アジア選手権トラックの6日目はオムニアムが行われ、女子エリートを池田瑞紀が制覇。男子でも兒島直樹が金メダルを獲得し、日本が7大会連続で男女優勝を成し遂げた。またエリミネーション女子ジュニアでは西原夕華が銀メダルに輝いている。



マレーシア・ニライで開催中のアジア選手権トラックは6日目。前日はマディソンやケイリンなど、中距離と短距離種目で金メダルを獲得した日本勢は、この日も表彰台の高みを目指して躍動した。

オムニアム女子エリートに臨んだ池田瑞紀 photo:JCF

この日は4種目(スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレース)を行い、その総合得点で争うオムニアムが行われた。日本からは、2日目のチームパシュートで金メダルを獲得した池田瑞紀がこの種目でアジア選手権初出場を果たした。

スクラッチとテンポレースを終わり、暫定1位で臨んだエリミネーションだったが、6位で総合でも2位に順位を下げてしまう。しかし最後のポイントレースでリー・ジーウィン(香港)を上回り、見事逆転優勝を果たした。池田は「いままで他の皆(日本人選手)が優勝してきた種目だったので、すごく緊張しました。ポイントレースで1ラップできなかったのですが、スプリントで戦うと気持ちを切り替えられたので、成長を感じました」とコメントした。

見事金メダルを獲得した池田瑞紀 photo:JCF

エリミネーションで順位を落とすも、ポイントレースで首位に立った兒島直樹 photo:JCF

男子エリートのオムニアムには2連覇中の橋本英也に代わり、兒島直樹が出場した。スクラッチを2着、テンポレースを1着と順調にポイントを積み重ねる兒島は、エリミネーションで降格処分を受けて4位と後退する。しかし最後のポイントレースで途中から暫定首位に立つと、その後もポイントを重ねて優勝した。

「ホッとしました」と金メダルを獲得した兒島は語る。「上手くまとめることができたのですが、エリミネーションで降格を受けてしまいました。しかし得意なポイントレースで自分の展開に持ち込むことができました」とレースを振り返った。

オムニアム男子エリートを制した兒島直樹 photo:JCF

銀メダルを獲得した西原夕華
photo:JCF
マディソンの男子ジュニアで銅メダルを獲得した中谷友紀と松田奏太朗 photo:JCF


エリミネーションの女子ジュニアに出場した西原夕華は銀メダルに輝く。「オムニアムのエリミネーションよりは上手く走れたのですが、最後はまくられてしまったのでとても悔しいです」と語っている。

マディソンの男子ジュニアに日本は中谷友紀と松田奏太朗で臨み、銅メダルを獲得。中谷は「あまり練習もできていないなか、3位という結果は自信となりました」とコメントし、松田も「初めての挑戦だったのですが、良い経験になりました」と前向きな言葉を残している。
アジア選手権トラック2025 6日目 結果
1位 オムニアム女子エリート 池田瑞紀
1位 オムニアム男子エリート 兒島直樹
2位 エリミネーション女子ジュニア 西原夕華
3位 マディソン男子ジュニア 日本(中谷友紀、松田奏太朗)
photo:JCF