2011/01/17(月) - 17:42
1月17日、ツアー・ダウンアンダーの開催地アデレードにおいて、新チーム設立の発表が行なわれた。チーム名は「グリーンエッジ・サイクリング(GreenEDGE Cycling)」。ナショナルチームの職を辞したシェイン・バナン氏が率いる新チームは、2012年のUCIプロチーム入りを目指す。
バナン氏は昨年12月30日にサイクリング・オーストラリア(自転車競技連盟)を退職。グリーンエッジのジェネラルマネージャーとして新たな活動をスタートさせた。
「その場しのぎのチームではない。ツール・ド・フランスに向けたビジョンがある。トップチームとして活動する長期的な計画だ」バナン氏は発表会でそう語った。
チーム監督には、元ケースデパーニュのニール・スティーブンス監督が就く。過去にツール・ド・フランスでステージ優勝を飾っているスティーブンスは、混乱を避けるため、昨日ナショナルチームの監督を辞職。代わりにガーミン・サーヴェロのマシュー・ホワイト監督がナショナルチーム監督に着任した。
「オーストラリア人選手を中心に揃える予定だが、グローバルなスポーツである以上、海外のトップ選手獲得も視野に入れる。オーストラリア人選手の比率は75%をキープしたい」バナン氏はオーストラリア人のオーストラリア人によるオーストラリア人のためのチームを目指す。
ガーミン・サーヴェロ所属の若手オーストラリア人、キャメロン・マイヤーとジャック・ボブリッジが新チームのメンバー候補に挙がっている。スティーブンス監督によると、リッチー・ポルトやマシュー・ゴス、スチュアート・オグレディの獲得も視野に入れているが、所属チームの契約を問題をクリアしなければならない。また、今シーズン限りで引退予定のロビー・マキュアンは、スタッフとしてチームに関わる可能性もある。
現在レディオシャックのメンバーとしてツアー・ダウンアンダーに出場しているマキュアンは、当初ペガサススポーツのジャージを着てアデレードに降り立つはずだった。しかしペガサスプロジェクトは頓挫。プロチーム入りを目指していたが、プロコンチネンタル登録も逃す事態に見舞われた。
ペガサスの暗転はツアー・ダウンアンダーに集まるメディアの話題の一つだ。しかしバナン氏は自信を見せる。「今こそオーストラリア人選手を集めて、オーストラリア色の強いチームを立ち上げる時だ。2011年を準備期間として捉え、12ヶ月かけてチームを組み立てる。チームの競技レベル、倫理性、財政の要項を満たし、UCIワールドツアーのプロチームライセンス獲得を狙う」
グリーンエッジの財政的な支援者は、オーストラリア有数の資産家として知られているゲリー・ライアン氏。積極的にロードレースに投資するジェイコ社のオーナーであり、現在はサイクリング・オーストラリア、ならびにコンチネンタルチームのジェイコ・スキンズをサポートしている。
ヨーロッパの拠点は、イタリア・ヴァレーゼにあるナショナルチームの施設。バナン氏によると、チームの年間予算は1000〜1600万ユーロ(8億2000万〜13億1000万円)を予定しており、「世界のトップ10に入る規模のチームを作り上げたい」と意気込んでいる。
結成への道は決して平坦ではない。だが新たなプロジェクトに挑む彼らの活動に注目したい。
text:Gregor Brown in Adelaide, Australia
translation:Kei Tsuji
バナン氏は昨年12月30日にサイクリング・オーストラリア(自転車競技連盟)を退職。グリーンエッジのジェネラルマネージャーとして新たな活動をスタートさせた。
「その場しのぎのチームではない。ツール・ド・フランスに向けたビジョンがある。トップチームとして活動する長期的な計画だ」バナン氏は発表会でそう語った。
チーム監督には、元ケースデパーニュのニール・スティーブンス監督が就く。過去にツール・ド・フランスでステージ優勝を飾っているスティーブンスは、混乱を避けるため、昨日ナショナルチームの監督を辞職。代わりにガーミン・サーヴェロのマシュー・ホワイト監督がナショナルチーム監督に着任した。
「オーストラリア人選手を中心に揃える予定だが、グローバルなスポーツである以上、海外のトップ選手獲得も視野に入れる。オーストラリア人選手の比率は75%をキープしたい」バナン氏はオーストラリア人のオーストラリア人によるオーストラリア人のためのチームを目指す。
ガーミン・サーヴェロ所属の若手オーストラリア人、キャメロン・マイヤーとジャック・ボブリッジが新チームのメンバー候補に挙がっている。スティーブンス監督によると、リッチー・ポルトやマシュー・ゴス、スチュアート・オグレディの獲得も視野に入れているが、所属チームの契約を問題をクリアしなければならない。また、今シーズン限りで引退予定のロビー・マキュアンは、スタッフとしてチームに関わる可能性もある。
現在レディオシャックのメンバーとしてツアー・ダウンアンダーに出場しているマキュアンは、当初ペガサススポーツのジャージを着てアデレードに降り立つはずだった。しかしペガサスプロジェクトは頓挫。プロチーム入りを目指していたが、プロコンチネンタル登録も逃す事態に見舞われた。
ペガサスの暗転はツアー・ダウンアンダーに集まるメディアの話題の一つだ。しかしバナン氏は自信を見せる。「今こそオーストラリア人選手を集めて、オーストラリア色の強いチームを立ち上げる時だ。2011年を準備期間として捉え、12ヶ月かけてチームを組み立てる。チームの競技レベル、倫理性、財政の要項を満たし、UCIワールドツアーのプロチームライセンス獲得を狙う」
グリーンエッジの財政的な支援者は、オーストラリア有数の資産家として知られているゲリー・ライアン氏。積極的にロードレースに投資するジェイコ社のオーナーであり、現在はサイクリング・オーストラリア、ならびにコンチネンタルチームのジェイコ・スキンズをサポートしている。
ヨーロッパの拠点は、イタリア・ヴァレーゼにあるナショナルチームの施設。バナン氏によると、チームの年間予算は1000〜1600万ユーロ(8億2000万〜13億1000万円)を予定しており、「世界のトップ10に入る規模のチームを作り上げたい」と意気込んでいる。
結成への道は決して平坦ではない。だが新たなプロジェクトに挑む彼らの活動に注目したい。
text:Gregor Brown in Adelaide, Australia
translation:Kei Tsuji
Amazon.co.jp