山頂スプリントで決着したヴォルタ・アオ・アルガルヴェ5日目。フアン・アユソ(スペイン、リドル・トレック)がオンリーら退け、ステージ優勝と共に総合優勝を決めた。



ポルトガル最大のステージレースであるヴォルタ・アオ・アルガルヴェ・エン・ビシクレタ(UCI2.Pro)も最終日である第5ステージを迎えた。148.4kmコースの前半は平坦路だが、後半に4つのカテゴリー山岳が設定された。頂上にフィニッシュラインが引かれた2級山岳は、登坂距離が3kmに満たないものの、平均勾配は9%に迫る高難易度だ。

2月22日に行われたヴォルタ・アオ・アルガルヴェ最終日 photo:Volta ao Algarve

前日の時点で総合首位フアン・アユソ(スペイン、リドル・トレック)と2位ポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM)の差はわずか7秒。地元で結果の欲しい3位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)も44秒遅れのなか、レースはスタート。ジュリアン・アラフィリップ(フランス、チューダープロサイクリング)ら5名が逃げ集団を形成したものの、リドル・トレックが先導するメイン集団は大きなタイムアドバンテージを許さなかった。

レースは後半に入り、この日2つ目の2級山岳で逃げは分裂した。先頭にアラフィリップとマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、スーダル・クイックステップ)が立ったものの、シャフマンが残り35km地点で落車。単独先頭となったアラフィリップにプロトンから飛び出したフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)らが合流。しかし最終山岳の序盤で先頭集団は引き戻され、勝負は総合上位勢による戦いに持ち込まれた。

6名に絞られた精鋭集団からは、残り1km地点の手前でマシュー・リッチテッロ(アメリカ、デカトロンCMA CGM)が加速し、そのペースを引き継ぐようにエースのポール・セクサス(フランス)が先頭に出る。オスカー・オンリー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)とフアン・アユソ(スペイン、リドル・トレック)が互いの様子を伺うようにスプリントに備え、オンリーが真っ先に腰を上げた。

山頂フィニッシュを制したフアン・アユソ(スペイン、リドル・トレック) photo:Volta ao Algarve

踏み込むオンリーの背後にアユソとセクサスがぴったりつく一方、アルメイダは諦めるように踏み止めた。そしてアユソがフィニッシュ手前で先行するオンリーを抜き、最終日の勝者に輝いた。

総合優勝を勝利で決め、移籍したばかりのチームに早速結果をもたらしたアユソ。「スタートからフィニッシュまでストレスの大きい、緊張感のある1日だった。僕の役目はセクサスをマークすること。普段ならば自分の走りを誇りに思うところだが、今日は(集団を牽引してくれた)チームが主役だった。彼らの走りに報いる勝利ができて本当に嬉しい」と、アユソは喜びを語った。

総合優勝したフアン・アユソ(スペイン、リドル・トレック) photo:Volta ao Algarve
ヴォルタ・アオ・アルガルヴェ2026第5ステージ
1位 フアン・アユソ(スペイン、リドル・トレック) 3:20:02
2位 オスカー・オンリー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
3位 ポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM)
4位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) +0:04
5位 トーマス・グローグ(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング) +0:06
個人総合成績
1位 フアン・アユソ(スペイン、リドル・トレック) 15:51:12
2位 ポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM) +0:14
3位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) +0:59
4位 オスカー・オンリー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) +1:22
5位 ケヴィン・ヴォークラン(フランス、イネオス・グレナディアーズ) +1:40
その他の特別賞
ポイント賞 ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)
山岳賞 トマス・コンテ(アルゼンチン、アヴィルード ・ ロウレターノ ・ ロウレ)
ヤングライダー賞 ポール・セクサス(フランス、デカトロンCMA CGM)
チーム総合成績 イネオス・グレナディアーズ
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos