2024/12/02(月) - 11:30
アイルランド開催のUCIシクロクロスワールドカップ第2戦はスピードレース。ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)とマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)がそれぞれ男女エリートレースを制した。
女子エリート:ファンエンペルに不運、独走したブラントが4連続2位の悔しさ晴らす
シクロクロス界で最高地位を誇るシリーズ戦、UCIシクロクロスワールドカップの第2戦の舞台はすっかり定番開催地となったアイルランドの首都ダブリン。中心地から10kmほど郊外に出た運動施設「スポーツ・アイルランド・キャンパス」が舞台で、好天によって芝生メインのコース上では各カテゴリーで出入りの激しいハイスピードレースが繰り広げられた。
強豪勢が揃った女子エリートレースは、隣国イギリスが誇るゾーイ・バックステッド(キャニオン・スラム)のホールショットで幕開ける。「事実上のホームレースだし、みんなが私の名前を叫んでくれるので良い走りを見せたい」と言うマルチタレント選手にはピッタリと世界女王フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が食いついた。
1周回完了を待たずにペースアップしたファンエンペルだったが、好調ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が追走して背中を捉え間髪入れずに自ら先頭に。パンクで遅れたファンエンペルは1周回かけてブラントに合流したが、砂区間の入り口でミスしてスピードを失ってしまう。ここをノートラブルで踏み抜いたブラントとは大きな差が生まれた。
先頭ブラントと2番手ファンエンペルの差は13秒。ここまでのレースを踏まえればファンエンペルが合流するかと思われたが、「ミスで力を使ったのは確かだけど今日は単純にルシンダが強かった」とその差を詰めきれない。ブラントが3週半に及ぶ1対1の追走撃から逃げ切った。
ここまで4戦連続で2位に甘んじていた元世界女王がようやく表彰台のてっぺんに返り咲くとともに、W杯ランキングでも首位浮上。「先週も調子が良かったし、今日は一人になってからフェムと同じラップタイムを刻むことができた。自分の走りには満足しているので、これからは(不得意な)スタートでできるだけ遅れないように注力していけばいいと思う」とコメントを残している。
男子エリート:激化した最終ラップで独走、ファントーレンハウトが久々のメジャーレース勝利
未だビッグスリー(ファンデルプール、ファンアールト、ピドコック)の参戦が無い男子エリートレースでは、スタート直後に大きな波乱が起きた。先頭のミカエル・ボロシュ(チェコ)がシケイン越えをミスして落車し、彼のバイクがコース上を塞いだことで後続選手が次々と突っ込んでしまう。ここに出遅れていた欧州王者ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が巻き込まれた。
バニーホップを失敗し、さらに後ろの選手に追突されて地面に投げ出されたネイスは暫く地面に伏していたものの、やがてバイクに跨ってレースを続行。数周回をこなしたのちにレースから降りている。
W杯リーダーのエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)やピム・ロンハール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)、フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム)といった面々が先頭グループを組む中、マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)がシューズのダイヤルが壊れるトラブルに見舞われた。ピットでシューズを履き替えてポジションを落としたファントーレンハウトだったが「今日は優勝を狙えるほど調子が良かった」とすぐさま先頭復帰を叶えた。
大人数の先頭グループの中で、終盤戦に動いたのはここまで静観してきたイゼルビットだった。隊列を縦に引き伸ばして攻撃を続けたが、乗車でクリアすべき登坂でミス。イゼルビットの失速にチャンスを見出したファントーレンハウトが猛烈な勢いで先頭を奪い、そのままリードを広げ続けた。
昨年、一昨年と欧州選手権2連覇を叶えたベテランが、その時以来となるメジャーレース勝利を達成。「シューズにトラブルが起きた時はもう終わったと思ったよ。でも調子は良くてすぐに復帰できた。また勝つことができて嬉しいよ。先週はよく走れたし、今日はもっとうまく走れる自信があったんだ」と言うファントーレンハウトはチームメイトのイゼルビットからW杯ランキング首位の座を受け継ぐことに成功している。以下、ドーピング騒動からの復帰後調子を上げるトーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP)が2位で、オルツが3位だった。
女子エリート:ファンエンペルに不運、独走したブラントが4連続2位の悔しさ晴らす
シクロクロス界で最高地位を誇るシリーズ戦、UCIシクロクロスワールドカップの第2戦の舞台はすっかり定番開催地となったアイルランドの首都ダブリン。中心地から10kmほど郊外に出た運動施設「スポーツ・アイルランド・キャンパス」が舞台で、好天によって芝生メインのコース上では各カテゴリーで出入りの激しいハイスピードレースが繰り広げられた。
強豪勢が揃った女子エリートレースは、隣国イギリスが誇るゾーイ・バックステッド(キャニオン・スラム)のホールショットで幕開ける。「事実上のホームレースだし、みんなが私の名前を叫んでくれるので良い走りを見せたい」と言うマルチタレント選手にはピッタリと世界女王フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が食いついた。
1周回完了を待たずにペースアップしたファンエンペルだったが、好調ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が追走して背中を捉え間髪入れずに自ら先頭に。パンクで遅れたファンエンペルは1周回かけてブラントに合流したが、砂区間の入り口でミスしてスピードを失ってしまう。ここをノートラブルで踏み抜いたブラントとは大きな差が生まれた。
先頭ブラントと2番手ファンエンペルの差は13秒。ここまでのレースを踏まえればファンエンペルが合流するかと思われたが、「ミスで力を使ったのは確かだけど今日は単純にルシンダが強かった」とその差を詰めきれない。ブラントが3週半に及ぶ1対1の追走撃から逃げ切った。
ここまで4戦連続で2位に甘んじていた元世界女王がようやく表彰台のてっぺんに返り咲くとともに、W杯ランキングでも首位浮上。「先週も調子が良かったし、今日は一人になってからフェムと同じラップタイムを刻むことができた。自分の走りには満足しているので、これからは(不得意な)スタートでできるだけ遅れないように注力していけばいいと思う」とコメントを残している。
男子エリート:激化した最終ラップで独走、ファントーレンハウトが久々のメジャーレース勝利
未だビッグスリー(ファンデルプール、ファンアールト、ピドコック)の参戦が無い男子エリートレースでは、スタート直後に大きな波乱が起きた。先頭のミカエル・ボロシュ(チェコ)がシケイン越えをミスして落車し、彼のバイクがコース上を塞いだことで後続選手が次々と突っ込んでしまう。ここに出遅れていた欧州王者ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が巻き込まれた。
バニーホップを失敗し、さらに後ろの選手に追突されて地面に投げ出されたネイスは暫く地面に伏していたものの、やがてバイクに跨ってレースを続行。数周回をこなしたのちにレースから降りている。
W杯リーダーのエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)やピム・ロンハール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)、フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム)といった面々が先頭グループを組む中、マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)がシューズのダイヤルが壊れるトラブルに見舞われた。ピットでシューズを履き替えてポジションを落としたファントーレンハウトだったが「今日は優勝を狙えるほど調子が良かった」とすぐさま先頭復帰を叶えた。
大人数の先頭グループの中で、終盤戦に動いたのはここまで静観してきたイゼルビットだった。隊列を縦に引き伸ばして攻撃を続けたが、乗車でクリアすべき登坂でミス。イゼルビットの失速にチャンスを見出したファントーレンハウトが猛烈な勢いで先頭を奪い、そのままリードを広げ続けた。
昨年、一昨年と欧州選手権2連覇を叶えたベテランが、その時以来となるメジャーレース勝利を達成。「シューズにトラブルが起きた時はもう終わったと思ったよ。でも調子は良くてすぐに復帰できた。また勝つことができて嬉しいよ。先週はよく走れたし、今日はもっとうまく走れる自信があったんだ」と言うファントーレンハウトはチームメイトのイゼルビットからW杯ランキング首位の座を受け継ぐことに成功している。以下、ドーピング騒動からの復帰後調子を上げるトーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP)が2位で、オルツが3位だった。
UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第2戦 女子エリート結果
1位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 47:24 |
2位 | フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:24 |
3位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) | +1:03 |
4位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | +1:13 |
5位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | +1:17 |
6位 | アンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ) | +1:34 |
7位 | マリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム) | +1:55 |
8位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +2:11 |
9位 | レオニー・ベントフェルド(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:13 |
10位 | アニック・ファンアルフェン(オランダ、シクロクロスレッズ) | +2:14 |
UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第2戦 男子エリート結果
1位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | 57:26 |
2位 | トーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP) | +0:01 |
3位 | フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム) | |
4位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:02 |
5位 | ヨラン・ウィズーレ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:09 |
6位 | ピム・ロンハール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:12 |
7位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:16 |
8位 | ケヴィン・クーン(スイス、シャルル・リエジョア・ロースタリー) | +0:40 |
9位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:49 |
10位 | ヘルベン・クイペルス(ベルギー、シャルル・リエジョア・ロースタリー) | +0:58 |
text:So.Isobe
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