フォレリングが新天地デビュー戦で18km独走　現役復帰のファンデルブレッヘンは3位

スペイン東部バレンシアで開幕したボルタ・フェメニーナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナ。デミ・フォレリング（オランダ、FDJスエズ）が登りでファンデルブレッヘンを引き離し、18km独走で新チームに勝利をもたらした。

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欧州でのプロシリーズ初戦として行われた男子レース閉幕から4日後の2月13日、女子のボルタ・フェメニーナ・デ・ラ・コムニタ・バレンシアナ（UCI2.Pro）が開幕した。プロシリーズは2戦目であるものの、ステージレースのため例年トップ選手がシーズン初戦に選ぶ本大会。スペイン東部のバレンシアで行われる4日間は、全ステージに山岳が詰め込まれたタフなレイアウトが続く。

しかし今年は山頂フィニッシュはおろか、終盤に本格山岳の設定されたステージはなし。それでも、スタート地点にはモビスターに移籍した前回覇者マーレン・ロイサー（スイス）を筆頭に総合系の豪華メンバーが集結。特に注目を集めたのは、新チームでの初戦となったデミ・フォレリング（オランダ、FDJスエズ）と、3年のブランクを経て現役復帰したアンナ・ファンデルブレッヘン（オランダ、SDワークス・プロタイム）の2人だ。

大会初日はバレンシア湾に近い山岳地帯を巡る112kmで、序盤は平坦路を進み、コース後半に4級アルト・デ・バルチェタ（距離1.9km/平均5.2%）と2級山岳アルト・デ・バルシュ（距離4.6km/平均5.7%）を立て続けに登る丘陵ステージ。レースは序盤にマリーナ・ガラウ（スペイン、ビーピンク・イマトラ・ボンジョアンニ）が1人逃げを決め、FDJスエズなどが牽引するメイン集団が追った。

残り61km地点でガラウを引き戻したプロトンは、ひと塊のままフィニッシュを目指し進んでいく。そして4級アルト・デ・バルチェタではフォレリング擁するFDJがスピードアップを敢行。そのまま2級山岳アルト・デ・バルシュに入ると、スプリントに持ち込みたかったエリーザ・バルサモ（イタリア、リドル・トレック）などが遅れていった。

2級山岳の終盤でついにフォレリングがアタックし、唯一ファンデルブレッヘンが追従する。今季初戦にもかかわらずハイテンポで踏み続けるフォレリングは、ファンデルブレッヘンをも引き離し、山頂手前1.5km、フィニッシュまで残り18kmで単独先頭に立つ。ファンデルブレッヘンには一定のテンポで登坂していたロイサーが追いつき、2名は協力してフォレリングを追いかけた。

しかし新ジャージを纏うフォレリングは、下りから平坦路に入ってもスピードが落ちることはなかった。後続に30秒差をつけてフィニッシュラインに到達。新チームでの初戦で18km独走という、これ以上ないデビュー戦勝利を飾った。

2位を争うスプリントはロイサーが先着し、敗れたファンデルブレッヘンは3位ながら現役復帰戦で変わらぬ強さを見せた。プロトンは1分30秒遅れでやってきて、その先頭はバルサモが取っている。