5月3日(日)に千葉県成田市の下総運動公園内で「しもふさクリテリウム5月」が開催され、QNリーグの開幕戦が併催された。Qリーグは廣瀬博子(ペダリストピナレロショップ)、Nリーグ中学生男子Nは佐谷輝成(#1-PRIMERA-)、中学生女子NWはいた板垣美希(BELLE EQUIPE)がリーダージャージを獲得した。QNリーグ主催者のレポートより紹介する。



中学生クラス、まもなくスタートを迎える参加選手達 photo:QNリーグ事務局

5月3日(日)、初夏を思わせるような晴天のなか、千葉県成田市・下総運動公園内において、7シーズン目となるリーグのスタートを告げる開幕戦「しもふさクリテリウム5月」が開催された。

7年目のシーズン幕開けとなる今大会は、サイクルロードレース協会東日本(MATRIX)の主催。下総運動公園内にある1周回・約1.5kmの常設サイクリングコースでおこなわれ、⻑年にわたり“しもふさクリテ”の通称で親しまれて人気が高い。

今大会もコース試走前には必ずサイクルクリニックを実施。安全管理あってこその楽しい自転車レース! photo:QNリーグ事務局

今回はチーム NIPPO・ヌオーヴァコマウト・オボール所属の鎌田晃輝選手、サミュエル・ベルトッリ選手、ニッコロ・イアッチ選手、ジュゼッペ・シアッラ選手に加えて、なんとサプライズで新城幸也選手がゲスト参加!! 成田市マスコットキャラクターうなりくんも嬉しそう! photo:QNリーグ事務局

レース合間に実施するコース試走の度に必ずレースの手解きをする「サイクルクリニック」を実施し、自転車レース初参加者のための「フレッシュ・エンデューロ」や、ミドルとエリートクラスを実質的に合体させた「90分エンデューロ」が初開催されて、初級者から上級者にまで手応え十分なレース番組で充実。

そして120分エンデューロやジュニアやキッズ対象の年齢別レースや、レディースや中学生、レースにエントリーしている中学生と高校生なら誰でも無料で参加できる「ジュニア強化レース」は相変わらず人気が高く定番レースとして馴染みが深く、これを目標にしている参加者も多いようだ。さらに、今大会主催のサイクルロードレース協会東日本・チャレンジリーグと GR サイクリング主催の大磯クリテリウム、宇都宮ブリッツェン主催わたらせクリテリウムの各指定レースで獲得したポイントランキングの合計により最強小学生を決める「小学生チャンピオン」が今シーズンも実施される。

チームNIPPOやマトリックスメンバー達が各クラスで伴走し、参加選手達をエスコート photo:QNリーグ事務局

ジュニア強化レースでは安原監督が新城選手とともに、“光る走り”をした選手に評価とエールを送っていた photo:QNリーグ事務局

そんなジュニアやキッズ、女子も多く集まる今大会で、QリーグとNリーグ中学生女子NWはレディースクラス、Nリーグ中学生男子Nは中学生クラスに対象レースに設定した。今シーズンはポイントランキングの配点などは昨シーズンから変更はないが、リーグでの女子選手登録増加を狙い「女子チーム総合リーダー賞」を新設した。

こちらはQリーグおよびNリーグ中学生女子 NW対象となっており、女子のみ同チーム名の場合、QリーグとNリーグ中学生女子NWを総計してチームランキングを算出。シリーズ戦すべてのレースを対象(特別戦も含む)として、各レースでの所属チーム員全員の獲得ポイントを合計。そのレースのチームポイントとし、 最終戦終了時に最もチームポイントが多かったチームを総合表彰する新制度だ。

レディースクラス、スタート前の写真撮影に応じる参加選手達 photo:マトリックス/キャパクリエイション

集団の先頭を積極的に引き続けていた小林(各写真の中央・水色ジャージ) photo:QNリーグ事務局

昼過ぎから風が強くなってきたタイミングの12時50分から、レディースクラスがスタート。出走は7名、5周回=7.5kmの闘いは1周目、集団が 1 つのままで進行するも2周目から少しずつペースアップしメイン集団から遅れてしまう選手の姿も、そして3周回目にはNリーグNWとして唯一人、出場していた板垣美希(BELLE EQUIPE)もメイン集団から遅れてしまう。

一方でMTB・XCO女子ユース、そしてシクロクロスの現女子ジュニアで全日本チャンピオン、今年2月にはオランダで開催された世界選手権には女子ジュニア代表として参戦した小林碧(並木中等教育学校)が積極的に集団の前方を陣取る。

シクロクロスではロードレースならではの駆け引きなどが活きることもあり、最近はロード参戦の機会を増やしているようだ photo:QNリーグ事務局

ゴール直前、動き回る若手をしっかりと見据えて優勝を決めた廣瀬 photo:QNリーグ事務局

その動きをしっかりとマークしていた廣瀬博子(ペダリストピナレロショップ)は、レース後に「今大会にはダブルエントリーをしていて、午前中に走った2時間のレース(120 分エンデューロ)がとにかくキツかったので。だから(レディースレースの)5周回が持つのか不安でした。ただ年の功で脚が無い分、頭を使って頑張りました!」とコメント。


その通りに最終周回で小林、さらに中学1年生の武田杏梨(#1-PRIMERA-)との3名となったゴールスプリントに落ち着いて臨んだ廣瀬が先着、優勝した。2位は小林、3位に武田が表彰台を獲得した。

5シーズンぶりにアメジストジャージを手に入れ、アスリチューン賞の目録を掲げて笑顔の廣瀬 photo:マトリックス/キャパクリエイション

レディースクラス表彰式、左からゲスト新城選手、2位・小林、優勝の廣瀬、3位・武田、マトリックス安原監督 photo:QNリーグ事務局

マトリックス監督・安原 昌弘監督からQリーグポイントリーダーの証であるアメジストジャージを受け取った廣瀬は「やはりビオレーサーは着心地が良いですね」と笑顔。シリーズ戦で優勝を果たしてのポイントリーダー獲得となった廣瀬はロードレースだけでなく、最近はトラックレースでも活躍し、全日本マスターズ選手権でチャンピオンに輝いた戦歴も持つ。

廣瀬は、Qリーグの目標として「やはり、このアメジストジャージを守りたいという想いもありますが、何よりも若い選手を中心にリーグに参加する女子選手が増えてほしいので、女子選手の皆さん登録お願いします!」と女子のリーグ登録PRも。

レジェンドからレジェンドへ、安原監督から廣瀬へジャージを手渡す。経験を積み重ねたからこその走りに今後もご期待いただきたい photo:マトリックス/キャパクリエイション

さらに今シーズンは大きな目標として「北海道ニセコで開催のグランフォンド世界選手権での優勝」を挙げており「そのために来月開催される福島県での予選会で世界選手権の出場権を獲得することが、目の前の目標」と教えてくれた。

もし世界選手権チャンピオンとなれば、弊リーグでは初の「世界チャンピオン」誕生となるので、是非ご注目いただきたい。

2023年・全日本自転車競技選手権大会トラックレース・マスターズの W-Aクラス個人2kmパシュートで獲得した全日本チャンピオンジャージを着用する廣瀬(写真・右) photo:QNリーグ事務局

ちなみに今年3月、フィリピン・タガイタイで開催された「トラック・アジア選手権 2026」で、2023-2024シーズンのNリーグ中学生男子N総合ポイントリーダー落合 隼が男子ジュニア・個人パシュートの決勝に出場。見事優勝し金メダルを獲得し、弊リーグでは初のアジア・チャンピオンが誕生している。写真は2023-2024シーズン最終戦・しもふさクリテリウム3月を優勝で飾った落合のゴールシーン photo:Takashi Saito

また、レディースクラス6位でNリーグ中学生女子NWのポイントリーダーとなった板垣はポイントリーダー授与式で、ずっと着たかった!と願っていたバトルマリンジャージに袖を通し「とても嬉しいんですが、プレッシャーがかかるので頑張っていきたいです!」とコメント。

この後の参戦について「そでがうら(サマーサイクルロードフェスタ)にも出ます」とのことなので、引き続きポイントリーダーを守るプレッシャーを良い方向に変えて強くなってくれることを願っている。

少し照れながらバトルマリンジャージを着用する板垣 photo:QNリーグ事務局

EXLUB賞の目録を手に笑顔を見せる板垣の今後にもご注目! photo:マトリックス/キャパクリエイション

この後はジュニア強化レースなども挟んで、午後3時17分からはNリーグ中学生男子Nが対象の中学生クラスがスタート。18名のエントリーで8周回=12kmのレースでは、1周回目で#1-PRIMERA-(プリメーラ)の依田 匠と高橋 京之介の2名が集団から抜け出してリードする。

しかし、2周回目から Nリーグに中学1年生のときから登録するブラウ・ブリッツェンU15の⻑谷川 誠と宗 息吹の2名が集団から抜け出して、風が強く吹く中を5周目まで最大10秒のリードを保ちながら逃げ続けていた。

1周目に早速、集団から飛び出して逃げを打つプリメーラ依田と高橋 photo:QNリーグ事務局

しかし残り3周回を経てゴール手前、登りの区間でプリメーラが引く集団に捕まりレースは振り出しに。残り1周回では渡邊 ⻁徹が単独でアタックをかけるものの力尽き、コントロールラインは13名で通過していたメイン集団が11名に。

その中には昨シーズンまで小学生チャンピオンクラスで大活躍し総合優勝を獲得した山田大夢(#1-PRIMERA-)、そして今季からリーグ登録した白須樹(TEAM YOUCAN)や、中学生女子 NWでリーグ登録・板垣美希の弟、板垣春希(BELLE EQUIPE)の姿もあった。

そのプリメーラ2名と入れ替わるように飛び出したブラウ⻑谷川と宗 photo:QNリーグ事務局

今シーズンからNリーグ登録となった YOUCAN 白須(写真中央・白ジャージに黑ヘルメット)も良い動きを見せたので、今後に期待したい photo:QNリーグ事務局

11名による混戦は、佐谷 輝成(#1-PRIMERA-)が早めにスプリントを仕掛け見事優勝を果たした。2位には荻内 大河(ブラウ・ブリッツェン)、3位にはYOUCAN 白須が入り、ブラウ⻑谷川は惜しくも4位と表彰台には届かなかった。

ポイントリーダー授与式でバトルマリンジャージを獲得した佐谷は、昨年11月に開催された「しもふさクリテリウム11月」のジュニア強化レースで怪我を負い、その後の中学生レースを棄権せざる得なくなってしまった事があった。

アールエル賞の目録を手にポイントリーダー授与式の歓声に応える佐谷 photo:QNリーグ事務局


その想いを大会 MCノゾミ氏に中学生レースの感想を聞かれた際に「昨年(11月)のレースで落車して鎖骨を折ってしまった因縁の場所から、今日はアタックをかけて優勝を決めた」とリベンジを果たしたことを明かしてくれた。

また所属するチーム#1-PRIMERA-(プリメーラ)の選手達が、レース序盤から組織的に動いていた印象があったので、そのことについて聞くと「特に作戦とかは無かったんですが、皆で一緒になって動けたので自分も走っていて楽しかったです」と語った。

中学生レース表彰式、左から2位・ブラウ荻内、優勝のプリメーラ佐谷、3位・YOUCAN 白須 photo:QNリーグ事務局

写真中央の左が新リーダー佐谷、右の黑ジャージが昨シーズンポイントリーダーの柬理 日楠詩。そんな2人を囲んで1枚!今後も将来有望な選手達が切磋琢磨できる場を維持したい photo:QNリーグ事務局

ただ、意識はしていなかったとはいえチームの力が勝利に繋がったようで「皆で積極的に前へ動いたし、いろいろ助けてもらったところも多かったので自分も活躍することが出来て、この環境に感謝したいです」とチームメイトに感謝。

「来週は高石杯ロードレースなので頑張りたいです!」と全日本選手権の出場資格獲得に繋がるレースを見据え、中学生最後の年にさらなる飛躍を誓った。

昨シーズンNリーグ総合ポイントリーダーを獲得した柬理が、大会出展のAirflyブースで総合特別賞のスポーツサングラスを調整いただき授与 photo:QNリーグ事務局


今大会のポイントリーダー授与式では、Bioracer様より「アメジストジャージ」「バトルマリンジャージ」各リーダージャージのご提供いただきました。またQリーグは株式会社隼様より「アスリチューンQリーグポイントリーダー賞」、Nリーグ中学生男子Nは武田レッグウェアー株式会社様より「RxL Nリーグ中学生男子ポイントリーダー賞」、N リーグ中学生女子 NW はアイリス株式会社様より「EXLUB Nリーグ 中学生女子NWポイントリーダー賞」を、それぞれ賞品ご提供いただきました。厚く御礼申し
上げます。


ゲスト参加のチームNIPPO新城選手と、Nリーグ新ポイントリーダーを交えて記念撮影にも応じていただいた(写真左より板垣、新城、佐谷)。 photo:QNリーグ事務局

さらには新城選手と鎌田選手は、ほぼ全てのクラスで参加者達と走行し、この日の走行距離は何と200kmオーバー!嬉しいサプライズの連続に会場が沸いた photo:QNリーグ事務局

今後の対象シリーズ戦につきまして、次戦予定となっておりました「そうまタイムトライアル 2026」の開催日が6月から10月に変更となりました。そのため、次戦・第2戦は7月12日(日)開催の「そでがうらサマーサイクルロードフェスタ」となり、その後の対象レースカウントを第7戦までスライドしますので、ご了承くださいませ。

また第8戦から第10戦の対象レースにつきましても、以下の通り決定しましたので併せて発表します。

第8戦:2026年11月15日(日) 大磯クリテリウム第2戦
第9戦:2026年11月28日(土) しもふさクリテリウム11月
第10戦:2027年1月17日(日) 大磯クリテリウム第4戦

上記につきましては、下記の QN リーグ今シーズンスケジュール一覧においても更新しました。
http://www.jbrain.or.jp/q-n-league/race-profile.html

7年目の今シーズンも日本国内の女子やジュニア選手達の活躍の場を広げるため弊リーグ運営をおこなってまいりますので、引き続きご注目とご声援のほど、よろしくお願い申し上げます。

Nリーグ中学生ポイントリーダー男女ともにニューカマーが揃い踏み。左が中学生女子NW板垣、右が中学生男子の佐谷。今後もバトルマリンジャージが日本ジュニアの未来を照らす photo:QNリーグ事務局


■レポート概要
photo:マトリックス/キャパクリエイション、QNリーグ事務局
text:須藤むつみ(QN リーグ事務局)
協力:サイクルロードレース協会東日本(MATRIX)
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