2009/04/12(日) - 16:44
ブエルタ・アル・パイスバスコを締めくくる第6ステージ個人タイムトライアルは、総合上位の選手たちが力走。しかしリーダージャージを着るアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)の走りがそれら全てを上回り、ステージ2勝目と2年連続の総合優勝を決めた。
リーダージャージを着るアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)が渾身の走りを見せる photo:vueltapaisvasco.diariovasco.com6日間に渡って開催されたバスク一周の最後を締めくくるのは、サージャを舞台にした24kmの個人タイムトライアル(個人TT)。距離は比較的短いが、コース中盤に標高230mと標高280mの上りが設定されている。
第5ステージを終えた時点でレースには86名しか残っていないが、総合争いはタイム差1分以内に10名がひしめく混戦状態。総合トップのコンタドールと総合2〜4位の選手(サンチェス、エヴァンス、コロム)のタイム差は僅かに8秒だ。
ステージ2位&総合2位にジャンプアップしたアントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ) photo:vueltapaisvasco.diariovasco.comこの日は時折雨が降るコンディション。前日にステージ優勝を飾ったマルコ・ピノッティ(イタリア、チームコロンビア)が長くトップタイムを維持し、ナショナルチャンピオンジャージを着るマイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)を更新。しかし総合上位の選手たちが次々とこれを上回った。
総合逆転を狙う総合4位アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)は渾身の走りでロジャースのタイムを49秒も更新し、総合3位サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)も好走してコロムから23秒遅れの暫定2位に。
ステージ3位に入ったサムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル) photo:vueltapaisvasco.diariovasco.comそんな挑戦者の走りを蹴散らし、中間計測ポイントでトップタイムを更新したのはリーダージャージの最終走者コンタドールだ。後半に入ってもコンタドールのペースが落ちること無く、コロムのタイムを22秒も更新する31分59秒のトップタイムでゴール。ステージ2連勝と大会2連覇を達成したコンタドールは、高らかと拳を突き上げた。
結局この日のトップスリーが総合トップスリーを独占。総合逆転が期待されたカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)は8位に沈み、コロムとサンチェスが表彰台に上がった。
ナショナルチャンピオンジャージを着るルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)は5位 photo:vueltapaisvasco.diariovasco.comクライマーとして知られるロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)は9位と好走。TTを苦手とするダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)は10位に食い込み、アルデンヌ・クラシックやジロ・デ・イタリアに向けて好調さを見せた。
コンタドールの個人TT制覇はヴォルタ・アオ・アルガルヴェ(総合優勝)とパリ〜ニース(総合4位)に続く今シーズン3勝目。ステージレースの総合優勝を含めるとすでに7勝を飾っている。
総合表彰台、左から2位アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)、優勝アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)、3位サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル) photo:vueltapaisvasco.diariovasco.comコンタドールは「TT能力の進歩には正直言って自分でも驚いている。数年前まではこんなことは想像もできなかった。僕は典型的なクライマー体型で、理論上はTTで不利だからね」と、自分でもその走りに驚いている様子。
「これは次の目標であるツール・ド・フランスに向けていい布石になる」と語るコンタドール。束の間の休息を取り、シーズン開幕から駆け抜けてきたカラダを休める。「シーズン序盤の結果には文句のつけようが無い。でも今は休養が必要。バイクのことを完璧に忘れてカラダを休めるよ。再スタートを切る頃には、マイバイクはホコリを被っていると思う。シーズン後半に挑むためには、頭を一度スッキリとさせることが必要なんだ」と語っている。
レース展開はレース公式サイトとライブストリーミング、選手コメントはチーム公式サイトより。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2009第6ステージ結果
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)31'59"
2位 アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)+22"
3位 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)+45"
4位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)+1'09"
5位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)+1'13"
6位 マルコ・ピノッティ(イタリア、チームコロンビア)+1'18"
7位 クリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン)+1'22"
8位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)+1'25"
9位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
10位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)+1'26"
個人総合成績
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)20h48'30"
2位 アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)+30"
3位 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)+53"
4位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)+1'33"
5位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)+1'48"
6位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)+27"+1'53"
7位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)+1'57"
8位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)+2'20"
9位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)+2'30"
10位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、リクイガス)+2'35"
ポイント賞
サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)
山岳賞
レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス)
中間スプリント賞
エゴイ・マルティネス(スペイン、エウスカルテル)
チーム総合成績
ケースデパーニュ
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第5ステージを終えた時点でレースには86名しか残っていないが、総合争いはタイム差1分以内に10名がひしめく混戦状態。総合トップのコンタドールと総合2〜4位の選手(サンチェス、エヴァンス、コロム)のタイム差は僅かに8秒だ。
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総合逆転を狙う総合4位アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)は渾身の走りでロジャースのタイムを49秒も更新し、総合3位サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)も好走してコロムから23秒遅れの暫定2位に。
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結局この日のトップスリーが総合トップスリーを独占。総合逆転が期待されたカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)は8位に沈み、コロムとサンチェスが表彰台に上がった。
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コンタドールの個人TT制覇はヴォルタ・アオ・アルガルヴェ(総合優勝)とパリ〜ニース(総合4位)に続く今シーズン3勝目。ステージレースの総合優勝を含めるとすでに7勝を飾っている。
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「これは次の目標であるツール・ド・フランスに向けていい布石になる」と語るコンタドール。束の間の休息を取り、シーズン開幕から駆け抜けてきたカラダを休める。「シーズン序盤の結果には文句のつけようが無い。でも今は休養が必要。バイクのことを完璧に忘れてカラダを休めるよ。再スタートを切る頃には、マイバイクはホコリを被っていると思う。シーズン後半に挑むためには、頭を一度スッキリとさせることが必要なんだ」と語っている。
レース展開はレース公式サイトとライブストリーミング、選手コメントはチーム公式サイトより。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2009第6ステージ結果
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)31'59"
2位 アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)+22"
3位 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)+45"
4位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)+1'09"
5位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)+1'13"
6位 マルコ・ピノッティ(イタリア、チームコロンビア)+1'18"
7位 クリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン)+1'22"
8位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)+1'25"
9位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
10位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)+1'26"
個人総合成績
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)20h48'30"
2位 アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)+30"
3位 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)+53"
4位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)+1'33"
5位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)+1'48"
6位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)+27"+1'53"
7位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)+1'57"
8位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)+2'20"
9位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)+2'30"
10位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、リクイガス)+2'35"
ポイント賞
サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)
山岳賞
レイン・ターラマエ(エストニア、コフィディス)
中間スプリント賞
エゴイ・マルティネス(スペイン、エウスカルテル)
チーム総合成績
ケースデパーニュ
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