよう。多少風は強いが、元気な序盤が向かい風ということで、疲れてくる後半ではむしろ助けになってくれそうだ。沖縄とはいえ、1月なので半袖の参加者は少ないが、それでも本州に比べれば皆さんかなりの軽装だ。筆者自身、出走前はウィンドブレーカーを羽織っていたが、走りだしてすぐに脱ぎ、半袖姿で走るほどの気温であった。
恩納村観光大使に任命された益子直美さんや、ゲストの平野由香里さんが見送る中、大会中でもっとも参加者の多い100kmコースがスタート。スタートしていく参加者も、いろいろなタイプの人がいるようでバッチリ決めたロードレーサーからレンタルのクロスバイクで参加する女性や小径車に乗ったカジュアル派ライダーまで十人十色な車列が、名護方面へと北上していく。
御菓子御殿の前を行きます
海を左手に眺めながら走っていく
青い海が広がる
恩納村から、ツール・ド・おきなわのメイン会場としても有名な名護市へと向かう国道58号線は細やかなアップダウンが続くものの、基本的に勾配は緩やか。風も強いがスタートしたばかりとあって、大集団が形成されているので思ったよりも脚は使わなくてすみそうだ。
途中には紅いもタルトで有名な御菓子御殿や、沖縄らしいビーチリゾートホテルが現れ、観光気分を高めてくれる。主要幹線道路であるため車の往来は多めだが、路肩が広くとられているので走りやすい。快速ペースで海沿いを走っていき、最初のエイド名護市民会館へ。
黒糖まんじゅうにちんすこう
女性トリオも参加されていました
名護市民会館の中庭にたくさん自転車が並びました
名護シールをペタリ
信号待ちで一枚!
海岸に建てられた名護市民会館のエイドではみなを待っていたのは沖縄らしい黒糖まんじゅう。本州のあんことはまた違った甘味のある味で、ペロリと平らげる。エイドでは自治体の市章が入ったシールをゼッケンに貼ってもらうのが、この大会の通過チェック。100kmコースは、恩納村、名護市、本部町、今帰仁村の4つの市町村章のシールを集める旅となる。ここでは、「ナ」をベースにハトの形に図案化したデザインの名護シールをもらったら、再びコースイン。
ここからは、「シーサイドコース」の面目躍如ともいえる、絶景スポットが目白押しの大会ハイライトポイント。でも、そこにたどり着くために立ちはだかる壁もあったりなかったり。美ら島の魅力を詰め込んだ100km、シーサイドコースのレポート後編へと続きます。
text&photo:Naoki.YASUOKA

今冬最大の寒波に列島が襲われた1月の第3週。普段は自転車の上で苦しむ熱心なサイクリストの多くも、きっとこの週末は寒さに喘いでいたであろう。そんな本州を尻目に、桜の花咲く沖縄本島へ1900人のサイクリストたちが美ら島オキナワセンチュリーランに参加するべく集まった。
今年で8年目を迎え、年始の走り初め大会として多くのサイクリストに認知されてきた感のある美ら島オキナワセンチュリーラン。今年もスタート/ゴールとなるのは、沖縄本島の中部に位置する恩納村のコミュニティセンターだ。沖縄自動車道屋嘉ICから約15分ほどで、那覇からだと1時間ほど。もちろん、那覇空港から自転車で大会前日ライドと洒落こむこともできる。




大会前日となる14日はメイン会場にはキャノンデールやジャイアント、ブロンプトンといった多くのブースが立ち並び、展示や販売、そして最新モデルの試乗なども用意され、多くの人が楽しんでいた。試乗もほかのイベントでありがちな狭いコースを走らされるというものではなく、会場周辺の道路で思う存分試すことができるというのだから、購入を検討しているメーカーがある人にとっては、嬉しいだろう。
そうそう、この大会のユニークなポイントとしてはレンタサイクルが充実していることも挙げられる。アンカーのRS9やヨネックスのカーボネックスなど高級カーボンロードから、初心者にもやさしいクロスバイクまで、事前に申し込みしておけば、大会会場で受け取ることができるのだ。飛行機用の輪行袋を持っていない人や手間が煩わしいと感じる人、普段より良いバイクで参加したいという人にとっては魅力的なシステムだ。



駐車場に近い、野球場側では沖縄県サイクルスポーツ振興協会が主催するプッシュバイクのレースも行われており、子供たちが真剣勝負を繰り広げている。昨年から沖縄本島のみならず、宮古島、久米島、石垣島でも行われているシリーズ戦で、この大会でも多くの子供たちが集まった。芝生の上で行われるため転倒しても怪我のリスクも少なく、親御さんも安心して参加させることができるように配慮されていた。
また、受付では大会協賛社であるANA利用者には優先レーンが用意され、スムーズな手続きが可能になっている。受付を出た中庭には、明日の天気が良くなるようにと願いを込めたてるてる坊主がずらりと吊られているのも、この大会の風物詩。天気予報では晴れ時々曇りということだが、晴天を祈念してここは私たちもてるてる坊主を作ることに。そして、最後には豪華な賞品が当たる抽選会も行われ、大きく盛り上がりを見せる中、前夜祭はお開きとなった。

さて、明くる15日。夜空が白み始める前から、大会会場には多くの人が集まってくる。最長種目となる160kmコースに参加する皆さんだ。スタジアムライトによって煌々と照らされたグラウンドにずらりと整列した参加者の皆さんが、朝焼けに染まる空の下、走りだしていった。
その様子を見送ると、つかの間会場に静けさが戻る。100kmコースのスタート時刻までは2時間ほど間があるからだ。この隙に朝ご飯を掻き込み、自転車のチェックを済ませ、準備を整える。そうしているといつの間にやら空は完全に明るくなり、100kmの参加者も大半がグラウンドに集まってきた。




時々、通り雨がぱらつくものの基本的に路面はドライで昨年の大雨が嘘のよう。多少風は強いが、元気な序盤が向かい風ということで、疲れてくる後半ではむしろ助けになってくれそうだ。沖縄とはいえ、1月なので半袖の参加者は少ないが、それでも本州に比べれば皆さんかなりの軽装だ。筆者自身、出走前はウィンドブレーカーを羽織っていたが、走りだしてすぐに脱ぎ、半袖姿で走るほどの気温であった。
恩納村観光大使に任命された益子直美さんや、ゲストの平野由香里さんが見送る中、大会中でもっとも参加者の多い100kmコースがスタート。スタートしていく参加者も、いろいろなタイプの人がいるようでバッチリ決めたロードレーサーからレンタルのクロスバイクで参加する女性や小径車に乗ったカジュアル派ライダーまで十人十色な車列が、名護方面へと北上していく。



恩納村から、ツール・ド・おきなわのメイン会場としても有名な名護市へと向かう国道58号線は細やかなアップダウンが続くものの、基本的に勾配は緩やか。風も強いがスタートしたばかりとあって、大集団が形成されているので思ったよりも脚は使わなくてすみそうだ。
途中には紅いもタルトで有名な御菓子御殿や、沖縄らしいビーチリゾートホテルが現れ、観光気分を高めてくれる。主要幹線道路であるため車の往来は多めだが、路肩が広くとられているので走りやすい。快速ペースで海沿いを走っていき、最初のエイド名護市民会館へ。





海岸に建てられた名護市民会館のエイドではみなを待っていたのは沖縄らしい黒糖まんじゅう。本州のあんことはまた違った甘味のある味で、ペロリと平らげる。エイドでは自治体の市章が入ったシールをゼッケンに貼ってもらうのが、この大会の通過チェック。100kmコースは、恩納村、名護市、本部町、今帰仁村の4つの市町村章のシールを集める旅となる。ここでは、「ナ」をベースにハトの形に図案化したデザインの名護シールをもらったら、再びコースイン。
ここからは、「シーサイドコース」の面目躍如ともいえる、絶景スポットが目白押しの大会ハイライトポイント。でも、そこにたどり着くために立ちはだかる壁もあったりなかったり。美ら島の魅力を詰め込んだ100km、シーサイドコースのレポート後編へと続きます。
text&photo:Naoki.YASUOKA
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