年が明け、早くも2026年1月20日に開幕するツアー・ダウンアンダーまで残りわずか。そこで活躍が期待される5選手を紹介し、2025年の活躍を振り返ると共に、出場予定のレースや各チームでの立ち位置を確認する。
イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)

2025年ジロで長きにわたりマリアローザを着用したイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos
チーム史上最多となるシーズン97勝を積み上げたUAEチームエミレーツXRGの中で、タデイ・ポガチャル(スロベニア)に並ぶ貢献者だったのがデルトロだ。プロ2年目だった2025年は3月のミラノ〜トリノ(UCI1.Pro)を制し、勢いそのままにジロ・デ・イタリアに初出場。第9ステージから総合首位に立つと、第17ステージでグランツール初の区間優勝を飾り、最終山岳決戦となった第20ステージまでマリアローザをキープした。
惜しくも総合逆転を許し、総合2位とマリアビアンカ(ヤングライダー賞)を獲得したデルトロ。その活躍はシーズン後半に加速し、7月のツアー・オブ・オーストリア(UCI2.1)で区間3勝&総合優勝を飾ったのを皮切りに、8月後半から10月末までのワンデーレースでは17戦9勝と大活躍を見せた。最後はメキシコ選手権でタイムトライアルとロードの2冠でシーズンを締めくくり、計18勝、UCI個人ランキング3位と大きく飛躍の年となった。

シーズン18勝を飾ったイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos
2026年シーズンは2月16日開幕のUAEツアーで総合エースの大役を任される予定で、ストラーデビアンケから始まる春のクラシックを経て、ポガチャルと共に初のツール・ド・フランスに出場する。22歳ながら、その走りに大きな期待がかかる。
マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)

マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
飛躍という意味では、ほぼ無名の存在から1つのキッカケを掴み、シーズン12勝と大ブレイクしたのが20歳のブレナンだ。育成チームから昨年トップチームに昇格。3月下旬は育成チームとして出場したフランスのワンデーレースで2連勝すると、石畳のグランプリ・ド・ドナン(UCI1.Pro)に出場。アタックの応酬となった終盤を冷静に立ち回り、そのままプロ初勝利を飾った。
勢いは留まらず、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)の怪我により急きょ出場が決まったボルタ・ア・カタルーニャの初日、集団スプリントでプロ2勝目をワールドツアーという大舞台で獲得。5日目にも勝利し、さらにツール・ド・ロマンディで区間1勝、ツール・ド・ポローニュでもスプリントを制した。プロ1年目をワールドツアー4勝を含む12勝という結果で終え、鮮烈なデビューを果たした。

シーズン12勝をマークしたマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
2029年までの長期契約更新を結んだヴィスマからは、エーススプリンターのオラフ・コーイ(オランダ)がデカトロンCMA CGM(旧デカトロンAG2Rラモンディアール)へ移籍した。そのためスプリントレースではエースを任される予定で、シーズンインのツアー・ダウンアンダーから早速その走りに注目が集まる。
ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)

ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos
ブレナンと共に次世代のスプリンターとして注目されるのが、フランス出身で21歳のマニエだ。名門トリニティレーシングから2024年にプロデビューし、初レースとなったスペインのトロフェオ・セスサリーナス・ファラニチュ(UCI1.1)でいきなり初勝利を挙げた。2年目の昨年もシーズン初戦で勝利し、セミクラシックのオムロープ・ヘットニュースブラット(UCIワールドツアー)では2位に入った。
グランツール初出場となったジロでは勝利を逃したものの、ポローニュでワールドツアー初勝利をマーク。その後もステージレースで勝ち星を重ね、シーズンを締めくくるツアー・オブ・グワンシー(UCIワールドツアー)では6戦5勝と、圧倒的な力を見せつけた。今年はオムロープから春のクラシックに入り、自身2度目となるジロに参戦する予定だ。
フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

初出場のツール・ド・フランスで総合表彰台に上がったフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:A.S.O.
レッドブルの参画により補強が目立つチームにおいて、生え抜きながら2025年に頭角を現したのが25歳のリポヴィッツだ。プロ3年目で通算3勝(総合優勝2回)と、勝利数こそ先の若手たちに譲るが、昨年のツール・ド・フランスで総合3位に入った走りは目を見張るものがあった。
2025年は3月のパリ〜ニースから好調を維持し、総合2位。イツリア・バスクカントリーで4位、クリテリウム・デュ・ドーフィネを3位で終えた。そしてツールでは第5ステージの得意とする個人タイムトライアルで総合順位を一気に上げると、そこから粘り強い走りを披露。山頂フィニッシュの第19ステージではポガチャルらに食らいつき区間4位でフィニッシュし、世界最大のレースで総合表彰台に登壇した。
2026年は新加入のレムコ・エヴェネプール(ベルギー)と共に、ツールにダブルエースとして出場する。今年26歳を迎え、年齢的には若手の枠を外れるが、間違いなく注目すべき1人だ。
オスカー・オンリー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

イネオスへ電撃移籍をしたオスカー・オンリー(イギリス) photo:CorVos
オンリーは2025年ツールでリポヴィッツと総合表彰台、そしてマイヨブラン(ヤングライダー賞)を争い、惜しくも総合4位となった23歳だ。2度目のツールで総合エースを務め、安定感のある走りでキャリアハイの結果を残した。当時22歳だったこともあり、ピクニックとの契約期間中にもかかわらず、本人によれば「約15チーム」による争奪戦が勃発。その末、母国チームであるイネオス・グレナディアーズへの移籍が決まった。
2026年のレースプログラムは未発表だが、ツールでの総合エース起用が濃厚だ。ただ、2024年にウィランガヒルで勝利を挙げたツアー・ダウンアンダーのメンバーには、現状選ばれていない。
上記の5名以外でも、スプリンターではコーイやアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット)に注目だ。またグランツールでの総合争いでは、リドル・トレックに移籍したフアン・アユソ(スペイン)やレニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)、アルケア・B&Bホテルズの解散によりイネオスに加入したケヴィン・ヴォークラン(フランス)の走りも見逃せない。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)

チーム史上最多となるシーズン97勝を積み上げたUAEチームエミレーツXRGの中で、タデイ・ポガチャル(スロベニア)に並ぶ貢献者だったのがデルトロだ。プロ2年目だった2025年は3月のミラノ〜トリノ(UCI1.Pro)を制し、勢いそのままにジロ・デ・イタリアに初出場。第9ステージから総合首位に立つと、第17ステージでグランツール初の区間優勝を飾り、最終山岳決戦となった第20ステージまでマリアローザをキープした。
惜しくも総合逆転を許し、総合2位とマリアビアンカ(ヤングライダー賞)を獲得したデルトロ。その活躍はシーズン後半に加速し、7月のツアー・オブ・オーストリア(UCI2.1)で区間3勝&総合優勝を飾ったのを皮切りに、8月後半から10月末までのワンデーレースでは17戦9勝と大活躍を見せた。最後はメキシコ選手権でタイムトライアルとロードの2冠でシーズンを締めくくり、計18勝、UCI個人ランキング3位と大きく飛躍の年となった。

2026年シーズンは2月16日開幕のUAEツアーで総合エースの大役を任される予定で、ストラーデビアンケから始まる春のクラシックを経て、ポガチャルと共に初のツール・ド・フランスに出場する。22歳ながら、その走りに大きな期待がかかる。
マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)

飛躍という意味では、ほぼ無名の存在から1つのキッカケを掴み、シーズン12勝と大ブレイクしたのが20歳のブレナンだ。育成チームから昨年トップチームに昇格。3月下旬は育成チームとして出場したフランスのワンデーレースで2連勝すると、石畳のグランプリ・ド・ドナン(UCI1.Pro)に出場。アタックの応酬となった終盤を冷静に立ち回り、そのままプロ初勝利を飾った。
勢いは留まらず、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)の怪我により急きょ出場が決まったボルタ・ア・カタルーニャの初日、集団スプリントでプロ2勝目をワールドツアーという大舞台で獲得。5日目にも勝利し、さらにツール・ド・ロマンディで区間1勝、ツール・ド・ポローニュでもスプリントを制した。プロ1年目をワールドツアー4勝を含む12勝という結果で終え、鮮烈なデビューを果たした。

2029年までの長期契約更新を結んだヴィスマからは、エーススプリンターのオラフ・コーイ(オランダ)がデカトロンCMA CGM(旧デカトロンAG2Rラモンディアール)へ移籍した。そのためスプリントレースではエースを任される予定で、シーズンインのツアー・ダウンアンダーから早速その走りに注目が集まる。
ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)

ブレナンと共に次世代のスプリンターとして注目されるのが、フランス出身で21歳のマニエだ。名門トリニティレーシングから2024年にプロデビューし、初レースとなったスペインのトロフェオ・セスサリーナス・ファラニチュ(UCI1.1)でいきなり初勝利を挙げた。2年目の昨年もシーズン初戦で勝利し、セミクラシックのオムロープ・ヘットニュースブラット(UCIワールドツアー)では2位に入った。
グランツール初出場となったジロでは勝利を逃したものの、ポローニュでワールドツアー初勝利をマーク。その後もステージレースで勝ち星を重ね、シーズンを締めくくるツアー・オブ・グワンシー(UCIワールドツアー)では6戦5勝と、圧倒的な力を見せつけた。今年はオムロープから春のクラシックに入り、自身2度目となるジロに参戦する予定だ。
フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

レッドブルの参画により補強が目立つチームにおいて、生え抜きながら2025年に頭角を現したのが25歳のリポヴィッツだ。プロ3年目で通算3勝(総合優勝2回)と、勝利数こそ先の若手たちに譲るが、昨年のツール・ド・フランスで総合3位に入った走りは目を見張るものがあった。
2025年は3月のパリ〜ニースから好調を維持し、総合2位。イツリア・バスクカントリーで4位、クリテリウム・デュ・ドーフィネを3位で終えた。そしてツールでは第5ステージの得意とする個人タイムトライアルで総合順位を一気に上げると、そこから粘り強い走りを披露。山頂フィニッシュの第19ステージではポガチャルらに食らいつき区間4位でフィニッシュし、世界最大のレースで総合表彰台に登壇した。
2026年は新加入のレムコ・エヴェネプール(ベルギー)と共に、ツールにダブルエースとして出場する。今年26歳を迎え、年齢的には若手の枠を外れるが、間違いなく注目すべき1人だ。
オスカー・オンリー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

オンリーは2025年ツールでリポヴィッツと総合表彰台、そしてマイヨブラン(ヤングライダー賞)を争い、惜しくも総合4位となった23歳だ。2度目のツールで総合エースを務め、安定感のある走りでキャリアハイの結果を残した。当時22歳だったこともあり、ピクニックとの契約期間中にもかかわらず、本人によれば「約15チーム」による争奪戦が勃発。その末、母国チームであるイネオス・グレナディアーズへの移籍が決まった。
2026年のレースプログラムは未発表だが、ツールでの総合エース起用が濃厚だ。ただ、2024年にウィランガヒルで勝利を挙げたツアー・ダウンアンダーのメンバーには、現状選ばれていない。
上記の5名以外でも、スプリンターではコーイやアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット)に注目だ。またグランツールでの総合争いでは、リドル・トレックに移籍したフアン・アユソ(スペイン)やレニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)、アルケア・B&Bホテルズの解散によりイネオスに加入したケヴィン・ヴォークラン(フランス)の走りも見逃せない。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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