2009/02/07(土) - 07:27
2009年2月6日、ツアー・オブ・カタールの最終第6ステージが行なわれ、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)がステージ2勝目をマーク。10位でフィニッシュしたトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)が自身3度目の総合優勝に輝いた。
6日間に渡るツアー・オブ・カタールの最終日。第6ステージは南部のシーライン・ビーチリゾートをスタートし、首都ドーハの9km周回コースを7周してゴールする計121kmで行なわれた。
強風吹き荒れた前々日までとは違い、ほぼ無風のコンディション。ステージ優勝を狙って、レースは序盤から選手が飛び出した。
2km地点でのガティス・スムクリス(ラトビア、アージェードゥーゼル)のアタックに、セルファイス・クナーフェン(オランダ、ミルラム)やマルチン・サパ(ポーランド、ランプレ)ら5名が合流し、早速エスケープを開始。菊池誠晃(EQA梅丹本舗グラファイトデザイン)らがカウンターアタックで追走を試みたが、パンクによってチャンスを失った。
集団がスピードを弱めたためタイム差は広がり続け、21km地点で最大5分15秒をマーク。やがてレース中盤からカチューシャとチームコロンビアが集団コントロールを始めると、タイム差は縮小の一途をたどった。
ドーハ市内の9km周回コースに入ってなお先頭6名は逃げ続けたが、結局ゴールまで2周回を残したラスト15kmで吸収。ここからスプリンターチームは集団を引き続け、70名ほどの大集団で最終ストレートにやってきた。
ゴールデンジャージを着るボーネンは、総合2位のロジャー・ハモンド(イギリス、サーヴェロ)が優勝してボーナスタイム10秒を獲得しない限り、総合トップの座は安泰。
ライバルのマークに徹したボーネンはスプリントに加わらず、先頭ではカヴェンディッシュとロベルト・フェルスター(ドイツ、ミルラム)がバトルを繰り広げた。
先頭でフィニッシュラインを駆け抜けたのはカヴェンディッシュ。得意のスプリントでライバルたちを沈めたカヴェンディッシュが、2度目のステージ優勝でカタールを締めくくった。序盤ステージでの遅れさえ無ければ総合争いにも絡んでいただろう。
フランス・レキップ紙のインタビューの中でカヴェンディッシュは「ステージ2勝はいい結果だ。トップスプリンターが集うカタールでの勝利は自信を高めてくれるよ。"カヴェンディッシュ"は決して無敵じゃない。でもミスを犯さない限り、スプリントで勝てると思う」と語る。次のレースはツアー・オブ・カリフォルニアだ。
ステージ10位でフィニッシュしたボーネンは、危なげなくリーダージャージを守った。王者としての貫禄を見せつけ、3度目の頂点を極めたボーネン。しかし前日のフレデリック・ノルフ(ベルギー)の死が心を占めたようだ。レキップ紙とのインタビューの中でボーネンは「優勝を祝う気分ではない。今日はフレッドがいつもそばにいた。特別な一日だった」と語っている。
また、圧巻だったのがサーヴェロ・テストチームの堅実な走り。横風によって集団が粉砕されたステージでも、ほとんどの選手を先頭グループに残し、ボーネンの総合優勝を最後まで脅かした。終わってみれば、総合トップ10に6名の選手を送り込むことに成功。文句無しのチーム総合優勝だ。
総合2位のハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ)は連日スプリントに加わり、この日も3位。新人賞ジャージとポイント賞ジャージを獲得している。第1ステージで優勝したロジャー・ハモンド(イギリス)も総合3位でフィニッシュした。
慣れない横風に苦しめられたEQA梅丹本舗グラファイトデザインは、最終日に清水都貴がステージ17位。中島康晴、ソウ・ジュニヨン(韓国)、ギヨーム・ポン(フランス)、ミカエル・ダミアン(フランス)もそれぞれ先頭集団でゴールした。チームはツール・ド・ランカウイに目を向ける。
ツアー・オブ・カタール2009第6ステージ結果
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)2h26'18"
2位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ミルラム)
3位 ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)
4位 ハンス・デッケルス(オランダ、ガーミン・スリップストリーム)
5位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)
6位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
7位 アンジェロ・フルラン(イタリア、ランプレ)
8位 ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、スキル・シマノ)
9位 ロイ・センチェンス(ベルギー、サイレンス・ロット)
10位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
個人総合成績
1位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)12h55'25"
2位 ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)+08"
3位 ロジャー・ハモンド(イギリス、サーヴェロ)+10"
4位 ダニエル・ロイド(イギリス、サーヴェロ)+25"
5位 アンドレアス・クリアー(ドイツ、サーヴェロ)+27"
6位 シャビエル・フロレンシオ(スペイン、サーヴェロ)+28"
7位 アンジェロ・フルラン(イタリア、ランプレ)+1'07"
8位 ガブリエル・ラッシュ(ノルウェー、サーヴェロ)+1'43"
9位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)+2'11"
10位 トム・フィーラース(オランダ、スキル・シマノ)+2'35"
ポイント賞
ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)
新人賞
ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)
チーム総合成績
サーヴェロ・テストチーム
レース公式サイトより。
6日間に渡るツアー・オブ・カタールの最終日。第6ステージは南部のシーライン・ビーチリゾートをスタートし、首都ドーハの9km周回コースを7周してゴールする計121kmで行なわれた。
強風吹き荒れた前々日までとは違い、ほぼ無風のコンディション。ステージ優勝を狙って、レースは序盤から選手が飛び出した。
2km地点でのガティス・スムクリス(ラトビア、アージェードゥーゼル)のアタックに、セルファイス・クナーフェン(オランダ、ミルラム)やマルチン・サパ(ポーランド、ランプレ)ら5名が合流し、早速エスケープを開始。菊池誠晃(EQA梅丹本舗グラファイトデザイン)らがカウンターアタックで追走を試みたが、パンクによってチャンスを失った。
集団がスピードを弱めたためタイム差は広がり続け、21km地点で最大5分15秒をマーク。やがてレース中盤からカチューシャとチームコロンビアが集団コントロールを始めると、タイム差は縮小の一途をたどった。
ドーハ市内の9km周回コースに入ってなお先頭6名は逃げ続けたが、結局ゴールまで2周回を残したラスト15kmで吸収。ここからスプリンターチームは集団を引き続け、70名ほどの大集団で最終ストレートにやってきた。
ゴールデンジャージを着るボーネンは、総合2位のロジャー・ハモンド(イギリス、サーヴェロ)が優勝してボーナスタイム10秒を獲得しない限り、総合トップの座は安泰。
ライバルのマークに徹したボーネンはスプリントに加わらず、先頭ではカヴェンディッシュとロベルト・フェルスター(ドイツ、ミルラム)がバトルを繰り広げた。
先頭でフィニッシュラインを駆け抜けたのはカヴェンディッシュ。得意のスプリントでライバルたちを沈めたカヴェンディッシュが、2度目のステージ優勝でカタールを締めくくった。序盤ステージでの遅れさえ無ければ総合争いにも絡んでいただろう。
フランス・レキップ紙のインタビューの中でカヴェンディッシュは「ステージ2勝はいい結果だ。トップスプリンターが集うカタールでの勝利は自信を高めてくれるよ。"カヴェンディッシュ"は決して無敵じゃない。でもミスを犯さない限り、スプリントで勝てると思う」と語る。次のレースはツアー・オブ・カリフォルニアだ。
ステージ10位でフィニッシュしたボーネンは、危なげなくリーダージャージを守った。王者としての貫禄を見せつけ、3度目の頂点を極めたボーネン。しかし前日のフレデリック・ノルフ(ベルギー)の死が心を占めたようだ。レキップ紙とのインタビューの中でボーネンは「優勝を祝う気分ではない。今日はフレッドがいつもそばにいた。特別な一日だった」と語っている。
また、圧巻だったのがサーヴェロ・テストチームの堅実な走り。横風によって集団が粉砕されたステージでも、ほとんどの選手を先頭グループに残し、ボーネンの総合優勝を最後まで脅かした。終わってみれば、総合トップ10に6名の選手を送り込むことに成功。文句無しのチーム総合優勝だ。
総合2位のハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ)は連日スプリントに加わり、この日も3位。新人賞ジャージとポイント賞ジャージを獲得している。第1ステージで優勝したロジャー・ハモンド(イギリス)も総合3位でフィニッシュした。
慣れない横風に苦しめられたEQA梅丹本舗グラファイトデザインは、最終日に清水都貴がステージ17位。中島康晴、ソウ・ジュニヨン(韓国)、ギヨーム・ポン(フランス)、ミカエル・ダミアン(フランス)もそれぞれ先頭集団でゴールした。チームはツール・ド・ランカウイに目を向ける。
ツアー・オブ・カタール2009第6ステージ結果
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)2h26'18"
2位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ミルラム)
3位 ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)
4位 ハンス・デッケルス(オランダ、ガーミン・スリップストリーム)
5位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)
6位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
7位 アンジェロ・フルラン(イタリア、ランプレ)
8位 ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、スキル・シマノ)
9位 ロイ・センチェンス(ベルギー、サイレンス・ロット)
10位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
個人総合成績
1位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)12h55'25"
2位 ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)+08"
3位 ロジャー・ハモンド(イギリス、サーヴェロ)+10"
4位 ダニエル・ロイド(イギリス、サーヴェロ)+25"
5位 アンドレアス・クリアー(ドイツ、サーヴェロ)+27"
6位 シャビエル・フロレンシオ(スペイン、サーヴェロ)+28"
7位 アンジェロ・フルラン(イタリア、ランプレ)+1'07"
8位 ガブリエル・ラッシュ(ノルウェー、サーヴェロ)+1'43"
9位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)+2'11"
10位 トム・フィーラース(オランダ、スキル・シマノ)+2'35"
ポイント賞
ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)
新人賞
ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)
チーム総合成績
サーヴェロ・テストチーム
レース公式サイトより。
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