2025/04/02(水) - 19:00
スコットが誇るロードバイクシリーズADDICT。現在はレースモデルのADDICT RCと、エンデュランスモデルのADDICTの二種類がラインアップされており、レーサーからホビーサイクリストまでADDICTの乗り味を堪能しやすくなっている。今回はそのエンデュランスモデルをインプレッションした。

スコット ADDICT 40
スコットの名車ADDICTは誕生から「超軽量バイク」としてロードバイク史に名を刻んできた。初代モデルから築き上げた軽量性というアイデンティティは、現在に至るまでスコットのロードバイクラインナップの中核を担い続けている。2025年モデルでは、フラッグシップモデルであるADDICT RCがフルモデルチェンジを果たし、改めてその軽量性のアイデンティティを世界に示した。
このADDICTシリーズは現在、プロフェッショナルレースのために開発された「ADDICT RC」と、ホビーサイクリストのために最適化された「ADDICT」という2つの系統に分かれている。Q36.5プロサイクリングチームの選手たちが競技で使用するのがADDICT RCであり、今回レビューするADDICTはエンデュランスモデルとして、日常のライドを豊かにする存在だ。

エアロと快適性をバランスさせるシートステー 
ダウンチューブはエアロを意識した形状が採用されている 
ADDICTのフォークはワイドスタンスに作られている
エンデュランスという位置付けの一台ながらADDICTの造形はADDICT RCとは見分けがつかないほど似ている。エアロx軽量モデルのコンセプトで作られた形状や、ケーブルが露出しないルーティング、フォーク形状はほぼ同一と言っても過言ではない。細部を見れば、シートポストが汎用丸型27.2mm径など違いはあるものの、DNAは明確に共通している。
しかし、両モデルで大きく異なるのはジオメトリーだ。エンデュランスモデルであるADDICTは、長距離ライドの快適性を追求し、より高めのスタックハイト、緩やかなヘッドアングルを採用。さらにチェーンステー長を10mm延長することで、安定感のある乗り心地を求めている。これはアグレッシブなポジションや、瞬発力が求められるレース志向のADDICT RCとは異なるアプローチだ。

フェンダー用のアイレットも備えられている 
ADDICTはスタンダードなハンドルやステムで構成されている

ADDICT 40はシマノ105がアセンブルされている 
標準で32Cのタイヤがアセンブルされている
素材においても、ADDICT RCのHMXカーボンに対し、ADDICTではHMFカーボンを採用。レースモデルと同様にFEA(有限要素解析)技術でカーボンレイアップを最適化しながらも、日常使いに理想的な剛性感を実現している。
フレーム重量は1099g、フォークは390g、ハンドルバーは175g、ステムは220gというエンデュランスロードとしての軽量性を維持しつつ、ホビーライダーにぴったりな剛性感にアレンジすることで、懐の深い一台を実現している。さらにシンクロス製のアルミパーツもフレームに合わせて剛性や軽量性をバランスさせているトータルパッケージとしてバイクが開発されていることも特徴だ。

BB周りは自然に形作られ、剛性と快適性のバランスを整えた 
エンドはフレームで挟み込んだリプレイサブル仕様が採用される
スコットの技術力はケーブル内装方式”エキセントリック・バイクフォークシャフト”にも表れている。特許を取得済みのこの技術は、ヘッドチューブ内を通るフォークコラムを通常よりも3mm後方にオフセットさせるもの。コラムが後方に移動することで発生した空間に油圧ブレーキホース2本と、変速用ケーブルを無理なく通すことが可能となる。機械式コンポーネントにも対応してくれるという汎用性の高い技術だ。
さらにフォークエンド、リアエンドがリプレイサル仕様ということも注目したいポイント。これはADDICT RCを可能な限り軽くするために生み出されたテクノロジーで、エンド部分を中空とすることでダイエットに成功している。

ADDICTシリーズは汎用的な丸型ポストが採用されている 
”ADDICT”はエンデュランスモデルとして開発が行われている 
スタックは高めに設計されている
タイヤクリアランスは35mmまで。最大サイズのタイヤを装着すればADDICTは路面の状況を気にせず走破できるマルチユースバイクとなる。大きなエアボリュームも得られるため、快適性にも期待できる。また、フェンダーを装備することもでき、ツーリング仕様として組める点もユーザーフレンドリーだ。
今回テストするADDICT 40は、シマノ105 DI2をメインコンポーネントに据えたモデル。CHAMPION BLACKとICEBERG GREEN、BAHAMA YELLOWという3種類のカラーリングが用意されており、3車種揃えた写真も下記で掲載中。絶妙な色味はぜひチェックしてもらいたい。価格は495,000円(税込)。テストを行ったのはアルディナサイクラリーの成毛千尋と、シクロワイアード編集部の高木三千成だ。それではインプレッションに移ろう。
ーインプレッション
「走りが軽い一台。速く、快適に走りたいサイクリストに向けたモデル」成毛千尋(アルディナサイクラリー)

「走りが軽い一台。速く、快適に走りたいサイクリストに向けたモデル」成毛千尋(アルディナサイクラリー) photo:Kenta Onoguchi
ADDICT 30はエンデュランスロードとして位置づけられるバイクですが、最初の印象として強く感じたのはその軽さです。登りで乗ってみると、今までの「エンデュランスロード」というイメージとは異なることに気づかされました。それでいてレーシングバイクにありがちな角が立ったような感じがなく、非常に乗りやすい特性を持っています。
言わずとも知れたADDICTの名前が使われているので、当初は剛性が高いと想定していましたが、実際に乗車してみても過度な硬さは感じられません。もちろんADDICTシリーズの特徴であるペダリングに対しての反応性はシャープです。
この適度な剛性感には30Cタイヤの採用も大きく影響していると思われます。快適性が向上しているだけでなく、下りでの不安感も皆無です。レースバイク特有の緊張感がなく、リラックスした姿勢で気持ちよく走行できる点が魅力的です。
乗りこなしやすさについては、ジオメトリー設計も重要な要素となっています。通常のレースバイクがスパルタンな印象を与えるのに対し、このADDICTは十分な安定性も備えています。テストバイクはXSサイズでしたが、ポジションが窮屈になることなく、余裕のあるライディングポジションで乗れました。スタックが高いジオメトリーによって上体の姿勢が楽になるため、長時間走行時に疲れにくいのはメリットがあります。

「上りでも軽さを感じられる一台」成毛千尋(アルディナサイクラリー) photo:Kenta Onoguchi
特筆すべきはギミックに頼らずバイクジオメトリーと基本設計で快適性を確保している点です。これは走りが軽くて速いエンデュランスバイクのトレンドを踏まえていると思います。スコットは走行性能の軽さも、快適性に重要な要素として位置付けているようです。
純粋なレーシングバイクとしては満点とはいかなくても、90点は取れるのではないでしょうか。それほどまでに走りの軽快感が印象的でした。レースだけを走る方には少し物足りなさを感じさせるかも知れませんが、日本の一般的なサイクリングで平均速度が25km/h程度になるようなサイクリストにとって満足できる一台と言えます。
週末はサイクリングするけど、時折レースイベントに参加したいというライダーに最適なバイクだと思います。完成車パッケージのままでも十分楽しめますが、ホイールを軽量なカーボンモデルにアップグレードすると、さらに魅力を引き出すことができるでしょう。タイヤも32Cや35Cなど太いものを選べば、走れるフィールドも広がりますし、印象としては何でもこなせるロードバイクでした。
「スポーツバイクを楽しむならこの一台。走りの良さが際立つエンデュランスモデル」高木三千成(シクロワイアード編集部)

「スポーツバイクを楽しむならこの一台。走りの良さが際立つエンデュランスモデル」高木三千成(シクロワイアード編集部) photo:Kenta Onoguchi
良い意味で期待を裏切られますね、エンデュランスバイクだと聞いていたのでもっとまったりとした乗り味を想像していたのですが、思った以上にキビキビと走ってくれるのには驚かされました。
最近、エンデュランスバイクのテストをするたびに驚かされているような気もするのですが(笑)、実際に乗ってみると本当によく走るんですよ。ピュアレーシングモデルと比べると、スプリントやアタックといった非常に限られた瞬間での反応の鋭さを除けば、遜色ない。
巡航でスピードを維持するのはもちろん、そこまで速度を乗せていくシークエンスもスムーズです。下りではタイヤの太さも相まって、下手なレーシングバイクよりも攻めて行けるだけの性能を発揮してくれます。

「本当によく走ってくれる。ADDICTらしさがある」高木三千成(シクロワイアード編集部) photo:Kenta Onoguchi
僕たちの世代からすると、アディクト=軽量バイクという印象があるんですが、手に持ってみると重さは感じるんですよ。でも、走り出すと挙動の軽さは記憶の中のアディクトに通じている。
そういった走りの良さ、軽さを強く感じる一方で、脚にくるような硬さは一切無い。ポジション的にもかなりアップライトな設定なので、長時間乗るにはもってこいなのは間違いない。

どのカラーも自然光下で魅力が引き出される photo:Kenta Onoguchi
特に魅力的に感じるのが直進安定性の高さですね。ホイールベースが若干長いのでしょうか、全然ラインがぶれることなくビシッとまっすぐ走っていける。路面が凹んでいるような箇所でもハンドルが取られにくいので、安心できます。
この特性はロングライドには重要で、長い時間、長い距離を走るほどてき面に効いてきますね。リラックスして走れるので、疲労しづらいですし視野も広くなり安全でもあります。

CHAMPION BLACKはラメカラーが映える photo:Kenta Onoguchi
フェンダーなどが取り付けやすい拡張性の高さも好感が持てます。個人的にはちょっとこのバイクで過酷なチャレンジをしてみたいですね。例えばキャノンボールのような、速さと距離の両方を求められ、自分の限界を探っていくような遊び方こそ、このバイクには似つかわしいと感じます。
もちろん、そこまで過激な方面へと行かなくても十分にこのバイクの良さは味わえると思います。アルプスあづみのセンチュリーライドのようなロングライドイベントでも、疲れてくる後半をもっと楽しめるようになるでしょうし、余裕を持って走り切れるようになるでしょう。

ADDICT 40のカラーバリエーション三種類が揃う photo:Kenta Onoguchi
スコット ADDICT 40
フレーム:Addict HMF Carbon Frame
フォーク:Addict HMF Carbon Fork
コンポーネント:Shimano 105 Di2 Disc 24 Speed
ホイール:Syncros RP2.0 Disc
タイヤ:Schwalbe ONE Tires 32C
カラー:CHAMPION BLACK、ICEBERG GREEN、BAHAMA YELLOW
サイズ:XXS、XS、S、M、L
価格:495,000円(税込)
インプレッションライダーのプロフィール

成毛千尋(アルディナサイクラリー) 成毛千尋(アルディナサイクラリー)
東京・小平市にあるアルディナサイクラリーの店主。Jプロツアーを走った経験を持つ強豪ライダーで、2009年ツール・ド・おきなわ市民200km4位、2018年グランフォンド世界選手権にも出場。ロードレース以外にもツーリングやトライアスロン経験を持ち、自転車の多様な楽しみ方を提案している。初心者からコアなサイクリストまで幅広く歓迎しており、ユーザーに寄り添ったショップづくりを心がける。奥さんと二人でお店を切り盛りしており女性のお客さんもウェルカムだ。
アルディナサイクラリー

高木三千成(シクロワイアード編集部) 高木三千成(シクロワイアード編集部)
学連で活躍したのち、那須ブラーゼンに加入しJプロツアーに参戦。東京ヴェントスを経て、さいたまディレーブでJCLに参戦し、チームを牽引。シクロクロスではC1を走り、2021年の全日本選手権では10位を獲得した。
text:Naoki Yasuoka, Gakuto Fujiwara
photo:Makoto AYANO, Kenta Onoguchi

スコットの名車ADDICTは誕生から「超軽量バイク」としてロードバイク史に名を刻んできた。初代モデルから築き上げた軽量性というアイデンティティは、現在に至るまでスコットのロードバイクラインナップの中核を担い続けている。2025年モデルでは、フラッグシップモデルであるADDICT RCがフルモデルチェンジを果たし、改めてその軽量性のアイデンティティを世界に示した。
このADDICTシリーズは現在、プロフェッショナルレースのために開発された「ADDICT RC」と、ホビーサイクリストのために最適化された「ADDICT」という2つの系統に分かれている。Q36.5プロサイクリングチームの選手たちが競技で使用するのがADDICT RCであり、今回レビューするADDICTはエンデュランスモデルとして、日常のライドを豊かにする存在だ。



エンデュランスという位置付けの一台ながらADDICTの造形はADDICT RCとは見分けがつかないほど似ている。エアロx軽量モデルのコンセプトで作られた形状や、ケーブルが露出しないルーティング、フォーク形状はほぼ同一と言っても過言ではない。細部を見れば、シートポストが汎用丸型27.2mm径など違いはあるものの、DNAは明確に共通している。
しかし、両モデルで大きく異なるのはジオメトリーだ。エンデュランスモデルであるADDICTは、長距離ライドの快適性を追求し、より高めのスタックハイト、緩やかなヘッドアングルを採用。さらにチェーンステー長を10mm延長することで、安定感のある乗り心地を求めている。これはアグレッシブなポジションや、瞬発力が求められるレース志向のADDICT RCとは異なるアプローチだ。




素材においても、ADDICT RCのHMXカーボンに対し、ADDICTではHMFカーボンを採用。レースモデルと同様にFEA(有限要素解析)技術でカーボンレイアップを最適化しながらも、日常使いに理想的な剛性感を実現している。
フレーム重量は1099g、フォークは390g、ハンドルバーは175g、ステムは220gというエンデュランスロードとしての軽量性を維持しつつ、ホビーライダーにぴったりな剛性感にアレンジすることで、懐の深い一台を実現している。さらにシンクロス製のアルミパーツもフレームに合わせて剛性や軽量性をバランスさせているトータルパッケージとしてバイクが開発されていることも特徴だ。


スコットの技術力はケーブル内装方式”エキセントリック・バイクフォークシャフト”にも表れている。特許を取得済みのこの技術は、ヘッドチューブ内を通るフォークコラムを通常よりも3mm後方にオフセットさせるもの。コラムが後方に移動することで発生した空間に油圧ブレーキホース2本と、変速用ケーブルを無理なく通すことが可能となる。機械式コンポーネントにも対応してくれるという汎用性の高い技術だ。
さらにフォークエンド、リアエンドがリプレイサル仕様ということも注目したいポイント。これはADDICT RCを可能な限り軽くするために生み出されたテクノロジーで、エンド部分を中空とすることでダイエットに成功している。



タイヤクリアランスは35mmまで。最大サイズのタイヤを装着すればADDICTは路面の状況を気にせず走破できるマルチユースバイクとなる。大きなエアボリュームも得られるため、快適性にも期待できる。また、フェンダーを装備することもでき、ツーリング仕様として組める点もユーザーフレンドリーだ。
今回テストするADDICT 40は、シマノ105 DI2をメインコンポーネントに据えたモデル。CHAMPION BLACKとICEBERG GREEN、BAHAMA YELLOWという3種類のカラーリングが用意されており、3車種揃えた写真も下記で掲載中。絶妙な色味はぜひチェックしてもらいたい。価格は495,000円(税込)。テストを行ったのはアルディナサイクラリーの成毛千尋と、シクロワイアード編集部の高木三千成だ。それではインプレッションに移ろう。
ーインプレッション
「走りが軽い一台。速く、快適に走りたいサイクリストに向けたモデル」成毛千尋(アルディナサイクラリー)

ADDICT 30はエンデュランスロードとして位置づけられるバイクですが、最初の印象として強く感じたのはその軽さです。登りで乗ってみると、今までの「エンデュランスロード」というイメージとは異なることに気づかされました。それでいてレーシングバイクにありがちな角が立ったような感じがなく、非常に乗りやすい特性を持っています。
言わずとも知れたADDICTの名前が使われているので、当初は剛性が高いと想定していましたが、実際に乗車してみても過度な硬さは感じられません。もちろんADDICTシリーズの特徴であるペダリングに対しての反応性はシャープです。
この適度な剛性感には30Cタイヤの採用も大きく影響していると思われます。快適性が向上しているだけでなく、下りでの不安感も皆無です。レースバイク特有の緊張感がなく、リラックスした姿勢で気持ちよく走行できる点が魅力的です。
乗りこなしやすさについては、ジオメトリー設計も重要な要素となっています。通常のレースバイクがスパルタンな印象を与えるのに対し、このADDICTは十分な安定性も備えています。テストバイクはXSサイズでしたが、ポジションが窮屈になることなく、余裕のあるライディングポジションで乗れました。スタックが高いジオメトリーによって上体の姿勢が楽になるため、長時間走行時に疲れにくいのはメリットがあります。

特筆すべきはギミックに頼らずバイクジオメトリーと基本設計で快適性を確保している点です。これは走りが軽くて速いエンデュランスバイクのトレンドを踏まえていると思います。スコットは走行性能の軽さも、快適性に重要な要素として位置付けているようです。
純粋なレーシングバイクとしては満点とはいかなくても、90点は取れるのではないでしょうか。それほどまでに走りの軽快感が印象的でした。レースだけを走る方には少し物足りなさを感じさせるかも知れませんが、日本の一般的なサイクリングで平均速度が25km/h程度になるようなサイクリストにとって満足できる一台と言えます。
週末はサイクリングするけど、時折レースイベントに参加したいというライダーに最適なバイクだと思います。完成車パッケージのままでも十分楽しめますが、ホイールを軽量なカーボンモデルにアップグレードすると、さらに魅力を引き出すことができるでしょう。タイヤも32Cや35Cなど太いものを選べば、走れるフィールドも広がりますし、印象としては何でもこなせるロードバイクでした。
「スポーツバイクを楽しむならこの一台。走りの良さが際立つエンデュランスモデル」高木三千成(シクロワイアード編集部)

良い意味で期待を裏切られますね、エンデュランスバイクだと聞いていたのでもっとまったりとした乗り味を想像していたのですが、思った以上にキビキビと走ってくれるのには驚かされました。
最近、エンデュランスバイクのテストをするたびに驚かされているような気もするのですが(笑)、実際に乗ってみると本当によく走るんですよ。ピュアレーシングモデルと比べると、スプリントやアタックといった非常に限られた瞬間での反応の鋭さを除けば、遜色ない。
巡航でスピードを維持するのはもちろん、そこまで速度を乗せていくシークエンスもスムーズです。下りではタイヤの太さも相まって、下手なレーシングバイクよりも攻めて行けるだけの性能を発揮してくれます。

僕たちの世代からすると、アディクト=軽量バイクという印象があるんですが、手に持ってみると重さは感じるんですよ。でも、走り出すと挙動の軽さは記憶の中のアディクトに通じている。
そういった走りの良さ、軽さを強く感じる一方で、脚にくるような硬さは一切無い。ポジション的にもかなりアップライトな設定なので、長時間乗るにはもってこいなのは間違いない。

特に魅力的に感じるのが直進安定性の高さですね。ホイールベースが若干長いのでしょうか、全然ラインがぶれることなくビシッとまっすぐ走っていける。路面が凹んでいるような箇所でもハンドルが取られにくいので、安心できます。
この特性はロングライドには重要で、長い時間、長い距離を走るほどてき面に効いてきますね。リラックスして走れるので、疲労しづらいですし視野も広くなり安全でもあります。

フェンダーなどが取り付けやすい拡張性の高さも好感が持てます。個人的にはちょっとこのバイクで過酷なチャレンジをしてみたいですね。例えばキャノンボールのような、速さと距離の両方を求められ、自分の限界を探っていくような遊び方こそ、このバイクには似つかわしいと感じます。
もちろん、そこまで過激な方面へと行かなくても十分にこのバイクの良さは味わえると思います。アルプスあづみのセンチュリーライドのようなロングライドイベントでも、疲れてくる後半をもっと楽しめるようになるでしょうし、余裕を持って走り切れるようになるでしょう。

スコット ADDICT 40
フレーム:Addict HMF Carbon Frame
フォーク:Addict HMF Carbon Fork
コンポーネント:Shimano 105 Di2 Disc 24 Speed
ホイール:Syncros RP2.0 Disc
タイヤ:Schwalbe ONE Tires 32C
カラー:CHAMPION BLACK、ICEBERG GREEN、BAHAMA YELLOW
サイズ:XXS、XS、S、M、L
価格:495,000円(税込)
インプレッションライダーのプロフィール

東京・小平市にあるアルディナサイクラリーの店主。Jプロツアーを走った経験を持つ強豪ライダーで、2009年ツール・ド・おきなわ市民200km4位、2018年グランフォンド世界選手権にも出場。ロードレース以外にもツーリングやトライアスロン経験を持ち、自転車の多様な楽しみ方を提案している。初心者からコアなサイクリストまで幅広く歓迎しており、ユーザーに寄り添ったショップづくりを心がける。奥さんと二人でお店を切り盛りしており女性のお客さんもウェルカムだ。
アルディナサイクラリー

学連で活躍したのち、那須ブラーゼンに加入しJプロツアーに参戦。東京ヴェントスを経て、さいたまディレーブでJCLに参戦し、チームを牽引。シクロクロスではC1を走り、2021年の全日本選手権では10位を獲得した。
text:Naoki Yasuoka, Gakuto Fujiwara
photo:Makoto AYANO, Kenta Onoguchi
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