2016/09/07(水) - 09:15
サイクルイベントで出会ったライダー達の愛車を紹介する企画「あなたの自転車見せてください」。今回は国内でも最大規模を誇るシマノ鈴鹿ロードレースに参加されていた女性たちのバイクをピックアップします。
横谷里紗さん(INSPIRE RACING TEAM)スペシャライズド S-Works Amira
「私、足がないので、それ以上に進んでくれるところが気に入っています」と愛車を紹介してくれたのはINSPIRE RACING TEAMの横谷里紗さんだ。今まではヒルクライムレースを中心に出場していたとのことだが、最近はロードレースにも出場しはじめたという。シマノ鈴鹿ロードも初めての出場だ。
シマノ鈴鹿ロードの2周の部を走り切った横谷さんは「大勢の人達とレースした経験がなかったので、今は無事に帰ってこれてホッとしています」という。「コースはアップダウンも多くて勝負どころもあったのかなと感じました。前の方で落車が起きてしまって、今年の結果は振るいませんでしたが、また来年挑戦したいです」と早くも来年に向けて気合十分なよう。
ピンクとライトブルーをアクセントカラーとしたバイクコーディネートが決まっているS-Works Amira。「元々は白黒のカラーでしたが、単調だったので、カッティングシートで色をつけてみました」と横谷さん。実際に作業してくれたのは旦那さんとのことで、トップチューブには「ANGEL PEQUENO(小さな天使)」といれられている。このエピソードを聞いた編集部員は酷暑の鈴鹿の気温が5℃ばかり上がった気がしたという。ごちそうさまでした。
ホイールは新調したばかりというカンパニョーロ BORA ONEは「ホイールが風を切って進んでくれるようです」とインプレする。クランクは身長に合わせるためにディズナ ラ・クランクだが、チェーンリングはプラクシスワークスと競技志向が強めのパーツ構成となっていた。
長屋桃子さん、池野沙織さん(バルバクラブ エチゼン)オルベア ORCA
白色をベースにカラフルなカラーリングがあしらわれたオルベア ORCAを駆るのはバルバクラブ エチゼンの長屋桃子さんと池野沙織さんという2人だ。このカラーリングはオルベアのカラーオーダーシステム「MyO」を利用してペイントしたもので、カスタマイズ可能なところは全て色をつけているという。ステムやシートピラーは改めて塗装屋に依頼して塗られたものだ。
まずオリジナルペイントに挑戦したのはバルバワークス エチゼンストアに勤務する長屋桃子さんだ。ピンク、水色、オレンジ、黄色、黄緑はバルバワークス各店舗のイメージカラーとなっており、1台でバルバワークスが表現されている。ちなみに長屋さんが働くエチゼンストアのカラーはピンクだ。
その長屋さんが池野さんに「レースバイクを買うなら!」と勧めたのがオルベア ORCAだという。もちろんMyOでのオリジナルカラーで、長屋さんのバイクから色の配置を変えたバルバワークス仕様とされている。「以前、乗っていたバイクと比べてフレームが硬く、力を推進力に変えてくれるので非常に気に入っています」とインプレするのはレース志向が強い池野さんだ。
ORCAを勧めた長屋さんももちろんレース志向の方で、2人ともパワーメーターを利用したトレーニングを積んでいるという。機材も本気のアッセンブルがされており、長屋さんの足元にはENVE、池野さんの足元には、結果を残すために借りたというコリマのホイールが装着されていた。
尾木恵里さん(大阪トライアスロン倶楽部)キャノンデール SLICE
大会初日、チームタイムトライアル レディースに出場していた尾木恵里さん。大阪トライアスロン倶楽部に所属していることからもわかるように、尾木さんはバイク、ラン、スイムどの種目も楽しむトライアスリート。普段から出場するトライアスロンのために用意したというエアロバイクはキャノンデール SLICEだ。
「SLICEが活躍するのはトライアスロンとシマノ鈴鹿ロードですね。気に入っているポイントはローターのQ-Ringsです。」という尾木さん。長い時間ペースを保つために楕円のチェーンリングを使用しているのだろう。エクステンションバーとベースバーに落差がないポジションは、チームの代表である溝端祐一さんに見てもらったのだという。
トップチューブバッグやシート裏の替えタイヤはトライアスロンに出場するときの状態そのまま。また、サドルにつけられたお守りは、エアロヘルメットを着用したライダーのグラフィック入り。ウェアもトライアスロン用ノースリーブウェアに薄い上着を羽織っていた。随所で尾木さんがトライアスリートであることを感じさせられた。
涌本紗代子さん(Team スクアドラ)グラファイトデザイン Zaniah-s
大阪に店舗を構えるプロショップ、スクアドラの涌本紗代子さんが乗る愛車は、グラファイトデザインのZaniah-sだ。このバイクを選んだ理由は、ご主人が元々グラファイトデザインのバイクに乗っており、その姿を見ているうちに自分もグラファイトデザインのバイクでよく言われる「しなり」を体感したくなったからだという。
「Zaniah-sは登りがすごく軽く、平地も気持ちよく進んでくれる良いバイクです」と涌本さん。普段から峠でヒルクライムの練習をしているレース派で、シマノ鈴鹿ロードのようなレースイベントによく出場されているとのこと。日曜日のチームTTレディースでは2位に入賞するほどの健脚の持ち主だ。
バイクのこだわりは身長に合わせたフレームサイズと、ハンドルとサドルの落差をつけるためのPROのアジャスタブルステム。コンポーネントも小さな手でも握りやすいシマノ ULTEGRA Di2としている。加えて、フレームのカラーもオーダーで、見る角度によって色が変わるラメ入り塗装という。
ドロミさん(リボルバー)コラテック DOLOMITI SL
チームリボルバーに所属するドロミさん。愛車がコラテックのDOLOMITI SLなので、親しみを込めてそう呼ばれているのだそう。愛車のこだわりもDOLOMITI SLのバイクそのものだ。「この自転車を見た時にピンと来るほどカラーが気に入っています」とドロミさん。
ドロミさんは今年の4月からロードバイクに乗り始めたという。「中学生の時からずっとロードバイクをやってみたいという思いがあって、社会人になったので始めてみました。今は峠までサイクリングにいったりして楽しんでいますが、将来的には知らない土地まで足を運んでみたいです」とこれからロードバイクを思い切り楽しむのだそう。
市川万那美さん(チームボンバー)トレック Emonda S
速く走りたいと思う女子たちが気がついたら集まっていたというチームボンバー。メンバー4名の共通点は神戸のヤマダサイクルセンターで自転車を購入したということだという。週に1回のツーリングで仲良くなり「速く走りたいね(笑)」と言っているうちに本気で速く走りたくなってしまったメンバーが集まっているという。
そんな女子達の一人、市川万那美さんの愛車はトレック Emonda Sだ。市川さんのこだわりポイントは、「1年間、ずっと欲しいと思っていたエアロハンドル」というボントレガーのカーボンエアロハンドル「XXX Aero Handlebar」だ。
ホイールはヤマダサイクルセンターの店長 が応援の意味も込めて貸してくれたという。フロントはシマノDURA-ACE C50、リアはフルクラム RACING SPEED XLRと前後でちぐはぐとなっているため、市川さんはフランケンホイールと呼んでいるそう。「速く走りたい」という想いを体現する市川さんのバイクであった。
渡部春雅さん(GIANT港北Liv)リブ ENVE
2周の部女子では土日ともに優勝、3周の部女子では土曜日に3位、日曜日に優勝という好成績を残したGIANT港北Livの渡部春雅(かすが)さん。実は渡部さん、レースで勝つ自信は少なかったという。楽しんで走ろうと思った結果、好成績がついてきたのだという。渡部さんが自転車をはじめたのは3年前。トレイルランの仲間から自転車に誘われたことがはじめるキッカケとなった。今では「自転車は大好きです!」とのことだ。
中学2年生というヤングライダーが駆るバイクはジャイアントのレディースブランドLivからリリースされているレースバイクENVEだ。「実は自転車のことはよくわからないので、ジャイアント港北の方に全てお任せしています。でも、このバイクは大好きで、お気に入りです」と渡部さん。また、ハンドルバーには「お母さんだと思って見ると、頑張ろうという気になるんです」と可愛らしいステッカーが貼られている。
楽しく自転車に乗ることが好きな渡部さん。ロードだけではなくマウンテンバイクやトライアスロンも楽しんでいて、さらに色々なことにチャレンジしたいという。元気ハツラツとした渡部さんが活躍する姿は様々なスポーツイベントで見られるだろう。
text:Gakuto.Fujiwara
photo:Gakuto.Fujiwara,Naoki.YAUSOKA
横谷里紗さん(INSPIRE RACING TEAM)スペシャライズド S-Works Amira
「私、足がないので、それ以上に進んでくれるところが気に入っています」と愛車を紹介してくれたのはINSPIRE RACING TEAMの横谷里紗さんだ。今まではヒルクライムレースを中心に出場していたとのことだが、最近はロードレースにも出場しはじめたという。シマノ鈴鹿ロードも初めての出場だ。
シマノ鈴鹿ロードの2周の部を走り切った横谷さんは「大勢の人達とレースした経験がなかったので、今は無事に帰ってこれてホッとしています」という。「コースはアップダウンも多くて勝負どころもあったのかなと感じました。前の方で落車が起きてしまって、今年の結果は振るいませんでしたが、また来年挑戦したいです」と早くも来年に向けて気合十分なよう。
ピンクとライトブルーをアクセントカラーとしたバイクコーディネートが決まっているS-Works Amira。「元々は白黒のカラーでしたが、単調だったので、カッティングシートで色をつけてみました」と横谷さん。実際に作業してくれたのは旦那さんとのことで、トップチューブには「ANGEL PEQUENO(小さな天使)」といれられている。このエピソードを聞いた編集部員は酷暑の鈴鹿の気温が5℃ばかり上がった気がしたという。ごちそうさまでした。
ホイールは新調したばかりというカンパニョーロ BORA ONEは「ホイールが風を切って進んでくれるようです」とインプレする。クランクは身長に合わせるためにディズナ ラ・クランクだが、チェーンリングはプラクシスワークスと競技志向が強めのパーツ構成となっていた。
長屋桃子さん、池野沙織さん(バルバクラブ エチゼン)オルベア ORCA
白色をベースにカラフルなカラーリングがあしらわれたオルベア ORCAを駆るのはバルバクラブ エチゼンの長屋桃子さんと池野沙織さんという2人だ。このカラーリングはオルベアのカラーオーダーシステム「MyO」を利用してペイントしたもので、カスタマイズ可能なところは全て色をつけているという。ステムやシートピラーは改めて塗装屋に依頼して塗られたものだ。
まずオリジナルペイントに挑戦したのはバルバワークス エチゼンストアに勤務する長屋桃子さんだ。ピンク、水色、オレンジ、黄色、黄緑はバルバワークス各店舗のイメージカラーとなっており、1台でバルバワークスが表現されている。ちなみに長屋さんが働くエチゼンストアのカラーはピンクだ。
その長屋さんが池野さんに「レースバイクを買うなら!」と勧めたのがオルベア ORCAだという。もちろんMyOでのオリジナルカラーで、長屋さんのバイクから色の配置を変えたバルバワークス仕様とされている。「以前、乗っていたバイクと比べてフレームが硬く、力を推進力に変えてくれるので非常に気に入っています」とインプレするのはレース志向が強い池野さんだ。
ORCAを勧めた長屋さんももちろんレース志向の方で、2人ともパワーメーターを利用したトレーニングを積んでいるという。機材も本気のアッセンブルがされており、長屋さんの足元にはENVE、池野さんの足元には、結果を残すために借りたというコリマのホイールが装着されていた。
尾木恵里さん(大阪トライアスロン倶楽部)キャノンデール SLICE
大会初日、チームタイムトライアル レディースに出場していた尾木恵里さん。大阪トライアスロン倶楽部に所属していることからもわかるように、尾木さんはバイク、ラン、スイムどの種目も楽しむトライアスリート。普段から出場するトライアスロンのために用意したというエアロバイクはキャノンデール SLICEだ。
「SLICEが活躍するのはトライアスロンとシマノ鈴鹿ロードですね。気に入っているポイントはローターのQ-Ringsです。」という尾木さん。長い時間ペースを保つために楕円のチェーンリングを使用しているのだろう。エクステンションバーとベースバーに落差がないポジションは、チームの代表である溝端祐一さんに見てもらったのだという。
トップチューブバッグやシート裏の替えタイヤはトライアスロンに出場するときの状態そのまま。また、サドルにつけられたお守りは、エアロヘルメットを着用したライダーのグラフィック入り。ウェアもトライアスロン用ノースリーブウェアに薄い上着を羽織っていた。随所で尾木さんがトライアスリートであることを感じさせられた。
涌本紗代子さん(Team スクアドラ)グラファイトデザイン Zaniah-s
大阪に店舗を構えるプロショップ、スクアドラの涌本紗代子さんが乗る愛車は、グラファイトデザインのZaniah-sだ。このバイクを選んだ理由は、ご主人が元々グラファイトデザインのバイクに乗っており、その姿を見ているうちに自分もグラファイトデザインのバイクでよく言われる「しなり」を体感したくなったからだという。
「Zaniah-sは登りがすごく軽く、平地も気持ちよく進んでくれる良いバイクです」と涌本さん。普段から峠でヒルクライムの練習をしているレース派で、シマノ鈴鹿ロードのようなレースイベントによく出場されているとのこと。日曜日のチームTTレディースでは2位に入賞するほどの健脚の持ち主だ。
バイクのこだわりは身長に合わせたフレームサイズと、ハンドルとサドルの落差をつけるためのPROのアジャスタブルステム。コンポーネントも小さな手でも握りやすいシマノ ULTEGRA Di2としている。加えて、フレームのカラーもオーダーで、見る角度によって色が変わるラメ入り塗装という。
ドロミさん(リボルバー)コラテック DOLOMITI SL
チームリボルバーに所属するドロミさん。愛車がコラテックのDOLOMITI SLなので、親しみを込めてそう呼ばれているのだそう。愛車のこだわりもDOLOMITI SLのバイクそのものだ。「この自転車を見た時にピンと来るほどカラーが気に入っています」とドロミさん。
ドロミさんは今年の4月からロードバイクに乗り始めたという。「中学生の時からずっとロードバイクをやってみたいという思いがあって、社会人になったので始めてみました。今は峠までサイクリングにいったりして楽しんでいますが、将来的には知らない土地まで足を運んでみたいです」とこれからロードバイクを思い切り楽しむのだそう。
市川万那美さん(チームボンバー)トレック Emonda S
速く走りたいと思う女子たちが気がついたら集まっていたというチームボンバー。メンバー4名の共通点は神戸のヤマダサイクルセンターで自転車を購入したということだという。週に1回のツーリングで仲良くなり「速く走りたいね(笑)」と言っているうちに本気で速く走りたくなってしまったメンバーが集まっているという。
そんな女子達の一人、市川万那美さんの愛車はトレック Emonda Sだ。市川さんのこだわりポイントは、「1年間、ずっと欲しいと思っていたエアロハンドル」というボントレガーのカーボンエアロハンドル「XXX Aero Handlebar」だ。
ホイールはヤマダサイクルセンターの店長 が応援の意味も込めて貸してくれたという。フロントはシマノDURA-ACE C50、リアはフルクラム RACING SPEED XLRと前後でちぐはぐとなっているため、市川さんはフランケンホイールと呼んでいるそう。「速く走りたい」という想いを体現する市川さんのバイクであった。
渡部春雅さん(GIANT港北Liv)リブ ENVE
2周の部女子では土日ともに優勝、3周の部女子では土曜日に3位、日曜日に優勝という好成績を残したGIANT港北Livの渡部春雅(かすが)さん。実は渡部さん、レースで勝つ自信は少なかったという。楽しんで走ろうと思った結果、好成績がついてきたのだという。渡部さんが自転車をはじめたのは3年前。トレイルランの仲間から自転車に誘われたことがはじめるキッカケとなった。今では「自転車は大好きです!」とのことだ。
中学2年生というヤングライダーが駆るバイクはジャイアントのレディースブランドLivからリリースされているレースバイクENVEだ。「実は自転車のことはよくわからないので、ジャイアント港北の方に全てお任せしています。でも、このバイクは大好きで、お気に入りです」と渡部さん。また、ハンドルバーには「お母さんだと思って見ると、頑張ろうという気になるんです」と可愛らしいステッカーが貼られている。
楽しく自転車に乗ることが好きな渡部さん。ロードだけではなくマウンテンバイクやトライアスロンも楽しんでいて、さらに色々なことにチャレンジしたいという。元気ハツラツとした渡部さんが活躍する姿は様々なスポーツイベントで見られるだろう。
text:Gakuto.Fujiwara
photo:Gakuto.Fujiwara,Naoki.YAUSOKA
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