1級山岳モンテ・ネローネにフィニッシュしたジロ・デ・イタリア・ウィメン第7ステージ。サラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル)が残り2.5km独走で制し、区間2位のロンゴボルギーニがタイム差でロイサーを上回り、総合首位に躍り出た。

クイーンステージに臨んだリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) photo: RCS Sport
第36回ジロ・デ・イタリア・ウィメンは総合優勝争いが佳境を迎える、ラスト2日間に突入した。その初日である第7ステージは、1級山岳モンテ・ネローネ(距離14.8km/平均6.6%)にフィニッシュするクイーンステージ。最終山岳にアプローチする途中にも3つのカテゴリー山岳や丘が連続するため、獲得標高差は3,600mを超える。
ピンク色のマリアローザを身にまとい、集団の先頭でスタートを切ったのはマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)。それをエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)が16秒差で追う状況のなか、レースは有力な若手であるシリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック)ら3名がエスケープ。メイン集団は逃げに対し5分以上のタイム差を与えたため、一時はファンアンローイが総合首位に立った。

フェルミニャーノを出発した選手たち photo: RCS Sport
しかしレースも後半に入ると、第4ステージの山頂フィニッシュで勝利したサラ・ジガンテ(オーストラリア)を擁するAGインシュランス・スーダルがペースを上げる。3分前方で逃げていた集団からはファンアンローイが下りで飛び出し、先頭に立つ。一方、メイン集団ではシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)がロンゴボルギーニと共にアタックし、モビスターからはリアヌ・リッパート(ドイツ)が追従した。
そのためメイン集団はモビスターがコントロールし、27秒差で先行するロンゴボルギーニらを追いかける。そして先頭のファンアンローイが、ロンゴボルギーニらの追走集団に2分49秒、メイン集団に3分16秒のリードを保ったまま、勝負所の1級山岳モンテ・ネローネに突入。しかしここから2つの集団が一気にファンアンローイとの差を縮めていった。

最終山岳でチームメイトと共に飛び出したエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) photo:CorVos

ロンゴボルギーニを抜き、単独先頭に立ったサラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) photo:CorVos
頂上まで残り10kmでペルシコが役割を終え、直後にリッパートも遅れる。そのためレースは先頭のファンアンローイを約2分差でイタリア王者が追い、さらにその40秒後方からメイン集団が迫るという構図になった。その後もモビスターによる高速牽引は続き、そして残り5.7km地点でジガンテがプロトンを飛び出した。
レース前方では昨年までのチームメイトであるファンアンローイをロンゴボルギーニが捉え、残り4.4kmで引き離す。しかしここまで脚を溜めていたジガンテはロイサーを置き去りにすると、すぐにロンゴボルギーニを捉え、頂上手前2.5kmでアタック。そのまま単独でフィニッシュ地点にたどり着いた。

今大会2勝目をゲットしたサラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) photo: RCS Sport
第4ステージに続き、山頂フィニッシュを制したジガンテから、ロンゴボルギーニは45秒遅れでフィニッシュ。ロイサーは1分17秒遅れだったため、昨年の総合優勝者であるロンゴボルギーニが、クイーンステージで首位に立った。
翌日は登坂距離の長い本格山岳は登場しないものの、8つのカテゴリー山岳を超える丘陵ステージ。そのためステージ優勝はもちろん、ロンゴボルギーニが大会連覇を決められるかにも注目だ。

総合逆転を喜ぶエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) photo: RCS Sport

第36回ジロ・デ・イタリア・ウィメンは総合優勝争いが佳境を迎える、ラスト2日間に突入した。その初日である第7ステージは、1級山岳モンテ・ネローネ(距離14.8km/平均6.6%)にフィニッシュするクイーンステージ。最終山岳にアプローチする途中にも3つのカテゴリー山岳や丘が連続するため、獲得標高差は3,600mを超える。
ピンク色のマリアローザを身にまとい、集団の先頭でスタートを切ったのはマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)。それをエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)が16秒差で追う状況のなか、レースは有力な若手であるシリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック)ら3名がエスケープ。メイン集団は逃げに対し5分以上のタイム差を与えたため、一時はファンアンローイが総合首位に立った。

しかしレースも後半に入ると、第4ステージの山頂フィニッシュで勝利したサラ・ジガンテ(オーストラリア)を擁するAGインシュランス・スーダルがペースを上げる。3分前方で逃げていた集団からはファンアンローイが下りで飛び出し、先頭に立つ。一方、メイン集団ではシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)がロンゴボルギーニと共にアタックし、モビスターからはリアヌ・リッパート(ドイツ)が追従した。
そのためメイン集団はモビスターがコントロールし、27秒差で先行するロンゴボルギーニらを追いかける。そして先頭のファンアンローイが、ロンゴボルギーニらの追走集団に2分49秒、メイン集団に3分16秒のリードを保ったまま、勝負所の1級山岳モンテ・ネローネに突入。しかしここから2つの集団が一気にファンアンローイとの差を縮めていった。


頂上まで残り10kmでペルシコが役割を終え、直後にリッパートも遅れる。そのためレースは先頭のファンアンローイを約2分差でイタリア王者が追い、さらにその40秒後方からメイン集団が迫るという構図になった。その後もモビスターによる高速牽引は続き、そして残り5.7km地点でジガンテがプロトンを飛び出した。
レース前方では昨年までのチームメイトであるファンアンローイをロンゴボルギーニが捉え、残り4.4kmで引き離す。しかしここまで脚を溜めていたジガンテはロイサーを置き去りにすると、すぐにロンゴボルギーニを捉え、頂上手前2.5kmでアタック。そのまま単独でフィニッシュ地点にたどり着いた。

第4ステージに続き、山頂フィニッシュを制したジガンテから、ロンゴボルギーニは45秒遅れでフィニッシュ。ロイサーは1分17秒遅れだったため、昨年の総合優勝者であるロンゴボルギーニが、クイーンステージで首位に立った。
翌日は登坂距離の長い本格山岳は登場しないものの、8つのカテゴリー山岳を超える丘陵ステージ。そのためステージ優勝はもちろん、ロンゴボルギーニが大会連覇を決められるかにも注目だ。

ジロ・デ・イタリア・ウィメン2025 第7ステージ結果
1位 | サラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) | 4:44:14 |
2位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) | +0:45 |
3位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +1:14 |
4位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +1:17 |
5位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
6位 | バルバラ・マルコッティ(イタリア、ヒューマンパワードヘルス) | +1:21 |
7位 | サラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) | +1:37 |
8位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +1:48 |
9位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJスエズ) | +2:17 |
10位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +2:48 |
個人総合成績(マリアローザ)
1位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) | 20:56:48 |
2位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +0:22 |
3位 | サラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) | +1:11 |
4位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +2:55 |
5位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | +3:07 |
6位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +3:46 |
7位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +3:54 |
8位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) | +4:32 |
9位 | バルバラ・マルコッティ(イタリア、ヒューマンパワードヘルス) | +4:44 |
10位 | カトリーヌ・アーレルッド(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +5:01 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | ウソア・オストラサ(スペイン、ラボラルクチャ・フンダシオンエウス |
ヤングライダー賞 | アントニア・ニーダーマイヤー(キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) |
チーム総合成績 | AGインシュランス・スーダル |
text:Sotaro.Arakawa
photo: RCS Sport
photo: RCS Sport
Amazon.co.jp