ファンアールトも、凍てつく吹雪も、マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)を止めることはできなかった。ファンアールトは7周に渡って世界チャンピオンに挑んだものの、激しいクラッシュで落車リタイア。ファンデルプールが今季負けなしの8連勝をマークした。

予報外の大雪に見舞われたエクザクトクロス第6戦。男子エリートレースは雪と砂の過酷な戦いとなった photo:CorVos
1月1日に開催されたX2Oバドカマートロフェーシリーズの第6戦「GPスヴェンネイス」の翌日、選手たちはベルギーのアントワープ州にある街モルに移動。1ヶ月前にトム・ボーネン主催のチャリティーシクロクロスレースが開催されたジルファール湖のほとりを周回するコースで、エクザクトクロスの第6戦が催された。
欧州3大シリーズ(W杯、スーパープレスティージュ、X2Oトロフェー)ではないものの、雪が振り付けたこの日の「ジルファールメールクロス」にはマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)とワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)が参戦。さらに「元旦のBaal(GPスヴェンネイス)は年越しの花火がうるさすぎて睡眠不足になるのでスキップ(ブログより)」と言う織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)とオランダベース/ウォータスレイの梶鉄輝と岡山優太も顔を揃えた。
女子エリート:元世界女王アルバラードが今季初勝利

集団内で1周目をこなすセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・プレミアテック) photo:CorVos
71名がエントリーした女子エリートレースに連戦連勝中のルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ)やプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)の姿は無し。チャンスを掴むべく、今季まだ勝利の無いセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・プレミアテック)が積極的な走りでリードを奪った。
2020年にアルカンシエルを射止めているドミニカ共和国出身のアルバラードが、2周目と3周目にそれぞれアタック。マノン・バッカー(オランダ、クレラン・コレンドン)とジュリー・ブラウワーズ(ベルギー、シャルル・リエジョワ・デスハフト)の合流を許したものの、ラスト2周に入るメインストレートで勢い良く飛び出した。

今季初勝利を挙げたセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・プレミアテック) photo:CorVos
12月30日(火)のスーパープレスティージュ第6戦で背中を痛めたにも関わらず、「砂地は苦戦していたので、他選手があまり踏んでいないストレートで思い切りアタックした」と言うアルバラードが目覚ましい走りでラスト2周回を逃げ切り勝ち。「ビッグネームが全員揃っていたわけではないけれど、感触は良かったことが大きな勇気になった。背中の痛みもほぼ無かったしきちんと回復できていると思う」と吹雪の表彰台で大きな笑顔を見せている。
男子エリート:ファンアールトとの直接対決は思わぬ形で終了、ファンデルプールが今季8勝目

レース中盤に追いつき、一騎打ちに持ち込んだワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
マチューxワウトの直接対決第4ラウンドとなった男子エリートは序盤からファンアールトが先頭に立ってレースを進め、ファンデルプールとトーン・アールツ(ベルギー、シャルル・リエジョワ・デスハフト)、フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム)がその後ろ。前回のマチューxワウトとなったX2Oトロフェー第5戦はファンアールトのパンクで決してしまったため、このレースに対するファンの期待は大きかった。
均衡が破れたのは3周目。ファンデルプールが十八番の爆発的な加速で一気に後続を突き放しにかかる。しかし、独走体制を築いたかと思われた4周目、コーナーでフロントタイヤを滑らせてまさかの転倒。すぐさま復帰したものの、この隙を見逃さなかったファンアールトが猛追し、ついにマチューを捉えることに成功した。
中盤には、明らかに寒さに苦しむファンデルプールを相手に、ファンアールトがリードする場面も。寒さと湿った雪、深い砂が重くのしかかる極限状態の中、誰もが手に汗握る最終盤の展開を予感したが、6周目の終わりに今度はファンアールトが雪が積もった舗装コーナーで転倒。足首や膝を強打したファンアールトはすぐ乗車したものの、痛みに耐えきれずピットでリタイア。レース後病院で診断を受けたファンアールトには足首の骨折という診断が下された。

ライバルの脱落で単独フィニッシュを目指すマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos

エクザクトクロス2025-2026第6戦男子エリート表彰台 photo:CorVos
独走となったファンデルプールは、重く湿った雪と砂を物ともせず、力強いペダリングでフィニッシュラインへ。今季の連勝記録をさらに伸ばすとともに、ライバルのリタイアという後味の悪さを抱えつつも圧倒的な実力を再び証明した。2位には最後まで粘り強く走った欧州王者アールツ、3位には「普段雪が降らないアリカンテに住んでいるので楽しかった」というオルツが入った。
2列目スタートだったものの、ダッシュで出遅れた織田は後方に沈み、「その後は手の感覚もなくなり、まともにハンドルを握れず、変速ミスも多かった」と過酷な気象条件に途中レース除外(29位)。「結果としては、散々なレース。天候への準備不足に尽きると思う」というコメントを残している。本日開催のスーパープレスティージュが今季欧州遠征の最終レースとなる見込みだ。

1月1日に開催されたX2Oバドカマートロフェーシリーズの第6戦「GPスヴェンネイス」の翌日、選手たちはベルギーのアントワープ州にある街モルに移動。1ヶ月前にトム・ボーネン主催のチャリティーシクロクロスレースが開催されたジルファール湖のほとりを周回するコースで、エクザクトクロスの第6戦が催された。
欧州3大シリーズ(W杯、スーパープレスティージュ、X2Oトロフェー)ではないものの、雪が振り付けたこの日の「ジルファールメールクロス」にはマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)とワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)が参戦。さらに「元旦のBaal(GPスヴェンネイス)は年越しの花火がうるさすぎて睡眠不足になるのでスキップ(ブログより)」と言う織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)とオランダベース/ウォータスレイの梶鉄輝と岡山優太も顔を揃えた。
女子エリート:元世界女王アルバラードが今季初勝利

71名がエントリーした女子エリートレースに連戦連勝中のルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ)やプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)の姿は無し。チャンスを掴むべく、今季まだ勝利の無いセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・プレミアテック)が積極的な走りでリードを奪った。
2020年にアルカンシエルを射止めているドミニカ共和国出身のアルバラードが、2周目と3周目にそれぞれアタック。マノン・バッカー(オランダ、クレラン・コレンドン)とジュリー・ブラウワーズ(ベルギー、シャルル・リエジョワ・デスハフト)の合流を許したものの、ラスト2周に入るメインストレートで勢い良く飛び出した。

12月30日(火)のスーパープレスティージュ第6戦で背中を痛めたにも関わらず、「砂地は苦戦していたので、他選手があまり踏んでいないストレートで思い切りアタックした」と言うアルバラードが目覚ましい走りでラスト2周回を逃げ切り勝ち。「ビッグネームが全員揃っていたわけではないけれど、感触は良かったことが大きな勇気になった。背中の痛みもほぼ無かったしきちんと回復できていると思う」と吹雪の表彰台で大きな笑顔を見せている。
男子エリート:ファンアールトとの直接対決は思わぬ形で終了、ファンデルプールが今季8勝目

マチューxワウトの直接対決第4ラウンドとなった男子エリートは序盤からファンアールトが先頭に立ってレースを進め、ファンデルプールとトーン・アールツ(ベルギー、シャルル・リエジョワ・デスハフト)、フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム)がその後ろ。前回のマチューxワウトとなったX2Oトロフェー第5戦はファンアールトのパンクで決してしまったため、このレースに対するファンの期待は大きかった。
均衡が破れたのは3周目。ファンデルプールが十八番の爆発的な加速で一気に後続を突き放しにかかる。しかし、独走体制を築いたかと思われた4周目、コーナーでフロントタイヤを滑らせてまさかの転倒。すぐさま復帰したものの、この隙を見逃さなかったファンアールトが猛追し、ついにマチューを捉えることに成功した。
中盤には、明らかに寒さに苦しむファンデルプールを相手に、ファンアールトがリードする場面も。寒さと湿った雪、深い砂が重くのしかかる極限状態の中、誰もが手に汗握る最終盤の展開を予感したが、6周目の終わりに今度はファンアールトが雪が積もった舗装コーナーで転倒。足首や膝を強打したファンアールトはすぐ乗車したものの、痛みに耐えきれずピットでリタイア。レース後病院で診断を受けたファンアールトには足首の骨折という診断が下された。


独走となったファンデルプールは、重く湿った雪と砂を物ともせず、力強いペダリングでフィニッシュラインへ。今季の連勝記録をさらに伸ばすとともに、ライバルのリタイアという後味の悪さを抱えつつも圧倒的な実力を再び証明した。2位には最後まで粘り強く走った欧州王者アールツ、3位には「普段雪が降らないアリカンテに住んでいるので楽しかった」というオルツが入った。
2列目スタートだったものの、ダッシュで出遅れた織田は後方に沈み、「その後は手の感覚もなくなり、まともにハンドルを握れず、変速ミスも多かった」と過酷な気象条件に途中レース除外(29位)。「結果としては、散々なレース。天候への準備不足に尽きると思う」というコメントを残している。本日開催のスーパープレスティージュが今季欧州遠征の最終レースとなる見込みだ。
エクザクトクロス2025-2026第6戦女子エリート結果
| 1位 | セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・プレミアテック) | 46:02 |
| 2位 | マノン・バッカー(オランダ、クレラン・コレンドン) | +0:12 |
| 3位 | ジュリー・ブラウワーズ(ベルギー、シャルル・リエジョワ・デスハフト) | +0:26 |
| 4位 | フルール・ムーアス(ベルギー、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ) | +0:53 |
| 5位 | クリスティナ・ゼマノバ(チェコ) | +1:14 |
エクザクトクロス2025-2026第6戦男子エリート結果
| 1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック) | 1:00:05 |
| 2位 | トーン・アールツ(ベルギー、シャルル・リエジョワ・デスハフト) | +1:23 |
| 3位 | フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム) | +1:41 |
| 4位 | ヨラン・ウィズーレ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +2:35 |
| 5位 | トーマス・メイン(イギリス、ホープファクトリーレーシング) | +3:45 |
| 29位 | 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) | LAP |
| 44位 | 梶鉄輝(オランダベース/ウォータスレイ) | LAP |
| 46位 | 岡山優太(オランダベース/ウォータスレイ) | LAP |
| DNF | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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