2010/10/20(水) - 11:24
今秋からカワシマサイクルサプライが取り扱うことになったイタリアのタイヤブランド、Challenge(チャレンジ)。今でも伝統のハンドメイドでチューブラータイヤを生産する、世界屈指の高級タイヤメーカーが送り出す、シクロクロス用の定番チューブラータイヤ GRIFO(グリフォ)32をインプレッションした。
ベテランライダーなら、ハンドメイドタイヤと言って真っ先に思い出す伝説のタイヤメーカーClement(クレメン)。クレメンブランドはかつてブランドが売られ、別のものとなったが、かつてのクレメンのタイヤ工場とノウハウを引き継いだのがチャレンジ社だ。
チャレンジのブランドやラインナップ、タイヤがハンドメイドされる過程はこちらのスペシャルコンテンツを参照して欲しい。
かつてトップレーサーが定番として使用した名品「クリテリウム SETA EXTRA(セタ エキストラ)」をはじめ、レーシングチューブラーの代名詞と言われたクレメン。シクロクロスチューブラーでもグリフォネーベという定番タイヤを誇った。
今回インプレするグリフォ32はその定番製品の継承モデルであり、今も欧州トップレーサーの使用率が高いモデルだ。
今季よりUCIのタイヤに関する規定のタイヤ幅の上限が35mmから33mmになった(日本では暫定期間としてカテゴリー1に適応される規定)が、その範囲内の32mm幅のタイヤだ。トレッドパターンはオールラウンドな仕様に向く、まさに定番中の定番だ。
インプレしたのはおなじみ鈴木祐一(ライズライド)。かつてシクロクロス世界選手権代表として活躍し、このタイヤも使用した経験を持つ。最近も埼玉のシクロクロスシリーズ「GPミストラル]に参戦中だ。
自身のバイク(ライトスピード・シクロクロス)とシマノ・デュラエースカーボンホイールに装着して、しばらくの期間使用してもらってのテストとなった。
インプレッション
まず、シクロクロスのタイヤに求められる良い性能とはなにか? それを明らかにしておこう。
MTBはタイヤも太くエアボリュームがあり、サスペンションも装備されているため、ケーシング(ベースを構成する織布)のしなやかさやを問われる事はそう多くない。
ロードタイヤは、やはりケーシングの細かさによって乗り心地だけに限らず、路面の追従性によるコーナーリングの安定感や、ブレーキング能力までも左右される。
ではシクロクロスタイヤの場合はどうか? MTBよりも細いタイヤで悪路を走破しなくてはならないのだが、路面との追従性能をエアボリュームに頼る事が難しいため、ケーシングの細かさから生まれるしなやかさは最重要項目になってくる。この“しなやかさ”がキーポントとなってシクロクロスタイヤの良し悪しが決定する。
チャレンジGRIFOのライディング中のタイヤのしなやかさは、すごく高いレベルにある。
土の凹凸から、木の根っこ、砂利、アスファルトの微妙な凹凸までも、“しなやかさ”が生む路面の追従性のおかげでタイヤと路面との接地面積が一定に保たれる感覚を得る事ができる。
この接地面積が一定という性能のおかげで、細いタイヤでもしっかりとグリップを得る事ができ、ライダーへ安心感が与えられ、より攻めの走りができる。
チューブラータイヤの中に入っているチューブも高性能なのだろうと思う。
いくらケーシングがしなやかであっても、しなやかさの無いチューブでは、性能を相殺してしまう。ケーシングとチューブの相乗効果があって、この路面追従性の高さが生まれるのだろう。
オープンチューブラー用として赤いラテックスチューブがラインナップにあるが、おそらくはそれが封入されている。
タイヤのしなやかさを生かすためには、空気圧は「できる限りの低圧」が望ましい。
ただし、低圧にすればするほどタイヤの良さは引き出されていく反面、パンクに対してのリスクは高くなる。
Charengeのタイヤには“PPS”と呼ばれるパンク防止ファブリックが入っているようで、試しにリム打ちするほどの衝撃を数回ほど繰り返してみたが、今回のテストではパンクする事は無かった。
“PPS”が作用したかは定かではないが、タイヤの良さを引き出すために低圧エアー時でのリスク軽減につながる工夫がしてある点には好感が持てる。
日本のシクロクロスのレースコースでは砂利路面でのライディングも要求されるので、パンクに対しての強さがあるのは嬉しい配慮だ。
今回テストしたブロックパターンはGRIFOタイプ。少なくとも20年以上シクロクロスでは定番とされるパターンだ。泥詰りも少なく、ノブも低いので硬い路面でもノブが捩れることが少なく、コーナーリングが安定することで、不安定なコーナーリング時もバイクの挙動が安定する。
マッドな路面であればFANGOを。ドライであればXSと、チョイスの幅が広いことも魅力的だ。
悪路・悪条件をハイスピードかつシビアに操作するシクロクロスでは、しなやかさから生みだせる安心感、安定感を得られるチャレンジのタイヤは、これからもシクロクロス界では定番になると思う。
GRIFO 32
・ケーシング:260TPI(グリフォOPENブラックxスキンのみ300TPI)
・サイズ:28”/700x32C
・カラー:ブラックxスキン、ホワイトxブラック
■PPS ハンドメイド・チューブラー
・重量:415g
・価格:9,900円
■PPS ハンドメイド・オープンチューブラー
・重量:340g
・価格:7,800円
(※チャレンジではクリンチャー形式のタイヤを「オープンチューブラー」と呼ぶ)
各モデルのトレッドパターンの違い
ラインナップ
GRIFO 32 SETA EXTRA
セタ(シルク=絹)コードを使用した素晴らしくしなやかな伝説のタイヤ。
・ケーシング:260TPI
・サイズ:28”/700x32C
・カラー:ブラックxスキン
■PPS ハンドメイド・チューブラー
・重量:405g
・価格:20,300円
GRIFO 32XS
ドライコンディション用
・ケーシング:260TPI(グリフォXS OPENブラックxスキンのみ300TPI)
・サイズ:28”/700x32C
・カラー:ブラックxスキン、ホワイトxブラック
■PPS ハンドメイド・チューブラー
・重量:415g
・価格:9,900円
■PPS ハンドメイド・オープンチューブラー
・重量:340g
・価格:7,800円
FANGO 32
マッドコンディション用
・サイズ:28”/700x32C
・カラー:ブラックxスキン
■PPS ハンドメイド・チューブラー
・260TPI
・重量:400g
・価格:9,900円
■PPS ハンドメイド・オープンチューブラー
・300TPI
・重量:340g
・価格:7,800円
トレッドパターン
ラテックスチューブ
ベテランライダーなら、ハンドメイドタイヤと言って真っ先に思い出す伝説のタイヤメーカーClement(クレメン)。クレメンブランドはかつてブランドが売られ、別のものとなったが、かつてのクレメンのタイヤ工場とノウハウを引き継いだのがチャレンジ社だ。
チャレンジのブランドやラインナップ、タイヤがハンドメイドされる過程はこちらのスペシャルコンテンツを参照して欲しい。
かつてトップレーサーが定番として使用した名品「クリテリウム SETA EXTRA(セタ エキストラ)」をはじめ、レーシングチューブラーの代名詞と言われたクレメン。シクロクロスチューブラーでもグリフォネーベという定番タイヤを誇った。
今回インプレするグリフォ32はその定番製品の継承モデルであり、今も欧州トップレーサーの使用率が高いモデルだ。
今季よりUCIのタイヤに関する規定のタイヤ幅の上限が35mmから33mmになった(日本では暫定期間としてカテゴリー1に適応される規定)が、その範囲内の32mm幅のタイヤだ。トレッドパターンはオールラウンドな仕様に向く、まさに定番中の定番だ。
インプレしたのはおなじみ鈴木祐一(ライズライド)。かつてシクロクロス世界選手権代表として活躍し、このタイヤも使用した経験を持つ。最近も埼玉のシクロクロスシリーズ「GPミストラル]に参戦中だ。
自身のバイク(ライトスピード・シクロクロス)とシマノ・デュラエースカーボンホイールに装着して、しばらくの期間使用してもらってのテストとなった。
インプレッション
まず、シクロクロスのタイヤに求められる良い性能とはなにか? それを明らかにしておこう。
MTBはタイヤも太くエアボリュームがあり、サスペンションも装備されているため、ケーシング(ベースを構成する織布)のしなやかさやを問われる事はそう多くない。
ロードタイヤは、やはりケーシングの細かさによって乗り心地だけに限らず、路面の追従性によるコーナーリングの安定感や、ブレーキング能力までも左右される。
ではシクロクロスタイヤの場合はどうか? MTBよりも細いタイヤで悪路を走破しなくてはならないのだが、路面との追従性能をエアボリュームに頼る事が難しいため、ケーシングの細かさから生まれるしなやかさは最重要項目になってくる。この“しなやかさ”がキーポントとなってシクロクロスタイヤの良し悪しが決定する。
チャレンジGRIFOのライディング中のタイヤのしなやかさは、すごく高いレベルにある。
土の凹凸から、木の根っこ、砂利、アスファルトの微妙な凹凸までも、“しなやかさ”が生む路面の追従性のおかげでタイヤと路面との接地面積が一定に保たれる感覚を得る事ができる。
この接地面積が一定という性能のおかげで、細いタイヤでもしっかりとグリップを得る事ができ、ライダーへ安心感が与えられ、より攻めの走りができる。
チューブラータイヤの中に入っているチューブも高性能なのだろうと思う。
いくらケーシングがしなやかであっても、しなやかさの無いチューブでは、性能を相殺してしまう。ケーシングとチューブの相乗効果があって、この路面追従性の高さが生まれるのだろう。
オープンチューブラー用として赤いラテックスチューブがラインナップにあるが、おそらくはそれが封入されている。
タイヤのしなやかさを生かすためには、空気圧は「できる限りの低圧」が望ましい。
ただし、低圧にすればするほどタイヤの良さは引き出されていく反面、パンクに対してのリスクは高くなる。
Charengeのタイヤには“PPS”と呼ばれるパンク防止ファブリックが入っているようで、試しにリム打ちするほどの衝撃を数回ほど繰り返してみたが、今回のテストではパンクする事は無かった。
“PPS”が作用したかは定かではないが、タイヤの良さを引き出すために低圧エアー時でのリスク軽減につながる工夫がしてある点には好感が持てる。
日本のシクロクロスのレースコースでは砂利路面でのライディングも要求されるので、パンクに対しての強さがあるのは嬉しい配慮だ。
今回テストしたブロックパターンはGRIFOタイプ。少なくとも20年以上シクロクロスでは定番とされるパターンだ。泥詰りも少なく、ノブも低いので硬い路面でもノブが捩れることが少なく、コーナーリングが安定することで、不安定なコーナーリング時もバイクの挙動が安定する。
マッドな路面であればFANGOを。ドライであればXSと、チョイスの幅が広いことも魅力的だ。
悪路・悪条件をハイスピードかつシビアに操作するシクロクロスでは、しなやかさから生みだせる安心感、安定感を得られるチャレンジのタイヤは、これからもシクロクロス界では定番になると思う。
GRIFO 32
・ケーシング:260TPI(グリフォOPENブラックxスキンのみ300TPI)
・サイズ:28”/700x32C
・カラー:ブラックxスキン、ホワイトxブラック
■PPS ハンドメイド・チューブラー
・重量:415g
・価格:9,900円
■PPS ハンドメイド・オープンチューブラー
・重量:340g
・価格:7,800円
(※チャレンジではクリンチャー形式のタイヤを「オープンチューブラー」と呼ぶ)
各モデルのトレッドパターンの違い
ラインナップ
GRIFO 32 SETA EXTRA
セタ(シルク=絹)コードを使用した素晴らしくしなやかな伝説のタイヤ。
・ケーシング:260TPI
・サイズ:28”/700x32C
・カラー:ブラックxスキン
■PPS ハンドメイド・チューブラー
・重量:405g
・価格:20,300円
GRIFO 32XS
ドライコンディション用
・ケーシング:260TPI(グリフォXS OPENブラックxスキンのみ300TPI)
・サイズ:28”/700x32C
・カラー:ブラックxスキン、ホワイトxブラック
■PPS ハンドメイド・チューブラー
・重量:415g
・価格:9,900円
■PPS ハンドメイド・オープンチューブラー
・重量:340g
・価格:7,800円
FANGO 32
マッドコンディション用
・サイズ:28”/700x32C
・カラー:ブラックxスキン
■PPS ハンドメイド・チューブラー
・260TPI
・重量:400g
・価格:9,900円
■PPS ハンドメイド・オープンチューブラー
・300TPI
・重量:340g
・価格:7,800円
トレッドパターン
ラテックスチューブ
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