2012年2月26日、イタリア国境に近いスイス南部で第66回GPルガーノ(UCI1.1)が開催された。チームNIPPOから日本人選手4名が出場したこの大会。ゴール手前の山岳で飛び出したエロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)が独走勝利を飾った。

スタートライン最前列に並ぶディルーカ、スカルポーニ、バッソ、エヴァンススタートライン最前列に並ぶディルーカ、スカルポーニ、バッソ、エヴァンス photo:Cor Vosスイス南部、イタリア語圏のルガーノを起点に行なわれたGPルガーノ(正式名称グランプレミオ・チッタ・ディ・ルガーノ)。カテゴリー山岳を含む35.7kmの周回コースを5周する。

独走でゴールするエロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)独走でゴールするエロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) photo:Cor Vos昨年のツール・ド・フランス覇者カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)やミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)、イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)が一堂に会し、さらにアックア・エ・サポーネに移籍したダニーロ・ディルーカ(イタリア)も出場した。

ディフェンディングチャンピオンのバッソがティレーノ〜アドリアティコを見据えて途中リタイアする中、チームメイトのカペッキがゴール4km手前の山岳でアタックし、そのままルガーノまで独走。後続集団を4秒引き離し、単独でゴールに飛び込んだ。

表彰台、エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)が優勝表彰台、エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)が優勝 photo:Cor Vos昨年ジロ・デ・イタリア第18ステージで優勝を飾った25歳のカペッキは「待ち続けた勝利がようやくやってきた。これまでのレースですでに好感触を得ていたので、最後の登りでチームメイトのサポートを得て、頂上まで100mを残したタイミングで下ハンドルを握ってアタック。そこからゴールまで踏み続けた。全てが思い通りに進んで大変満足している。次はストラーデビアンケとティレーノ〜アドリアティコだ」とガゼッタ・デッロ・スポルト紙の中でコメントしている。

後続集団の中では落車が発生し、スカルポーニがこれに巻き込まれた。幸いスカルポーニは大怪我を免れている。チームメイトのダミアーノ・クネゴ(イタリア)は後続集団の先頭でゴールし、2位で表彰台に上った。

チームNIPPOのヴィンチェンツォ・ガロッファロ(イタリア)は29位。今シーズン初戦の佐野淳哉は序盤からの逃げに乗ったものの、ゴールまで距離を残して吸収。ガロッファロと同集団でゴールしている。早川朋宏、中根英登、内間康平の3人は途中リタイアに終わった。

レース内容はガゼッタ紙より。


GPルガーノ2012結果
1位 エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)      4h32'02"
2位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD)              +04"
3位 エンリーコ・バッタリン(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
4位 マテイ・ネズダ(スロベニア、アドリアモビル)
5位 ミゲール・ルビアーノチャベス(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)
6位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)
7位 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
8位 フランチェスコ・レーダ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)
9位 ファビオ・フェリーネ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
10位 マテイ・ムジェルリ(スロベニア、アドリアモビル)

27位 ダニーロ・ディルーカ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)       +40"
78位 佐野淳哉(日本、チームNIPPO)
79位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
88位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)
DNF イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
DNF 早川朋宏(日本、チームNIPPO)
DNF 中根英登(日本、チームNIPPO)
DNF 内間康平(日本、チームNIPPO)

text:Kei Tsuji