「困難を乗り越え得た勝利に感情的になってしまった」と、喜びを爆発させたダヴィド・ゴデュと対照的に、僅差で敗れたピーダスンは「勝利で仲間に報いることができなかった」と悔しさを露わにした。ブエルタ3日目を終えた選手たちのコメントを紹介する。
ステージ優勝&総合2位 ダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)

ピーダスンを抜き、フィニッシュラインに飛び込んだダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) photo:CorVos
残り2kmで良いタイミングを見つけ、(集団の)良い位置を取り戻すことができた。試走のときにこのフィニッシュがとても気に入ったんだ。そして今朝、シュテファン(キュング)が『君の体重とそのパンチ力があればピーダスンに勝てる』と励ましてくれた。僕自身はあまり信じていなかったが(笑)、マッズがイン側を締めなかったので、そこを突くことができた。その後はフィニッシュまで完全なる一騎打ちだった。
今シーズンは本当に大変だったから、この勝利でとても感情的になってしまった。失敗や苦しみの連続だったけれど、チームは常に僕を支え、励まし、僕を元の軌道に戻す助けをしてくれた。この勝利を彼らに届けられたのは、(辛い時期を乗り越えた)正当なご褒美だ。心から安堵している。

5年ぶりとなるステージ優勝を果たしたダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) photo:CorVos
(勝利して)両手を上げられたことは、サイクリストとして最高の瞬間だ。自分がこのレベルにあることはわかっていたが、これまで示せていなかった。それを昨日、そして今日再び見せることができた。僕らのブエルタはもう成功と言っていいだろう。
ステージ2位 マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)

プロトン前方で脚を回す、優勝候補のマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) photo:A.S.O.
1日を通してチームメイトが素晴らしい走りを見せてくれた。最初からどのチームも牽引を手伝ってくれないのは明らかだった。チーム全体として厳しい日だったのに、勝利で彼らに報いることができず残念だ。2位は敗者のトップでしかない。チームとして2日連続の2位となったが、変わらずこれからも戦い続ける。ブエルタはまだ始まったばかりだからね。
チーム全員はもちろん、今日はダーン(ホーレ)が1人で登りを含めた最初の60kmを牽引した。そしてアマヌエル(ゲブレイグザビエル)とカルロス(ベローナ)に代わり、そこからも素晴らしい牽引が続いた。今朝チームバスで立てたプランを遂行した彼らを称賛したい。
ステージ3位&マイヨロホ ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

チームメイトに守られながら走るヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.
マッズ(ピーダスン)の背後に食らいつくのに苦労した。彼に(スプリントで)勝利することは難しいと分かっていた。だからこそ3位という結果には満足しているし、ボーナスタイムも得ることができた。ステージ優勝を2日連続で争うことができて嬉しい。僕だけでなく、チームとしても良い結果だ。勝利を争うことがモチベーションを高めてくれるからね。
僕らはここへ強いチームと(総合優勝という)明確な目標を持って来ている。でもアクセル(ジングレ)のリタイアは残念だった。
第4ステージの展開を予想することは難しい。レース展開によるだろうし、逃げとスプリンターチームが活躍するだろう。1つ確かなことは、僕が簡単にマイヨロホを手放さないということだ。
ステージ4位&総合3位 ジュリオ・チッコーネ(イタリア、リドル・トレック)
今日の目標はマッズ(ピーダスン)でのステージ優勝だった。勝てなかったが、素晴らしいステージになったと思う。僕自身はロングスプリントでマッズをリードアウトしたが、勝つ時もあれば今日のように負ける時もある。2日連続で勝利を逃しているので残念だが、ブエルタはまだ続き、僕らのコンディションはとても良い。
マッズが僕に謝ってきたが、そんな必要はないと伝えた。まだ彼はチャンピオン(強者)で、彼が勝つチャンスはたっぷり残っているのだからね。僕のミスなのかはこの後反省するとして、僕らはベストを尽くした。だから今日の走りを誇りに思うよ。
最後まで逃げ続けたショーン・クイン(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)

残り19km地点でショーン・クイン(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)がプロトンに吸収された photo:A.S.O.
集団スプリントが濃厚な平坦ステージを除き、チームから誰かは逃げに乗るという作戦を実行した。残念ながら良い逃げメンバーに恵まれなかったものの、最後は自分1人になって踏み続けた。序盤は逃げ切りの可能性も考えたが、4名では不可能だと思っていた。
ゴデュの勝利を喜ぶシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)
ダヴィド(ゴデュ)は今年、ティレーノ〜アドリアティコを途中棄権してジロで勝てず、ツール・ド・フランスをスキップした。また高地合宿直後のツール・ド・ランも良くなかった。昨日、自信を取り戻した彼をアシストし、それが勝利に繋がって嬉しい。ティボー・ピノとロマン・バルデのいないツールでは、フランス人である彼が良い走りをするのは難しい。周囲の反応が過剰になるからね。その分、ここでは力を解放できるのだろう。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
ステージ優勝&総合2位 ダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)

残り2kmで良いタイミングを見つけ、(集団の)良い位置を取り戻すことができた。試走のときにこのフィニッシュがとても気に入ったんだ。そして今朝、シュテファン(キュング)が『君の体重とそのパンチ力があればピーダスンに勝てる』と励ましてくれた。僕自身はあまり信じていなかったが(笑)、マッズがイン側を締めなかったので、そこを突くことができた。その後はフィニッシュまで完全なる一騎打ちだった。
今シーズンは本当に大変だったから、この勝利でとても感情的になってしまった。失敗や苦しみの連続だったけれど、チームは常に僕を支え、励まし、僕を元の軌道に戻す助けをしてくれた。この勝利を彼らに届けられたのは、(辛い時期を乗り越えた)正当なご褒美だ。心から安堵している。

(勝利して)両手を上げられたことは、サイクリストとして最高の瞬間だ。自分がこのレベルにあることはわかっていたが、これまで示せていなかった。それを昨日、そして今日再び見せることができた。僕らのブエルタはもう成功と言っていいだろう。
ステージ2位 マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)

1日を通してチームメイトが素晴らしい走りを見せてくれた。最初からどのチームも牽引を手伝ってくれないのは明らかだった。チーム全体として厳しい日だったのに、勝利で彼らに報いることができず残念だ。2位は敗者のトップでしかない。チームとして2日連続の2位となったが、変わらずこれからも戦い続ける。ブエルタはまだ始まったばかりだからね。
チーム全員はもちろん、今日はダーン(ホーレ)が1人で登りを含めた最初の60kmを牽引した。そしてアマヌエル(ゲブレイグザビエル)とカルロス(ベローナ)に代わり、そこからも素晴らしい牽引が続いた。今朝チームバスで立てたプランを遂行した彼らを称賛したい。
ステージ3位&マイヨロホ ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

マッズ(ピーダスン)の背後に食らいつくのに苦労した。彼に(スプリントで)勝利することは難しいと分かっていた。だからこそ3位という結果には満足しているし、ボーナスタイムも得ることができた。ステージ優勝を2日連続で争うことができて嬉しい。僕だけでなく、チームとしても良い結果だ。勝利を争うことがモチベーションを高めてくれるからね。
僕らはここへ強いチームと(総合優勝という)明確な目標を持って来ている。でもアクセル(ジングレ)のリタイアは残念だった。
第4ステージの展開を予想することは難しい。レース展開によるだろうし、逃げとスプリンターチームが活躍するだろう。1つ確かなことは、僕が簡単にマイヨロホを手放さないということだ。
ステージ4位&総合3位 ジュリオ・チッコーネ(イタリア、リドル・トレック)
今日の目標はマッズ(ピーダスン)でのステージ優勝だった。勝てなかったが、素晴らしいステージになったと思う。僕自身はロングスプリントでマッズをリードアウトしたが、勝つ時もあれば今日のように負ける時もある。2日連続で勝利を逃しているので残念だが、ブエルタはまだ続き、僕らのコンディションはとても良い。
マッズが僕に謝ってきたが、そんな必要はないと伝えた。まだ彼はチャンピオン(強者)で、彼が勝つチャンスはたっぷり残っているのだからね。僕のミスなのかはこの後反省するとして、僕らはベストを尽くした。だから今日の走りを誇りに思うよ。
最後まで逃げ続けたショーン・クイン(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)

集団スプリントが濃厚な平坦ステージを除き、チームから誰かは逃げに乗るという作戦を実行した。残念ながら良い逃げメンバーに恵まれなかったものの、最後は自分1人になって踏み続けた。序盤は逃げ切りの可能性も考えたが、4名では不可能だと思っていた。
ゴデュの勝利を喜ぶシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)
ダヴィド(ゴデュ)は今年、ティレーノ〜アドリアティコを途中棄権してジロで勝てず、ツール・ド・フランスをスキップした。また高地合宿直後のツール・ド・ランも良くなかった。昨日、自信を取り戻した彼をアシストし、それが勝利に繋がって嬉しい。ティボー・ピノとロマン・バルデのいないツールでは、フランス人である彼が良い走りをするのは難しい。周囲の反応が過剰になるからね。その分、ここでは力を解放できるのだろう。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
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