2012年1月28日、ツール・ド・サンルイス(UCI2.1)第6ステージでエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)がスプリント勝利。最終ステージを前に、リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、オメガファーマ・クイックステップ)が総合優勝に王手をかけた。

1級山岳アマーゴ峠を登るプロトン1級山岳アマーゴ峠を登るプロトン photo:Cor Vos第6ステージは前半に標高1720mの1級山岳アマーゴ峠をクリアし、徐々に下りながらキネスにゴールする201km。後半は比較的フラットなコースレイアウトであり、山岳を乗り越えたスプリンターに再びチャンスが回ってくる。

この日エスケープを試みたのは9名。積極的に逃げた山岳賞2位のミゲール・ルビアーノチャベス(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)は1級山岳アマーゴ峠を先頭通過する。昨年のツール・ド・北海道覇者のルビアーノチャベスはこの日だけで13ポイントを獲得し、最終的な山岳賞獲得をほぼ確定させた。

沿道のアルパカ(リャマ?)沿道のアルパカ(リャマ?) photo:Cor Vos結局逃げグループはゴールまで15kmを残してキャッチ。フィリッポ・ポッツァート(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)のソロアタックも功を奏さず、メイン集団はゴール地点キネスになだれ込む。

最後はトム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)のロングスプリントの後ろから発進したヴィヴィアーニが、フアンホセ・アエド(アルゼンチン、チームサクソバンク)らを突き放してゴールした。

ゴールスプリントを制したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)ゴールスプリントを制したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) photo:Cor Vosこの日3位に入ったアンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)と同じ、1989年生まれ(22歳)のヴィヴィアーニ。トラックレースとロードレースを両立するスプリンターで、昨年はロードレース8勝、トラック世界選手権スクラッチで銀メダルを獲得している。

リクイガス・キャノンデールのマリオ・シレーア監督は「チームの走りには非常に満足している。このツール・ド・サンルイスは、シーズン序盤の準備レースという位置づけだった。そこで勝利を収めることは素晴らしい。ヴィヴィアーニは第2ステージのゴール前でパンクしてチャンスを失っていたんだ。明日の最終ステージもヴィヴィアーニにチャンスがあると思う」と若きスプリンターの走りを讃える。

2010年大会覇者のヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)は現在総合5位。しかしシレーア監督は結果を問題視していない。「ニーバリは総合では遅れてしまっている。しかし山岳をそつなくこなし、タイムトライアルでも良い走りを見せた。だから彼の走りには満足している」。

総合リーダージャージはライプハイマーがキープ。総合2位のアルベルト・コンタドール(スペイン、チームサクソバンク)とのタイム差は46秒。翌日の最終ステージは平坦基調のコースレイアウトであり、ライプハイマーが総合首位を守り抜く可能性は極めて高い。

レース内容と選手コメントはレース公式サイト(www.tour-sanluis.com.ar)より。

ツール・ド・サンルイス2012第6ステージ結果
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)     5h10'26"
2位 フアンホセ・アエド(アルゼンチン、チームサクソバンク)
3位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)
4位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、モビスター)
5位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
6位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、アルゼンチンチーム)
7位 ジェイコブ・キーオ(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
8位 ソニー・コルブレッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
9位 ステファン・シューマッハー(ドイツ、クリスティーナウォッチズ)
10位 フランチェスコ・ラスカ(イタリア、カハルーラル)

個人総合成績
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、オメガファーマ・クイックステップ)22h38'18"
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、チームサクソバンク)           +46"
3位 ダニエル・ディアス(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)        +1'31"
4位 ステファン・シューマッハー(ドイツ、クリスティーナウォッチズ)       +1'35"
5位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)     +1'50"
6位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)            +2'13"
7位 マグノ・ナザレー(ブラジル、ファンビク)                  +2'39"
8位 ルイス・マンシーリャ(チリ、チリチーム)                  +3'24"
9位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)   +3'44"
10位 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)              +4'46"

山岳賞
ミゲール・ルビアーノチャベス(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)

スプリント賞
エマヌエル・ゲバラ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)

チーム総合成績
アンドローニ・ジョカトリ

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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