ツール・ド・ルクセンブルク初日の登坂スプリントを制したのは好調ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ)。残り300mから一度も先頭を譲らない、力強い加速でリーダージャージを手にしている。

ディレクターカーに乗るアンディ・シュレック (c)ŠKODA Tour Luxembourg
世界初となるアフリカ大陸での世界選手権が迫る中、ルクセンブルクで「ツール・ド・ルクセンブルク(UCI2.Pro)」が開幕した。67万人が住む小国ながら、シュレク兄弟やボブ・ユンゲルスを輩出した同国のほとんどを駆け巡る5日間レースで、個人タイムトライアルが含まれていることも特徴だ。
ボーナスタイムが総合成績を分けるレースには、ツール・ド・フランスでステージ2勝を挙げたベン・ヒーリー(アイルランド)やリチャル・カラパス(エクアドル)のEFエデュケーション・イージーポスト勢やロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ)、ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツ)といった今季好調のメンバーが名を連ねた。

首都ルクセンブルクをスタート。多くのファンが駆けつけた (c)ŠKODA Tour Luxembourg 
美しいルクセンブルクの沿道風景 (c)ŠKODA Tour Luxembourg
第1ステージは中盤に丘陵地帯を越え、フィニッシュ手前10km地点で登坂距離2.2kmの丘を超えるパンチャー向けレイアウト。コンチネンタルチーム中心の逃げグループをレース後半に飲み込んだあと、最終山岳でアタックが頻発した。
カラパスやイーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)、ヒーリーが次々と動いたものの、緩斜面登坂で後続を引き離すことはできずに頂上到達。ダウンヒル区間のアタックも不発に終わり、50名ほどに絞られた集団が、ペースを上げた状態で距離500m/平均勾配8.8%の最終登坂へと突っ込んだ。

ファンデンベルフを抑えてロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ)が突き進む (c)ŠKODA Tour Luxembourg 
開幕ステージを制したロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) (c)ŠKODA Tour Luxembourg
人数を揃えたグルパマFDJやEF勢を先頭にテクニカルな市街地コースを駆け抜け、グレゴワールを従えたトム・ドネンウィルト(フランス、グルパマFDJ)がラスト500mから発進。残り300mで先頭に出たグレゴワールが、マライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト)を並ばせることなくフィニッシュへ。体力を絞り尽くすような超ロングスプリントで開幕ステージ優勝を奪った。

好調を維持しているロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) (c)ŠKODA Tour Luxembourg
「完全に僕向きのフィニッシュレイアウトだった。今日は勝利を狙うモチベーションがあったし、ためらうことなくチームにレースをコントロールするよう頼んだんだ。
ラスト350m地点でトム(ドネンウィルト)が少しペースを落とし、300m地点で彼が止まったことで自分が前に出てしまっていた。もう後戻りはできないと言い聞かせて踏んだんだ。背後にマラインがいるのは分かっていたし、最後の100mでもう一度加速して追い抜かれるのを阻止できた。怖かったし本当に辛かったよ。たとえ負けることになったとしても、トライしなければならなかった」と喜ぶグレゴワールにとっては、ツアー・オブ・ブリテン(ステージ1勝+総合優勝)に続く今季6勝目。シーズン終盤にかけての好調ぶりを見せつける結果になった。

世界初となるアフリカ大陸での世界選手権が迫る中、ルクセンブルクで「ツール・ド・ルクセンブルク(UCI2.Pro)」が開幕した。67万人が住む小国ながら、シュレク兄弟やボブ・ユンゲルスを輩出した同国のほとんどを駆け巡る5日間レースで、個人タイムトライアルが含まれていることも特徴だ。
ボーナスタイムが総合成績を分けるレースには、ツール・ド・フランスでステージ2勝を挙げたベン・ヒーリー(アイルランド)やリチャル・カラパス(エクアドル)のEFエデュケーション・イージーポスト勢やロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ)、ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツ)といった今季好調のメンバーが名を連ねた。


第1ステージは中盤に丘陵地帯を越え、フィニッシュ手前10km地点で登坂距離2.2kmの丘を超えるパンチャー向けレイアウト。コンチネンタルチーム中心の逃げグループをレース後半に飲み込んだあと、最終山岳でアタックが頻発した。
カラパスやイーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)、ヒーリーが次々と動いたものの、緩斜面登坂で後続を引き離すことはできずに頂上到達。ダウンヒル区間のアタックも不発に終わり、50名ほどに絞られた集団が、ペースを上げた状態で距離500m/平均勾配8.8%の最終登坂へと突っ込んだ。


人数を揃えたグルパマFDJやEF勢を先頭にテクニカルな市街地コースを駆け抜け、グレゴワールを従えたトム・ドネンウィルト(フランス、グルパマFDJ)がラスト500mから発進。残り300mで先頭に出たグレゴワールが、マライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト)を並ばせることなくフィニッシュへ。体力を絞り尽くすような超ロングスプリントで開幕ステージ優勝を奪った。

「完全に僕向きのフィニッシュレイアウトだった。今日は勝利を狙うモチベーションがあったし、ためらうことなくチームにレースをコントロールするよう頼んだんだ。
ラスト350m地点でトム(ドネンウィルト)が少しペースを落とし、300m地点で彼が止まったことで自分が前に出てしまっていた。もう後戻りはできないと言い聞かせて踏んだんだ。背後にマラインがいるのは分かっていたし、最後の100mでもう一度加速して追い抜かれるのを阻止できた。怖かったし本当に辛かったよ。たとえ負けることになったとしても、トライしなければならなかった」と喜ぶグレゴワールにとっては、ツアー・オブ・ブリテン(ステージ1勝+総合優勝)に続く今季6勝目。シーズン終盤にかけての好調ぶりを見せつける結果になった。
ツール・ド・ルクセンブルク2025第1ステージ結果
1位 | ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) | 3:40:45 |
2位 | マライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
3位 | マルク・ヒルシ(スイス、チューダープロサイクリング) | |
4位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、デカトロン・AG2Rラモンディアール) | |
5位 | ティボール・デルフロッソ(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) |
個人総合成績
1位 | ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) | 3:40:45 |
2位 | マライン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:04 |
3位 | マルク・ヒルシ(スイス、チューダープロサイクリング) | +0:06 |
4位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、デカトロン・AG2Rラモンディアール) | +0:10 |
5位 | ティボール・デルフロッソ(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) |
その他の特別賞
山岳賞 | マルテ・ヘレラップ(デンマーク、コロクイック) |
ポイント賞 | ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) |
ヤングライダー賞 | ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) |
チーム総合成績 | EFエデュケーション・イージーポスト |
text:So Isobe
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