ガーフェレを舞台にしたUCIシクロクロスワールドカップ第7戦で、再びマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が圧勝。女子レースではルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が10連勝を達成している。

テクニカルな登坂区間を含むガーフェレの森林コース photoCorVos
クリスマスイブの12月24日と翌12月25日を家で過ごしたベルギー/オランダのシクロクロストップ選手たちが、12月26日にベルギーのガーフェレで開催されたシクロクロスワールドカップ第7戦で再集結。グルニエ城を囲む森を使った特設コースはアップダウンの連続で、例年は泥が名物ではあるものの、今年は比較的ドライ。今年は凍結路面が気温上昇に伴って溶けていく、スリッピーコンディションで各カテゴリーのレースが繰り広げられた。
この日男子エリートレースには絶好調のマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が参戦(ファンアールトは不参加)。また、全日本王者の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と、オランダベース/ウォータスレイの梶鉄輝、岡山優太、そして遠藤紘介と4名の日本人選手が参戦を果たした。
女子エリート:コースに手を焼きつつ圧倒、ブラントが10連勝

序盤、レースをリードしたシリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)とアマンディーヌ・フークネ(フランス、アルケアB&Bホテルズ) photoCorVos
女子エリートレースの注目は、ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が10連勝を挙げることができるかどうか。そんな中、チームメイトで今季好調のシリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が序盤から猛チャージをかけ、スタートダッシュを決めたアマンディーヌ・フークネ(フランス、アルケアB&Bホテルズ)をパス。一気に集団を引き延ばした。
しかしファンアンローイは2周目のキャンバー区間で落車し、チェーン外れによってピットまでランニングを強いられて大きく後退。ブラントとフークネ、プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が抜け出す形となり、ここからブラントがじわじわとペースアップして独走に持ち込んだ。

レース中盤から独走したルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) photoCorVos

ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が10連勝を達成 photoCorVos
得意の勝ちパターンに持ち込んだW杯ランキングリーダーが、勢いそのままフィニッシュまで独走。ライバル勢に付け入る隙を与えず、見事に10連勝をマークした。

UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第7戦 女子エリート表彰台 photoCorVos
「良いレースだったけど、難しかった。今日は試走で全然路面とタイヤセットを合わせることができず、グリップさせることができなかった。タイヤを変えてみたけれど満足できず、またタイヤチェンジ。徐々に慣れたけれどレース中も合わせていく必要があった」と、難しいレースだったことを打ち明ける。2位は好調のフークネで、3位はピーテルセ。ブラントはW杯ランキングを240ptsに伸ばし、2位のアニック・ファンアルフェン(オランダ、セブンレーシング)をすでに50pts以上引き離している。
男子エリート:ファンデルプールがネイスを下して開幕5連勝

「後悔しないように全力で攻めた」と言うティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) photoCorVos
ほぼフルメンバーが揃った男子エリートレースを、序盤から積極的に引っ張ったのはティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)。「自分のレースを走りたかった。後で後悔しないような走りを見せたかった」と言うベルギー王者は一度ペースを落とし、中盤に再加速して先頭集団を破壊する。この強力なアタックについて行ったのは、集団内で様子見を続けていたファンデルプールただ一人だけだった。
ベルギーの期待を背負うネイスがファンデルプールを引っ張り、レースは一騎打ちの様相を呈していく。しかしベルギーファンの盛り上がりが最高潮に達し、これから勝負、というタイミングで2番手につけていたネイスが深い轍に引っかかってペダルを外してしまう。登坂区間の始まりだったこともあって、前を走るファンデルプールとの差が一気に広がってしまった。

ネイスの後方で様子を伺うマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photoCorVos

余裕を漂わせてフィニッシュするマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photoCorVos
「今日は限界まで自分を追い込むことができなかったように感じていたし、マチューを振り切るのは絶対に無理だとも思っていた。ミスをしたのはマチューのペースに付いていくので精一杯だったから。あの瞬間がなくても彼についていくことはできなかっただろう」と振り返るネイスを尻目に、ファンデルプールが猛烈な加速でリードを構築。ここから残り2周半を独走して今季負けなしの5連勝をマークした。
「とても難しいレースだったよ。でも脚の具合も良かったし、正しいラインを選んで最終盤までプッシュすることができた」と、余裕を漂わせて語るファンデルプール。「ティボーは今日強かったしテクニック面でも光るものがあったよ。正直簡単に振り切れないと思っていたけれど、彼がミスしたことでチャンスを感じたんだ」と、若いライバルの走りを讃えている。

UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第7戦 男子エリート表彰台 photoCorVos
5列目スタートの織田はチェーンが切れるトラブルに見舞われてDNF。「常にパックで走ることができ、いい感じだったが、2周目のコース終盤のフライオーバーの登りでチェーンが切れてしまいDNF。1日空いてまたワールドカップなので、切り替えて頑張ります!」とブログに綴っている。岡山は58位、遠藤59位、梶は62位だった。

クリスマスイブの12月24日と翌12月25日を家で過ごしたベルギー/オランダのシクロクロストップ選手たちが、12月26日にベルギーのガーフェレで開催されたシクロクロスワールドカップ第7戦で再集結。グルニエ城を囲む森を使った特設コースはアップダウンの連続で、例年は泥が名物ではあるものの、今年は比較的ドライ。今年は凍結路面が気温上昇に伴って溶けていく、スリッピーコンディションで各カテゴリーのレースが繰り広げられた。
この日男子エリートレースには絶好調のマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が参戦(ファンアールトは不参加)。また、全日本王者の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と、オランダベース/ウォータスレイの梶鉄輝、岡山優太、そして遠藤紘介と4名の日本人選手が参戦を果たした。
女子エリート:コースに手を焼きつつ圧倒、ブラントが10連勝

女子エリートレースの注目は、ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が10連勝を挙げることができるかどうか。そんな中、チームメイトで今季好調のシリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が序盤から猛チャージをかけ、スタートダッシュを決めたアマンディーヌ・フークネ(フランス、アルケアB&Bホテルズ)をパス。一気に集団を引き延ばした。
しかしファンアンローイは2周目のキャンバー区間で落車し、チェーン外れによってピットまでランニングを強いられて大きく後退。ブラントとフークネ、プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が抜け出す形となり、ここからブラントがじわじわとペースアップして独走に持ち込んだ。


得意の勝ちパターンに持ち込んだW杯ランキングリーダーが、勢いそのままフィニッシュまで独走。ライバル勢に付け入る隙を与えず、見事に10連勝をマークした。

「良いレースだったけど、難しかった。今日は試走で全然路面とタイヤセットを合わせることができず、グリップさせることができなかった。タイヤを変えてみたけれど満足できず、またタイヤチェンジ。徐々に慣れたけれどレース中も合わせていく必要があった」と、難しいレースだったことを打ち明ける。2位は好調のフークネで、3位はピーテルセ。ブラントはW杯ランキングを240ptsに伸ばし、2位のアニック・ファンアルフェン(オランダ、セブンレーシング)をすでに50pts以上引き離している。
男子エリート:ファンデルプールがネイスを下して開幕5連勝

ほぼフルメンバーが揃った男子エリートレースを、序盤から積極的に引っ張ったのはティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)。「自分のレースを走りたかった。後で後悔しないような走りを見せたかった」と言うベルギー王者は一度ペースを落とし、中盤に再加速して先頭集団を破壊する。この強力なアタックについて行ったのは、集団内で様子見を続けていたファンデルプールただ一人だけだった。
ベルギーの期待を背負うネイスがファンデルプールを引っ張り、レースは一騎打ちの様相を呈していく。しかしベルギーファンの盛り上がりが最高潮に達し、これから勝負、というタイミングで2番手につけていたネイスが深い轍に引っかかってペダルを外してしまう。登坂区間の始まりだったこともあって、前を走るファンデルプールとの差が一気に広がってしまった。


「今日は限界まで自分を追い込むことができなかったように感じていたし、マチューを振り切るのは絶対に無理だとも思っていた。ミスをしたのはマチューのペースに付いていくので精一杯だったから。あの瞬間がなくても彼についていくことはできなかっただろう」と振り返るネイスを尻目に、ファンデルプールが猛烈な加速でリードを構築。ここから残り2周半を独走して今季負けなしの5連勝をマークした。
「とても難しいレースだったよ。でも脚の具合も良かったし、正しいラインを選んで最終盤までプッシュすることができた」と、余裕を漂わせて語るファンデルプール。「ティボーは今日強かったしテクニック面でも光るものがあったよ。正直簡単に振り切れないと思っていたけれど、彼がミスしたことでチャンスを感じたんだ」と、若いライバルの走りを讃えている。

5列目スタートの織田はチェーンが切れるトラブルに見舞われてDNF。「常にパックで走ることができ、いい感じだったが、2周目のコース終盤のフライオーバーの登りでチェーンが切れてしまいDNF。1日空いてまたワールドカップなので、切り替えて頑張ります!」とブログに綴っている。岡山は58位、遠藤59位、梶は62位だった。
UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第7戦 女子エリート結果
| 1位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | 48:26 |
| 2位 | アマンディーヌ・フークネ(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +0:15 |
| 3位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:19 |
| 4位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | +0:38 |
| 5位 | アニック・ファンアルフェン(オランダ、セブンレーシング) | +0:49 |
| 6位 | セリア・ジェリー(フランス、ASバイクレーシング) | +0:54 |
| 7位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | +1:12 |
| 8位 | セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +1:43 |
| 9位 | インへ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | +1:52 |
| 10位 | ヴィクトリア・クラドノバ(スロバキア) | +1:57 |
UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第7戦 男子エリート結果
| 1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 1:03:15 |
| 2位 | ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | +0:21 |
| 3位 | ティボール・デルフロッソ(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:23 |
| 4位 | トーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンスCXチーム) | |
| 5位 | エミエル・フェルストリンゲ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | |
| 6位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | +0:32 |
| 7位 | ヨラン・ウィズーレ(ベルギー、クレラン・コレンドン | +0:54 |
| 8位 | メース・ヘンドリクス(オランダ、ヘイゾマット・キューブ) | +1:10 |
| 9位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | +1:21 |
| 10位 | キャメロン・メイソン(イギリス、セブンレーシング) | +1:26 |
| 58位 | 岡山優太(オランダベース/ウォータスレイ) | LAP |
| 59位 | 遠藤紘介(オランダベース/ウォータスレイ) | LAP |
| 62位 | 梶鉄輝(オランダベース/ウォータスレイ) | LAP |
| DNF | 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) |
photo:UCI
text:So Isobe
text:So Isobe
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