2016/02/12(金) - 09:28
2月6日~7日の2日間、埼玉県戸田市の彩湖・道満グリーンパークにて「彩湖モード大試乗会」が開催された。8回目となった今年は、20のブランドから100台以上の試乗車が集結。200名以上が来場し、大盛況となったこのイベントの模様をレポートする。
厳しい寒さが一段落した2月最初の週末。埼玉県戸田市にて合同試乗会「彩湖モード」が開催された。今でこそ各地のショップで複数のメーカーを集めた合同試乗会が開催されているが、彩湖モードはそのはしりとも言うべきイベントで、今年で開催8回目になる。
会場となったのは、関東近郊のサイクリストにとってはお馴染みとも言える埼玉県戸田市の彩湖・道満グリーンパーク。2箇所のアップダウンを含む1周5.3kmの試乗コースで、憧れの最新バイクを心ゆくまで堪能することができるというイベントなのだ。
この週末の彩湖には、20のブランドからロードバイクを中心とした100台以上のバイクが集結した。アルゴン18、アンカー、カレラ、キャノンデール、サーヴェロ、ラピエール、シーポ、サーヴェロ、ラピエール、コルナゴ、デローザ、KHS、クォータ、マンハッタン、ピナレロ、オルベア、スコット、スペシャライズド、タイム、ウィリエールが一堂に会した。国内の大規模サイクルショーに勝るとも劣らない充実ぶりだ。
加えて、パイオニアのパワーメーター「ペダリングモニター」やスペシャライズドのS-WORKSシューズ、カスクのヘルメットなど、話題のパーツやアクセサリーも実際に体験することができる。また、各ブランドともに女性用バイクが用意され、ユニークなところでは小径車を並べるブースもあったり。
彩湖モードを合同で開催するのは「スポーツバイクファクトリー北浦和/ふじみ野スズキ」(北浦和店レコメンドショップページ)と「Over-Do(川越)」という、埼玉県内に店舗を構える2つのプロショップ。実はこのイベント、どちらかのショップのお客さんと、そのお友達までと参加者を限定している。それでも土日の2日間を通して200名以上の来場があった。
では、なぜ参加者を限定しているのか。それは、なるべく多くのバイクをじっくり心ゆくまで試乗してもらいたいから。彩湖モードでは、普段から使用するペダルを試乗車に装着してテストでき、順番待ちの時間が長くならない様にリストで管理を行っている。
そんな彩湖モードを楽しんでいた参加者のうちの1人、梶川真未さんの感想を伺ってみた。
「今年で2回目。やはり、マイシューズ&マイペダルで、サドル高もバッチリ合わせて、距離を乗って試せるのが彩湖モードの良い所ですね。短距離でフラットペダルだと、バイクの違いが良く分からないですし。今年は女性用モデルが多かったのも良かったですね。乗り味ももちろんですが、実際に自分のサイズにポジションを合わせたときの見た目や、写真とは異なる実物のカラーを確認できたことが大きな収穫でした。カタログやWebでは全く興味を惹かれなかった色のバイクでも、今日実際に見てみたら興味を惹かれました。改めて、こういう試乗会は大切だなと思わされましたね。」
主催した鈴木卓史さん(スポーツバイクファクトリー北浦和/ふじみ野スズキ)と戸津井俊介さん(Over-Do)にも、8回目を迎えた彩湖モードについて伺った。
鈴木卓史さん(スポーツバイクファクトリー北浦和/ふじみ野スズキ)
「私がお客様の立場で『こういう試乗会があったら楽しいだろうな』というのを実現したのが彩湖モードです。具体的には、長時間順番待ちをすることもなく、マイペダル&マイシューズで気持ちいいコースを走れるというのが、私が理想とする部分ですね。そして、弊社もOver-Doさんも『彩湖モードはアフターサービス』というのが基本的なコンセプトなのです。
今年は新たに服部産業(ウィリエール)さんや、インターマックスさんにも協力して頂きました。例年と流れは一緒なのですが趣向を変えており、KHSさんには小径車を、パイオニアさんにはペダリングモニターを持ってきていただきました。それと、去年の反省点を活かして、今年は各メーカーに女性モデルを用意して貰いました。女性モデルを試せる機会は少ないので、今回来場して頂いた女性サイクリストには満足して頂けたのではないでしょうか。
やはり、いいバイクに乗って皆さんに喜んでもらうことができ、開催する側としても嬉しいですね。「人生は見たり、聞いたり、試したりの3つの知恵でまとまっているが、多くの人は見たり聞いたりばかりで、一番重要な『試したり』をほとんどしない」という本田宗一郎の言葉がありますが、これも彩湖モードを開催する大きな理由の1つになっています。雑誌やウェブのインプレッションに加え、ぜひ良いバイクを自分の脚で知ってもらいたいのです。各社にご協賛頂いているため、乗り比べができるという点も好評を頂いております。
おかげ様で順調に参加者数が増えていますが、現状のキャパシティ的には200名前後がMAXではと考えております。しかし、より多くの方に参加していただきたいという思いもあり、来年に向けてどう工夫していくかを検討しなくてはなりません。ひとまず今年も多くの参加者の方に笑顔で帰って頂くことができて、嬉しいですね。良いバイクの味を知ってしまった方『あれも欲しい、これも欲しい』と今頃悩まれている頃だとは思いますが(笑)。」
戸津井俊介さん(Over-Do)
「この試乗会を開催するのは、『どうしたらお客様に、もっと笑顔になってもらえるのか』を我々なりに考えた結果なのです。正直、最初は大変でした。当時は各代理店さんに試乗車を送って貰って、それを自分たちで組み立てていましたから。
しかし、実際にやってみるとお客様にとても喜んで頂くことができ、開催を重ねるごとに手応えも大きくなってきました。それに伴って彩湖モードにメリットを感じてもらえるメーカー・代理店様も多くなってきて、今年も多くの出展を実現することができました。このイベントに関わる全ての人に支えられて、今年も彩湖モードが開催できたのです。
我々にとっての彩湖モードの大きなメリットは、お客様とコミュニケーションが増えること。売上の向上もそうなのですが、お客様から得られる情報はとても貴重で有益ですから。反対にお客様には、他のショップ以上に安心感や優越感を持ってもらえるのではと考えております。「ここのお店でお世話になれば、こんな楽しいイベントにも参加できるし、次のバイクを買う時にもじっくり試して決められる」と参加したお客様に思って貰えれば嬉しいですね。近年試乗会の数が多くなってきていますが、これからも来場者と出展側の双方にとってより意義のある彩湖モードを目指して行きたいです。」
彩湖モードは、毎年1月上旬に両ショップのホームーページで開催決定が告知され、参加者募集がはじまる。2店のお客さんまたはお客さん候補、紹介者が必要という、限定されたものではあるが、興味のある人は来年参加してみてはいかがだろう。来年も参加者の増加が予想されるため、申し込みは早めが良さそうだ。
text&photo:Yuya.Yamamoto
厳しい寒さが一段落した2月最初の週末。埼玉県戸田市にて合同試乗会「彩湖モード」が開催された。今でこそ各地のショップで複数のメーカーを集めた合同試乗会が開催されているが、彩湖モードはそのはしりとも言うべきイベントで、今年で開催8回目になる。
会場となったのは、関東近郊のサイクリストにとってはお馴染みとも言える埼玉県戸田市の彩湖・道満グリーンパーク。2箇所のアップダウンを含む1周5.3kmの試乗コースで、憧れの最新バイクを心ゆくまで堪能することができるというイベントなのだ。
この週末の彩湖には、20のブランドからロードバイクを中心とした100台以上のバイクが集結した。アルゴン18、アンカー、カレラ、キャノンデール、サーヴェロ、ラピエール、シーポ、サーヴェロ、ラピエール、コルナゴ、デローザ、KHS、クォータ、マンハッタン、ピナレロ、オルベア、スコット、スペシャライズド、タイム、ウィリエールが一堂に会した。国内の大規模サイクルショーに勝るとも劣らない充実ぶりだ。
加えて、パイオニアのパワーメーター「ペダリングモニター」やスペシャライズドのS-WORKSシューズ、カスクのヘルメットなど、話題のパーツやアクセサリーも実際に体験することができる。また、各ブランドともに女性用バイクが用意され、ユニークなところでは小径車を並べるブースもあったり。
彩湖モードを合同で開催するのは「スポーツバイクファクトリー北浦和/ふじみ野スズキ」(北浦和店レコメンドショップページ)と「Over-Do(川越)」という、埼玉県内に店舗を構える2つのプロショップ。実はこのイベント、どちらかのショップのお客さんと、そのお友達までと参加者を限定している。それでも土日の2日間を通して200名以上の来場があった。
では、なぜ参加者を限定しているのか。それは、なるべく多くのバイクをじっくり心ゆくまで試乗してもらいたいから。彩湖モードでは、普段から使用するペダルを試乗車に装着してテストでき、順番待ちの時間が長くならない様にリストで管理を行っている。
そんな彩湖モードを楽しんでいた参加者のうちの1人、梶川真未さんの感想を伺ってみた。
「今年で2回目。やはり、マイシューズ&マイペダルで、サドル高もバッチリ合わせて、距離を乗って試せるのが彩湖モードの良い所ですね。短距離でフラットペダルだと、バイクの違いが良く分からないですし。今年は女性用モデルが多かったのも良かったですね。乗り味ももちろんですが、実際に自分のサイズにポジションを合わせたときの見た目や、写真とは異なる実物のカラーを確認できたことが大きな収穫でした。カタログやWebでは全く興味を惹かれなかった色のバイクでも、今日実際に見てみたら興味を惹かれました。改めて、こういう試乗会は大切だなと思わされましたね。」
主催した鈴木卓史さん(スポーツバイクファクトリー北浦和/ふじみ野スズキ)と戸津井俊介さん(Over-Do)にも、8回目を迎えた彩湖モードについて伺った。
鈴木卓史さん(スポーツバイクファクトリー北浦和/ふじみ野スズキ)
「私がお客様の立場で『こういう試乗会があったら楽しいだろうな』というのを実現したのが彩湖モードです。具体的には、長時間順番待ちをすることもなく、マイペダル&マイシューズで気持ちいいコースを走れるというのが、私が理想とする部分ですね。そして、弊社もOver-Doさんも『彩湖モードはアフターサービス』というのが基本的なコンセプトなのです。
今年は新たに服部産業(ウィリエール)さんや、インターマックスさんにも協力して頂きました。例年と流れは一緒なのですが趣向を変えており、KHSさんには小径車を、パイオニアさんにはペダリングモニターを持ってきていただきました。それと、去年の反省点を活かして、今年は各メーカーに女性モデルを用意して貰いました。女性モデルを試せる機会は少ないので、今回来場して頂いた女性サイクリストには満足して頂けたのではないでしょうか。
やはり、いいバイクに乗って皆さんに喜んでもらうことができ、開催する側としても嬉しいですね。「人生は見たり、聞いたり、試したりの3つの知恵でまとまっているが、多くの人は見たり聞いたりばかりで、一番重要な『試したり』をほとんどしない」という本田宗一郎の言葉がありますが、これも彩湖モードを開催する大きな理由の1つになっています。雑誌やウェブのインプレッションに加え、ぜひ良いバイクを自分の脚で知ってもらいたいのです。各社にご協賛頂いているため、乗り比べができるという点も好評を頂いております。
おかげ様で順調に参加者数が増えていますが、現状のキャパシティ的には200名前後がMAXではと考えております。しかし、より多くの方に参加していただきたいという思いもあり、来年に向けてどう工夫していくかを検討しなくてはなりません。ひとまず今年も多くの参加者の方に笑顔で帰って頂くことができて、嬉しいですね。良いバイクの味を知ってしまった方『あれも欲しい、これも欲しい』と今頃悩まれている頃だとは思いますが(笑)。」
戸津井俊介さん(Over-Do)
「この試乗会を開催するのは、『どうしたらお客様に、もっと笑顔になってもらえるのか』を我々なりに考えた結果なのです。正直、最初は大変でした。当時は各代理店さんに試乗車を送って貰って、それを自分たちで組み立てていましたから。
しかし、実際にやってみるとお客様にとても喜んで頂くことができ、開催を重ねるごとに手応えも大きくなってきました。それに伴って彩湖モードにメリットを感じてもらえるメーカー・代理店様も多くなってきて、今年も多くの出展を実現することができました。このイベントに関わる全ての人に支えられて、今年も彩湖モードが開催できたのです。
我々にとっての彩湖モードの大きなメリットは、お客様とコミュニケーションが増えること。売上の向上もそうなのですが、お客様から得られる情報はとても貴重で有益ですから。反対にお客様には、他のショップ以上に安心感や優越感を持ってもらえるのではと考えております。「ここのお店でお世話になれば、こんな楽しいイベントにも参加できるし、次のバイクを買う時にもじっくり試して決められる」と参加したお客様に思って貰えれば嬉しいですね。近年試乗会の数が多くなってきていますが、これからも来場者と出展側の双方にとってより意義のある彩湖モードを目指して行きたいです。」
彩湖モードは、毎年1月上旬に両ショップのホームーページで開催決定が告知され、参加者募集がはじまる。2店のお客さんまたはお客さん候補、紹介者が必要という、限定されたものではあるが、興味のある人は来年参加してみてはいかがだろう。来年も参加者の増加が予想されるため、申し込みは早めが良さそうだ。
text&photo:Yuya.Yamamoto
Amazon.co.jp