2012/02/06(月) - 13:05
2012年2月5日、ツアー・オブ・カタール(UCI2.HC)が開幕。初日の集団スプリントは、2006年、2008年、2009年大会の覇者トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)の手に落ちた。
第1ステージは、ドーハ近郊のバルザン塔から半島を一路北上し、再びドーハのゴルフクラブにゴールする142.5km。例年と比べて低い気温、そして比較的弱い風の中、127名がスタートした。
コースは前半が向かい風で、中盤に横風区間を挟み、そしてゴールに向かう後半は追い風基調。向かい風の中、ソロエスケープを試みたアダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル)は、一時的に6分40秒のリードを稼ぎ出す。
レース中盤の横風区間でペースアップした集団は、3〜4つのエシュロンに分裂。ボーネンを含む強力な第1集団が早くも先頭のハンセンを捉える。
しかしこの動きは決まらず、ゴールまで距離を残して集団は一つに。オメガファーマ・クイックステップ、ラボバンク、BMCレーシングチーム、チームスカイ、ファルネーゼヴィーニ、ガーミン・バラクーダ、そしてグリーンエッジが大集団を率い、ドーハゴルフクラブのゴールに向かった。
ヘルト・ステーグマン(ベルギー)らにリードアウトされ、早めに仕掛けたのはボーネン。顔を上下に振りながら加速したボーネンは、アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム)らを大きく振り切ってゴールした。
2006年、2008年、2009年大会で総合優勝を飾っているボーネンは、これがステージ通算19勝目。今シーズンはツール・ド・サンルイス第7ステージに続く2勝目。
黄金のリーダージャージに袖を通したボーネンは「僕はどちらかと言うとクラシックライダー。でもスプリンターに対抗出来るほどのスピードはある。昨年のこの時期はまだ膝の手術の痛みが残っていて、ようやく治ったと思ったらブエルタで手首を骨折した。今日はそんな不運から解き放たれたような勝利だった」と話す。
早速「砂漠のレース」との相性の良さを見せたが、4度目の大会制覇を狙うかどうかについては明言を避ける。「先週アルゼンチンからドーハに移動したばかりなので疲れている。3日間も空港と飛行機の中で過ごしたし、それに時差もある。今日も後半になってようやく感覚が戻った」。
ボーネンはポイント賞でもトップ。ステージ2位のブライスは青い新人賞ジャージを手にした。
全日本チャンピオンの別府史之は41位でフィニッシュ。自身のTwitterで「今日は横風あり落車あり、ポジション争いありで、非常にエキサイティングな一日で楽しかった。エシャロンという横風区間での高速巡航、ポジション取りもうまくこなせてコンディションは良好!しっかし平坦なのに70km/hも出るって…自転車ってすごいね!」とツイートしている。グリーンエッジの最高位はバーデン・クック(オーストラリア)の18位だった。
チームブリヂストン・アンカー勢は上位に絡めず。レース序盤にブレース・ソネリ(フランス)らがアタックを仕掛けたが決まらなかった。清水都貴と井上和郎は、トップとタイム差無しの集団内でゴールしている。
レース内容はレース公式サイト、選手コメントはレキップ紙より。
ツアー・オブ・カタール2012第1ステージ結果
1位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) 3h11'32"
2位 アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム)
3位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)
5位 ダニエル・オス(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
6位 マーク・レンショー(オーストラリア、ラボバンク)
7位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
8位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、チームスカイ)
9位 ヨナス・ファンヘネヒテン(ベルギー、ロット・ベリソル)
10位 ロバート・ワグナー(ドイツ、レディオシャック・ニッサン)
41位 別府史之(日本、グリーンエッジ)
53位 清水都貴(日本、チームブリヂストン・アンカー)
102位 井上和郎(日本、チームブリヂストン・アンカー)
112位 吉田隼人(日本、チームブリヂストン・アンカー) +31"
122位 西薗良太(日本、チームブリヂストン・アンカー) +2'54"
個人総合成績
1位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) 3h11'22"
2位 アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム) +04"
3位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) +06"
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +07"
5位 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル)
6位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、チームスカイ) +08"
7位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
8位 マーク・レンショー(オーストラリア、ラボバンク) +09"
9位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 ダニエル・オス(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +10"
44位 別府史之(日本、グリーンエッジ)
55位 清水都貴(日本、チームブリヂストン・アンカー)
102位 井上和郎(日本、チームブリヂストン・アンカー)
111位 吉田隼人(日本、チームブリヂストン・アンカー) +31"
122位 西薗良太(日本、チームブリヂストン・アンカー) +2'54"
ポイント賞
トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
新人賞
アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:A.S.O.
第1ステージは、ドーハ近郊のバルザン塔から半島を一路北上し、再びドーハのゴルフクラブにゴールする142.5km。例年と比べて低い気温、そして比較的弱い風の中、127名がスタートした。
コースは前半が向かい風で、中盤に横風区間を挟み、そしてゴールに向かう後半は追い風基調。向かい風の中、ソロエスケープを試みたアダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル)は、一時的に6分40秒のリードを稼ぎ出す。
レース中盤の横風区間でペースアップした集団は、3〜4つのエシュロンに分裂。ボーネンを含む強力な第1集団が早くも先頭のハンセンを捉える。
しかしこの動きは決まらず、ゴールまで距離を残して集団は一つに。オメガファーマ・クイックステップ、ラボバンク、BMCレーシングチーム、チームスカイ、ファルネーゼヴィーニ、ガーミン・バラクーダ、そしてグリーンエッジが大集団を率い、ドーハゴルフクラブのゴールに向かった。
ヘルト・ステーグマン(ベルギー)らにリードアウトされ、早めに仕掛けたのはボーネン。顔を上下に振りながら加速したボーネンは、アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム)らを大きく振り切ってゴールした。
2006年、2008年、2009年大会で総合優勝を飾っているボーネンは、これがステージ通算19勝目。今シーズンはツール・ド・サンルイス第7ステージに続く2勝目。
黄金のリーダージャージに袖を通したボーネンは「僕はどちらかと言うとクラシックライダー。でもスプリンターに対抗出来るほどのスピードはある。昨年のこの時期はまだ膝の手術の痛みが残っていて、ようやく治ったと思ったらブエルタで手首を骨折した。今日はそんな不運から解き放たれたような勝利だった」と話す。
早速「砂漠のレース」との相性の良さを見せたが、4度目の大会制覇を狙うかどうかについては明言を避ける。「先週アルゼンチンからドーハに移動したばかりなので疲れている。3日間も空港と飛行機の中で過ごしたし、それに時差もある。今日も後半になってようやく感覚が戻った」。
ボーネンはポイント賞でもトップ。ステージ2位のブライスは青い新人賞ジャージを手にした。
全日本チャンピオンの別府史之は41位でフィニッシュ。自身のTwitterで「今日は横風あり落車あり、ポジション争いありで、非常にエキサイティングな一日で楽しかった。エシャロンという横風区間での高速巡航、ポジション取りもうまくこなせてコンディションは良好!しっかし平坦なのに70km/hも出るって…自転車ってすごいね!」とツイートしている。グリーンエッジの最高位はバーデン・クック(オーストラリア)の18位だった。
チームブリヂストン・アンカー勢は上位に絡めず。レース序盤にブレース・ソネリ(フランス)らがアタックを仕掛けたが決まらなかった。清水都貴と井上和郎は、トップとタイム差無しの集団内でゴールしている。
レース内容はレース公式サイト、選手コメントはレキップ紙より。
ツアー・オブ・カタール2012第1ステージ結果
1位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) 3h11'32"
2位 アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム)
3位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)
5位 ダニエル・オス(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
6位 マーク・レンショー(オーストラリア、ラボバンク)
7位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)
8位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、チームスカイ)
9位 ヨナス・ファンヘネヒテン(ベルギー、ロット・ベリソル)
10位 ロバート・ワグナー(ドイツ、レディオシャック・ニッサン)
41位 別府史之(日本、グリーンエッジ)
53位 清水都貴(日本、チームブリヂストン・アンカー)
102位 井上和郎(日本、チームブリヂストン・アンカー)
112位 吉田隼人(日本、チームブリヂストン・アンカー) +31"
122位 西薗良太(日本、チームブリヂストン・アンカー) +2'54"
個人総合成績
1位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) 3h11'22"
2位 アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム) +04"
3位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) +06"
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +07"
5位 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル)
6位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、チームスカイ) +08"
7位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
8位 マーク・レンショー(オーストラリア、ラボバンク) +09"
9位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 ダニエル・オス(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +10"
44位 別府史之(日本、グリーンエッジ)
55位 清水都貴(日本、チームブリヂストン・アンカー)
102位 井上和郎(日本、チームブリヂストン・アンカー)
111位 吉田隼人(日本、チームブリヂストン・アンカー) +31"
122位 西薗良太(日本、チームブリヂストン・アンカー) +2'54"
ポイント賞
トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
新人賞
アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:A.S.O.
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