小山智也も出場したいくつもの急坂を越えるブラバンツ・ペイル。アタックの応酬から持ち込まれた集団スプリントで、アナス・フォレーヤ(デンマーク、ジェイコ・アルウラー)が金星を挙げた。



小山智也がメンバー入りしたブルゴス・ブルペレットBH photo:CorVos

パリ〜ルーベで幕が閉じたフランドルのクラシックレースは、アルデンヌへと移行する。4月19日のアムステルゴールドレースからリエージュ〜バストーニュ〜リエージュまでの「アルデンヌ3連戦」の前哨戦と位置づけられるのが、このブラバンツ・ペイルだ。

昨年から大幅に短縮されたレース距離は162.6km。アルデンヌ地方特有の短い急坂を越えながら、最後は急勾配の石畳坂を含む19.8kmのコースを3周する。昨年覇者レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)の姿はなく、優勝候補の1人として、今年3月1日のクールネ~ブリュッセル~クールネで鎖骨を骨折し、クラシックシーズン前半を棒に振ったティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG)が復帰戦として出場。また、日本勢では小山智也(ブルゴス・ブルペレットBH)がベルギーのワンデーレース4戦目として臨んだ。

6名による逃げは周回コースに入った残り50km地点で吸収され、それまでにもウェレンスがアタックするなど集団の動きは活発だった。集団がひと塊のままラスト2周に入り、モスケスストラートでロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJユナイテッド)が飛び出す。3月のフォーン・ドローム・クラシックを制し、ストラーデビアンケでも4位と好調のグレゴワールには、ラムセス・デブライネ(ベルギー、アルペシン・プレミアテック)が唯一反応した。

鎖骨骨折から1ヶ月半ぶりの実戦復帰となったティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

遅れて2024年覇者ブノワ・コスヌフロワ(フランス、UAEチームエミレーツXRG)が合流。さらにその後3名がジョインして先頭は6名となったものの、プロトンから大きなリードを築くことはできない。そのため、フィニッシュ手前に設定されたS字コーナーで吸収され、約40名の集団が残り1km地点を通過した。

スプリントを嫌ったマチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)によるアーリーアタックは決まらず、集団スプリントへ。先行したエドゥアルド・プラデス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)の背後からアナス・フォレーヤ(デンマーク、ジェイコ・アルウラー)が飛び出し、先着した。

集団スプリントを制したアナス・フォレーヤ(デンマーク、ジェイコ・アルウラー) photo:CorVos

キャリアハイとなる勝利を飾ったアナス・フォレーヤ(デンマーク、ジェイコ・アルウラー) photo:CorVos

「間違いなくキャリア最大の勝利。自分でも少し驚いているぐらいだ。パンチ力の求められる厳しいレースで、距離もそこまで長くない。最後に先頭になった瞬間からは、頭を下げて全力でスプリントするだけだった。このレベルのレースで勝利を争う力が自分にあることを、チームにも自分自身にも証明できた」と喜んだフォレーヤ。プロデビューした2024年のツール・ド・スロバキアでステージ優勝して以来、プロ2勝目を飾った。なお小山は途中棄権している。
ブラバンツ・ペイル2026結果
1位 アナス・フォレーヤ(デンマーク、ジェイコ・アルウラー) 3:36:30
2位 クインテン・ヘルマンス(ベルギー、ピナレロQ36.5プロサイクリング)
3位 ブノワ・コスヌフロワ(フランス、UAEチームエミレーツXRG)
4位 ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJユナイテッド)
5位 エデュアルド・プラデス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos