2011/02/18(金) - 10:28
2011年2月17日、ツアー・オブ・オマーン(UCI2.1)第3ステージが今大会最長の208kmコースで行なわれ、混戦のスプリント勝負を抜け出したテオ・ボス(オランダ、ラボバンク)が優勝。今大会2勝目をマークした。ステージ3位のマシュー・ゴス(オーストラリア、HTC・ハイロード)がリーダージャージを守っている。
高速船でスールに降り立つアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ) photo:A.S.O.この日のスタート地点スールは、選手たちが宿泊している首都マスカットの東300kmに位置する港町。レースの朝、選手たちは高速船に乗り込み、オマーン湾の300kmクルーズを経てスールに降り立った。
全長208kmのコースは今大会最長。アラビア半島の東端をグルッと回り、スールに戻ってゴールを迎える。後半にかけて内陸部の山岳地帯を通過するが、高低差は200mほどで難易度は低め。スプリンターたちの脚を止めるような障害物にはならなかった。
前年度覇者のファビアン・カンチェラーラ(スイス、レオパード・トレック) photo:Cor Vos開始早々に飛び出したのは5名。ヴィタリー・コンドルト(ウクライナ、ランプレ・ISD)、マルコ・クンプ(スロベニア、ジェオックス・TMC)、パトリック・シンケウィッツ(ドイツ、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)、マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシングチーム)、ケヴィン・クライス(ベルギー、アンポスト・ショーンケリー)。
アラビア半島の海岸線を駆け抜ける photo:A.S.O.早期の逃げグループ形成と長いコースの影響で、メイン集団はすぐさまペースダウン。45km地点でタイム差は最大6分50秒をマーク。レース前半は向かい風が吹き付けたため、平均スピード35km/hほどのスローペースで進んだ。
62km地点と130km地点のスプリントポイントは、いずれもクンプが先頭通過。クンプは将来を嘱望される22歳の若手で、昨年ロンド・ファン・フラーンデレンのU23レースを制している。また、スプリントポイントでボーナスタイムを獲得したシンケウィッツはこの日を終えた時点で総合5位にジャンプアップした。
一方のメイン集団は、前日に総合首位に立ったゴス擁するHTC・ハイロードとチームスカイがコントロール。ゴールに向け、着実に逃げグループのリードを削ぎ落としていく。レオパード・トレックが集団牽引に加わるとタイム差の縮小は更に進み、ラスト25km地点で1分に。結局ゴールまで11kmを残して吸収された。
観客に見守られてレースは進む photo:A.S.O.
アラビア半島内陸部を駆ける208kmの旅路 photo:A.S.O.最後は向かい風の中でのスプリントバトル。チームメイトのグレーム・ブラウン(オーストラリア)に連れ出されたボスが早めに仕掛け、追いすがるダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、レオパード・トレック)やゴスを振り切って勝利した。
ボスは第1ステージに続く2勝目をマーク。ボスは混戦のスプリントをこう振り返っている。「最後は集団内が制御不能の状態で、ポジション取りに苦労した。でもラスト500mでブラウニー(ブラウン)が飛び出して、自分がラスト300mでスプリントしたんだ。早すぎたと思ったけど、行くしかなかった。結果的に最後までスプリントが伸びたので良かったよ。」
アラビア半島の内陸部を進むプロトン photo:Cor Vosボスは過去にトラック世界選手権で5つの金メダルを獲得しているトラックスター。トップスピードの伸びは抜群だが、まだロードレースのスプリント勝負に順応できているとは言えない。そこに現れたブラウンという経験豊かな相棒が、ボスを巧くスプリントに導いている。ブラウン=ボスのタッグはラボバンクの新兵器だ。
連日スプリントに絡みながら、あと一歩勝利に届かないベンナーティは2日連続の2位。直前のツアー・オブ・カタールから数えると、3位以内に入った回数は6回。ベンナーティは「チームの働きは素晴らしかった。でもラスト1kmを切ると、集団内にブロックされて、自分のスプリントに持ち込めなかった」と悔やむ。
ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、レオパード・トレック)を振り切ってゴールするテオ・ボス(オランダ、ラボバンク) photo:A.S.O.ベンナーティは総合首位を維持したゴスと2秒差の総合2位。開幕からずっとスプリンターによる僅差の総合争いが繰り広げられているが、翌第4ステージで総合成績にはシャッフルがかけられる。
第4ステージのゴール地点は標高1235mのジャバル・アル・アフダル(グリーンマウンテン)。平均勾配10.3%・登坂距離5.8kmという本格山岳がスプリンターたちを振るい落とす。勾配がコンスタントに13%を超える急勾配の登りで飛び出したクライマーが、赤いリーダージャージに袖を通すことになるだろう。総合争いはこのジャバル・アル・アフダル頂上ゴールと、第5ステージの18.5km個人タイムトライアルで決する。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントは各チーム公式サイト(ラボバンク、レオパード・トレック)より。
ツアー・オブ・オマーン2011第3ステージ結果
1位 テオ・ボス(オランダ、ラボバンク) 5h14'41"
2位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、レオパード・トレック)
3位 マシュー・ゴス(オーストラリア、HTC・ハイロード)
4位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)
5位 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・サーヴェロ)
6位 オスカル・ガット(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
7位 デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)
8位 ニコ・エークハウト(ベルギー、アンポスト・ショーンケリー)
9位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)
10位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、クイックステップ)
個人総合成績
1位 マシュー・ゴス(オーストラリア、HTC・ハイロード) 12h11'13"
2位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、レオパード・トレック) +02"
3位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ) +10"
4位 ピーター・セリー(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン) +11"
5位 パトリック・シンケウィッツ(ドイツ、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
6位 マルコ・クンプ(スロベニア、ジェオックス・TMC)
7位 タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ) +13"
8位 ダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ・ISD) +14"
9位 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)
10位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)
ポイント賞
テオ・ボス(オランダ、ラボバンク)
新人賞
マシュー・ゴス(オーストラリア、HTC・ハイロード)
チーム総合成績
チームスカイ
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, A.S.O.
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全長208kmのコースは今大会最長。アラビア半島の東端をグルッと回り、スールに戻ってゴールを迎える。後半にかけて内陸部の山岳地帯を通過するが、高低差は200mほどで難易度は低め。スプリンターたちの脚を止めるような障害物にはならなかった。
62km地点と130km地点のスプリントポイントは、いずれもクンプが先頭通過。クンプは将来を嘱望される22歳の若手で、昨年ロンド・ファン・フラーンデレンのU23レースを制している。また、スプリントポイントでボーナスタイムを獲得したシンケウィッツはこの日を終えた時点で総合5位にジャンプアップした。
一方のメイン集団は、前日に総合首位に立ったゴス擁するHTC・ハイロードとチームスカイがコントロール。ゴールに向け、着実に逃げグループのリードを削ぎ落としていく。レオパード・トレックが集団牽引に加わるとタイム差の縮小は更に進み、ラスト25km地点で1分に。結局ゴールまで11kmを残して吸収された。
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ボスは第1ステージに続く2勝目をマーク。ボスは混戦のスプリントをこう振り返っている。「最後は集団内が制御不能の状態で、ポジション取りに苦労した。でもラスト500mでブラウニー(ブラウン)が飛び出して、自分がラスト300mでスプリントしたんだ。早すぎたと思ったけど、行くしかなかった。結果的に最後までスプリントが伸びたので良かったよ。」
連日スプリントに絡みながら、あと一歩勝利に届かないベンナーティは2日連続の2位。直前のツアー・オブ・カタールから数えると、3位以内に入った回数は6回。ベンナーティは「チームの働きは素晴らしかった。でもラスト1kmを切ると、集団内にブロックされて、自分のスプリントに持ち込めなかった」と悔やむ。
第4ステージのゴール地点は標高1235mのジャバル・アル・アフダル(グリーンマウンテン)。平均勾配10.3%・登坂距離5.8kmという本格山岳がスプリンターたちを振るい落とす。勾配がコンスタントに13%を超える急勾配の登りで飛び出したクライマーが、赤いリーダージャージに袖を通すことになるだろう。総合争いはこのジャバル・アル・アフダル頂上ゴールと、第5ステージの18.5km個人タイムトライアルで決する。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントは各チーム公式サイト(ラボバンク、レオパード・トレック)より。
ツアー・オブ・オマーン2011第3ステージ結果
1位 テオ・ボス(オランダ、ラボバンク) 5h14'41"
2位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、レオパード・トレック)
3位 マシュー・ゴス(オーストラリア、HTC・ハイロード)
4位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)
5位 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・サーヴェロ)
6位 オスカル・ガット(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
7位 デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)
8位 ニコ・エークハウト(ベルギー、アンポスト・ショーンケリー)
9位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)
10位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、クイックステップ)
個人総合成績
1位 マシュー・ゴス(オーストラリア、HTC・ハイロード) 12h11'13"
2位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、レオパード・トレック) +02"
3位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ) +10"
4位 ピーター・セリー(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン) +11"
5位 パトリック・シンケウィッツ(ドイツ、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
6位 マルコ・クンプ(スロベニア、ジェオックス・TMC)
7位 タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ) +13"
8位 ダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ・ISD) +14"
9位 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)
10位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)
ポイント賞
テオ・ボス(オランダ、ラボバンク)
新人賞
マシュー・ゴス(オーストラリア、HTC・ハイロード)
チーム総合成績
チームスカイ
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, A.S.O.
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