2012/10/29(月) - 11:41
チェコ・プルゼニで行なわれたUCIシクロクロスワールドカップ第2戦。平坦基調の泥コースを踏み抜いたニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス)が貫禄の勝利を飾った。
初戦のターボルに続いて、UCIワールドカップはチェコを転戦する。10月28日、冷え込みの厳しいチェコ西部のプルゼニで第2戦が開催された。
プルゼニのコースは、階段や短い下りを含んでいるものの、平坦な直線路が大部分を占め、テクニカルなコーナーが連続する。泥に覆われた重馬場が特徴で、休み所のない難コース。ラインを見極めるテクニックはもちろんのこと、踏み抜くパワーが要求されるタフなレースが展開された。
1週間前のターボルで7位に入ったジェレミー・パワーズ(アメリカ、ラファ・フォーカス)はスタート直後のコーナーでクラッシュし、大きく出遅れてしまう。1周目が完了するころには、ベルギー人による強力な先頭パックが形成された。
初戦の優勝者で、UCIワールドカップリーダージャージを着るケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)がハイペースを作り、これにトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)、ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス)、クラース・ファントルノウト(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)、そしてスヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット)が続く。
しばらくパックでの走行が続いたが、3周目に世界チャンピオンが動く。アルカンシェルを着るアルベルトがペースを上げると、これに反応出来たのはベルギーチャンピオンのネイスのみ。アルベルトとネイスの2人が徐々に後続を引き離した。
落ち着いて勝機を伺っているように見えたネイスだったが、トリッキーな下りで落車してしまう。ネイスは自分でハンドルの位置を戻し、そしてピットでバイクを交換したが、45秒ほどのタイムを失って大きく後退。先頭はアルベルトの独走となった。
パウエルスとファントルノウトの追い上げも虚しく、泥コースを最後まで踏み抜いたアルベルトが優勝。落車したネイスは痛みを抱えがなら追い上げたが、6位までジャンプアップするのがやっとだった。また、レース中盤、バイク交換せずにピットを通過したロブ・ピータース(ベルギー、テレネット・フィデア)は失格処分を受けている。
昨シーズン、2度目の世界チャンピオンに輝いた26歳のアルベルト。これがUCIワールドカップレース9勝目で、2010-2011年シーズンには年間チャンピオンに輝いている。「ここ(プルゼニ)で開催された2009年の世界選手権で勝っている。今度は世界チャンピオンとして勝つことが出来た。今日はミスを誘発するようなコーナーの連続で気が抜けなかった。テクニックを駆使して、最大の注意を払って走ったよ。マッディ(泥の)レースが好きなんだ」。
ここまで2戦を終えて、UCIワールドカップリーダージャージはパウエルスからアルベルトのもとへ。第3戦は11月24日にベルギーのコクサイデで開催される。
選手コメントはベルギーのSporzaより。
第2戦 プルゼニ(チェコ)結果
1位 ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス) 1h08'26"
2位 クラース・ファントルノウト(ベルギー、サンウェブ・レヴォル) +36"
3位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル) +45"
4位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +54"
5位 バルト・ウェレンス(ベルギー、テレネット・フィデア) +1'09"
6位 スヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット) +1'31"
7位 バルト・アールノウト(ベルギー、AAドリンクシクロクロス) +2'14"
8位 フランシス・ムレー(フランス、FDJ・ビッグマット) +2'45"
9位 タイス・ファンアメロンヘン(オランダ、AAドリンクシクロクロス) +2'58"
10位 ジュリアン・タラマルカス(スイス、BMCレーシングチーム) +3'04"
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
初戦のターボルに続いて、UCIワールドカップはチェコを転戦する。10月28日、冷え込みの厳しいチェコ西部のプルゼニで第2戦が開催された。
プルゼニのコースは、階段や短い下りを含んでいるものの、平坦な直線路が大部分を占め、テクニカルなコーナーが連続する。泥に覆われた重馬場が特徴で、休み所のない難コース。ラインを見極めるテクニックはもちろんのこと、踏み抜くパワーが要求されるタフなレースが展開された。
1週間前のターボルで7位に入ったジェレミー・パワーズ(アメリカ、ラファ・フォーカス)はスタート直後のコーナーでクラッシュし、大きく出遅れてしまう。1周目が完了するころには、ベルギー人による強力な先頭パックが形成された。
初戦の優勝者で、UCIワールドカップリーダージャージを着るケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)がハイペースを作り、これにトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)、ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス)、クラース・ファントルノウト(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)、そしてスヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット)が続く。
しばらくパックでの走行が続いたが、3周目に世界チャンピオンが動く。アルカンシェルを着るアルベルトがペースを上げると、これに反応出来たのはベルギーチャンピオンのネイスのみ。アルベルトとネイスの2人が徐々に後続を引き離した。
落ち着いて勝機を伺っているように見えたネイスだったが、トリッキーな下りで落車してしまう。ネイスは自分でハンドルの位置を戻し、そしてピットでバイクを交換したが、45秒ほどのタイムを失って大きく後退。先頭はアルベルトの独走となった。
パウエルスとファントルノウトの追い上げも虚しく、泥コースを最後まで踏み抜いたアルベルトが優勝。落車したネイスは痛みを抱えがなら追い上げたが、6位までジャンプアップするのがやっとだった。また、レース中盤、バイク交換せずにピットを通過したロブ・ピータース(ベルギー、テレネット・フィデア)は失格処分を受けている。
昨シーズン、2度目の世界チャンピオンに輝いた26歳のアルベルト。これがUCIワールドカップレース9勝目で、2010-2011年シーズンには年間チャンピオンに輝いている。「ここ(プルゼニ)で開催された2009年の世界選手権で勝っている。今度は世界チャンピオンとして勝つことが出来た。今日はミスを誘発するようなコーナーの連続で気が抜けなかった。テクニックを駆使して、最大の注意を払って走ったよ。マッディ(泥の)レースが好きなんだ」。
ここまで2戦を終えて、UCIワールドカップリーダージャージはパウエルスからアルベルトのもとへ。第3戦は11月24日にベルギーのコクサイデで開催される。
選手コメントはベルギーのSporzaより。
第2戦 プルゼニ(チェコ)結果
1位 ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス) 1h08'26"
2位 クラース・ファントルノウト(ベルギー、サンウェブ・レヴォル) +36"
3位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル) +45"
4位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +54"
5位 バルト・ウェレンス(ベルギー、テレネット・フィデア) +1'09"
6位 スヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット) +1'31"
7位 バルト・アールノウト(ベルギー、AAドリンクシクロクロス) +2'14"
8位 フランシス・ムレー(フランス、FDJ・ビッグマット) +2'45"
9位 タイス・ファンアメロンヘン(オランダ、AAドリンクシクロクロス) +2'58"
10位 ジュリアン・タラマルカス(スイス、BMCレーシングチーム) +3'04"
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
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