オープンサイクル HARDTAIL O-1.0　サーヴェロの創業者 ヴルーメンが手がけた超軽量XCバイク

2012年に誕生したMTBフレームブランド、オープンサイクル。その創業者の一人は、ジェラルド・ヴルーメン。あのサーヴェロを興した鬼才エンジニアだ。オープンサイクルは長年彼が温めてきたMTBのためのアイデアを実現するための意欲的な新ブランドだ。

オープンサイクル HARDTAIL O-1.0 (c)ダイアテックプロダクツ

オープンサイクル唯一のラインナップとしてデビューを飾った「HARDTAIL O-1.0」は、フレーム素材を100％ハイモジュラスカーボンとすることで、フレーム重量をわずか871g（+/-3%、付属品別）とした、29erの超軽量ハードテイルXCマシン。カーボンは現在流通する最上級グレードのものを適材適所に配置することで、テストラボや社外検査機関での厳しいテストをクリアする性能が与えられている。

複雑なデザインの異径極太チューブを採用した「トランジションダウンチューブ」は、超高弾性カーボンを効率良く配置させるための構造で、連続的に変化する路面からの衝撃やトルクに対して最良のバランスを。さらにシートチューブに向かうに連れて細くなるトップチューブは、最小限の素材量で最適な剛性を生み出すための工夫。更に独自のBBrightシステムや、上1-1/8、下1-1.5インチの上下異型テーパードヘッドチューブの採用で剛性を高めている。

超高弾性カーボンを適材適所に配することで軽量性を与えている (c)ダイアテックプロダクツオープンサイクル HARDTAIL O-1.0 (c)ダイアテックプロダクツ


そうして俊敏な反応を追求する一方で、MTBフレームとしては異例なほどに薄いシートチューブは縦方向の快適な乗り味を求めるための工夫。横方向への剛性は扁平なモノステー構造とすることで稼いでいる。更に複雑な曲線を描くチェーンステーも縦方向のサイズを縮小することで、パワー伝達と快適性の両立を図った。

泥や汚れによって懸念される性能ダウンを防ぐためシステムの内蔵化にも注力され、ブレーキホースやシフトケーブルは全てフレーム内蔵式に。更に今後の展望を踏まえ、電動や油圧システムによる変速装置にも対応したケーブル受け、「マルチストップ」を装備していることも特徴といえる。もちろんリアエンドまでもフルカーボンで作られるなど、サーヴェロで培ったハイエンドカーボンフレームの技術が随所に反映されている。

全てのケーブル、ホース類はフレーム内蔵式。将来的な電動式や油圧式コンポーネントにも対応する (c)ダイアテックプロダクツBBはサーヴェロにも導入されたBBrightシステムを採用 (c)ダイアテックプロダクツ


複雑な曲線を描くセミフレックスチェーンステー。剛性と振動吸収性の両立を図った (c)ダイアテックプロダクツほとんど全ての2.25インチタイヤに適合するクリアランスが与えられている (c)ダイアテックプロダクツ


楕円チェーンリングで有名なスペインのROTOR（ローター）社との関係も深いことから、フレームセットには同社のヘッドセット、スペシャル仕様の3Dクランク、チェーンリング（no Q）、BBが付属する。

これからの発展が期待されるジェラルド・ヴルーメンの第二幕のスタートを飾るにふさわしい、次世代のバイクだ。

リアドロップアウトやハンガーもフルカーボン製 (c)ダイアテックプロダクツROTOR製ヘッドセット、スペシャル仕様の3Dクランク、チェーンリング（no Q）、BBが付属する (c)ダイアテックプロダクツ



オープンサイクル HARDTAIL O-1.0（完成車イメージ） (c)ダイアテックプロダクツオープンサイクル HARDTAIL O-1.0
フレーム：O-1.0
サイズ：S-395mm / M-415mm / L-435mm
重　量：871g L-435 base frame (+/-3%)
価　格：357,000円（税込）

付属品
ヘッドセット：ROTOR HS-SITP15-B Tapered
クランク：ROTOR 3D+ special edition, 175mm
チェーンリング：ROTOR 38T X 24T (NON Qrigns)
B　B：ROTOR PRESS FIT 4630 CERAMIC
その他：シートクランプ・ケーブルガイド