2025/04/12(土) - 08:25
アラフィリップなど豪華メンバーが逃げたイツリア・バスクカントリー第5ステージ。ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)が残り56.7kmで飛び出し、そのまま逃げ切り勝利を決めた。

総合首位のアルメイダとグロスシャートナー photo:CorVos
残すところあと2日となったイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)は、この日も登坂距離の短い急坂を越える。第5ステージは172.4kmコースで争われ、4つの3級山岳以外にもカテゴリーのつかない丘が登場。逃げ切りから集団スプリントまで、あらゆる可能性が考えられるコースレイアウトで争われた。
獲得標高差が3,000mに迫るステージで逃げたのは、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、チューダー・プロサイクリング)たち6名。他にはペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)やワレン・バルギル(フランス、ピクニック・ポストNL)、ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)などグランツールかと思わせる豪華なメンバーが入る。一方のメイン集団はUAEチームエミレーツXRGを中心に、逃げと2分前後の差でコントロールした。

アラフィリップなど6名による豪華な逃げグループが形成される photo:CorVos

プロトンはUAEチームエミレーツXRGが中心に牽引した photo:CorVos
逃げグループではブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)が順調に3級山岳をトップ通過し、山岳賞ジャージの奪還に成功。この日全てのカテゴリー山岳を終え、1つ目の中間スプリントはヒーリーと共に逃げに乗ったアレックス・ボーダン(フランス、EFエデュケーション・イージーポスト)が先頭通過する。そして直後にヒーリーが逃げ集団を飛び出した。
この時点でプロトンとの差は1分50秒。アラフィリップが思わずボーダンの様子を伺う驚きの動きを見せるなか、ここからヒーリーは脅威的な走りを披露する。
引き続きUAEが先導するプロトンはヒーリー以外の逃げを捉え、徐々にペースを上げていく。しかし快調に脚を回すヒーリーはプロトンとのタイム差を拡げ、1分54秒差となった残り18km地点の登りでアクセル・ローランス(フランス、イネオス・グレナディアーズ)がアタック。これをエンリク・マス(スペイン、モビスター)が引き戻し、アレックス・アランブル(スペイン、コフィディス)の加速も後続を振り切ることはできない。

残り56.7km地点で飛び出し、単独先頭に立ったベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:Itzulia2025
アタックと吸収を繰り返すプロトンのスピードは上がらず、膠着状態がヒーリーに味方する。残り3km地点で全ての登りを終えたヒーリーはゲルニカ・ルモの街に到着。プロトンからはアクセル・ローランス(フランス、イネオス・グレナディアーズ)が単独で飛び出したものの、盤石の走りを見せるヒーリーはタイム差を縮めることすら許さず、観客の歓声に応えながらフィニッシュした。

今季初勝利を飾ったベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos

表彰台で勝利を喜ぶベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos
「強力な逃げグループに入り、(直接争う)リスクを冒したくなかったので追い風を利用して飛び出した。調子が良く、最後まで脚がもって良かったよ」と、ヒーリーは56.7kmの独走勝利を喜んだ。
総合順位に大きな変動はなく、ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)が総合首位のまま大会は最終日を迎える。

残すところあと2日となったイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)は、この日も登坂距離の短い急坂を越える。第5ステージは172.4kmコースで争われ、4つの3級山岳以外にもカテゴリーのつかない丘が登場。逃げ切りから集団スプリントまで、あらゆる可能性が考えられるコースレイアウトで争われた。
獲得標高差が3,000mに迫るステージで逃げたのは、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、チューダー・プロサイクリング)たち6名。他にはペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)やワレン・バルギル(フランス、ピクニック・ポストNL)、ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)などグランツールかと思わせる豪華なメンバーが入る。一方のメイン集団はUAEチームエミレーツXRGを中心に、逃げと2分前後の差でコントロールした。


逃げグループではブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)が順調に3級山岳をトップ通過し、山岳賞ジャージの奪還に成功。この日全てのカテゴリー山岳を終え、1つ目の中間スプリントはヒーリーと共に逃げに乗ったアレックス・ボーダン(フランス、EFエデュケーション・イージーポスト)が先頭通過する。そして直後にヒーリーが逃げ集団を飛び出した。
この時点でプロトンとの差は1分50秒。アラフィリップが思わずボーダンの様子を伺う驚きの動きを見せるなか、ここからヒーリーは脅威的な走りを披露する。
引き続きUAEが先導するプロトンはヒーリー以外の逃げを捉え、徐々にペースを上げていく。しかし快調に脚を回すヒーリーはプロトンとのタイム差を拡げ、1分54秒差となった残り18km地点の登りでアクセル・ローランス(フランス、イネオス・グレナディアーズ)がアタック。これをエンリク・マス(スペイン、モビスター)が引き戻し、アレックス・アランブル(スペイン、コフィディス)の加速も後続を振り切ることはできない。

アタックと吸収を繰り返すプロトンのスピードは上がらず、膠着状態がヒーリーに味方する。残り3km地点で全ての登りを終えたヒーリーはゲルニカ・ルモの街に到着。プロトンからはアクセル・ローランス(フランス、イネオス・グレナディアーズ)が単独で飛び出したものの、盤石の走りを見せるヒーリーはタイム差を縮めることすら許さず、観客の歓声に応えながらフィニッシュした。


「強力な逃げグループに入り、(直接争う)リスクを冒したくなかったので追い風を利用して飛び出した。調子が良く、最後まで脚がもって良かったよ」と、ヒーリーは56.7kmの独走勝利を喜んだ。
総合順位に大きな変動はなく、ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)が総合首位のまま大会は最終日を迎える。
イツリア・バスクカントリー2025第5ステージ結果
1位 | ベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) | 3:55:57 |
2位 | アクセル・ローランス(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | +1:47 |
3位 | シモーネ・ヴェラスコ(イタリア、XDSアスタナ) | +1:48 |
4位 | アレックス・アランブル(スペイン、コフィディス) | |
5位 | ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) | |
6位 | マキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | パウ・ミケル(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | |
8位 | ジョルダン・ジェガット(フランス、トタルエネルジー) | |
9位 | クレモン・シャンプッサン(フランス、XDSアスタナ) | |
10位 | ギリェルモ・シルバ(ウルグアイ、カハルラル・セグロスRGA) |
個人総合成績
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) | 16:08:05 |
2位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、スーダル・クイックステップ) | +0:30 |
3位 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:38 |
4位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:49 |
5位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +0:50 |
6位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +1:11 |
7位 | アレックス・アランブル(スペイン、コフィディス) | +1:37 |
8位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +1:48 |
9位 | シモーネ・ヴェラスコ(イタリア、XDSアスタナ) | +2:14 |
10位 | ステフ・クラス(ベルギー、トタルエネルジー) | +2:15 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) |
山岳賞 | ブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) |
ヤングライダー賞 | ブリユー・ロラン(フランス、グルパマFDJ) |
チーム総合成績 | XDSアスタナ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp