2012/06/02(土) - 00:28
リケーゼ兄弟の勝利のゴールシーンは2週間で3度目。最強の兄弟スプリンターだ。日本勢では辻善光(チームUKYO)が3位に。リーダーは兄のマキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)へ移った。
6月1日(金)、ツール・ド・熊野2日目第1ステージ赤木川清流コースが、和歌山県新宮市で行われ、ゴールスプリントをマキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)が制し、個人総合リーダーに立った。
UCIの第1ステージに先立って行われたのは実業団のE1・2・3とFクラス、そして市民レースの黒潮ロードレース。これらクラスは今日が初日で、UCIレースと同じまたは一部のコースを使って行われるもので、毎日の表彰とステージ合計の表彰がある。
実業団Eクラスは高校生世代が活躍するレースに。E1はゴールスプリントで小橋勇利(ボンシャンス飯田)が岡篤志(SPACE ZEROPOINT)を僅差で下して優勝。野島遊(クラブシルベスト)はJエリートツアーリーダーに。
女子は萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)が優勝。なお、5月31日時点の世界ランキングにより、ロンドンオリンピック女子1枠が確保されたため、萩原がもっとも出場有力な選手になった。
UCIレースは16.3kmを7周する114.1kmで行われた。コースはおよそ平坦だが、折り返し部分が狭くアップダウンがある。さらにコントロールライン前に標高差20mほどの狭い急坂がありKOMが設定されている。逃げはその2箇所をきっかけに決まりやすいものだ。
スタートからアタックが繰り返され、折り返してから5人の逃げが決まる。メンバーはマリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)、中村誠(宇都宮ブリッツェン)、入部正太朗(シマノレーシング)、ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)、ジャン・チャンジェ(トレンガヌ・サイクリングチーム)。
メイン集団は、リーダーチームのジェネシス・ウェルス・アドバイザーズがコントロールするが差は最大4分にまで広がる。
しかしチームNIPPOがフォルッナート・バリアーニを中心にペースを上げて、4周目半ばに逃げを吸収する。
その後はスプリント勝負に持ち込みたいチームが先頭でハイペースの交代をする。この中から単独アタックしたのは福島晋一(トレンガヌ・サイクリングチーム)。福島は1周弱逃げたが吸収。代わって6周目に飛び出したのは「NIPPOの動きを変えたかった」辻善光(チームUKYO)。しかしこれも吸収されて最終周回へ。
ここまではチームNIPPOに加え、愛三工業レーシングチーム、ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ、ブリヂストン・アンカーらがペースを作るが、やはり出てきたのはチームNIPPO。特に佐野淳哉が先頭固定に近い状態でハイペースを維持する。そしてチーム6名全員が先頭を固める。その次は愛三、マトリックスだ。
佐野の強力な引きのため、一列棒状でアタックもかけられないままゴールへ。弟マウロにアシストされた兄のマキシミリアーノ・リケーゼが余裕の勝利。弟マウロも2位に。辻は日本人トップの3位に入った。
リケーゼ兄は、昨年の同ステージでゴール寸前のメカトラブルで勝利を失っていた。昨年の雪辱を果たす快勝だ。兄弟のワン・ツーフィニッシュは5月20日の堺国際クリテリウムと同じ。5月22日のTOJ美濃ステージでも兄弟のガッツポーズが見られた。
平坦ステージでもTOJに続いて圧倒的な力を見せるチームNIPPO。翌日の第2ステージは熊野山岳コース。日本一厳しい山岳コースで、昨年はチームNIPPOがワン・ツーだった。今年は他チームがどのように攻めるかが注目だ。
結果
第1ステージ 114.1km
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)2時間37分39秒
2位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)
3位 辻善光(チームUKYO)
4位 アンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)
5位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)
6位 マクシム・アヴェリン(アモーレ・エ・ヴィータ)
7位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
8位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
9位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)
10位 チェン・キンワイ(香港チーム)
個人総合 第1ステージ終了時点
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)2時間38分22秒
2位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)+06秒
3位 辻善光(チームUKYO)+07秒
4位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)
5位 アンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)+08秒
6位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
7位 チェン・キンロー(香港チーム)+09秒
8位 マクシム・アヴェリン(アモーレ・エ・ヴィータ)+10秒
9位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)
10位 品川真寛(愛三工業レーシングチーム)
個人総合ポイント賞 第1ステージ終了時点
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)26点
2位 アンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)24点
3位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)20点
個人総合山岳賞 第1ステージ終了時点
1位 中村誠(宇都宮ブリッツェン)3点
2位 ジャン・チャンジェ(トレンガヌ・サイクリングチーム)2点
3位 畑中勇介(シマノレーシング)1点
団体総合 第1ステージ終了時点
1位 ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ 7時間55分34秒
2位 愛三工業レーシングチーム +02秒
3位 宇都宮ブリッツェン +03秒
photo&text:Hideaki.TAKAGI
6月1日(金)、ツール・ド・熊野2日目第1ステージ赤木川清流コースが、和歌山県新宮市で行われ、ゴールスプリントをマキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)が制し、個人総合リーダーに立った。
UCIの第1ステージに先立って行われたのは実業団のE1・2・3とFクラス、そして市民レースの黒潮ロードレース。これらクラスは今日が初日で、UCIレースと同じまたは一部のコースを使って行われるもので、毎日の表彰とステージ合計の表彰がある。
実業団Eクラスは高校生世代が活躍するレースに。E1はゴールスプリントで小橋勇利(ボンシャンス飯田)が岡篤志(SPACE ZEROPOINT)を僅差で下して優勝。野島遊(クラブシルベスト)はJエリートツアーリーダーに。
女子は萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)が優勝。なお、5月31日時点の世界ランキングにより、ロンドンオリンピック女子1枠が確保されたため、萩原がもっとも出場有力な選手になった。
UCIレースは16.3kmを7周する114.1kmで行われた。コースはおよそ平坦だが、折り返し部分が狭くアップダウンがある。さらにコントロールライン前に標高差20mほどの狭い急坂がありKOMが設定されている。逃げはその2箇所をきっかけに決まりやすいものだ。
スタートからアタックが繰り返され、折り返してから5人の逃げが決まる。メンバーはマリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)、中村誠(宇都宮ブリッツェン)、入部正太朗(シマノレーシング)、ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)、ジャン・チャンジェ(トレンガヌ・サイクリングチーム)。
メイン集団は、リーダーチームのジェネシス・ウェルス・アドバイザーズがコントロールするが差は最大4分にまで広がる。
しかしチームNIPPOがフォルッナート・バリアーニを中心にペースを上げて、4周目半ばに逃げを吸収する。
その後はスプリント勝負に持ち込みたいチームが先頭でハイペースの交代をする。この中から単独アタックしたのは福島晋一(トレンガヌ・サイクリングチーム)。福島は1周弱逃げたが吸収。代わって6周目に飛び出したのは「NIPPOの動きを変えたかった」辻善光(チームUKYO)。しかしこれも吸収されて最終周回へ。
ここまではチームNIPPOに加え、愛三工業レーシングチーム、ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ、ブリヂストン・アンカーらがペースを作るが、やはり出てきたのはチームNIPPO。特に佐野淳哉が先頭固定に近い状態でハイペースを維持する。そしてチーム6名全員が先頭を固める。その次は愛三、マトリックスだ。
佐野の強力な引きのため、一列棒状でアタックもかけられないままゴールへ。弟マウロにアシストされた兄のマキシミリアーノ・リケーゼが余裕の勝利。弟マウロも2位に。辻は日本人トップの3位に入った。
リケーゼ兄は、昨年の同ステージでゴール寸前のメカトラブルで勝利を失っていた。昨年の雪辱を果たす快勝だ。兄弟のワン・ツーフィニッシュは5月20日の堺国際クリテリウムと同じ。5月22日のTOJ美濃ステージでも兄弟のガッツポーズが見られた。
平坦ステージでもTOJに続いて圧倒的な力を見せるチームNIPPO。翌日の第2ステージは熊野山岳コース。日本一厳しい山岳コースで、昨年はチームNIPPOがワン・ツーだった。今年は他チームがどのように攻めるかが注目だ。
結果
第1ステージ 114.1km
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)2時間37分39秒
2位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)
3位 辻善光(チームUKYO)
4位 アンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)
5位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)
6位 マクシム・アヴェリン(アモーレ・エ・ヴィータ)
7位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
8位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
9位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)
10位 チェン・キンワイ(香港チーム)
個人総合 第1ステージ終了時点
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)2時間38分22秒
2位 マウロ・リケーゼ(チームNIPPO)+06秒
3位 辻善光(チームUKYO)+07秒
4位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)
5位 アンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)+08秒
6位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
7位 チェン・キンロー(香港チーム)+09秒
8位 マクシム・アヴェリン(アモーレ・エ・ヴィータ)+10秒
9位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)
10位 品川真寛(愛三工業レーシングチーム)
個人総合ポイント賞 第1ステージ終了時点
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(チームNIPPO)26点
2位 アンソニー・ジャコッポ(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)24点
3位 ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)20点
個人総合山岳賞 第1ステージ終了時点
1位 中村誠(宇都宮ブリッツェン)3点
2位 ジャン・チャンジェ(トレンガヌ・サイクリングチーム)2点
3位 畑中勇介(シマノレーシング)1点
団体総合 第1ステージ終了時点
1位 ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ 7時間55分34秒
2位 愛三工業レーシングチーム +02秒
3位 宇都宮ブリッツェン +03秒
photo&text:Hideaki.TAKAGI
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