2010/08/19(木) - 11:35
2010年8月18日、エネコ・ツアー(UCIプロツアー)の第1ステージが行なわれ、横風で縮小した集団による上りスプリント勝負でロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)が勝利。38歳のベテランが久々のプロツアーレースでの勝利を飾った。
第1ステージはステーンウェイクからレーネンまで178kmかけてオランダ中部を南下。山岳は設定されていないが、終盤にかけてレーネンを起点とした起伏のある周回コースが登場する。最後は上りの先にゴールが設定されている。
レースは序盤からアルバート・ティマー(オランダ、スキル・シマノ)とパヴェル・ブラット(ロシア、カチューシャ)、そして元U23タイムトライアル世界チャンピオンのアドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ)の3名がエスケープ。
メイン集団はリーダージャージ擁するガーミン・トランジションズがコントロールし、タイム差を上限3分に抑え込みながらレーネンを目指して南下を続けた。
逃げを吸収して平穏に集団スプリントに持ち込まれると思いきや、ラスト40km付近で吹き始めた横風が集団を破壊。落車で遅れた総合9位のリッチー・ポルト(オーストラリア、サクソバンク)は追走を強いられたが、何とか周回コースで集団に復帰した。
横風の影響で約半数の80名ほどに絞られたメイン集団は、ラスト8km地点で逃げていた3名をキャッチ。スプリンターチームが主導権を握り、ラスト1kmから始まる上りに突入した。
ロングスプリントでライバルたちを驚かせたのはディフェンディングチャンピオンのボアッソン。一時的にリードを広げたボアッソンだったが、スプリンターがひしめく集団を振るい切ることは出来ない。少し勾配が緩んだ隙を突いて一気に加速したマキュアンが、両手を広げてゴールに飛び込んだ。
昨シーズンから度重なる怪我に見回れ、勝機を逃していたマキュアンにとって久々の勝利。スプリンターの地脚が問われる上りスプリントで、若者たちを一蹴してみせた。38歳になった今もそのパワーは健在だ。
「ゴール前は道が細くて、しかもラスト600mが上りだったのでタフだった。ゴール前で集団先頭まで引き連れてくれたチームメイトたちに感謝している。いつもより早めのラスト250mで仕掛けて、先行するボアッソンを指標にしてスプリントしたんだ(チーム公式サイト)」
また、マキュアンは地元オーストラリアで開催されるロード世界選手権出場に向けて、オーストラリア代表メンバー入りを目指す。マキュアンは自身のTwitterに「ようやく勝利の輪に加わることが出来て嬉しい。プロツアーレースのエネコツアーで、上りスプリント制覇。世界選のセレクション入りに向けて充分な結果では?」と書き込んでいる。
リーダージャージを着るスヴェイン・タフト(カナダ、ガーミン・トランジションズ)は集団内でゴールし、総合首位の座をキープ。ヨス・ファンエムデン(オランダ、ラボバンク)が5秒遅れ、ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)が6秒遅れで続く展開に変わりはない。逃げに乗ってボーナスタイムを獲得したマローリは15秒遅れの総合16位まで浮上している。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはチーム公式サイトより。
エネコ・ツアー2010第1ステージ結果
1位 ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ) 4h16'34"
2位 ルーカスセバスティアン・アエド(アルゼンチン、サクソバンク)
3位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、アスタナ)
4位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)
5位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、オメガファーマ・ロット)
6位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)
7位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、フランセーズデジュー)
8位 ホセイバン・グティエレス(スペイン、ケースデパーニュ)
9位 クリスティアン・クネース(ドイツ、チームミルラム)
10位 マキシム・ファントム(ベルギー、カチューシャ)
個人総合成績
1位 スヴェイン・タフト(カナダ、ガーミン・トランジションズ) 4h22'52"
2位 ヨス・ファンエムデン(オランダ、ラボバンク) +05"
3位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク) +06"
4位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)
5位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ) +07"
6位 トニ・マルティン(ドイツ、チームHTC・コロンビア)
7位 リッチー・ポルト(オーストラリア、サクソバンク) +09"
8位 クリスティアン・クネース(ドイツ、チームミルラム) +11"
9位 パトリック・グレッチュ(ドイツ、チームHTC・コロンビア) +12"
10位 グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、チームスカイ)
ポイント賞
ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)
新人賞
ヨス・ファンエムデン(オランダ、ラボバンク)
チーム総合成績
ラボバンク
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
第1ステージはステーンウェイクからレーネンまで178kmかけてオランダ中部を南下。山岳は設定されていないが、終盤にかけてレーネンを起点とした起伏のある周回コースが登場する。最後は上りの先にゴールが設定されている。
レースは序盤からアルバート・ティマー(オランダ、スキル・シマノ)とパヴェル・ブラット(ロシア、カチューシャ)、そして元U23タイムトライアル世界チャンピオンのアドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ)の3名がエスケープ。
メイン集団はリーダージャージ擁するガーミン・トランジションズがコントロールし、タイム差を上限3分に抑え込みながらレーネンを目指して南下を続けた。
逃げを吸収して平穏に集団スプリントに持ち込まれると思いきや、ラスト40km付近で吹き始めた横風が集団を破壊。落車で遅れた総合9位のリッチー・ポルト(オーストラリア、サクソバンク)は追走を強いられたが、何とか周回コースで集団に復帰した。
横風の影響で約半数の80名ほどに絞られたメイン集団は、ラスト8km地点で逃げていた3名をキャッチ。スプリンターチームが主導権を握り、ラスト1kmから始まる上りに突入した。
ロングスプリントでライバルたちを驚かせたのはディフェンディングチャンピオンのボアッソン。一時的にリードを広げたボアッソンだったが、スプリンターがひしめく集団を振るい切ることは出来ない。少し勾配が緩んだ隙を突いて一気に加速したマキュアンが、両手を広げてゴールに飛び込んだ。
昨シーズンから度重なる怪我に見回れ、勝機を逃していたマキュアンにとって久々の勝利。スプリンターの地脚が問われる上りスプリントで、若者たちを一蹴してみせた。38歳になった今もそのパワーは健在だ。
「ゴール前は道が細くて、しかもラスト600mが上りだったのでタフだった。ゴール前で集団先頭まで引き連れてくれたチームメイトたちに感謝している。いつもより早めのラスト250mで仕掛けて、先行するボアッソンを指標にしてスプリントしたんだ(チーム公式サイト)」
また、マキュアンは地元オーストラリアで開催されるロード世界選手権出場に向けて、オーストラリア代表メンバー入りを目指す。マキュアンは自身のTwitterに「ようやく勝利の輪に加わることが出来て嬉しい。プロツアーレースのエネコツアーで、上りスプリント制覇。世界選のセレクション入りに向けて充分な結果では?」と書き込んでいる。
リーダージャージを着るスヴェイン・タフト(カナダ、ガーミン・トランジションズ)は集団内でゴールし、総合首位の座をキープ。ヨス・ファンエムデン(オランダ、ラボバンク)が5秒遅れ、ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)が6秒遅れで続く展開に変わりはない。逃げに乗ってボーナスタイムを獲得したマローリは15秒遅れの総合16位まで浮上している。
レース展開はレース公式サイト、選手コメントはチーム公式サイトより。
エネコ・ツアー2010第1ステージ結果
1位 ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ) 4h16'34"
2位 ルーカスセバスティアン・アエド(アルゼンチン、サクソバンク)
3位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、アスタナ)
4位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)
5位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、オメガファーマ・ロット)
6位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)
7位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、フランセーズデジュー)
8位 ホセイバン・グティエレス(スペイン、ケースデパーニュ)
9位 クリスティアン・クネース(ドイツ、チームミルラム)
10位 マキシム・ファントム(ベルギー、カチューシャ)
個人総合成績
1位 スヴェイン・タフト(カナダ、ガーミン・トランジションズ) 4h22'52"
2位 ヨス・ファンエムデン(オランダ、ラボバンク) +05"
3位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク) +06"
4位 マーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)
5位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ) +07"
6位 トニ・マルティン(ドイツ、チームHTC・コロンビア)
7位 リッチー・ポルト(オーストラリア、サクソバンク) +09"
8位 クリスティアン・クネース(ドイツ、チームミルラム) +11"
9位 パトリック・グレッチュ(ドイツ、チームHTC・コロンビア) +12"
10位 グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、チームスカイ)
ポイント賞
ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)
新人賞
ヨス・ファンエムデン(オランダ、ラボバンク)
チーム総合成績
ラボバンク
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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