2012/12/05(水) - 10:51
パリ〜ルーベのゴール地点、ルーベのヴェロドロームを舞台にしたUCIシクロクロスワールドカップ第4戦。絶好調スヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット)が平均スピード27km/hのハイスピードレースを制した。
12月2日、UCIシクロクロスワールドカップ第4戦がベルギー国境に近いフランス北部ルーベで開催された。ヴェロドローム(自転車競技場)に始まり、ヴェロドロームに終わるコースは平坦基調。舗装路の割合が多く、泥や砂、20段の階段が含まれているものの、路面は比較的締まっている。細かいアップダウンを含む高速サーキットだ。
ヴェロドロームの滑らかな路面を滑り出す52台のシクロクロスバイク。ジュリアン・タラマルカス(スイス、BMCレーシングチーム)が抜群のスタートを決め、独走で1周目を完了する。
タラマルカスを10秒遅れで追うのは、世界王者ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス)含む10名ほどの追走パック。「スタートでは多くの選手に抜かれて、自分自身でも驚いた」と言うスヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット)は、その後方の第2追走パックに入る。
やがてアルベルトとケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)、トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)が先頭のタラマルカスをキャッチし、ここからアルベルトがペースを上げて行く。
平坦な舗装路ではロードレースさながらも集団走行となり、先頭のアルベルト、パウエルス、タラマルカス、メーウセンは協力してハイスピードを維持。若いラルス・ファンデルハール(オランダ、ラボバンク・ジャイアント)が単独での追走を試みるも、先頭には届かない。
ちょうどスタートから30分が経過するころ、ネイスが追走パックから飛び出し、勢い良く先頭パックを追撃。ゴールまで6周を残してついにネイスが先頭に追いついたが、その後の牽制によるペースダウンで先頭パックは10名ほどに膨れ上がる。
ここからネイスが先頭に立ってペースアップ。タラマルカスとパウエルスが直ぐさま反応し、アルベルトも一歩出遅れながら何とか食らいつく。先頭4人のまま周回を重ね、最終周回へ。
「コンディションは良かった。でもイージーな(テクニカルではない)コースだったので、決定的なギャップを生み出すことが出来なかった。人間と人間の闘いで、最後は苦手なスプリント勝負になってしまった」と、舗装路で何度かアタックしてみせたアルベルトは振り返る。
ネイス、パウエルス、アルベルト、タラマルカスの順で最終周回のテクニカル区間をこなし、ヴェロドロームに入る手前でネイスがスプリントさながらの加速。ヴェロドロームの入り口までについたギャップは埋まらず、ネイスが悠々とフィニッシュラインを駆け抜けた。最終周回の平均スピードは27.38km/h。
「最終周回でニールスが加速したとき、出遅れるわけにはいかなかった。パウエルスとのゴール勝負は危険なので、早めに仕掛けることで勝利することが出来た」と、第3戦コクサイデに続くワールドカップ連勝を飾ったネイス。ワールドカップでは48勝目だが、ルーベで勝つのはこれが初めて。「ヴェロドロームで勝つのは特別。小さなコブルストーン(石畳)のトロフィーを受け取った気分だ」。
36歳のネイスは、ワールドカップ、スーパープレスティージュ、bpostバンクトロフェーを含めて今シーズンすでに10勝している。「スヴェン(ネイス)はこの数週間トップコンディションを維持している。我々はそのオコボレを預かっている状態。彼のコンディションが下がるのを待つ時だ」と、ライバルのアルベルトに言わしめるほど絶好調だ。
エリート女子レースは、ケイティ・コンプトン(アメリカ、トレックシクロクロスコレクティブ)が3連勝をマーク。次戦ワールドカップは12月23日にベルギーのナミュールで開催される。
選手コメントはベルギーのsporzaより。
UCIシクロクロスワールドカップ2012-2013第4戦結果
1位 スヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット) 1h03'47"
2位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル) +01"
3位 ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス) +04"
4位 ジュリアン・タラマルカス(スイス、BMCレーシングチーム) +07"
5位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ラボバンク・ジャイアント) +20"
6位 ラドミール・シムネク(チェコ、BKCPパワープラス)
7位 ロブ・ピーテルス(ベルギー、テレネット・フィデア) +21"
8位 トワン・ファンデンブランド(オランダ、オレンジベイビーズ)
9位 ディテル・ヴァントーレンハウト(ベルギー、BKCPパワープラス) +24"
10位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +40"
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
12月2日、UCIシクロクロスワールドカップ第4戦がベルギー国境に近いフランス北部ルーベで開催された。ヴェロドローム(自転車競技場)に始まり、ヴェロドロームに終わるコースは平坦基調。舗装路の割合が多く、泥や砂、20段の階段が含まれているものの、路面は比較的締まっている。細かいアップダウンを含む高速サーキットだ。
ヴェロドロームの滑らかな路面を滑り出す52台のシクロクロスバイク。ジュリアン・タラマルカス(スイス、BMCレーシングチーム)が抜群のスタートを決め、独走で1周目を完了する。
タラマルカスを10秒遅れで追うのは、世界王者ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス)含む10名ほどの追走パック。「スタートでは多くの選手に抜かれて、自分自身でも驚いた」と言うスヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット)は、その後方の第2追走パックに入る。
やがてアルベルトとケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)、トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)が先頭のタラマルカスをキャッチし、ここからアルベルトがペースを上げて行く。
平坦な舗装路ではロードレースさながらも集団走行となり、先頭のアルベルト、パウエルス、タラマルカス、メーウセンは協力してハイスピードを維持。若いラルス・ファンデルハール(オランダ、ラボバンク・ジャイアント)が単独での追走を試みるも、先頭には届かない。
ちょうどスタートから30分が経過するころ、ネイスが追走パックから飛び出し、勢い良く先頭パックを追撃。ゴールまで6周を残してついにネイスが先頭に追いついたが、その後の牽制によるペースダウンで先頭パックは10名ほどに膨れ上がる。
ここからネイスが先頭に立ってペースアップ。タラマルカスとパウエルスが直ぐさま反応し、アルベルトも一歩出遅れながら何とか食らいつく。先頭4人のまま周回を重ね、最終周回へ。
「コンディションは良かった。でもイージーな(テクニカルではない)コースだったので、決定的なギャップを生み出すことが出来なかった。人間と人間の闘いで、最後は苦手なスプリント勝負になってしまった」と、舗装路で何度かアタックしてみせたアルベルトは振り返る。
ネイス、パウエルス、アルベルト、タラマルカスの順で最終周回のテクニカル区間をこなし、ヴェロドロームに入る手前でネイスがスプリントさながらの加速。ヴェロドロームの入り口までについたギャップは埋まらず、ネイスが悠々とフィニッシュラインを駆け抜けた。最終周回の平均スピードは27.38km/h。
「最終周回でニールスが加速したとき、出遅れるわけにはいかなかった。パウエルスとのゴール勝負は危険なので、早めに仕掛けることで勝利することが出来た」と、第3戦コクサイデに続くワールドカップ連勝を飾ったネイス。ワールドカップでは48勝目だが、ルーベで勝つのはこれが初めて。「ヴェロドロームで勝つのは特別。小さなコブルストーン(石畳)のトロフィーを受け取った気分だ」。
36歳のネイスは、ワールドカップ、スーパープレスティージュ、bpostバンクトロフェーを含めて今シーズンすでに10勝している。「スヴェン(ネイス)はこの数週間トップコンディションを維持している。我々はそのオコボレを預かっている状態。彼のコンディションが下がるのを待つ時だ」と、ライバルのアルベルトに言わしめるほど絶好調だ。
エリート女子レースは、ケイティ・コンプトン(アメリカ、トレックシクロクロスコレクティブ)が3連勝をマーク。次戦ワールドカップは12月23日にベルギーのナミュールで開催される。
選手コメントはベルギーのsporzaより。
UCIシクロクロスワールドカップ2012-2013第4戦結果
1位 スヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット) 1h03'47"
2位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル) +01"
3位 ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス) +04"
4位 ジュリアン・タラマルカス(スイス、BMCレーシングチーム) +07"
5位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ラボバンク・ジャイアント) +20"
6位 ラドミール・シムネク(チェコ、BKCPパワープラス)
7位 ロブ・ピーテルス(ベルギー、テレネット・フィデア) +21"
8位 トワン・ファンデンブランド(オランダ、オレンジベイビーズ)
9位 ディテル・ヴァントーレンハウト(ベルギー、BKCPパワープラス) +24"
10位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +40"
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
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