世界選帰りの竹之内悠、豊岡英子、宮内佐季子、沢田時、中井路雅が参戦した桂川大会。関西シクロクロス最終戦は700人近いエントリーで大盛況。

CM1 先頭の三船雅彦CM1 先頭の三船雅彦 photo:Hideaki.TAKAGI11月から開幕した関西シクロクロスもいよいよ最終戦、第10戦が2月5日(日)、京都市の桂川緑地運動公園で行われた。この最終戦には、申し込みを早めに締め切ったにもかかわらず、なんと700人近いエントリーがあり、人気の関西らしいフィナーレだ。

1週間前の世界選手権を終えた選手5人と、オランダからマスターズ世界チャンピオンの荻島美香(アライレーシング)が参戦し、質も高いものに。竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)は全日本チャンピオンジャージ初公開だ。

CL1 マスターズ世界チャンピオンの荻島美香(アライレーシング)が参戦CL1 マスターズ世界チャンピオンの荻島美香(アライレーシング)が参戦 photo:Hideaki.TAKAGI桂川のコースは河川敷でフラット。南側半分はグラウンド周囲を走る。北半分は名物のキャンバーを組み込んだテクニカルパート。いかにスピードを落とさずつないでいくかがポイント。日差しのあるときは暖かく感じられるほどの天気。

朝一番のレースはCM1。マスターだけでもカテゴリーとして確立しており、そのエントリーは46名だ。その頂点に君臨したのは三船雅彦。スタートから独走で優勝。その三船でも転倒するほど路面状況が刻々と変わっていった。

C2はジュニア世代とシマノ勢らの走りに会場が沸く。序盤に先頭を走ったのは木村吉秀(瀬田工業高校)と松本祐典(アキファクトリー)の高校生。いっぽうで中ほどからスタートした平塚吉光(シマノレーシング)が追い上げ、ついには先頭に立ち優勝。野口忍(TREK)は「全然走っていない」と言いながらもさすがの走りで5位に。シマノからは野寺秀徳監督も出場。シケインはすべて飛び越えて、ジャンプやウィリーなども忘れない。

C2 勢い余って?ジャンプ!野寺秀徳(シマノ)C2 勢い余って?ジャンプ!野寺秀徳(シマノ) photo:Hideaki.TAKAGIC2 先頭に出た平塚吉光(シマノレーシング)C2 先頭に出た平塚吉光(シマノレーシング) photo:Hideaki.TAKAGI


CL1 宮内佐季子(CLUBviento)が先頭を追うCL1 宮内佐季子(CLUBviento)が先頭を追う photo:Hideaki.TAKAGICL1は世界選出場の豊岡英子(パナソニックレディース)と宮内佐季子(CLUBviento)が、そして荻島が出場。アルカンシェルに身を包んだ荻島が登場すると喝采が。
スタートから豊岡が先行、荻島、福本千佳(クラブシルベスト/同志社大学)、宮内が続く。この中では宮内が豊岡との差をキープ、中盤から追い上げていく。そしてグラウンド側のステップで、乗車してクリアした宮内が豊岡を抜く。そのまま先行した宮内は、歓喜のガッツポーズでゴール。
「ステップ区間は降りたほうが速いが、立ち上がりが遅くなる。ならばと乗車したままクリアして、立ち上がりで抜いた。予めそこで抜くと決めていた」と語る。
宮内が豊岡に勝利したのはビワコマイアミランド以来。そのときは豊岡のアクシデントがきっかけで、今回は力で勝った初のレース。チャンピオン豊岡と、今シーズン急成長した宮内の来シーズンの走りが楽しみだ。

C1 全日本チャンピオンジャージ初公開の竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)C1 全日本チャンピオンジャージ初公開の竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes) photo:Hideaki.TAKAGIC1は真新しい全日本チャンピオンジャージに身を包んだ竹之内が出場。沢田時(ブリヂストン・アンカー)と中井路雅(瀬田工業高校)のジュニア勢も参戦。
1周目は丸山厚(京都MASSA-FOCUS-SUPER B)が先行。竹之内と小坂正則(スワコレーシングチーム)もパックになり3人でレースをリードする。その後方に沢田が位置する。
中盤にかけて竹之内が先頭を独走、丸山が下がって小坂が上がる。そして沢田も追い上げて丸山を抜く。沢田は規程により40分で終了。終了時は竹之内、小坂の次で約30秒差の3番手だった。沢田は次シーズンからエリートクラスになる。竹之内と対決するにはあと30秒を縮めなければならない。

先頭は竹之内が独走のまま優勝。4位には追い上げた畑中勇介(シマノレーシング)が入った。畑中は翌日からアジア選手権のための合宿で千葉へ移動。今年のアジア選手権はマレーシア・クアラルンプールでロードは2月14日からの5日間、畑中が出場する男子エリートは18日だ。

C1 4番手ジュニアの沢田時(ブリヂストン・アンカー)C1 4番手ジュニアの沢田時(ブリヂストン・アンカー) photo:Hideaki.TAKAGIC1 上位3人のパックC1 上位3人のパック photo:Hideaki.TAKAGI


結果
C1
1位 竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)1時間00分59秒
2位 小坂正則(スワコレーシングチーム)+48秒
3位 丸山厚(京都MASSA-FOCUS-SUPER B)+1分21秒
4位 畑中勇介(シマノレーシング)+3分27秒
5位 中原義貴(Team MX/STORCK)+3分28秒
6位 池本真也(和光機器-AUTHOR)+3分29秒

CL1
1位 宮内佐季子(CLUBviento)37分39秒
2位 豊岡英子(パナソニックレディース)+19秒
3位 福本千佳(クラブシルベスト/同志社大学)+59秒

CM1
1位 三船雅彦 37分04秒
2位 ビンセント・フラナガン(八ヶ岳CYCLO CROSS)+1分13秒
3位 佐野光宏(ストラーダR)+1分17秒

また来年!最後まで残った関西シクロクロス仲間また来年!最後まで残った関西シクロクロス仲間 photo:Hideaki.TAKAGI

photo&text:高木秀彰