2011/08/16(火) - 10:31
イタリア人ライダー、マルコ・ピノッティ(HTC・ハイロード)がオリンピックを視野に入れつつ次なるチームを探している。5月に行われたジロ・デ・イタリアでのクラッシュ後、ベットの上で6週間を過ごすことを余儀なくされた彼だが、今月に入りようやくトレーニングの再開を許可された。
「絶対に聞きたくないことだった」。所属チーム「HTC-ハイロード」の解散を知らされた時の心境を彼はこう語る。
イタリア北部ベルガモにある自宅で、オーナーのボブ・ステイプルトンから「新たなスポンサー獲得に向けて活動してきたが、とうとう見つけることが出来なかった」というコメントを聞いた。
ピノッティはステイプルトンの「成功」と共に歩んできたライダーだ。ステイプルトンは女子チームで仕事をした後、2007年以降Tモバイルでマネージメントを行った。06、07年のドーピングスキャンダルによりドイツ自転車界に大きな衝撃が走る中、彼はチームを再編成し、拠点をアメリカへと移してチームハイロードを創出する。
ツール・ド・フランスで20勝を挙げているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)が、チームのスター選手だ。先月行われた今大会でも5ステージで勝利し、念願のグリーンジャージを獲得している。
「とても残念だ。世界最高のパフォーマンスをする常勝チームが、スポンサーを見つけることが出来ないなんて……。」
HTCはメンタリティの面で理想的なチームだ。多くのライダーが勝利に対するメンタリティを常にキープしている。ここ数年の若いライダー達による勝利数は、HTCというチームのクオリティの高さを裏付けるものだ。決して一人のライダーだけで勝利をもぎ取るのではない。いかにチームを構成するかが、勝利につながるのだ。全ての選手が最高のパフォーマンスとモチベーションを維持する為には何が必要なのかということをチーム側は知っていなければならない。
「HTCの一員として、何かを見つけたり再び作り上げることはとてもハードなことだった。この5年間で僕はたくさんのことを学んだ。」
「チームジェオックス」のマウロ・ジャネッティが、どうやらピノッティに興味を持っているようだ。彼はかつて05年から06年の2年間、シニアチームでピノッティを指導している。ピノッティは、多数のチームからのオファーがあったことを認め、同時にHTCのライダーであることが他のチームに対して有利に働いていると語っている。
彼は次のように説明する。「外国のチームの方が僕にとっては良い。世界に出て、そこで得た経験を自分の財産にしたいんだ。」
彼の次なる目標はレースに復帰すること、そして2012年のロンドンオリンピックだ。5月27日、ジロを走っている最中、雨によるクラッシュで骨盤を骨折した。それは同時に絶好調で進んでいたレースの終わりを告げるものだった。チームタイムトライアルにおいてチームの先頭でゴールしたことと、カヴェンディッシュの2度のステージ優勝により、ピノッティはこのジロでマリア・ローザまで着たのであったが。
ロードのトレーニングに戻って以降、今シーズンが終わりを告げる前にもう一度HTCのジャージを着てレースに出たいと彼は願っている。
「今、出場レースを探しているんだ。おそらくツアー・オブ・ブリテンに出場する。それから2つカナダでレースがあって、ツアー・オブ・北京。そしてもちろんジロ・ディ・ロンバルディアだ!」
text:Gregor Brown
translation:Chiaki Iwamoto
「絶対に聞きたくないことだった」。所属チーム「HTC-ハイロード」の解散を知らされた時の心境を彼はこう語る。
イタリア北部ベルガモにある自宅で、オーナーのボブ・ステイプルトンから「新たなスポンサー獲得に向けて活動してきたが、とうとう見つけることが出来なかった」というコメントを聞いた。
ピノッティはステイプルトンの「成功」と共に歩んできたライダーだ。ステイプルトンは女子チームで仕事をした後、2007年以降Tモバイルでマネージメントを行った。06、07年のドーピングスキャンダルによりドイツ自転車界に大きな衝撃が走る中、彼はチームを再編成し、拠点をアメリカへと移してチームハイロードを創出する。
ツール・ド・フランスで20勝を挙げているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)が、チームのスター選手だ。先月行われた今大会でも5ステージで勝利し、念願のグリーンジャージを獲得している。
「とても残念だ。世界最高のパフォーマンスをする常勝チームが、スポンサーを見つけることが出来ないなんて……。」
HTCはメンタリティの面で理想的なチームだ。多くのライダーが勝利に対するメンタリティを常にキープしている。ここ数年の若いライダー達による勝利数は、HTCというチームのクオリティの高さを裏付けるものだ。決して一人のライダーだけで勝利をもぎ取るのではない。いかにチームを構成するかが、勝利につながるのだ。全ての選手が最高のパフォーマンスとモチベーションを維持する為には何が必要なのかということをチーム側は知っていなければならない。
「HTCの一員として、何かを見つけたり再び作り上げることはとてもハードなことだった。この5年間で僕はたくさんのことを学んだ。」
「チームジェオックス」のマウロ・ジャネッティが、どうやらピノッティに興味を持っているようだ。彼はかつて05年から06年の2年間、シニアチームでピノッティを指導している。ピノッティは、多数のチームからのオファーがあったことを認め、同時にHTCのライダーであることが他のチームに対して有利に働いていると語っている。
彼は次のように説明する。「外国のチームの方が僕にとっては良い。世界に出て、そこで得た経験を自分の財産にしたいんだ。」
彼の次なる目標はレースに復帰すること、そして2012年のロンドンオリンピックだ。5月27日、ジロを走っている最中、雨によるクラッシュで骨盤を骨折した。それは同時に絶好調で進んでいたレースの終わりを告げるものだった。チームタイムトライアルにおいてチームの先頭でゴールしたことと、カヴェンディッシュの2度のステージ優勝により、ピノッティはこのジロでマリア・ローザまで着たのであったが。
ロードのトレーニングに戻って以降、今シーズンが終わりを告げる前にもう一度HTCのジャージを着てレースに出たいと彼は願っている。
「今、出場レースを探しているんだ。おそらくツアー・オブ・ブリテンに出場する。それから2つカナダでレースがあって、ツアー・オブ・北京。そしてもちろんジロ・ディ・ロンバルディアだ!」
text:Gregor Brown
translation:Chiaki Iwamoto
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