2012年6月8日、デンマークのUCIプロチーム・チームサクソバンクがプレスリリースを出し、8月6日に出場停止処分が明けるアルベルト・コンタドール(スペイン)と契約を結んだと発表した。契約は2015年末までの3年間。コンタドールはブエルタ・ア・エスパーニャに出場する見通しだ。

チームサクソバンクへの復帰が決まったアルベルト・コンタドール(スペイン)チームサクソバンクへの復帰が決まったアルベルト・コンタドール(スペイン) photo:Luis Barbosa2010年ツール・ド・フランス期間中のドーピング検査でクレンブテロール陽性が判明し、2年間の出場停止処分を受けているコンタドールに、チームサクソバンクのビャルヌ・リース監督が手を差し伸べた。

デンマークのチームサクソバンクがコンタドールと再契約。出場停止処分が明ける8月6日以降、コンタドールがサクソバンクジャージでレースに復帰する。

リース監督はプレスリリースの中で「ここ数ヶ月ずっと、アルベルト・コンタドールに関する様々な憶測や噂が飛び交っていた。同じ願いを分かち合う我々のスポンサーとチーム、そしてアルベルトは、これからも継続的に関係を保つことに決めた。アルベルトにまつわる厳しい2年間を経て、今こうして彼のチーム復帰を宣言することを嬉しく思う。これからは将来のチーム構想に集中する」と語っている。コンタドールの移籍先としては他にもオメガファーマ・クイックステップやアスタナの名前が挙がっていた。

コンタドールは「チームサクソバンクへの復帰は簡単な決断だった。最も優先したのは、慣れ親しんだチームに戻り、ビャルヌ・リースやチームメイトたちと合流すること。困難な時期にも変わらず僕をサポートしてくれた彼らは特別な存在だ。彼らのサポートに結果で報いたい。バイクに跨がってレースに戻る瞬間が待ち遠しい」とコメント。

コンタドールは2007年、2009年、2010年ツール・ド・フランスで総合優勝。2008年と2011年ジロ・デ・イタリア総合優勝。2008年ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝。ドーピング違反によって、2010年ツールと2011年ジロのタイトルは剥奪されている。

29歳のコンタドールは、チームサクソバンクのエースとしてエネコツアーやブエルタ・ア・エスパーニャに出場することになるだろう。UCIワールドツアーランキングで下位に沈み、2013年度のUCIワールドツアーライセンス継続に黄信号が灯っている同チームにとってポイント獲得は急務だ(追記:しかし、UCIのルールによりコンタドールの獲得ポイントは以後2年間チームランキングに反映されない)

text:Kei Tsuji