バスクを駆ける3日間の女子ワールドツアーレース「イツリア・ウィメン」を制したのはデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)。ブエルタに続く総合優勝で好調ぶりをアピールしている。

開幕ステージのスプリントを制したミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:cxcling
スペイン北部のバスク地方で女子の「バスク1周レース」である「イツリア・ウィメン」が開催。ラ・ブエルタ フェメニーナから1週間後に開催された3日間のワールドツアーレースであり、スプリントステージであっても獲得標高2,000m前後とバスクらしい山岳コースが続く。
2022年に初開催され今年で4回目を迎えたバスクレースには、2年連続でブエルタを制したデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)やアンナ・ファンデルブレッヘン、ミーシャ・ブレーデウォルツ(共にオランダ、SDワークス・プロタイム)といった、同レースで活躍した選手たちが参戦を果たしている。
細かいアップダウンに加えて3級、2級、3級とカテゴリー山岳を越え、獲得標高2,022mで争われた初日にはいきなり波乱が起きた。逃げグループが入れ替わり、ラスト10kmの登坂区間でのアタックを飲み込んで最終スプリントに向かう中で落車が発生し、ファンデルブレッヘンが地面に叩きつけられる事態に。スプリントではブレーデウォルツが勝利したものの、ファンデルブレッヘンが総合圏外に転落するというSDワークスにとって甘苦い一日となった。

ミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム)が第2ステージも制す photo:CorVos

ステージ2勝を挙げたミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos
距離116km/獲得標高1.956mの2日目もステージ後半のアップダウン区間でアタックが頻発。残り13kmで抜け出したシルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)とマライレ・メイエリング(オランダ、モビスター)は逃げ切りに青信号を灯したものの、勢いよく追い上げる集団にラスト150mで飲み込まれる。集団スプリントで再びブレーデウォルツが制し、この日ファンデルブレッヘンがリタイアしたチームに吉報をもたらすことに成功している。
最終3日目は、中盤にクラシカ・サンセバスティアンでおなじみの1級山岳ハイスキベル峠を越え、ビスケー湾に面したサン・セバスティアン(バスク表記はドノスティア)にフィニッシュする手前で2級山岳メンディソロッツ峠を越えるクイーンステージだ。フォレリングのためにペースメイクするFDJスエズは逃げグループを飲み込んでメンディソロッツ峠に突入した。

最終日の勝負どころで独走するデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) photo:CorVos

最終ステージを制したデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) photo:CorVos
この最終峠で独走したのが女王フォレリングだった。「バスクの観客の情熱と応援が力になった」と言うブエルタ覇者は序盤からハイペースを刻み、アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)を引きちぎってタイムトライアルモードに。リーダージャージを守りたいブレーデウォルツたちを1分近く引き離してフィニッシュラインに飛び込んだ。
アタック一発で逃げ切ったフォレリングが文句なしの独走勝利でブエルタに続く2連続総合優勝を達成。6月6日に開幕するボルタ・カタルーニャを経て、昨年2位に甘んじたツール・ド・フランス・ファムの総合優勝奪還に向けて、そのコンディションをアピールしている。

デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)がブエルタに続く総合優勝を達成 photo:CorVos

スペイン北部のバスク地方で女子の「バスク1周レース」である「イツリア・ウィメン」が開催。ラ・ブエルタ フェメニーナから1週間後に開催された3日間のワールドツアーレースであり、スプリントステージであっても獲得標高2,000m前後とバスクらしい山岳コースが続く。
2022年に初開催され今年で4回目を迎えたバスクレースには、2年連続でブエルタを制したデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)やアンナ・ファンデルブレッヘン、ミーシャ・ブレーデウォルツ(共にオランダ、SDワークス・プロタイム)といった、同レースで活躍した選手たちが参戦を果たしている。
細かいアップダウンに加えて3級、2級、3級とカテゴリー山岳を越え、獲得標高2,022mで争われた初日にはいきなり波乱が起きた。逃げグループが入れ替わり、ラスト10kmの登坂区間でのアタックを飲み込んで最終スプリントに向かう中で落車が発生し、ファンデルブレッヘンが地面に叩きつけられる事態に。スプリントではブレーデウォルツが勝利したものの、ファンデルブレッヘンが総合圏外に転落するというSDワークスにとって甘苦い一日となった。


距離116km/獲得標高1.956mの2日目もステージ後半のアップダウン区間でアタックが頻発。残り13kmで抜け出したシルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)とマライレ・メイエリング(オランダ、モビスター)は逃げ切りに青信号を灯したものの、勢いよく追い上げる集団にラスト150mで飲み込まれる。集団スプリントで再びブレーデウォルツが制し、この日ファンデルブレッヘンがリタイアしたチームに吉報をもたらすことに成功している。
最終3日目は、中盤にクラシカ・サンセバスティアンでおなじみの1級山岳ハイスキベル峠を越え、ビスケー湾に面したサン・セバスティアン(バスク表記はドノスティア)にフィニッシュする手前で2級山岳メンディソロッツ峠を越えるクイーンステージだ。フォレリングのためにペースメイクするFDJスエズは逃げグループを飲み込んでメンディソロッツ峠に突入した。


この最終峠で独走したのが女王フォレリングだった。「バスクの観客の情熱と応援が力になった」と言うブエルタ覇者は序盤からハイペースを刻み、アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)を引きちぎってタイムトライアルモードに。リーダージャージを守りたいブレーデウォルツたちを1分近く引き離してフィニッシュラインに飛び込んだ。
アタック一発で逃げ切ったフォレリングが文句なしの独走勝利でブエルタに続く2連続総合優勝を達成。6月6日に開幕するボルタ・カタルーニャを経て、昨年2位に甘んじたツール・ド・フランス・ファムの総合優勝奪還に向けて、そのコンディションをアピールしている。

イツリア・ウィメン第1ステージ結果
1位 | ミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 3:52:02 |
2位 | ミリー・コーゼンス(イギリス、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
3位 | マルゴー・ヴィジー(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) | |
4位 | パウラ・ブラーシ(スペイン、UAEチームADQ) | |
5位 | サラ・ファンダム(カナダ、セラティツィットプロサイクリング) |
イツリア・ウィメン第2ステージ結果
1位 | ミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 3:08:19 |
2位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | |
3位 | ソラヤ・パラディン(イタリア、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
4位 | サラ・ファンダム(カナダ、セラティツィットプロサイクリング) | |
5位 | マルゴー・ヴィジー(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) |
イツリア・ウィメン第3ステージ結果
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) | 2:55:35 |
2位 | サラ・ファンダム(カナダ、セラティツィットプロサイクリング) | +0:55 |
3位 | ジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル) | |
4位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJスエズ) | 0:58 |
5位 | タリタ・デヨング(オランダ、ヒューマンパワードヘルス) |
個人総合成績
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) | 9:55:44 |
2位 | ミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:48 |
3位 | サラ・ファンダム(カナダ、セラティツィットプロサイクリング) | +1:01 |
4位 | ジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル) | +1:03 |
5位 | タリタ・デヨング(オランダ、ヒューマンパワードヘルス) | +1:10 |
text:So Isobe
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