いよいよ世界選手権前の最終レース。ホーヘルハイデで開催されたUCIシクロクロスW杯最終戦で、圧巻の走りを披露したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)が新記録を樹立。女子レースではプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)が2日連勝をマークした。
世界選手権を1週間後に控えた最終2連戦の2戦目。1月25日(日)、オランダのホーヘルハイデでUCIシクロクロスワールドカップ最終第12戦が開催された。2024年の世界選手権の舞台ともなった名門コースは、ピュアにパワーが試されるドライコンディションの超高速レイアウト。世界タイトルを占う前哨戦として、ハイペースなサバイバルレースが展開された。
女子エリート:ブラントはふくらはぎの痛みでDNS、ピーテルセが2連勝で弾み

フークネらと共に先頭グループを組むプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック) photo:CorVos
前日のW杯第11戦で10位に沈んだルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ)は、レース当日午前中にふくらはぎの痛みのために出走を取りやめることを発表。「診断の結果、今日の出走は見送るべきと判断した。悔しいけれど最善の選択」とSNSで心境を明かした。2021年以来の王座奪還を狙う女王に暗雲が立ち込めている。
今季圧倒的勝率を誇ったブラントの不在に勢いづいたのが若手〜中堅どころのライバル勢。前日に拮抗した勝負を繰り広げたプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)とアマンディーヌ・フークネ(フランス、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)、サラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン)といった面々が先頭グループを形成しながらアタックを連発。ワンミスが命取りになる高速コースで、終始緊張感あるレースが繰り広げられた。

週末2連勝をマークしたプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック) photo:CorVos

UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第12戦 女子エリート表彰台 photo:CorVos
元MTB世界女王であるピーテルセはレース後半にキャンバー区間でミスしたものの、自らの追走で逃げるフークネとの差を詰め、クリスティナ・ゼマノバ(チェコ)もパワーで振り切って独走に持ち込む。「コーナリングで差をつけられると分かっていたし、あの二人とスプリント勝負に持ち込みたくなかった」と振り返るピーテルセがW杯2連勝をマーク。U23時代に一度制しているものの、エリート昇格後は3位2回、2位1回と僅かに手が届いていないアルカンシエル獲得に向けて大きく弾みをつけている。
23歳のゼマノバがビッグレース最高順位となる2位に入り、積極果敢な走りでレースを作ったフークネは3位。トップ10が38秒差以内にひしめく大接戦となり、次週のアルカンシエル争いが混戦となることを予感させた。
男子エリート:ファンデルプールが圧勝で新記録樹立 アルペシンが2日連続1-2-3フィニッシュ達成

序盤から積極的な走りを披露したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos
男子エリートレースを支配したのは、前日にスヴェン・ネイスの持つワールドカップ最多優勝記録(50勝)に並んだ世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)だった。ペダルキャッチの失敗を登りホームストレートですぐさま埋め、2周目の終わりに加速したチームメイトのティボール・デルフロッソ(オランダ、アルペシン・プレミアテック)に追従して先頭パックを形成。8つ年下の後輩をリードしながら猛ペースを刻み、瞬く間に独走へと持ち込んだ。
「本当に良い感触とペースだった、1時間できる限り集中して走ったよ」と言うファンデルプールは、差がつきにくい高速コースで毎周回10秒以上のリードを積み上げる。後続グループではベルギーの期待を背負うティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ)がペースを上げたものの、ファンデルプールのチームメイト2人、デルフロッソとニルス・ファンデプッテ(ベルギー)が徹底的にマーク。チェックを受けたネイスが失速し、追走グループが膨らんだことでファンデルプールの独走はさらに盤石なものとなった。

歴代最多となるワールドカップ51勝目をマークしたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos

激しい2位争いを制したティボール・デルフロッソ(オランダ、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos
前日のメカトラブルを払拭し、完璧な走りでフィニッシュラインを越えたファンデルプールがW杯通算51勝目を獲得。ついにレジェンド、スヴェン・ネイスの記録を塗り替えて歴代単独最多勝という金字塔を打ち立てた。
「本当に素晴らしい。誇りに思うよ」と記録樹立を成し遂げるとともに、最後になるかもしれないシクロクロス世界選手権タイトル防衛に弾みをつけたファンデルプール。「この冬にインターバルトレーニングとVO2 Maxトレーニングを重ねたんだ。去年とは違って持久力トレーニングよりも少し激しい練習をしたことが結果に出ているよ。シクロクロスシーズンの前半よりもずっと良い状態だ」とタイトル防衛に向けての準備が完全に整った。

UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第12戦 男子エリート表彰台 photo:CorVos
熾烈を極めた2位争いは、またもやアルペシンの戦略勝ちとなった。最終ラップでアタックを仕掛けたネイスの背後に完璧に潜り込んだデルフロッソがゴールスプリントで差し切り2位。さらに踏みやめたネイスの隙を突いたファンデプッテが3位に食い込み、アルペシン・プレミアテックが2日連続の1-2-3フィニッシュを達成。4位のネイスまで含め、昨日と同じ顔ぶれが上位を占める形で最終戦は幕を閉じた。
世界選手権を1週間後に控えた最終2連戦の2戦目。1月25日(日)、オランダのホーヘルハイデでUCIシクロクロスワールドカップ最終第12戦が開催された。2024年の世界選手権の舞台ともなった名門コースは、ピュアにパワーが試されるドライコンディションの超高速レイアウト。世界タイトルを占う前哨戦として、ハイペースなサバイバルレースが展開された。
女子エリート:ブラントはふくらはぎの痛みでDNS、ピーテルセが2連勝で弾み

前日のW杯第11戦で10位に沈んだルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ)は、レース当日午前中にふくらはぎの痛みのために出走を取りやめることを発表。「診断の結果、今日の出走は見送るべきと判断した。悔しいけれど最善の選択」とSNSで心境を明かした。2021年以来の王座奪還を狙う女王に暗雲が立ち込めている。
今季圧倒的勝率を誇ったブラントの不在に勢いづいたのが若手〜中堅どころのライバル勢。前日に拮抗した勝負を繰り広げたプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)とアマンディーヌ・フークネ(フランス、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)、サラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン)といった面々が先頭グループを形成しながらアタックを連発。ワンミスが命取りになる高速コースで、終始緊張感あるレースが繰り広げられた。


元MTB世界女王であるピーテルセはレース後半にキャンバー区間でミスしたものの、自らの追走で逃げるフークネとの差を詰め、クリスティナ・ゼマノバ(チェコ)もパワーで振り切って独走に持ち込む。「コーナリングで差をつけられると分かっていたし、あの二人とスプリント勝負に持ち込みたくなかった」と振り返るピーテルセがW杯2連勝をマーク。U23時代に一度制しているものの、エリート昇格後は3位2回、2位1回と僅かに手が届いていないアルカンシエル獲得に向けて大きく弾みをつけている。
23歳のゼマノバがビッグレース最高順位となる2位に入り、積極果敢な走りでレースを作ったフークネは3位。トップ10が38秒差以内にひしめく大接戦となり、次週のアルカンシエル争いが混戦となることを予感させた。
男子エリート:ファンデルプールが圧勝で新記録樹立 アルペシンが2日連続1-2-3フィニッシュ達成

男子エリートレースを支配したのは、前日にスヴェン・ネイスの持つワールドカップ最多優勝記録(50勝)に並んだ世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)だった。ペダルキャッチの失敗を登りホームストレートですぐさま埋め、2周目の終わりに加速したチームメイトのティボール・デルフロッソ(オランダ、アルペシン・プレミアテック)に追従して先頭パックを形成。8つ年下の後輩をリードしながら猛ペースを刻み、瞬く間に独走へと持ち込んだ。
「本当に良い感触とペースだった、1時間できる限り集中して走ったよ」と言うファンデルプールは、差がつきにくい高速コースで毎周回10秒以上のリードを積み上げる。後続グループではベルギーの期待を背負うティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ)がペースを上げたものの、ファンデルプールのチームメイト2人、デルフロッソとニルス・ファンデプッテ(ベルギー)が徹底的にマーク。チェックを受けたネイスが失速し、追走グループが膨らんだことでファンデルプールの独走はさらに盤石なものとなった。


前日のメカトラブルを払拭し、完璧な走りでフィニッシュラインを越えたファンデルプールがW杯通算51勝目を獲得。ついにレジェンド、スヴェン・ネイスの記録を塗り替えて歴代単独最多勝という金字塔を打ち立てた。
「本当に素晴らしい。誇りに思うよ」と記録樹立を成し遂げるとともに、最後になるかもしれないシクロクロス世界選手権タイトル防衛に弾みをつけたファンデルプール。「この冬にインターバルトレーニングとVO2 Maxトレーニングを重ねたんだ。去年とは違って持久力トレーニングよりも少し激しい練習をしたことが結果に出ているよ。シクロクロスシーズンの前半よりもずっと良い状態だ」とタイトル防衛に向けての準備が完全に整った。

熾烈を極めた2位争いは、またもやアルペシンの戦略勝ちとなった。最終ラップでアタックを仕掛けたネイスの背後に完璧に潜り込んだデルフロッソがゴールスプリントで差し切り2位。さらに踏みやめたネイスの隙を突いたファンデプッテが3位に食い込み、アルペシン・プレミアテックが2日連続の1-2-3フィニッシュを達成。4位のネイスまで含め、昨日と同じ顔ぶれが上位を占める形で最終戦は幕を閉じた。
UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第12戦 女子エリート結果
| 1位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック) | |
| 2位 | クリスティナ・ゼマノバ(チェコ) | |
| 3位 | アマンディーヌ・フークネ(フランス、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | +0:11 |
| 4位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト&ジェネレーション) | |
| 5位 | シリン・ニンクアンローイ(オランダ、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ) | |
| 6位 | ヴィクトリア・クラドノバ(スロバキア、ヴィスマ・リースアバイク) | |
| 7位 | サラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン) | |
| 8位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | |
| 9位 | レベッカ・ガリボルディ(イタリア、アレ・コルナゴ) | |
| 10位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、クレラン・コレンドン) |
UCIシクロクロスワールドカップ2025-2026 第12戦 男子エリート結果
| 1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック) | 58:41 |
| 2位 | ティボール・デルフロッソ(オランダ、アルペシン・プレミアテック) | +1:20 |
| 3位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) | |
| 4位 | ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ) | |
| 5位 | トーン・アールツ(ベルギー、シャルル・リエジョワ・デスハフト) | +1:21 |
| 6位 | フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム) | +1:23 |
| 7位 | ヨリス・ニューウェンハイス(オランダ、リドレーレーシングチーム) | |
| 8位 | ヘルべン・クイペルス(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | +1:26 |
| 9位 | フィリッポ・フォンタナ(イタリア) | +1:27 |
| 10位 | イェンテ・マイケルズ(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) | |
| 45位 | 岡山優太(オランダベース/ウォータスレイ) | LAP |
photo:UCI
text:So Isobe
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