2009/05/31(日) - 03:46
ツアー・オブ・ベルギー第4ステージは、終盤に抜け出した逃げグループの中からバート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)が優勝し、ステージ3位のラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)が新しくリーダーの座につく展開となった。
(filter error or malformed img_assist tag)5月30日、フレロンをスタートゴールにする186.5kmで行われた第4ステージは10個以上の丘を登る起伏の激しいコース。今大会のクイーンステージとして総合争いの行方を左右するステージだ。
ここまで総合成績は僅差で推移してきたツアー・オブ・ベルギー。逃げが決まればリーダージャージも夢ではないため、序盤から集団内は荒れ模様。逃げが決まったのは13km地点で、17人の中集団が形成された。
この中にはフレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、サイレンス・ロット)、スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)、ヨハン・ヴァンスーメレン(ベルギー、サイレンス・ロット)、ワウテル・ウェイラント(ベルギー、クイックステップ)らが含まれ、24km地点では3分52秒差をつけるも、起伏の激しさが徐々に人数と集団との差を削りとってゆく。
この坂に苦しんだのはスプリンターたち。ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)やグレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)が集団から脱落。逃げグループも残り91kmでメイン集団に吸収された。
(filter error or malformed img_assist tag)この吸収をきっかけに新たな逃げグループが形成。ここには総合5位のユルゲン・ローランツ(ベルギー、サイレンス・ロット)、ヘルト・ステーグマンス(ベルギー、カチューシャ)、スヴェン・ニース(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)らが入った。
この中からケヴィン・デウェート(ベルギー、クイックステップ)が単独で走る場面も見られたが、残り55kmで30人ほどまで縮小したメイングループに吸収された。ここにはリーダージャージを着るボルト・ボジック(スロベニア、ヴァカンソレイユ)の姿はなく、総合2位につけるセルゲイ・イワノフ(ロシア、カチューシャ)がヴァーチャルリーダーに踊り出る。
展開はクラシックレースさながらに矢継ぎ早。先頭集団からローランツ、ファンアフェルマート、ドミニク・コルニュ(ベルギー、クイックステップ)、バート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)ら8人が抜け出し先頭グループを形成する。
取り残された集団からオランダチャンピオンジャージを着るラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)がペースアップをはかり、先頭を猛追。ゴールまで36kmを残して先頭集団に追いつくも、同時にイワノフやトーマス・デッケル(オランダ、ラボバンク)をも連れてくる結果に。(filter error or malformed img_assist tag)
この強力な先頭集団は結局、残り25km地点で追走集団に吸収される。そして残り20kmでアフェルマート、コルニュ、ドウォール、マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ)、コース・ムーレンハウト(オランダ、ラボバンク)、ニエールス・アルバート(ベルギー、BKCPパワープラス)の6人の逃げが決まる。
この逃げは4人まで人数を減らして粘るも、残り3kmで追走グループに吸収され、先頭は8人に。そして残り1kmでドウォールがアタック。他の選手は追いつけず、そのままゴールまで走り切った。2位にはファンアフェルマート、3位にブームが入った。
イワノフが1分47秒と遅れたため、リーダージャージはブームの手に渡った。しかし2位につけたファンアフェルマートと3位のドウォールまで1秒差の混戦。中間スプリントやゴールでのボーナスタイムが大きなカギを握るツアー・オブ・ベルギー2009の総合優勝は翌日の最終第5ステージに持ち込まれる。(filter error or malformed img_assist tag)
バート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)のコメント
この仕事のために多くの犠牲を払ってきたけど、自分はちっぽけな選手なんじゃないかって感じ続けていた。だからこの勝利は僕自身と、チームと、そして家族にとって素敵なことだよ。僕のツアー・オブ・ベルギーはこれで成功だよ。総合優勝を狙うつもりはないよ。すでにリーダーのボームは(TTの)スペシャリストだからね」
ラス・ブーム(オランダ、ラボバンク)のコメント
リーダーとして最後のTTに臨めること、そしてツアー・オブ・ベルギーの総合優勝を狙うために全ての力を出せることをうれしく思うよ。一週間を通じて、日ごとに調子が上がっていくのを感じていた。もちろんコルニュ、デッケル、アフェルマートといった選手と戦うのは苦しいことになる。今日は僕自身驚いているんだ。なぜなら難しい逃げだったから。残り5kmはあまり良くなかったけど、それでもスプリントで3位をもぎとった。ラボバンクはよく走った。僕に力を貸してくれたニュイエンス、ムーレンハウトは素晴らしい仕事をしてくれたよ」
ツアー・オブ・ベルギー2009第4ステージ結果
1位 バート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)4h51'30"
2位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、サイレンス・ロット)
3位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)
4位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、クイックステップ)
5位 ニエールス・アルバート(ベルギー、BKCPパワープラス)
6位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ)
7位 コース・ムーレンハウト(オランダ、ラボバンク)
8位 トーマス・デッケル(オランダ、サイレンス・ロット)+7"
9位 ヤン・バケランツ(ベルギー、トップスポーツフラーンデレン)+1'13"
10位 ニック・ニュイエンス(ベルギー、ラボバンク)+1'25"
総合成績
1位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)17h35'31"
2位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、サイレンス・ロット)+1"
3位 バート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)
4位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、クイックステップ)+7"
5位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ)+11"
6位 コース・ムーレンハウト(オランダ、ラボバンク)
7位 トーマス・デッケル(オランダ、サイレンス・ロット)+15"
8位 ヤン・バケランツ(ベルギー、トップスポーツフラーンデレン)+1'16"
9位 ニック・ニュイエンス(ベルギー、ラボバンク)+1'28"
10位 ユルゲン・ローランツ(ベルギー、サイレンス・ロット)+1'29"
スプリント賞
ボルト・ボジック(スロベニア、ヴァカンソレイユ)
新人賞
ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)
チーム総合成績
ラボバンク
(filter error or malformed img_assist tag)5月30日、フレロンをスタートゴールにする186.5kmで行われた第4ステージは10個以上の丘を登る起伏の激しいコース。今大会のクイーンステージとして総合争いの行方を左右するステージだ。
ここまで総合成績は僅差で推移してきたツアー・オブ・ベルギー。逃げが決まればリーダージャージも夢ではないため、序盤から集団内は荒れ模様。逃げが決まったのは13km地点で、17人の中集団が形成された。
この中にはフレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、サイレンス・ロット)、スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)、ヨハン・ヴァンスーメレン(ベルギー、サイレンス・ロット)、ワウテル・ウェイラント(ベルギー、クイックステップ)らが含まれ、24km地点では3分52秒差をつけるも、起伏の激しさが徐々に人数と集団との差を削りとってゆく。
この坂に苦しんだのはスプリンターたち。ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)やグレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)が集団から脱落。逃げグループも残り91kmでメイン集団に吸収された。
(filter error or malformed img_assist tag)この吸収をきっかけに新たな逃げグループが形成。ここには総合5位のユルゲン・ローランツ(ベルギー、サイレンス・ロット)、ヘルト・ステーグマンス(ベルギー、カチューシャ)、スヴェン・ニース(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)らが入った。
この中からケヴィン・デウェート(ベルギー、クイックステップ)が単独で走る場面も見られたが、残り55kmで30人ほどまで縮小したメイングループに吸収された。ここにはリーダージャージを着るボルト・ボジック(スロベニア、ヴァカンソレイユ)の姿はなく、総合2位につけるセルゲイ・イワノフ(ロシア、カチューシャ)がヴァーチャルリーダーに踊り出る。
展開はクラシックレースさながらに矢継ぎ早。先頭集団からローランツ、ファンアフェルマート、ドミニク・コルニュ(ベルギー、クイックステップ)、バート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)ら8人が抜け出し先頭グループを形成する。
取り残された集団からオランダチャンピオンジャージを着るラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)がペースアップをはかり、先頭を猛追。ゴールまで36kmを残して先頭集団に追いつくも、同時にイワノフやトーマス・デッケル(オランダ、ラボバンク)をも連れてくる結果に。(filter error or malformed img_assist tag)
この強力な先頭集団は結局、残り25km地点で追走集団に吸収される。そして残り20kmでアフェルマート、コルニュ、ドウォール、マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ)、コース・ムーレンハウト(オランダ、ラボバンク)、ニエールス・アルバート(ベルギー、BKCPパワープラス)の6人の逃げが決まる。
この逃げは4人まで人数を減らして粘るも、残り3kmで追走グループに吸収され、先頭は8人に。そして残り1kmでドウォールがアタック。他の選手は追いつけず、そのままゴールまで走り切った。2位にはファンアフェルマート、3位にブームが入った。
イワノフが1分47秒と遅れたため、リーダージャージはブームの手に渡った。しかし2位につけたファンアフェルマートと3位のドウォールまで1秒差の混戦。中間スプリントやゴールでのボーナスタイムが大きなカギを握るツアー・オブ・ベルギー2009の総合優勝は翌日の最終第5ステージに持ち込まれる。(filter error or malformed img_assist tag)
バート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)のコメント
この仕事のために多くの犠牲を払ってきたけど、自分はちっぽけな選手なんじゃないかって感じ続けていた。だからこの勝利は僕自身と、チームと、そして家族にとって素敵なことだよ。僕のツアー・オブ・ベルギーはこれで成功だよ。総合優勝を狙うつもりはないよ。すでにリーダーのボームは(TTの)スペシャリストだからね」
ラス・ブーム(オランダ、ラボバンク)のコメント
リーダーとして最後のTTに臨めること、そしてツアー・オブ・ベルギーの総合優勝を狙うために全ての力を出せることをうれしく思うよ。一週間を通じて、日ごとに調子が上がっていくのを感じていた。もちろんコルニュ、デッケル、アフェルマートといった選手と戦うのは苦しいことになる。今日は僕自身驚いているんだ。なぜなら難しい逃げだったから。残り5kmはあまり良くなかったけど、それでもスプリントで3位をもぎとった。ラボバンクはよく走った。僕に力を貸してくれたニュイエンス、ムーレンハウトは素晴らしい仕事をしてくれたよ」
ツアー・オブ・ベルギー2009第4ステージ結果
1位 バート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)4h51'30"
2位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、サイレンス・ロット)
3位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)
4位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、クイックステップ)
5位 ニエールス・アルバート(ベルギー、BKCPパワープラス)
6位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ)
7位 コース・ムーレンハウト(オランダ、ラボバンク)
8位 トーマス・デッケル(オランダ、サイレンス・ロット)+7"
9位 ヤン・バケランツ(ベルギー、トップスポーツフラーンデレン)+1'13"
10位 ニック・ニュイエンス(ベルギー、ラボバンク)+1'25"
総合成績
1位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)17h35'31"
2位 グレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、サイレンス・ロット)+1"
3位 バート・ドウォール(ベルギー、ランドバウクレジット・コルナゴ)
4位 ドミニク・コルニュ(ベルギー、クイックステップ)+7"
5位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ)+11"
6位 コース・ムーレンハウト(オランダ、ラボバンク)
7位 トーマス・デッケル(オランダ、サイレンス・ロット)+15"
8位 ヤン・バケランツ(ベルギー、トップスポーツフラーンデレン)+1'16"
9位 ニック・ニュイエンス(ベルギー、ラボバンク)+1'28"
10位 ユルゲン・ローランツ(ベルギー、サイレンス・ロット)+1'29"
スプリント賞
ボルト・ボジック(スロベニア、ヴァカンソレイユ)
新人賞
ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)
チーム総合成績
ラボバンク
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