モナコからフランスに舞台を移したブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージ。ファンアールトの飛び出しからラポルトが追撃を潰し、マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)がスプリント勝利。チームで終盤を掌握し、グランツールデビューの21歳が自身初の区間勝利を手に入れた。
第2ステージ 8月23日(日)
モナコ〜マノスク 214.3km(丘陵)

マイヨロホをターリングに手渡すタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

第2ステージ モナコ〜マノスク image:A.S.O. 今年最後のグランツールであるブエルタ・ア・エスパーニャ2日目は、早くもモナコを離れ、フランスのマノスクへ向かう214.3kmで争われた。スタート直後から急勾配の短い丘を越え、前半に2つの3級山岳が設定。その後も細かなアップダウンが続き、ラストは緩斜面の登り基調。逃げ切りはもちろん、登りを得意とするスプリンターが集団スプリントに持ち込むことも十分に考えられるレイアウトとなった。
この日はアクチュアルスタートの直後からアタックが繰り返され、クーン・ボウマン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)を含む4名が逃げを打つ。そのなかには前日の個人タイムトライアルで0.09秒差で敗れたイーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)の姿もあり、その狙いは終盤に設定された中間スプリントで最大6秒のボーナスタイムを獲得し、マイヨロホを奪うことだった。
第2ステージで逃げた4名
イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)
クーン・ボウマン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)
シヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)
ディエゴ・ウリアルテ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)

マイヨロホを着て初レースに臨んだタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O. 
ディエゴ・ウリアルテ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)ら4名による逃げ集団 photo:A.S.O.
一方のメイン集団は、ヴィスマ・リースアバイクが早くから牽引を開始し、リドル・トレックも追走に加わる。また集団前方を走るタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)は、マイヨロホを着用して初めてのレースを楽しみながら、時折中継カメラに笑顔を見せる。しかしその表情とは裏腹に集団のペースは速く、逃げに大きなリードを許さず、残り50km地点では早くも30秒を切る。その直前ではセルヒオ・チュミル(グアテマラ、ブルゴス・ブルペレットBH)が単独落車で頭部を打ったため、今大会1人目の棄権者となった。
2つの3級山岳はどちらもボウマンが先頭通過し、マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)を射止めた一方、ボーナスタイムが最大6秒、20ポイントが与えられる中間スプリントが近づくと、逃げ集団から飛び出したヘイターが狙い通りトップ通過を果たす。ヘイター以外の逃げを飲み込んだプロトンでは、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)が2位通過で17ポイントと4秒のボーナスタイムを獲得。ポイント賞と総合の両面で前進し、マイヨロホ着用への意欲を見せた。そして残り34km地点で、プロトンはヘイターを捉えた。

中間スプリントをトップ通過後、単独で逃げ続けたイーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos
そのまま選手たちはマノスクの市街地に突入し、残り2km地点からファンアールトが仕掛ける。その加速には常に集団前方に位置していたポガチャルが反応し、遅れて22歳でこれがグランツールデビューであるアレッサンドロ・ロメレ(イタリア、XDSアスタナ)も合流。しかし3名の協力体制は整わず、背後からマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)とアレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)が追走し、先頭を捉えた直後にコーヴィが仕掛けた。
この動きをクリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)が潰し、背後にはこのペースアップに食らいついたエーススプリンターのマシュー・ブレナン(イギリス)が控える。その後集団は牽制に入ったため一度展開が落ち着き、残り500mを切ったところでフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が先んじてスプリントを開始した。
パンチャーやクライマーが残る小集団スプリントを得意とするフィッシャーブラックだが、集団スプリントも制するブレナンが背後から踏み始めると、一気に前へ出てトップスピードに乗る。背後ではピーダスン、そしてポガチャルが迫るものの、横に並ばせることなくブレナンがフィニッシュに先着。今年プロ2年目の21歳が、グランツールデビュー2日目で区間初勝利を手に入れた。

スプリントから勝利を手に入れたマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos

ブレナンの勝利を喜ぶワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
ファンアールトのアタックでライバルたちに追走の力を使わせ、吸収後のアタックはラポルトが潰す。そんなチーム一丸となって掴んだ勝利について、「今日の作戦はワウト(ファンアールト)でマイヨロホを獲得することだった。終盤にアタックするチャンスがあり、それが成功すると思っていた。でももし勝負が振り出しに戻っても、僕がスプリントするために後ろで控えているという作戦もあった。まさにその通りになった」とレースを振り返ったブレナン。
「自分に勝負する役割が回ってきた時は、一瞬どうすればいいのか分からなくなった。でもクリストフ(ラポルト)が混乱した状況でも僕を導いてくれたんだ。自分にとって初めてのグランツールをこんな形でスタートすることができて、本当に嬉しいよ」。
区間2位に入ったのは、フィニッシュ直前でピーダスンとポガチャルを抜いたパウ・ミケル(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)。今年エキポ・ケルンファルマから移籍した26歳が、自身最高位でのフィニッシュを果たした。また総合では区間3位に入ったポガチャルがボーナスタイム4秒を加算して総合首位をキープ。ヘイターは31秒遅れだったため、9秒差でファンアールトが総合2位に順位を上げている。

グランツールデビューで勝利を掴んだマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos

逃げに乗り、狙い通りマイヨモンターニャを着用したクーン・ボウマン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) photo:CorVos 
区間3位に入り、マイヨロホをキープしたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O.
第2ステージ 8月23日(日)
モナコ〜マノスク 214.3km(丘陵)


この日はアクチュアルスタートの直後からアタックが繰り返され、クーン・ボウマン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)を含む4名が逃げを打つ。そのなかには前日の個人タイムトライアルで0.09秒差で敗れたイーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)の姿もあり、その狙いは終盤に設定された中間スプリントで最大6秒のボーナスタイムを獲得し、マイヨロホを奪うことだった。
第2ステージで逃げた4名
イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)
クーン・ボウマン(オランダ、ジェイコ・アルウラー)
シヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)
ディエゴ・ウリアルテ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)


一方のメイン集団は、ヴィスマ・リースアバイクが早くから牽引を開始し、リドル・トレックも追走に加わる。また集団前方を走るタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)は、マイヨロホを着用して初めてのレースを楽しみながら、時折中継カメラに笑顔を見せる。しかしその表情とは裏腹に集団のペースは速く、逃げに大きなリードを許さず、残り50km地点では早くも30秒を切る。その直前ではセルヒオ・チュミル(グアテマラ、ブルゴス・ブルペレットBH)が単独落車で頭部を打ったため、今大会1人目の棄権者となった。
2つの3級山岳はどちらもボウマンが先頭通過し、マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)を射止めた一方、ボーナスタイムが最大6秒、20ポイントが与えられる中間スプリントが近づくと、逃げ集団から飛び出したヘイターが狙い通りトップ通過を果たす。ヘイター以外の逃げを飲み込んだプロトンでは、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)が2位通過で17ポイントと4秒のボーナスタイムを獲得。ポイント賞と総合の両面で前進し、マイヨロホ着用への意欲を見せた。そして残り34km地点で、プロトンはヘイターを捉えた。

そのまま選手たちはマノスクの市街地に突入し、残り2km地点からファンアールトが仕掛ける。その加速には常に集団前方に位置していたポガチャルが反応し、遅れて22歳でこれがグランツールデビューであるアレッサンドロ・ロメレ(イタリア、XDSアスタナ)も合流。しかし3名の協力体制は整わず、背後からマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)とアレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)が追走し、先頭を捉えた直後にコーヴィが仕掛けた。
この動きをクリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)が潰し、背後にはこのペースアップに食らいついたエーススプリンターのマシュー・ブレナン(イギリス)が控える。その後集団は牽制に入ったため一度展開が落ち着き、残り500mを切ったところでフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が先んじてスプリントを開始した。
パンチャーやクライマーが残る小集団スプリントを得意とするフィッシャーブラックだが、集団スプリントも制するブレナンが背後から踏み始めると、一気に前へ出てトップスピードに乗る。背後ではピーダスン、そしてポガチャルが迫るものの、横に並ばせることなくブレナンがフィニッシュに先着。今年プロ2年目の21歳が、グランツールデビュー2日目で区間初勝利を手に入れた。


ファンアールトのアタックでライバルたちに追走の力を使わせ、吸収後のアタックはラポルトが潰す。そんなチーム一丸となって掴んだ勝利について、「今日の作戦はワウト(ファンアールト)でマイヨロホを獲得することだった。終盤にアタックするチャンスがあり、それが成功すると思っていた。でももし勝負が振り出しに戻っても、僕がスプリントするために後ろで控えているという作戦もあった。まさにその通りになった」とレースを振り返ったブレナン。
「自分に勝負する役割が回ってきた時は、一瞬どうすればいいのか分からなくなった。でもクリストフ(ラポルト)が混乱した状況でも僕を導いてくれたんだ。自分にとって初めてのグランツールをこんな形でスタートすることができて、本当に嬉しいよ」。
区間2位に入ったのは、フィニッシュ直前でピーダスンとポガチャルを抜いたパウ・ミケル(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)。今年エキポ・ケルンファルマから移籍した26歳が、自身最高位でのフィニッシュを果たした。また総合では区間3位に入ったポガチャルがボーナスタイム4秒を加算して総合首位をキープ。ヘイターは31秒遅れだったため、9秒差でファンアールトが総合2位に順位を上げている。



ブエルタ・ア・エスパーニャ2026第2ステージ結果
| 1位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | 4:47:47 |
| 2位 | パウ・ミケル(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
| 3位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | |
| 4位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | |
| 5位 | ユーゴ・オフステテール(フランス、NSNサイクリングチーム) | |
| 6位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
| 7位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
| 8位 | アクセル・ローランス(フランス、ネットカンパニー・イネオス) | |
| 9位 | オスカー・オンリー(イギリス、ネットカンパニー・イネオス) | |
| 10位 | オールイス・アウラール(ベネズエラ、モビスター) |
マイヨロホ(個人総合成績)
| 1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | 4:58:40 |
| 2位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:09 |
| 3位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:10 |
| 4位 | レオ・ビジオー(フランス、デカトロンCMA CGM) | +0:12 |
| 5位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:14 |
| 6位 | シュテファン・キュング(スイス、チューダープロサイクリング) | +0:18 |
| 7位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツXRG) | |
| 8位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | +0:20 |
| 9位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:26 |
| 10位 | ジョルダン・ラブロース(フランス、デカトロンCMA CGM) | +0:27 |
マイヨプントス(ポイント賞)
| 1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | 42pts |
| 2位 | イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ) | 37pts |
| 3位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | 30pts |
マイヨモンターニャ(山岳賞)
| 1位 | クーン・ボウマン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) | 6pts |
| 2位 | ディエゴ・ウリアルテ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | 4pts |
| 3位 | イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ) | 1pts |
マイヨブランコ(ヤングライダー賞)
| 1位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | 4:58:50 |
| 2位 | レオ・ビジオー(フランス、デカトロンCMA CGM) | +0:02 |
| 3位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:04 |
チーム総合成績
| 1位 | UAEチームエミレーツXRG | 14:56:40 |
| 2位 | ヴィスマ・リースアバイク | +0:03 |
| 3位 | ネットカンパニー・イネオス | +0:23 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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