2011/07/19(火) - 19:53
TARMACとVENGE、そしてROUBAIXという3つのフラッグシップモデルを筆頭に、ロードモデル充実を図るスペシャライズド。アルミでありながら上位機種の乗り味を再現したALLEZとSECTEUR、そしてグランツールやトライアスロンで活躍するTTバイクのSHIV TTなどが揃う。今年はSL4に進化したAMIRAを始め、女性モデルにも注目したい。
下位モデルも用途に合わせたラインナップが揃う
昨年SL3に進化したROUBAIX(ルーベ)は継続。その名前から“パヴェ”に代表される荒れた路面に特化したバイクだと思われがちだが、実際は非常にまとまりの良い、素性の良いバイク。レースに特化したTARMACとVENGEに対し、適度な剛性感と垂直方向の高い振動吸収性をもつROUBAIXは、ロングライドにうってつけのバイクだと言えるだろう。
そのROUBAIXの性能をアルミで表現したSECTEUR(セクター)は、エントリーユーザーに打ってつけのロングライドバイク。アップライトなポジションを作りやすいジオメトリーをもち、フロントフォークとシートステーに内蔵されたZertz(ゼルツ)ダンパーは上位機種と共通。同様にアルミのALLEZ(アレー)には上位機種TARMACの味付けが施されている。
そして、HTC・ハイロードやサクソバンク・サンガード、アスタナによって実戦投入され、選手たちから好評を得ているタイムトライアルバイクが、SHIV TT(シヴティーティー)だ。
重視されたのはエアロダイナミクス、剛性、そしてハンドリング。コンピューターによる解析と実際の風洞実験を繰り返し、システム全体で最適化されたエアフォイルチューブを使用。素材はスペシャライズドが誇るFACT IS 11Rカーボンで、空力性能を高めながら、UCI(国際自転車競技連合)の細かな規格をクリアしている。
特にハンドリングに関してはプロ選手からの強い要望を受けて改善され、DHバーを握った状態でコーナーに突っ込める自然で扱いやすいコーナリング性能を実現しているという。前後にはインテグレートデザインのオリジナルブレーキが付く。その性能はトライアスロンでも実証済みだ。
シングルスピードのLANGSTER(ラングスター)には、インテグレート・ヘッドセットを搭載したアルミのPROが登場。純粋にヴェロドローム(トラック競技場)で勝つためのバイクであり、A1プレミアムアルミ合金製のエアロフレームを使用している。シートポストはVENGEと共通のリバーシブル/アジャスタブルFACTカーボンエアロデザインだ。
純然たるレーシングバイク AMIRA
スペシャライズドのバイクラインナップには、AMIRA(アミラ)、RUBY(ルビー)、DOLCE(ドルチェ)という3つの女性用モデルが並ぶ。男性用モデル同様、選択肢が多く、ライダーの脚質や予算に合わせたバイク選びが可能だ。2012年はロードとMTBを合わせて10種の女性用モデルが揃っている。
男性用とは異なるコンセプトで、徹底的に女性向きにデザイン。ポジションのフィットや効率化が図られている。いずれのモデルも44、48、51の3サイズで、700Cでも無理のないジオメトリーを採用している。
その頂点に立つAMIRAは純然たるレーシングバイク。HTC・ハイロードを始めとする女性チームに供給され、現在プロトンで最も成績を残すバイクとしての地位を築いている。
そのAMIRAに今年はS-WORKS SL4が追加された。プロの高い要望に応えるようにFACT IS 11Rカーボン(S-WORKS以外のSL4は10Rカーボン)を使用し、BB剛性や重量剛性比でマーケットナンバーワンの性能を誇ると謳う。
カーボンのレイアップも最適化され、テーパーヘッドチューブ、オーバーサイズダウンチューブ、ワンピース成形のオーバーサイズBB&シートステーなど、SL4フレーム直系のテクノロジーが投入されており、SL3比で60gの軽量化を達成している。
端的に言って、男性用のROUBAIXに当たるのがRUBY(ルビー)だ。FACT ISカーボン製で、フロントフォークとシートステーにはZertz(ゼルツ)インサートを搭載し、ロングライドに対応するエンデュランス性を重視。スプリントにも対応するねじれ剛性をもちながらも、安定性やコントロール性をオリジナルのジオメトリーで実現している。
エントリーユーザー向けの“レクリエーションロード”として、10万円台の手頃な値段設定のDOLCE(ドルチェ)は、A1プレミアムアルミ合金製。Zertz(ゼルツ)インサート搭載(SPORTを除く)で、アルミでありながら快適性と安定性、コントロール性を損なわないデザインだ。
text&photo:Kei Tsuji in Monterey, USA
下位モデルも用途に合わせたラインナップが揃う
昨年SL3に進化したROUBAIX(ルーベ)は継続。その名前から“パヴェ”に代表される荒れた路面に特化したバイクだと思われがちだが、実際は非常にまとまりの良い、素性の良いバイク。レースに特化したTARMACとVENGEに対し、適度な剛性感と垂直方向の高い振動吸収性をもつROUBAIXは、ロングライドにうってつけのバイクだと言えるだろう。
そのROUBAIXの性能をアルミで表現したSECTEUR(セクター)は、エントリーユーザーに打ってつけのロングライドバイク。アップライトなポジションを作りやすいジオメトリーをもち、フロントフォークとシートステーに内蔵されたZertz(ゼルツ)ダンパーは上位機種と共通。同様にアルミのALLEZ(アレー)には上位機種TARMACの味付けが施されている。
そして、HTC・ハイロードやサクソバンク・サンガード、アスタナによって実戦投入され、選手たちから好評を得ているタイムトライアルバイクが、SHIV TT(シヴティーティー)だ。
重視されたのはエアロダイナミクス、剛性、そしてハンドリング。コンピューターによる解析と実際の風洞実験を繰り返し、システム全体で最適化されたエアフォイルチューブを使用。素材はスペシャライズドが誇るFACT IS 11Rカーボンで、空力性能を高めながら、UCI(国際自転車競技連合)の細かな規格をクリアしている。
特にハンドリングに関してはプロ選手からの強い要望を受けて改善され、DHバーを握った状態でコーナーに突っ込める自然で扱いやすいコーナリング性能を実現しているという。前後にはインテグレートデザインのオリジナルブレーキが付く。その性能はトライアスロンでも実証済みだ。
シングルスピードのLANGSTER(ラングスター)には、インテグレート・ヘッドセットを搭載したアルミのPROが登場。純粋にヴェロドローム(トラック競技場)で勝つためのバイクであり、A1プレミアムアルミ合金製のエアロフレームを使用している。シートポストはVENGEと共通のリバーシブル/アジャスタブルFACTカーボンエアロデザインだ。
純然たるレーシングバイク AMIRA
スペシャライズドのバイクラインナップには、AMIRA(アミラ)、RUBY(ルビー)、DOLCE(ドルチェ)という3つの女性用モデルが並ぶ。男性用モデル同様、選択肢が多く、ライダーの脚質や予算に合わせたバイク選びが可能だ。2012年はロードとMTBを合わせて10種の女性用モデルが揃っている。
男性用とは異なるコンセプトで、徹底的に女性向きにデザイン。ポジションのフィットや効率化が図られている。いずれのモデルも44、48、51の3サイズで、700Cでも無理のないジオメトリーを採用している。
その頂点に立つAMIRAは純然たるレーシングバイク。HTC・ハイロードを始めとする女性チームに供給され、現在プロトンで最も成績を残すバイクとしての地位を築いている。
そのAMIRAに今年はS-WORKS SL4が追加された。プロの高い要望に応えるようにFACT IS 11Rカーボン(S-WORKS以外のSL4は10Rカーボン)を使用し、BB剛性や重量剛性比でマーケットナンバーワンの性能を誇ると謳う。
カーボンのレイアップも最適化され、テーパーヘッドチューブ、オーバーサイズダウンチューブ、ワンピース成形のオーバーサイズBB&シートステーなど、SL4フレーム直系のテクノロジーが投入されており、SL3比で60gの軽量化を達成している。
端的に言って、男性用のROUBAIXに当たるのがRUBY(ルビー)だ。FACT ISカーボン製で、フロントフォークとシートステーにはZertz(ゼルツ)インサートを搭載し、ロングライドに対応するエンデュランス性を重視。スプリントにも対応するねじれ剛性をもちながらも、安定性やコントロール性をオリジナルのジオメトリーで実現している。
エントリーユーザー向けの“レクリエーションロード”として、10万円台の手頃な値段設定のDOLCE(ドルチェ)は、A1プレミアムアルミ合金製。Zertz(ゼルツ)インサート搭載(SPORTを除く)で、アルミでありながら快適性と安定性、コントロール性を損なわないデザインだ。
text&photo:Kei Tsuji in Monterey, USA