2025/03/24(月) - 13:00
ウィーベスのスプリント勝利で決着したミラノ〜サンレモ・ドンネ。初代王者をアシストしたコペッキーや、アタックが不発に終わったロンゴボルギーニ、惜しくも敗れたフォスなど、選手の言葉から初回大会を振り返る。

スプリントを制したロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos
2004年のロンド・ファン・フラーンデレンから始まり、2017年のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファム、2021年のパリ〜ルーベ・ファム。そして今年、新たに女子のモニュメントに仲間入りしたのが、3月22日に行われたミラノ〜サンレモ・ドンネだ。
1999年から2005年まで「プリマヴェーラ・ローザ」という名前で開催されていたものの、ミラノ〜サンレモの名を冠するのは今年が初。その初代王者に、集団スプリントを制したロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)が輝いた。
チプレッサ、ポッジオでの戦略と攻防

先頭でポッジオを通過したデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) © RCS Sport
1つ目の勝負所であるチプレッサで形成された12名の先頭集団に後続が追いつき、続くポッジオの頂上手前でフランス王者のジュリエット・ラブース(FDJスエズ)がアタック。しかしその動きは決まらず、頂上を先頭通過したデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)は「私たちはレースを支配し、戦い、勝利を信じた。でも勝つには十分ではなかった」とレース後に語った。
勝利したウィーベスは、その頂上を5番手で通過。チームメイトであるロッテ・コペッキー(ベルギー)は、「他のチームが激しいレース展開に持ち込むと思ったが、そうはならなかった。ロレーナは私よりも集団前方でポッジオの頂上を通過した。(先頭付近に出なかったのは)背後からのアタックを誘発してしまうと思ったから」と振り返った。
ロンゴボルギーニの奇襲とコペッキーの献身

平坦区間で飛び出したエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) photo:CorVos
そしてフォレリングと下りの得意なプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が縦長にした集団から、残り4km地点でエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)がアタック。「(初開催ということもあり)予測不可能なレース展開になると考え、アタックを試みた」とロンゴボルギーニ。「しかし、残り100mで捕まってしまった」と悔しさを滲ませた。
先行するロンゴボルギーニを集団先頭で追い上げたのは、アルカンシエルを纏うコペッキーだった。「(自分の勝利を顧みず)追走することに一瞬の躊躇もなかった」と語る。

ウィーベスのアシストに徹したロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos
しかし最終ストレートに入り、ウィーベスが「驚いた」と語るように、先にスプリントを開始したのはマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)だった。「作戦通りスプリントに持ち込むことができた。力を尽くして踏み込んだので、2位という結果は満足」と語ったフォス。そしてウィーベスがミラノ〜サンレモ・ドンネの初代覇者となった。
優勝者インタビューでウィーベスは「選手キャリアの中で最も嬉しい勝利の1つ。チームで繋げたこのレースは、勝利で締めくくらなければならなかった。チプレッサから脚に力を感じており、ポッジオの頂上を5番手で通過した時点で、勝利が狙えると確信した」と振り返った。
成功と未来への課題

2位を喜ぶマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
フォスが「とても美しいレースで、走ることができて良かった。これが今度の素晴らしい大会の始まりであることを願っている」というように、大成功で終わった第1回目。しかしピーテルセは「間違いなく素晴らしいレース」としながらも、「最低でもレース距離を200kmにして欲しい。今回は皆の脚がフレッシュな状態でポッジオに突入した。もし200km以上のレースになれば更に厳しい戦いになるから」と、来年以降に向けた課題も口にしている。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

2004年のロンド・ファン・フラーンデレンから始まり、2017年のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファム、2021年のパリ〜ルーベ・ファム。そして今年、新たに女子のモニュメントに仲間入りしたのが、3月22日に行われたミラノ〜サンレモ・ドンネだ。
1999年から2005年まで「プリマヴェーラ・ローザ」という名前で開催されていたものの、ミラノ〜サンレモの名を冠するのは今年が初。その初代王者に、集団スプリントを制したロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)が輝いた。
チプレッサ、ポッジオでの戦略と攻防

1つ目の勝負所であるチプレッサで形成された12名の先頭集団に後続が追いつき、続くポッジオの頂上手前でフランス王者のジュリエット・ラブース(FDJスエズ)がアタック。しかしその動きは決まらず、頂上を先頭通過したデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)は「私たちはレースを支配し、戦い、勝利を信じた。でも勝つには十分ではなかった」とレース後に語った。
勝利したウィーベスは、その頂上を5番手で通過。チームメイトであるロッテ・コペッキー(ベルギー)は、「他のチームが激しいレース展開に持ち込むと思ったが、そうはならなかった。ロレーナは私よりも集団前方でポッジオの頂上を通過した。(先頭付近に出なかったのは)背後からのアタックを誘発してしまうと思ったから」と振り返った。
ロンゴボルギーニの奇襲とコペッキーの献身

そしてフォレリングと下りの得意なプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が縦長にした集団から、残り4km地点でエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)がアタック。「(初開催ということもあり)予測不可能なレース展開になると考え、アタックを試みた」とロンゴボルギーニ。「しかし、残り100mで捕まってしまった」と悔しさを滲ませた。
先行するロンゴボルギーニを集団先頭で追い上げたのは、アルカンシエルを纏うコペッキーだった。「(自分の勝利を顧みず)追走することに一瞬の躊躇もなかった」と語る。

しかし最終ストレートに入り、ウィーベスが「驚いた」と語るように、先にスプリントを開始したのはマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)だった。「作戦通りスプリントに持ち込むことができた。力を尽くして踏み込んだので、2位という結果は満足」と語ったフォス。そしてウィーベスがミラノ〜サンレモ・ドンネの初代覇者となった。
優勝者インタビューでウィーベスは「選手キャリアの中で最も嬉しい勝利の1つ。チームで繋げたこのレースは、勝利で締めくくらなければならなかった。チプレッサから脚に力を感じており、ポッジオの頂上を5番手で通過した時点で、勝利が狙えると確信した」と振り返った。
成功と未来への課題

フォスが「とても美しいレースで、走ることができて良かった。これが今度の素晴らしい大会の始まりであることを願っている」というように、大成功で終わった第1回目。しかしピーテルセは「間違いなく素晴らしいレース」としながらも、「最低でもレース距離を200kmにして欲しい。今回は皆の脚がフレッシュな状態でポッジオに突入した。もし200km以上のレースになれば更に厳しい戦いになるから」と、来年以降に向けた課題も口にしている。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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