NIPPOがベルギー籍UCIワールドチーム、アンテルマルシェ・ワンティと2025年1月からのスポンサーシップを締結。コンチネンタル登録の下部育成チーム「ワンティ・NIPPO・リユーズ」の共同タイトルスポンサーに就き、日本人選手の育成に注力していくという。



NIPPOとアンテルマルシェ・ワンティがパートナーシップを締結。12月20日に発表が行われた photo:INTERMARCHE-WANTY

EFプロサイクリングとの提携プロジェクト終了を発表したNIPPOの次なるチャレンジは、アンテルマルシェ・ワンティとパートナーシップを締結しての若手育成。12月20日日本時間17時にUCIコンチネンタル登録の下部育成チーム「ワンティ・NIPPO・リユーズ」の共同タイトルスポンサーとなることが発表された。

2024シーズンを「ワンティ・リユーズ・テックノルド」として活動した同チームは、アンテルマルシェ・ワンティの運営母体が2023年に立ち上げた若手育成チーム。プレスリリースによれば「元プロ選手のケビン・ヴァンメルセンの指導のもと、過去2シーズンでヨーロッパU23選手権ロードレースをはじめ、リエージュ~バストーニュ~リエージュU23、ゲント~ウェヴェルヘムU23、フランスU23選手権、ジロ・デ・イタリア・ネクストジェン、ジロ・ヴァッレ・ダオスタなど25勝以上挙げ、才能ある9選手をプロレベルに送り出し、そのうちの5選手がUCIワールドチーム アンテル・ワンティに加入」している。

NIPPOとワンティのパートナーシップによって、有望な若手選手の発掘や育成、指導が重視され、特に日本人選手の育成に重点が置かれる。今年ツール・ド・フランスでマイヨヴェール(ポイント賞)を獲得したビニヤム・ギルマイ(エリトリア)を擁する上部チームとの連携によって、日本人選手がワールドチームのメンバーとして戦うチャンスや、トレーニングキャンプへの参加による経験値向上など、多くの機会を提供していくという(実際にNIPPOの育成プログラムは、直近では留目夕陽のEFエデュケーション・イージーポスト加入を成功させた実績がある)。

UCIワールドチームであるアンテルマルシェ・ワンティとの連携も行われる photo:CorVos

また、プレスリリース内では今年までチームブリヂストンサイクリング所属の今村駿介がチームNIPPOのサポート選手となり、ヨーロッパの舞台に挑戦することも発表されている。ワンティ・NIPPO・リユーズ所属選手は1月初旬に発表が行われるという。

今村は「ヨーロッパで活動する機会をいただけたことに、NIPPOをはじめとした関係者の皆様に御礼申し上げます。(中略)トラックレースの勝負所での持久力、テクニック、戦術すべてにおいて余裕のある彼らと日常的に戦える環境に身を置くことは、自転車選手として強さを求めていくために必要だと感じています。(中略)トラックレースで培ったスピードとパワーを活かして、強いチームメートたちとUCIレースでの勝利を目指したいです」とヨーロッパの舞台に挑む意気込みを語っている。

2025年のチームNIPPO所属選手は今村駿介をはじめ、NIPPO・EF・マルティーグの藤村一磨、長島慧明、島崎将男、そして岩村元嗣(初芝立命館高等学校)、望月蓮(山梨県立吉田高等学校)、そしてシクロクロス全日本選手権で男子ジュニアカテゴリーを2連覇したばかりの成田光志(学法石川高等学校)という合計7名だ。
2025シーズン チームNIPPOサポート選手(トレーニー契約見込み、クラブチーム派遣を含む)
藤村一磨(19歳・NIPPO・EF・マルティーグ)
長島慧明(19歳・NIPPO・EF・マルティーグ)
島崎将男(19歳・NIPPO・EF・マルティーグ/中央大学)
岩村元嗣(18歳・初芝立命館高等学校 ※チームNIPPOサポートメンバー)
望月蓮(18歳・山梨県立吉田高等学校 ※チームNIPPOサポートメンバー)
成田光志(17歳・学法石川高等学校 ※チームNIPPOサポートメンバー)
今村駿介のコメント全文や、大門宏氏らのコメントが含まれたプレスリリースはこちら

text:So Isobe