10月4日、宇都宮市役所、市政記者クラブにおいて柿沼章(宇都宮ブリッツェン)が引退することを発表した。柿沼はオーストラリアのジャイコ・ヘラルドサンツアーとジャパンカップを走り、21年間の長い競技生活の幕を引く。

引退記者会見に臨む柿沼章(宇都宮ブリッツェン)引退記者会見に臨む柿沼章(宇都宮ブリッツェン) 柿沼章は宇都宮ブリッツェンではプレイングコーチとして走ってきた。引退の理由として柿沼は「宇都宮ブリッツェンは国内レースにおいて優勝を争えるチームに成長して来た。
今後、更に結果に繋がる様に選手達のサポートに回りたい』と記者団に説明。また、現役生活を振り返り、「怪我や挫折と戦いながらも理想の走りを追求した21年間でした。最後となるジャイコ・ヘラルドサンツアーとジャパンカップで若い選手に本気の走りを伝えたい」とコメントした。

全日本選手権個人タイムトライアルでは1997年と2001年に優勝している柿沼は、1972年生まれ、栃木県出身。クラブチーム「YCST」を経て、キナン、チームミヤタ、ブリヂストン・アンカー等に在籍。2009年に地元である宇都宮ブリッツェンの発足に尽力。選手兼任監督として移籍した。走りながらマネジメントの仕事をこなし、地域密着型チームとして宇都宮ブリッツェンの運営が軌道に乗るために力を使ってきた。

下位チームから宇都宮ブリッツェンに昇格した堀孝明下位チームから宇都宮ブリッツェンに昇格した堀孝明 19歳の堀孝明が昇格

また、柿沼選手の引退発表と合わせ、宇都宮ブリッツェンの下部育成チーム「ブラウ・ブリッツェン」からは19歳の堀孝明が宇都宮ブリッツェンに昇格し、Jプロツアー最終戦の輪島ロードでデビューする。

堀は、今年JBCFシリーズに初参戦。まだロードレースを初めて1年半だが、6月に行われたJエリートツアー西日本クラシック(Eクラス)でデビュー優勝を飾っている。その後もE2、E1を制し、エリートランキングで3位まで浮上し、下部育成チームであるブラウ・ブリッツェン」から初の昇格を果たしている。