2014/10/20(月) - 09:31
10月に開催された、ダイアテックプロダクツのライフスタイルコレクション展示会の模様をお伝えする。ブルックスには目を惹く新製品が一挙に登場し、カジュアルテイストのPEdAL EDにはちょっと"本気"なサイクルジャージが登場。素敵な製品たちをいち早くレポートしよう。
ダイアテックプロダクツといえば、ホビーレーサーの方々には、楕円チェーンリング「Q-RINGS」でお馴染みのROTORや、メインプロダクトであるサイクリングショーツ群を6年ぶりに刷新し「S7」シリーズを発表したアソスなどハイパフォーマンス系ブランドを取り扱うことで有名だろう。
その一方で、BROOKSやPashleyなど、ヨーロッパの伝統的を今に伝えるブランドや、BRUNO&B.ant、PEdAL EDなどお洒落でスパイスの効いたライフスタイル系ブランドも主力製品の一つ。レーシング一辺倒ではなく、もっとくだけた、親しみやすい自転車ライフを提案する役割も担っているのだ。
今回の展示会では、ブルックスとペダレッドを中心に、そうしたダイアテックプロダクツの2015年シティライドコレクションが一堂に会した。場所は渋谷区・代官山駅から歩いてすぐのショールーム。素敵な雰囲気に包まれた会場は周りのセレクトショップと見紛うばかりだ。
まずはイギリスのブルックスから紹介していこう。今でこそ革サドル界の重鎮として君臨するブルックスだが、元はと言えば乗馬用の鞍や皮革製品を扱う会社だったことはあまり知られてはいないのではないだろうか。サドルの製作を開始したのは創業から15年あまりを経た1882年のこと。当時としては革新的なパッド入りサドルをデビューさせ、そこからサドル・アクセサリーブランドとしての道を本格的に歩み始めたという経緯を持っている。
ブルックスの創業から変わっていないテーマは、「伝統を守りつつ、イノベーティブ、つまり革新性を忘れないこと」だ。2015モデルは新しい素材を使ったニューモデルが多数登場し、まさにそのテーマをより強めた形となっている。会場で最も話題を集めていたのは、サドル表皮に硬化天然ゴムと繊維構造の薄い層によって強化されたオーガニックコットンキャンバスを用いて世間を驚かせた「CAMBIUM(カンビウム)」に、幅を狭めた「C15」が登場したこと。
従来のC17と比較して22mmもシェイプアップすることでよりスポーティーなライドにも対応するようになり、そのハンモックのような乗り心地から、担当者によればシクロクロスやグラベルライドには抜群の相性だそうだ。ちなみにシックな色合いのスレートカラーは日本限定100個。気になる方はお早めに!またディスプレイの一角にあったデニム表皮のモデルは、ジーンズメーカーのリーバイスとコラボしたスペシャル品。ただしこちらはロンドンのブルックスストアのみで販売予定であるため、欲しい方は現地に赴く必要あり。
そして2015年もう一つの注目が、「エクスペディション・レンジ」と銘打ったカバンシリーズがデビューを飾ったことだ。ブルックス伝統の革ではなく、防水性の高いポリエステル素材を使っていることが特徴で、廃盤されてしまって久しい特大サイズのハンドルバッグやサドルバッグがこのラインにて復活を遂げている。
ブルックスなのに革じゃないの?と不思議に思う方も少なくないだろうが、これは前述した"革新性"を大切にしているからこそ。ただ懐古主義に留まらない、ブルックスの一貫した哲学を現しているのだ。
他に面白いところでは、カレラとコラボレーションしたヘルメットだろうか。もともとイタリアンブランドのカレラがリリースしていたホールディング式ヘルメットだが、ブルックスが手を加えたことによって、ぐっとイギリスカラー溢れるスタイリングに生まれ変わった。特に筆者が気に入ったのはタータンチェックとモスグリーンの組み合わせ。自転車用というよりは、どこか乗馬用のヘルメットに近い雰囲気だ。
ブルックスと合わせ、この展示会もう一つの主力だったのがPEdAL ED(ペダレッド)だ。鈴木秀人さんが2007年に興したサイクルアパレルブランドで、ユーロバイクで3年連続でアワードを獲得するなど、そのカジュアル感と機能性が大きく注目されている急成長真っ只中のブランドだ。
普段着としてもオシャレに着こなせるカジュアルデザインの製品をリリースしてきたPEdAL EDだが、2015年はジャージやレーサーパンツなど、高機能素材を使った「ライドを楽しむためのウェア」がデビューしていることが目新しい。
例えば背中のラインが特徴的な「KAIDO JERSEY」と「OKABE JERSEY」。どちらもポリエステルを素材にミックスして吸湿発汗性を高め、長時間のライドにもストレス無く対応するアイテムに仕上げられている。でも日常から離れすぎない、どこか温かみのあるデザインはさすがPEdAL ED。カフェでも浮かないし、カジュアルパンツと組み合わせても相性が良さそうだ。
他にもユーロバイクアワードを獲得した「LAB JACKET」や、イタリアの登山靴メーカーとコラボレーションしたスニーカーなど、これまでのサイクルアパレルに無かった新境地にどんどんとチャレンジしている印象。既にイタリアやイギリスでは一定以上の知名度があるそうだが、これから国内でもジワジワと人気を伸ばしそうな予感。
展示会では他にも普段お目にかかれないようなPashleyのカーゴバイク(カタログには載っていないものの、アイスを販売するための冷蔵庫搭載モデルもあるそう!)や、MOOTSのシティサイクル(定価130万円以上!)、その他アクセサリー類など、お洒落でキラリと光るアイテムが多数展示され注目を集めていた。いつかはこんな素敵なアイテムをさらりとコーディネイトしてみたいものである。
text&photo:So.Isobe
ダイアテックプロダクツといえば、ホビーレーサーの方々には、楕円チェーンリング「Q-RINGS」でお馴染みのROTORや、メインプロダクトであるサイクリングショーツ群を6年ぶりに刷新し「S7」シリーズを発表したアソスなどハイパフォーマンス系ブランドを取り扱うことで有名だろう。
その一方で、BROOKSやPashleyなど、ヨーロッパの伝統的を今に伝えるブランドや、BRUNO&B.ant、PEdAL EDなどお洒落でスパイスの効いたライフスタイル系ブランドも主力製品の一つ。レーシング一辺倒ではなく、もっとくだけた、親しみやすい自転車ライフを提案する役割も担っているのだ。
今回の展示会では、ブルックスとペダレッドを中心に、そうしたダイアテックプロダクツの2015年シティライドコレクションが一堂に会した。場所は渋谷区・代官山駅から歩いてすぐのショールーム。素敵な雰囲気に包まれた会場は周りのセレクトショップと見紛うばかりだ。
まずはイギリスのブルックスから紹介していこう。今でこそ革サドル界の重鎮として君臨するブルックスだが、元はと言えば乗馬用の鞍や皮革製品を扱う会社だったことはあまり知られてはいないのではないだろうか。サドルの製作を開始したのは創業から15年あまりを経た1882年のこと。当時としては革新的なパッド入りサドルをデビューさせ、そこからサドル・アクセサリーブランドとしての道を本格的に歩み始めたという経緯を持っている。
ブルックスの創業から変わっていないテーマは、「伝統を守りつつ、イノベーティブ、つまり革新性を忘れないこと」だ。2015モデルは新しい素材を使ったニューモデルが多数登場し、まさにそのテーマをより強めた形となっている。会場で最も話題を集めていたのは、サドル表皮に硬化天然ゴムと繊維構造の薄い層によって強化されたオーガニックコットンキャンバスを用いて世間を驚かせた「CAMBIUM(カンビウム)」に、幅を狭めた「C15」が登場したこと。
従来のC17と比較して22mmもシェイプアップすることでよりスポーティーなライドにも対応するようになり、そのハンモックのような乗り心地から、担当者によればシクロクロスやグラベルライドには抜群の相性だそうだ。ちなみにシックな色合いのスレートカラーは日本限定100個。気になる方はお早めに!またディスプレイの一角にあったデニム表皮のモデルは、ジーンズメーカーのリーバイスとコラボしたスペシャル品。ただしこちらはロンドンのブルックスストアのみで販売予定であるため、欲しい方は現地に赴く必要あり。
そして2015年もう一つの注目が、「エクスペディション・レンジ」と銘打ったカバンシリーズがデビューを飾ったことだ。ブルックス伝統の革ではなく、防水性の高いポリエステル素材を使っていることが特徴で、廃盤されてしまって久しい特大サイズのハンドルバッグやサドルバッグがこのラインにて復活を遂げている。
ブルックスなのに革じゃないの?と不思議に思う方も少なくないだろうが、これは前述した"革新性"を大切にしているからこそ。ただ懐古主義に留まらない、ブルックスの一貫した哲学を現しているのだ。
他に面白いところでは、カレラとコラボレーションしたヘルメットだろうか。もともとイタリアンブランドのカレラがリリースしていたホールディング式ヘルメットだが、ブルックスが手を加えたことによって、ぐっとイギリスカラー溢れるスタイリングに生まれ変わった。特に筆者が気に入ったのはタータンチェックとモスグリーンの組み合わせ。自転車用というよりは、どこか乗馬用のヘルメットに近い雰囲気だ。
ブルックスと合わせ、この展示会もう一つの主力だったのがPEdAL ED(ペダレッド)だ。鈴木秀人さんが2007年に興したサイクルアパレルブランドで、ユーロバイクで3年連続でアワードを獲得するなど、そのカジュアル感と機能性が大きく注目されている急成長真っ只中のブランドだ。
普段着としてもオシャレに着こなせるカジュアルデザインの製品をリリースしてきたPEdAL EDだが、2015年はジャージやレーサーパンツなど、高機能素材を使った「ライドを楽しむためのウェア」がデビューしていることが目新しい。
例えば背中のラインが特徴的な「KAIDO JERSEY」と「OKABE JERSEY」。どちらもポリエステルを素材にミックスして吸湿発汗性を高め、長時間のライドにもストレス無く対応するアイテムに仕上げられている。でも日常から離れすぎない、どこか温かみのあるデザインはさすがPEdAL ED。カフェでも浮かないし、カジュアルパンツと組み合わせても相性が良さそうだ。
他にもユーロバイクアワードを獲得した「LAB JACKET」や、イタリアの登山靴メーカーとコラボレーションしたスニーカーなど、これまでのサイクルアパレルに無かった新境地にどんどんとチャレンジしている印象。既にイタリアやイギリスでは一定以上の知名度があるそうだが、これから国内でもジワジワと人気を伸ばしそうな予感。
展示会では他にも普段お目にかかれないようなPashleyのカーゴバイク(カタログには載っていないものの、アイスを販売するための冷蔵庫搭載モデルもあるそう!)や、MOOTSのシティサイクル(定価130万円以上!)、その他アクセサリー類など、お洒落でキラリと光るアイテムが多数展示され注目を集めていた。いつかはこんな素敵なアイテムをさらりとコーディネイトしてみたいものである。
text&photo:So.Isobe
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