2014/08/13(水) - 09:25
XCマラソンやDHといった競技系種目だけがシマノバイカーズの全てじゃない。メイン会場からは分かりづらいけれども、数多くのツーリング種目が開催されているのだ。今回は編集部員が参加したレポートをお届けしよう。
ツーリングを楽しんだシマノバイカーズフェスティバル
ツーリング系種目も充実しているのがシマノバイカーズの魅力。ついついXCやDHといったレースにばかり目が向きがちになってしまうけれど、オンロード、オフロード問わずたくさんのコースが用意されているツーリング企画を無視してシマノバイカーズは語れない。
2日間を通して用意されているツーリング種目は全部で14種類。今回、編集部の私、安岡が参加したのは、「入笠丸金トレイルツアー」という、全長約26kmのトレイルツーリング。ゴンドラを使うことで、登りが470m、下りが1220mとたっぷりダウンヒルを楽しめる、体力に自信のないライダーにぴったりのコース。
コースとしては、ゴンドラでいったん入笠山の上にあがり、山頂をぐるっと一周。池ノ平や入笠牧場の風景を満喫した後に、マナスル山荘に設けられたエイドステーションで一休み。そのあとは丸金林道をひたすら下っていくというもの。
キャノンデール・ジャパンさんにお借りしたトリガー2で初めてのトレイルライドに挑戦する編集部・安岡
バイカーズのツーリングコースの中では、「中級」とカテゴリ分けされているコースだが、挑む私のオフロード経験はほぼゼロ。数年前に一度トレイルを走ったことがあるだけ。もちろんMTBも持っていない。そこで、キャノンデールさんに相談すると最新モデルのオーバーマウンテンバイク、トリガーをお貸ししてくれるとのこと。トリガーについてはこちらの特集記事に詳しい。
「ツーリングだとオーバースペックかもしれないですね(笑)」「そうですねー」なんて話しながら決まったバイクだったのだけれど、後にして思えばこれが本当にトリガーで良かった。なんてったって私はズブのMTBシロートなのだ。そしてコースは予想よりもハードだったのである。
出発前のMTGではスタッフから説明を受けた。
ゴンドラには2台と2人が乗り込む
先導スタッフを先頭に出発していく
車間を開けながら下っていく
さて、バイカーズ当日。ツーリング受付テントの前にはたくさんの参加者が集まっている。ツーリングの15分前には、全参加者が集まってのミーティングが開かれるのだ。コースや走行上の注意などがスタッフの方から説明される。「入笠丸金トレイルツアー」は、ミーティングが終わると、ゴンドラへと移動するように告げられた。
MTBも(ほぼ)初めてなら、ゴンドラに自転車を乗せるのももちろん初めて。借り物のバイク(しかも最新モデル)をどうやって積めばいいんだ…。と思っていると、すぐに自分の順番が来た。係員の人と同乗の参加者に手伝ってもらって、ゴンドラにバイクを積み込む。
「2台のバイクを前後逆にして積むのか、ふむふむ」。などと思いながら、同乗の参加者の方としばし談笑。(ガチな人は競技種目に行ってるし、ツーリング種目は初心者も多いんだろう)などと思いながら話を聞いていると、どうやらXCの大会に良く出ているとのこと。「うーん、これは出る種目間違えたか?」などと思いながら山頂に向けて登っていく。
コースにはシマノテープでマーキングされている
適宜休憩をとりながら走っていく
パンク時にはスタッフが助けてくれる
ところどころには水たまりも。
舗装路の登りを走っていく
倒木を身をかがめて避ける
山頂につくと、一度全員集合し、点呼された後トレイルへと入っていく。そしていきなりシングルトラックに突入していく。オンロードとは全く異なるバイクの挙動に悪戦苦闘しながらも、そこまで厳しいコースではない。だんだんとMTBにも慣れてきたころに、初めての下りが現れた。
かなりガレたダートの下りに、先頭から5人目ぐらいの位置で突っ込んでしまい、目を白黒させながら下っていく私。少しタイヤが滑ってヒヤッとする瞬間もありつつも、なんとか落車せずに済んだのは、ひとえにグッと粘ってくれるバイクのおかげ。ここからは、心の中で「トリガー様〜!」と呼びながらトレイルを走っていくことと相成りました。
入笠牧場が近づくにつれ空が開いてくる
マナスルエイドにむけて青空の下を走っていく
登り終えて笑顔がはじける
と、そこからはだいぶ慣れてきたのと、反省を生かして走る位置を後ろのほうにしたのとで、(後ろの人たちはゆっくり下っていました。)かなり安心してトレイルを満喫。池ノ平エリアを過ぎると、舗装路に出て、しばしのヒルクライム。トレイルでもそうだったのですが、「トリガー様」は本当によく登るバイクでした。
朝から雨模様だったのが、入笠牧場のあたりでは少し青空も見えてくるほどに天気が回復傾向。美しい景色を堪能しながら、マナスル山荘へと辿り着き、補給食を頂く。ニンジンやキュウリ、大根などの野菜スティックやビスケットなどが用意され、小腹を満たしたら、再出発。
青空が出てきた!
右にも左にも使えるデザイン。ステムみたいな看板だ。
エイドでは野菜スティックが提供された
今度は丸金林道をずーっと下っていくダウンヒルコース。参加者間でテクニックのばらつきがあるので、1kmほど下っては、休憩を挟んで、また下って、を繰り返していく。草地や、大きめの石が転がるダート、土っぽい路面とバリエーションに富んでいて、それぞれすべて違う走行感を味わいながら下っていく。
倒木を乗り越えたりドロップオフがあったりと、変化に富んでいる道もまた普段オンロードでしか乗らない私には新鮮で面白い。周りではちょくちょく転んでいる人もいるけれど、速度もあまり速くない上、路面も柔らかいのでダメージも少なく、逆に楽しそうなほど(転びたくて転んでるわけではないんでしょうけど)。
ドロップオフは一人ずつ
集合地点にむけて下っていく
分かれ道で地図を確認
完走したら、のむヨーグルトをプレゼント
楽しんでいるうちにダウンヒルも終わりを告げ、入笠湖の脇を通りぬけるトレイルを走り切れば富士見パノラマのゴンドラ下駐車場へと帰還。汚れたバイクを洗う前にツーリング受付テントまで行き、帰着報告をして、飲むヨーグルトを飲み干せば、人生初のMTBツーリングは終了だ。
泥で汚れたトリガー様を洗車場できれいにして、キャノンデールのブースまで返しに行く。私にはオーバースペックかと思っていたバイクだったけれども、とくにMTBに関しては「初心者こそテクニックを補ってくれる高性能なバイクに乗ったほうが安心して楽しめる!」と実感した。
キャノンデールさん、ありがとうございました!
大人気だったトリガー様
はてさて、そんな初のトレイル体験だったわけですが、今、このレポートを書いているデスク脇に積まれているのは各社のMTBのカタログ。そうです、がっちりと心を掴まれました。このレポートを書きながら、パラパラとカタログを眺め、MTBに想いを馳せているわけです。こんな風に仕事に悪影響がでるため、シマノバイカーズのツーリング企画に参加する際は、注意が必要かもしれません(笑)。
なお、シマノバイカーズの特設サイトには全種目のイベントレポートもアップされています。ご参照ください。
text&photo:Naoki,YASUOKA
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ツーリング系種目も充実しているのがシマノバイカーズの魅力。ついついXCやDHといったレースにばかり目が向きがちになってしまうけれど、オンロード、オフロード問わずたくさんのコースが用意されているツーリング企画を無視してシマノバイカーズは語れない。
2日間を通して用意されているツーリング種目は全部で14種類。今回、編集部の私、安岡が参加したのは、「入笠丸金トレイルツアー」という、全長約26kmのトレイルツーリング。ゴンドラを使うことで、登りが470m、下りが1220mとたっぷりダウンヒルを楽しめる、体力に自信のないライダーにぴったりのコース。
コースとしては、ゴンドラでいったん入笠山の上にあがり、山頂をぐるっと一周。池ノ平や入笠牧場の風景を満喫した後に、マナスル山荘に設けられたエイドステーションで一休み。そのあとは丸金林道をひたすら下っていくというもの。
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バイカーズのツーリングコースの中では、「中級」とカテゴリ分けされているコースだが、挑む私のオフロード経験はほぼゼロ。数年前に一度トレイルを走ったことがあるだけ。もちろんMTBも持っていない。そこで、キャノンデールさんに相談すると最新モデルのオーバーマウンテンバイク、トリガーをお貸ししてくれるとのこと。トリガーについてはこちらの特集記事に詳しい。
「ツーリングだとオーバースペックかもしれないですね(笑)」「そうですねー」なんて話しながら決まったバイクだったのだけれど、後にして思えばこれが本当にトリガーで良かった。なんてったって私はズブのMTBシロートなのだ。そしてコースは予想よりもハードだったのである。
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さて、バイカーズ当日。ツーリング受付テントの前にはたくさんの参加者が集まっている。ツーリングの15分前には、全参加者が集まってのミーティングが開かれるのだ。コースや走行上の注意などがスタッフの方から説明される。「入笠丸金トレイルツアー」は、ミーティングが終わると、ゴンドラへと移動するように告げられた。
MTBも(ほぼ)初めてなら、ゴンドラに自転車を乗せるのももちろん初めて。借り物のバイク(しかも最新モデル)をどうやって積めばいいんだ…。と思っていると、すぐに自分の順番が来た。係員の人と同乗の参加者に手伝ってもらって、ゴンドラにバイクを積み込む。
「2台のバイクを前後逆にして積むのか、ふむふむ」。などと思いながら、同乗の参加者の方としばし談笑。(ガチな人は競技種目に行ってるし、ツーリング種目は初心者も多いんだろう)などと思いながら話を聞いていると、どうやらXCの大会に良く出ているとのこと。「うーん、これは出る種目間違えたか?」などと思いながら山頂に向けて登っていく。
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山頂につくと、一度全員集合し、点呼された後トレイルへと入っていく。そしていきなりシングルトラックに突入していく。オンロードとは全く異なるバイクの挙動に悪戦苦闘しながらも、そこまで厳しいコースではない。だんだんとMTBにも慣れてきたころに、初めての下りが現れた。
かなりガレたダートの下りに、先頭から5人目ぐらいの位置で突っ込んでしまい、目を白黒させながら下っていく私。少しタイヤが滑ってヒヤッとする瞬間もありつつも、なんとか落車せずに済んだのは、ひとえにグッと粘ってくれるバイクのおかげ。ここからは、心の中で「トリガー様〜!」と呼びながらトレイルを走っていくことと相成りました。
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と、そこからはだいぶ慣れてきたのと、反省を生かして走る位置を後ろのほうにしたのとで、(後ろの人たちはゆっくり下っていました。)かなり安心してトレイルを満喫。池ノ平エリアを過ぎると、舗装路に出て、しばしのヒルクライム。トレイルでもそうだったのですが、「トリガー様」は本当によく登るバイクでした。
朝から雨模様だったのが、入笠牧場のあたりでは少し青空も見えてくるほどに天気が回復傾向。美しい景色を堪能しながら、マナスル山荘へと辿り着き、補給食を頂く。ニンジンやキュウリ、大根などの野菜スティックやビスケットなどが用意され、小腹を満たしたら、再出発。
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今度は丸金林道をずーっと下っていくダウンヒルコース。参加者間でテクニックのばらつきがあるので、1kmほど下っては、休憩を挟んで、また下って、を繰り返していく。草地や、大きめの石が転がるダート、土っぽい路面とバリエーションに富んでいて、それぞれすべて違う走行感を味わいながら下っていく。
倒木を乗り越えたりドロップオフがあったりと、変化に富んでいる道もまた普段オンロードでしか乗らない私には新鮮で面白い。周りではちょくちょく転んでいる人もいるけれど、速度もあまり速くない上、路面も柔らかいのでダメージも少なく、逆に楽しそうなほど(転びたくて転んでるわけではないんでしょうけど)。
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泥で汚れたトリガー様を洗車場できれいにして、キャノンデールのブースまで返しに行く。私にはオーバースペックかと思っていたバイクだったけれども、とくにMTBに関しては「初心者こそテクニックを補ってくれる高性能なバイクに乗ったほうが安心して楽しめる!」と実感した。
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はてさて、そんな初のトレイル体験だったわけですが、今、このレポートを書いているデスク脇に積まれているのは各社のMTBのカタログ。そうです、がっちりと心を掴まれました。このレポートを書きながら、パラパラとカタログを眺め、MTBに想いを馳せているわけです。こんな風に仕事に悪影響がでるため、シマノバイカーズのツーリング企画に参加する際は、注意が必要かもしれません(笑)。
なお、シマノバイカーズの特設サイトには全種目のイベントレポートもアップされています。ご参照ください。
text&photo:Naoki,YASUOKA
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