レネウィ・ツアー最終日を制したのはヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック)。総合逆転を狙うイェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)の登坂アタックを耐え抜き、ステージ3勝と総合優勝を達成してみせた。



フラームス=ブラバント州の州都であるルーヴェンの周回コースを巡るレネウィツアー最終日 photo:CorVos

ベルギー国内を5日間に渡って駆け抜けたレネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)の最終ステージは、2021年のロード世界選手権開催地となったフラームス=ブラバント州の州都であるルーヴェン市街地の周回サーキットを駆け巡る183.7km。ベルグ」と名のつく登坂区間が最初から最後までたっぷり含まれるものの、それぞれの難易度は世界選手権の時ほど高くはなく、基本的には平坦と言っていい。

前日まで総合首位に立っていたイェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)と、区間2勝目のボーナスタイムで逆転首位に立ったヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック)との総合タイム差はわずか4秒。総合3位のオラフ・コーイ(オランダ、デカトロンCMA CGM)も10秒差であり、緊張感溢れる状態で最終日が始まった。

逃げグループに加わったエドワルト・トゥーンス(ベルギー、リドル・トレック) photo:CorVos

スプリンターのいないUAEチームエミレーツ・XRGが登坂でハイペースを刻む photo:CorVos

この日は序盤から逃げたロバート・スタナード(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス)とフレデリック・フリソン(フランス、ピナレロ・Q36.5プロサイクリング)に、エドワルト・トゥーンス(ベルギー、リドル・トレック)を含む4名がレース中盤に追いつく展開で進む。スプリンターチームがメイン集団をコントロールし、レース後半にはスプリントではなくアタックでレースを作りたいUAEチームエミレーツ・XRG勢がペースアップを試みた。

組織立ったUAEのペースアップが導線となり、ラスト20kmに入るとメイン集団が活性化した。分断と合流を繰り返す中、逆転総合優勝を狙うベルクムースがアタックしたがリーダージャージを纏うフィリプセンは徹底マークでがっちり食いついて離れない。最後の丘でもフィリプセンは脱落せず、再び人数を増やしたメイン集団がルーヴェン市街地のフィニッシュラインを目指した。

位置取り合戦の最中にビニヤム・ギルマイ(エリトリア、NSNサイクリングチーム)が落車し、単騎逃げたカールフレデリク・ベヴォート(デンマーク、ウノエックス・モビリティ)を追いかけながら集団スプリントへ。ペースアップによってどのチームもリードアウトトレインを組めない状態で、真っ先に加速したフィリプセンが、粘り続けていたベヴォートを追い抜きながら余裕のステージ3勝目をマーク。パンチャーであるベルクムースも対抗したものの、世界屈指のスプリンターであるフィリプセンには到底及ばなかった。

最終スプリントを制したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos

結果的にステージ3勝目とボーナスタイムを得たフィリプセンが、ベルクムースとのタイム差を14秒引き離して総合優勝を達成。5日間の成績はステージ優勝が3回、2位が1回、4位が1回。ステージレースを制するのは6月のベルギーツアー以来で、その時もベルクムースを抑えての勝利だった。

「これ以上ない最高の結末だったよ。今日も厳しい一日でしたが、チームはジャージを守り、レースをコントロールすることに全力を尽くしました。レースをコントロールした状態でゴールにたどり着き、スプリントで勝負を決めるという作戦。幸運にもすべてがうまく運んだよ。総合優勝と最終ステージ優勝を勝ち取れたことで、本当に特別な一週間になった。間違いなくこれまでで最高のステージレースの一つだ」と語るフィリプセンは、1週間後に ブルターニュ・クラシックを出場してから短いトレーニング期間に入る予定だ。

総合表彰台:ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック)が今季2回目の総合優勝を達成した photo:CorVos
レネウィ・ツアー2026第5ステージ結果
1位 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) 4:06:49
2位 ルカ・モッツァート(イタリア、チューダープロサイクリング)
3位 マイク・トゥーニッセン(オランダ、XDSアスタナ)
4位 フィリッポ・フィオレッリ(イタリア、ヴィスマ・リースアバイク)
5位 アレッサンドロ・ボルゴ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
6位 イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)
7位 マライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト)
8位 カールフレデリク・ベヴォート(デンマーク、ウノエックス・モビリティ)
9位 キム・ハイドゥク(ドイツ、ネットカンパニー・イネオス)
10位 トムス・スクインシュ(ラトビア、リドル・トレック)
個人総合成績
1位 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) 19:28:57
2位 イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ) +0:14
3位 オラフ・コーイ(オランダ、デカトロンCMA CGM) +0:20
4位 マイク・トゥーニッセン(オランダ、XDSアスタナ) +0:32
5位 クインテン・ヘルマンス(ベルギー、ピナレロQ36.5プロサイクリング) +0:33
6位 アレック・セガールト(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス) +0:37
7位 ソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)
8位 マッテオ・トレンティン(イタリア、チューダープロサイクリング) +0:38
9位 ロバート・ドナルドソン(イギリス、ジェイコ・アルウラー) +0:39
10位 フィリッポ・フィオレッリ(イタリア、ヴィスマ・リースアバイク) +0:40
その他の特別賞
ポイント賞 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック)
ヤングライダー賞 ピエトロ・マッティオ(イタリア、ヴィスマ・リースアバイク)
チーム総合成績 XDSアスタナ
text:So Isobe
photo:CorVos

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