EFエデュケーション・イージーポストは2026年シーズンに向け、ルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ)ら若手選手5名の加入を発表している。ランパーティは2023年のツアー・オブ・ジャパンで区間3勝した22歳のスプリンターだ。



2023年ツアー・オブ・ジャパンでも活躍したルーク・ランパーティ(アメリカ、当時トリニティレーシング) photo:Satoru Kato

2023年は26勝、2024年は24勝を挙げ、強豪チームの仲間入りを果たしたEFエデュケーション・イージーポスト。しかし、2025年はジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスでの区間優勝がありながらも、わずか10勝に終わった。こうした成績低迷を打開するべく、チームはここまで18〜22歳の若手中心の補強を進めている。

来季に向けた目玉となるのが、ルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ)の加入だ。名門トリニティレーシング時代の2023年ツアー・オブ・ジャパンで区間3勝とポイント賞を獲得し、同年のアメリカクリテリウム選手権で優勝。翌年スーダル・クイックステップでプロデビューし、主要クラシックを経験してステージレースでも存在感を示した。

自らの脚質を「パンチャー寄りのスプリンター」と語るランパーティには、ミラノ〜サンレモのようなクラシックレースでの活躍が期待される。「アメリカのチームなので(この移籍は)まるで“帰ってきた”ような気分がする。アメリカで自転車競技はそこまで大きなスポーツではないので、アメリカ人としてアメリカのワールドツアーチームに入れるのはとても特別なことだ」と喜びを語った。

マイケル・レオナード(カナダ、イネオス・グレナディアーズ) photo:EF Education - EasyPost

またEFはマイケル・レオナード(カナダ、イネオス・グレナディアーズ)の獲得も発表した。18歳だった2023年にイネオスでプロデビューしたレオナードは現在21歳で、2024年シーズン序盤に股関節を骨折。「あのケガが競技への向き合い方やトレーニング方法を見直すきっかけになった」と本人が振り返る通り、その経験を糧に2025年はカナダのタイムトライアル王者に輝いた。今シーズンはワールドツアーの1週間前後のステージレースを転戦し、アシストとしてチームの力となった。

チーム代表のジョナサン・ヴォーターズはレオナードについて「若手選手を評価するうえで、私は短距離TTの強さを重視している。『短距離ランナーはマラソンランナーになれるが、その逆はできない』という言葉があるように、彼のTTを見て、高いVO₂maxを持つエンジンがあると確信した」とコメントした。

このほかEFは下部チームから、今年のツール・ド・ラヴニールで区間優勝した21歳のスプリンター、ノア・ホブス(イギリス)を昇格させた。またUAEチームエミレーツXRGの育成チームからは、スロバキア選手権男子エリートのタイムトライアル王者でロード3位のマティアス・シュヴァルツバッハーが加入。さらに、18歳ながら今季国内レースで勝ち星を重ねたマッティア・アゴスティナッキオ(イタリア)も2年契約でロースターに加わっている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos