京都で行われたツアー・オブ・ジャパン第2ステージは、リーダージャージを着るドゥシャン・ラヨビッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)がレース終盤の落車でリタイアする波乱の展開。最後は岡篤志(宇都宮ブリッツェン)がスプリント勝負を制し、総合首位に立った。

第1ステージで優勝したドゥシャン・ラヨビッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)がリーダージャージを着る photo:Satoru Kato 
スタート前、同志社大学チアリーダーのパフォーマンス photo:Satoru Kato
ツアー・オブ・ジャパン第2ステージからは、いよいよロードレースが始まる。京都府の京田辺市と精華町にまたがる1周16.8kmの周回コースを6周する計103.6km(パレード区間含む)。コース序盤は3級山岳が設定される登り基調、それを過ぎると長い下りが続き、中盤の細かなアップダウンの繰り返しを経てけいはんなプラザ前にフィニッシュする。3級山岳以降の下り区間が長いことから逃げ切りが決まりづらく、集団でのスプリント勝負で決着することが多い。

普賢寺ふれあいの駅前をパレードスタート photo:Satoru Kato

1周目に飛び出した3名の先頭集団 photo:Satoru Kato
朝から晴れて気温が上がり始める中、普賢寺ふれあいの駅をパレードスタート。周回コースに入ると早速レースが動きはじめた。
1周目、沢田時(宇都宮ブリッツェン)、石原悠希(シマノレーシング)、ルーク・ブレナン(チームブッファーズ・ジェスチョン ド パトリモワンヌ)ら3名が先行。リーダージャージのドゥシャン・ラヨビッチ擁するソリューションテック・ヴィーニファンティーニがコントロールするメイン集団との差は一気に2分近くまで開いた。

3名の逃げを見送ってペースダウンしたメイン集団 photo:Satoru Kato

京都の竹林の中を集団が登っていく photo:Satoru Kato

4周目、逃げ続ける沢田時(宇都宮ブリッツェン)と石原悠希(シマノレーシング) photo:Satoru Kato

終盤にかけてメイン集団が徐々に差を縮めていく photo:Satoru Kato
4周目に入るとブレナンが遅れ、沢田と石原の2名で逃げ続ける。しかし後続集団との差が一気に縮まり、3級山岳へ向かう登り区間で30秒未満になる。そして5周目の登り区間で先行する2名を集団が吸収。その後エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)とア ラステア・クリスティー・ジョンストン(シーキャッシュ X ボディラップ)の2名が先行して最終周回の6周目に入る。

5周目、逃げを吸収した集団をレンベ・ラド・ネットがペースアップさせる photo:Satoru Kato

5周目、リーダージャージのドゥシャン・ラヨビッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)は集団後方 photo:Satoru Kato
その直後の登り区間で2度の落車が発生。これにラヨビッチが巻き込まれ、再スタート出来ずにレースを終えることになってしまった。

スプリント集団の先頭でモガく岡篤志(宇都宮ブリッツェン) photo:Satoru Kato

フィニッシュライン上ハンドルを投げるが岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が十分先着 photo:Satoru Kato

岡篤志(宇都宮ブリッツェン)がスプリントを制した photo:Satoru Kato
先行した2名は吸収され、集団でのスプリント勝負へ。残り200mから先頭に出た岡篤志(宇都宮ブリッツェン)のスプリントが伸び、アンドレア・ダマト(JCL TEAM UKYO)が並びかけるも届かず、岡が先頭でフィニッシュ。ツアー・オブ・ジャパンで4度目のステージ優勝を挙げ、2度目のリーダージャージに袖を通した。

チームメイトの谷順成と喜ぶ岡篤志(宇都宮ブリッツェン) photo:Satoru Kato
岡篤志 コメント

第2ステージ優勝の岡篤志(宇都宮ブリッツェン)がリーダージャージを着用 photo:Satoru Kato
「チームとしては序盤の逃げに沢田時選手を乗せて、最後のスプリントは自分という作戦だった。そのプラン通り沢田選手が逃げに乗り、山岳賞は取れなかったけれど良い展開になった。
JCL TEAM UKYOがスプリントに向けて列車を組んでいるところを、単騎でさばいて前に出た。(レオネル)キンテロ選手が早がけしていったけれど、自分は残り200mまで待ってスプリントした。後ろに付きなおされていたが、フィニッシュまでしっかり合わせて踏んだので、そこまでギリギリではなかったと思う。まず1勝出来て肩の荷がおりた気分。

山岳賞はニコロ・ガリッポ(JCL TEAM UKYO) photo:Satoru Kato 
RTA賞は橋川丈(愛三工業レーシングチーム) photo:Satoru Kato
このコースは最後にコーナーが連続するので前に上がっておけばポジションを失うことは無く、一昨年は2位に入ったので自分向きのステージだと感じている。堺(2019年)、相模原(2022年)、信州飯田(2023年)と勝って、明日のいなべも得意なコースだけれど、リーダーチームなので勝つのは難しいかもしれない。大人数が行くような逃げは自分で乗っていけるようにしたい」


ツアー・オブ・ジャパン第2ステージからは、いよいよロードレースが始まる。京都府の京田辺市と精華町にまたがる1周16.8kmの周回コースを6周する計103.6km(パレード区間含む)。コース序盤は3級山岳が設定される登り基調、それを過ぎると長い下りが続き、中盤の細かなアップダウンの繰り返しを経てけいはんなプラザ前にフィニッシュする。3級山岳以降の下り区間が長いことから逃げ切りが決まりづらく、集団でのスプリント勝負で決着することが多い。


朝から晴れて気温が上がり始める中、普賢寺ふれあいの駅をパレードスタート。周回コースに入ると早速レースが動きはじめた。
1周目、沢田時(宇都宮ブリッツェン)、石原悠希(シマノレーシング)、ルーク・ブレナン(チームブッファーズ・ジェスチョン ド パトリモワンヌ)ら3名が先行。リーダージャージのドゥシャン・ラヨビッチ擁するソリューションテック・ヴィーニファンティーニがコントロールするメイン集団との差は一気に2分近くまで開いた。




4周目に入るとブレナンが遅れ、沢田と石原の2名で逃げ続ける。しかし後続集団との差が一気に縮まり、3級山岳へ向かう登り区間で30秒未満になる。そして5周目の登り区間で先行する2名を集団が吸収。その後エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)とア ラステア・クリスティー・ジョンストン(シーキャッシュ X ボディラップ)の2名が先行して最終周回の6周目に入る。


その直後の登り区間で2度の落車が発生。これにラヨビッチが巻き込まれ、再スタート出来ずにレースを終えることになってしまった。



先行した2名は吸収され、集団でのスプリント勝負へ。残り200mから先頭に出た岡篤志(宇都宮ブリッツェン)のスプリントが伸び、アンドレア・ダマト(JCL TEAM UKYO)が並びかけるも届かず、岡が先頭でフィニッシュ。ツアー・オブ・ジャパンで4度目のステージ優勝を挙げ、2度目のリーダージャージに袖を通した。

岡篤志 コメント

「チームとしては序盤の逃げに沢田時選手を乗せて、最後のスプリントは自分という作戦だった。そのプラン通り沢田選手が逃げに乗り、山岳賞は取れなかったけれど良い展開になった。
JCL TEAM UKYOがスプリントに向けて列車を組んでいるところを、単騎でさばいて前に出た。(レオネル)キンテロ選手が早がけしていったけれど、自分は残り200mまで待ってスプリントした。後ろに付きなおされていたが、フィニッシュまでしっかり合わせて踏んだので、そこまでギリギリではなかったと思う。まず1勝出来て肩の荷がおりた気分。


このコースは最後にコーナーが連続するので前に上がっておけばポジションを失うことは無く、一昨年は2位に入ったので自分向きのステージだと感じている。堺(2019年)、相模原(2022年)、信州飯田(2023年)と勝って、明日のいなべも得意なコースだけれど、リーダーチームなので勝つのは難しいかもしれない。大人数が行くような逃げは自分で乗っていけるようにしたい」
ツアー・オブ・ジャパン2025 第2ステージ京都 結果(103.6km)
1位 | 岡 篤志(日本、宇都宮ブリッツェン) | 2時間38分50秒 |
2位 | アンドレア・ダマト(イタリア、JCL TEAM UKYO) | +0秒 |
3位 | キャメロン・スコット(オーストラリア、シーキャッシュ X ボディラップ) | |
4位 | ジェラルド・レデスマ・ガルシア(スペイン、VC福岡) | |
5位 | エリオット・シュルツ (オーストラリア、ヴィクトワール広島) | |
6位 | レナルト・フェーゲ (ドイツ、レンベ・ラド・ネット) | |
7位 | 今村 駿介 (日本、ワンティ・NIPPO・リユーズ) | |
8位 | ベンジャミ・プラデス・レヴェルテル (スペイン、VC福岡) | |
9位 | ディラン・ホプキンス (オーストラリア、ルージャイ インシュアランス) | |
10位 | 橋川 丈 (日本、愛三工業レーシングチーム) | |
個人総合順位(第2ステージ終了時) | ||
1位 | 岡 篤志 (日本、宇都宮ブリッツェン) | 2時間41分41秒 |
2位 | キャメロン・スコット(オーストラリア、シーキャッシュ X ボディラップ) | +6秒 |
3位 | アンドレア・ダマト(イタリア、JCL TEAM UKYO) | +6秒 |
4位 | アレッサンドロ・ファンチェル(イタリア、JCL TEAM UKYO) | +12秒 |
5位 | 山本 哲央(日本、日本ナショナルチーム) | +12秒 |
6位 | ベンジャミ・プラデス・レヴェルテル(スペイン、VC福岡) | +13秒 |
ポイント賞 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
山岳賞 ニコロ・ガリッポ(JCL TEAM UKYO)
新人賞 ウィリアム・ヘファナン(シーキャッシュ X ボディラップ)
RTA賞 橋川 丈(愛三工業レーシングチーム)
明日5月20日は三重県のいなべ市での第3ステージ。総合順位は1分以内に47名がひしめく状態にあり、再び順位が動く可能性もある。天候によっては風による分断が起きやすいコースでもあり、思わぬ差がつく結果になるかもしれない。
text&photo:Satoru Kato
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