2014/12/09(火) - 09:00
「今回は実際に走って、面白い記事を書くぞ」という誰かの鶴の一声で決定したCW編集部の「もてぎ7耐」参戦。過去最多という3,736名の参加者の皆さんと共に、仕事そっちのけで(?)秋の人気サーキットエンデューロを楽しんだ藤原、山本、磯部、細田、編集長綾野の参戦記をリレー形式でお届けします。
「おニューの愛車を見せびらかせたいだけでした」ヘタレ藤原
もてぎ7時間エンデューロ当日の私のテンションは人一倍高かった。そう自負している。通常サーキットイベントは実走取材が伴わないところ今回は実際に走ることができたり、いつも机を並べて仕事をしている仲間たちも一緒に参加するとなってはテンションがあがらないわけない。
いや、私のテンションは前々日から上がりっぱなしっだったかもしれない。というのもその日に私のニューバイクが納品されたから。出場が決まっているイベントに新しいマイバイクに乗らないわけにはいかない。仕事を放り出して箱を開けてしまうほどテンションは上がっていた。盛り上がっていることを悟られないよう平静を装ってみたけど、箱を開ける時顔はニヤニヤしてたみたいで、なんだかこっ恥ずかしい。
今回私がロードバイク2台目に選んだのは、トレック エモンダSL5。購入の決め手となったのはフレームカラーがライトグリーンのモノトーンという点とスペシャルコンテンツでのインプレコメントだ。コンポーネントはシマノ105とミドルグレードだが、バリバリのレーサーではない私にとっては十分な機材スペック。ちなみに、今のお気に入りポイントはスムーズにスピードが乗っていく加速感と装備されているホイールも同色にチューンされているところ。
さて、そんな状態で会場入りしているため仕事に手がつくわけもなく、取材は片手間にどうしてもなってしまう。レース開始前の編集長に無理を言ってあなたの自転車見せてくださいのフォーマットでおニューの愛車と写真を撮ってもらう。
愛車と遊びすぎて仕事の邪魔だったらしく私が第1走者を任される。これも私にはラッキーパンチ。一緒に走る機会が滅多にないプロライダー達とランデブーできるチャンスなのだ!スタートは最前列を陣取りプロ達と走ろうとしたけど、さすがにメイン集団のペースは早く、2周目のバックストレッチで千切れてしまう。その後は苦行を覚悟をしていたが、思っているよりも足残りがよく快速ペースで、のびのびとサーキット走行を楽しんでバトンタッチ。自転車の違いがわかるほど歴と経験は深くないが、足が垂れても踏めたのはきっとエモンダのおかげでしょう。
走り終わったらチーム取材や走行中の皆さんの写真を撮るためにパドック内をウロウロ。歩いてたら疲れるのでもちろんエモンダと一緒に。モータースポーツさながらサインボードをピットウォールから出して走行中の選手に情報を伝える本格的なチーム、いつ戻ってくるのかなとソワソワしているチームなどが出ていて、他のチームを見ていても面白いのがエンデューロレース。もちろん私達もチームメイトが通り過ぎれば声援を送り、写真をとってレースを楽んだ(はず)。
ちなみ最終走者も私が務め、7時間耐久という長丁場を噛み締められるフィニッシュを迎えた。少しでも多く走ろうと気合を入れて踏み込んでみたところ2周回完了したところで、足がつってしまい最終周回は悶絶・苦痛の周回となった。それもそれで自転車の楽しみと割り切れれば、十分にもてぎエンデューロを楽しめたと言えるでしょう。
「1周ごとに走り方を変えたり、パーツや補給食の違いを楽しんでみる」山本雄哉
「前日に組み上がったばかりの新車投入でホクホク顔が一転、ヘタレと呼ばれるにふさわしく疲れて険しい表情を見せてくれるはず」と思っている丁度そのとき。予想どおり過ぎてつまらないほど疲労困憊で戻ってきた後輩フジワラ。なんだ、つまらない。そんな事を思いながら、雨の降りしきるモテギへコースインした私。
個人的に考えているサーキットイベントの醍醐味は、やはり何度も同じ場所を走れること。「景色が変わらないから退屈」という声もあるが、モータースポーツの攻める場所箇所と休む箇所、コーナーのライン取りなど1周ごとに変えてみたりすると、私の様な一般的なサイクリストでも楽しめるもの。それは参加回数を重ねても同じで、GPSのログを取っていれば前回参加した際と数値上で比較することも可能だ。
さて、入社後初の取材で走って以来、個人的には約1年半振りとなるモテギ。今回の目標は最後まで垂れずに走ることで、機材テストと称して仕事を忘れて楽しんで走ってやろうという魂胆である。
まず、前回走った時と比較して大きな違いを体感したのが、レースの1ヶ月程前から使用しているローターの楕円チェーンリング「Q-Rings」。
前回はコンパクトクランクのインナー(34T)で登っていた、コース最大の難所とされる760mの直登「ダウンヒルストレート」を、ダンシングを交えながら52Tのアウターでこなすことができたのである。ゲストライダーが牽引する速い集団には追従できなかったが、登りでは多くの方をパスすることができたのだ。
正直なところ睡眠時間が充分ではなく、むしろ体調はやや悪いぐらいで、登りも非常に苦手なのだが、それだけにびっくりで、改めて楕円形状がもたらす効率の良さに感心。もてぎの様に下りの多いコースなら、真円では不要だと思っていた53Tを試してみたいなと思わせられた。
そうこう走っていると、短時間とはいえお腹が減ってくるもの。ここでポケットから取り出したのが、今回参加者全員に配られた「ウイダー エネイドゼリー」。普段、ロングライドでもエナジージェルではなくコンビニのおにぎり等を食べてしまうのだが、お守り代わりに、なんとなくポケットに忍ばせておいたのが大正解。
補給のためとはいえ集団で両手を離すのはリスキーなので、片手でキャップの開け閉めをできるエネイドゼリーは非常に安心であったし、ポケットへの収まりもグッドb。肝心の中身については「さすがはウィダー」と言いたくなるほど至って普通に美味しく、粘度と甘さが絶妙なためか、心拍数が高い時に補給してもインスリンショックが無く、口の中が酸っぱくならないので、後から水を飲む必要が無い点も個人的にはメリットと感じた。これからはライドの必需品になるかも?
あっという間におおよそ1時間/40km弱を走って、大きく垂れることも無くピットへ帰還。コース上に川が流れるバッドコンディションで、下りでタイヤが何度か滑ったものの無事に帰還出来て何より。そして個人的にびっくりしたのが、いつもなら起こっているはずの脚の痙攣がなかったことだ。
もちろん、Q-Ringsやエネイドゼリーによる効果も大きいが、出走前に飲んで置いた梅丹「2RUN」がバッチリ効いてくれたのだろう。錠剤型で水と共に飲むだけと非常に摂取しやすく、酸味や塩味の強いハイポトニック系ドリンクが苦手という方には福音の様なアイテムである。そのおかげで、大きなダメージもなく後の取材を続けることができたことを最後に記しておこう。
次回は、翌日のシクロクロスで昇格を目指し、誰よりも気合を入れてトレーニングしてきた磯部先輩にバトンタッチ!あれっ??でも、準備してない…
後編に続かない
text:Gakuto.Fujiwara, Yuya.Yamamoto
photo:CW編集部
「おニューの愛車を見せびらかせたいだけでした」ヘタレ藤原
もてぎ7時間エンデューロ当日の私のテンションは人一倍高かった。そう自負している。通常サーキットイベントは実走取材が伴わないところ今回は実際に走ることができたり、いつも机を並べて仕事をしている仲間たちも一緒に参加するとなってはテンションがあがらないわけない。
いや、私のテンションは前々日から上がりっぱなしっだったかもしれない。というのもその日に私のニューバイクが納品されたから。出場が決まっているイベントに新しいマイバイクに乗らないわけにはいかない。仕事を放り出して箱を開けてしまうほどテンションは上がっていた。盛り上がっていることを悟られないよう平静を装ってみたけど、箱を開ける時顔はニヤニヤしてたみたいで、なんだかこっ恥ずかしい。
今回私がロードバイク2台目に選んだのは、トレック エモンダSL5。購入の決め手となったのはフレームカラーがライトグリーンのモノトーンという点とスペシャルコンテンツでのインプレコメントだ。コンポーネントはシマノ105とミドルグレードだが、バリバリのレーサーではない私にとっては十分な機材スペック。ちなみに、今のお気に入りポイントはスムーズにスピードが乗っていく加速感と装備されているホイールも同色にチューンされているところ。
さて、そんな状態で会場入りしているため仕事に手がつくわけもなく、取材は片手間にどうしてもなってしまう。レース開始前の編集長に無理を言ってあなたの自転車見せてくださいのフォーマットでおニューの愛車と写真を撮ってもらう。
愛車と遊びすぎて仕事の邪魔だったらしく私が第1走者を任される。これも私にはラッキーパンチ。一緒に走る機会が滅多にないプロライダー達とランデブーできるチャンスなのだ!スタートは最前列を陣取りプロ達と走ろうとしたけど、さすがにメイン集団のペースは早く、2周目のバックストレッチで千切れてしまう。その後は苦行を覚悟をしていたが、思っているよりも足残りがよく快速ペースで、のびのびとサーキット走行を楽しんでバトンタッチ。自転車の違いがわかるほど歴と経験は深くないが、足が垂れても踏めたのはきっとエモンダのおかげでしょう。
走り終わったらチーム取材や走行中の皆さんの写真を撮るためにパドック内をウロウロ。歩いてたら疲れるのでもちろんエモンダと一緒に。モータースポーツさながらサインボードをピットウォールから出して走行中の選手に情報を伝える本格的なチーム、いつ戻ってくるのかなとソワソワしているチームなどが出ていて、他のチームを見ていても面白いのがエンデューロレース。もちろん私達もチームメイトが通り過ぎれば声援を送り、写真をとってレースを楽んだ(はず)。
ちなみ最終走者も私が務め、7時間耐久という長丁場を噛み締められるフィニッシュを迎えた。少しでも多く走ろうと気合を入れて踏み込んでみたところ2周回完了したところで、足がつってしまい最終周回は悶絶・苦痛の周回となった。それもそれで自転車の楽しみと割り切れれば、十分にもてぎエンデューロを楽しめたと言えるでしょう。
「1周ごとに走り方を変えたり、パーツや補給食の違いを楽しんでみる」山本雄哉
「前日に組み上がったばかりの新車投入でホクホク顔が一転、ヘタレと呼ばれるにふさわしく疲れて険しい表情を見せてくれるはず」と思っている丁度そのとき。予想どおり過ぎてつまらないほど疲労困憊で戻ってきた後輩フジワラ。なんだ、つまらない。そんな事を思いながら、雨の降りしきるモテギへコースインした私。
個人的に考えているサーキットイベントの醍醐味は、やはり何度も同じ場所を走れること。「景色が変わらないから退屈」という声もあるが、モータースポーツの攻める場所箇所と休む箇所、コーナーのライン取りなど1周ごとに変えてみたりすると、私の様な一般的なサイクリストでも楽しめるもの。それは参加回数を重ねても同じで、GPSのログを取っていれば前回参加した際と数値上で比較することも可能だ。
さて、入社後初の取材で走って以来、個人的には約1年半振りとなるモテギ。今回の目標は最後まで垂れずに走ることで、機材テストと称して仕事を忘れて楽しんで走ってやろうという魂胆である。
まず、前回走った時と比較して大きな違いを体感したのが、レースの1ヶ月程前から使用しているローターの楕円チェーンリング「Q-Rings」。
前回はコンパクトクランクのインナー(34T)で登っていた、コース最大の難所とされる760mの直登「ダウンヒルストレート」を、ダンシングを交えながら52Tのアウターでこなすことができたのである。ゲストライダーが牽引する速い集団には追従できなかったが、登りでは多くの方をパスすることができたのだ。
正直なところ睡眠時間が充分ではなく、むしろ体調はやや悪いぐらいで、登りも非常に苦手なのだが、それだけにびっくりで、改めて楕円形状がもたらす効率の良さに感心。もてぎの様に下りの多いコースなら、真円では不要だと思っていた53Tを試してみたいなと思わせられた。
そうこう走っていると、短時間とはいえお腹が減ってくるもの。ここでポケットから取り出したのが、今回参加者全員に配られた「ウイダー エネイドゼリー」。普段、ロングライドでもエナジージェルではなくコンビニのおにぎり等を食べてしまうのだが、お守り代わりに、なんとなくポケットに忍ばせておいたのが大正解。
補給のためとはいえ集団で両手を離すのはリスキーなので、片手でキャップの開け閉めをできるエネイドゼリーは非常に安心であったし、ポケットへの収まりもグッドb。肝心の中身については「さすがはウィダー」と言いたくなるほど至って普通に美味しく、粘度と甘さが絶妙なためか、心拍数が高い時に補給してもインスリンショックが無く、口の中が酸っぱくならないので、後から水を飲む必要が無い点も個人的にはメリットと感じた。これからはライドの必需品になるかも?
あっという間におおよそ1時間/40km弱を走って、大きく垂れることも無くピットへ帰還。コース上に川が流れるバッドコンディションで、下りでタイヤが何度か滑ったものの無事に帰還出来て何より。そして個人的にびっくりしたのが、いつもなら起こっているはずの脚の痙攣がなかったことだ。
もちろん、Q-Ringsやエネイドゼリーによる効果も大きいが、出走前に飲んで置いた梅丹「2RUN」がバッチリ効いてくれたのだろう。錠剤型で水と共に飲むだけと非常に摂取しやすく、酸味や塩味の強いハイポトニック系ドリンクが苦手という方には福音の様なアイテムである。そのおかげで、大きなダメージもなく後の取材を続けることができたことを最後に記しておこう。
次回は、翌日のシクロクロスで昇格を目指し、誰よりも気合を入れてトレーニングしてきた磯部先輩にバトンタッチ!あれっ??でも、準備してない…
後編に続かない
text:Gakuto.Fujiwara, Yuya.Yamamoto
photo:CW編集部
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