2024/11/02(土) - 06:07
欧州選手権の前日に名物レース「コッペンベルグクロス」が開催。ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)とフェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)がライバル勢を引き離した。
UCIワールドカップとテレネット・スーパープレスティージュに並ぶ、シクロクロス3大シリーズの一戦「X2Oバットカームルス・トロフェー」が開幕。着順によるポイントではなく、フィニッシュタイムの累積で総合ランキングを決めるユニークな戦いであり、今年は11月1日のコッペンベルグクロスに始まり、元旦のGPスヴェンネイスを経て2月16日のブリュッセル自由大学シクロクロスで終わる合計8戦が用意されている。
UCIワールドカップとテレネット・スーパープレスティージュに並ぶ、シクロクロス3大シリーズの一戦「X2Oバットカームルス・トロフェー」が開幕。着順によるポイントではなく、フィニッシュタイムの累積で総合ランキングを決めるユニークな戦いであり、今年は11月1日のコッペンベルグクロスに始まり、元旦のGPスヴェンネイスを経て2月16日のブリュッセル自由大学シクロクロスで終わる合計8戦が用意されている。
X2Oトロフェー2024-2025レースカレンダー
第1戦 | 11月1日 | オウデナールデ/コッペンベルグクロス(ベルギー) |
第2戦 | 11月10日 | ロケレン/ラペンクロス(ベルギー) |
第3戦 | 11月17日 | ハンメ/フランドリアンクロス(ベルギー) |
第4戦 | 12月14日 | へレンタルス(ベルギー) |
第5戦 | 1月1日 | バール/GPスヴェンネイス(ベルギー) |
第6戦 | 1月3日 | コクサイデ/フラームス・ドゥイネンクロス |
第7戦 | 2月9日 | リール/クワラテンクロス(ベルギー) |
第8戦 | 2月16日 | ブリュッセル/スーダル・ブリュッセル自由大学シクロクロス(ベルギー) |
11月1日(金)に開催されたコッペンベルグクロスは、その名の通り春のクラシックレースでお馴染みの悪名高き石畳激坂コッペンベルグ(登坂距離500m/最大勾配22%)を組み込んだ名物レース。
コッペンベルグだけではなく、高低差の大きい丘陵区間の上り下りやキャンバーを含むベルギー屈指の難コースとして知られ、磨かれた石が連続するコッペンベルグはシクロクロスタイヤですら安定して走ることを拒む。トップ選手であればギリギリ乗車できるような急坂に、激しい凹凸の草地など、トップ勢が「シーズントップレベルのタフコース」と口を揃え、トップ10内でも大差が付くことが常。勝つことがステータスとされる大会であり、翌日2日・3日に開催されるヨーロッパ選手権に向けても重要な一戦となる。
女子エリート:ファンエンペルが復活勝利
女子レースを掌握したのは、アルカンシエルを着るフェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)だった。ロードシーズンからのコンディショニング中で、これまで勝ち星のなかった世界女王は、序盤に絡んでいたルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)とサラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン)を置き去りに。力強い走りで独走体制を築き上げた。
「アタックしてからフィニッシュまで長かったので、自信を持つことが何よりも大切だった。リズムをコントロールする必要があったし、厳しいペースを維持しなきゃいけなかった」と言うファンエンペルが独走。昨シーズン見せたような強い勝ち方で今季2勝目を掴み取った。
「CXカレンダーの中で一番好きなレース。3年連続ここで勝ててとても嬉しいし、努力してきたことが結果として現れたのでなおさら。明日からのヨーロッパ選手権は高速レイアウトでアタックが決まりにくいコースだと思う。楽しみ」と、3年連続の欧州女王戴冠に向けて好感触を得たコメントを残している。
男子エリート:ファンデルハールが独走勝利 復帰したアールツは3位表彰台
男子レースは序盤からベルギー王者エリ・イゼルビットと欧州王者マイケル・ファントーレンハウトのパウェルスサウゼン・ビンゴール勢が抜け出したものの、復調したティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)と、ドーピング騒動で所属チームを失い、無実を訴え続けたのちに復帰したトーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP)が合流する。さらにラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が追いつき、ライバル勢がピットインしたタイミングを突いてバイク無交換作戦でアタックした。
バイク交換マストと思われた裏をついたファンデルハールが、パワー区間でも、テクニカル区間でもハイペースを維持してリードを広げる。追走に回ったイゼルビットを最終的に35秒近く離し、ファンデルハールが今季早くも3勝目、3大シリーズでは初勝利を飾った。
「僕にとってコッペンベルグクロスはシーズンで勝ちたいレースの一つ。ジュニア時代からこのレースを走っているからコースは知り尽くしているし、パヴェ(石畳)でできたトロフィーを欲しいと思っていたんだ。ついにやったよ」と喜ぶファンデルハール。2位はイゼルビットで、3位にはアールツが入り、復帰後初の表彰台を射止める結果となった。
コッペンベルグだけではなく、高低差の大きい丘陵区間の上り下りやキャンバーを含むベルギー屈指の難コースとして知られ、磨かれた石が連続するコッペンベルグはシクロクロスタイヤですら安定して走ることを拒む。トップ選手であればギリギリ乗車できるような急坂に、激しい凹凸の草地など、トップ勢が「シーズントップレベルのタフコース」と口を揃え、トップ10内でも大差が付くことが常。勝つことがステータスとされる大会であり、翌日2日・3日に開催されるヨーロッパ選手権に向けても重要な一戦となる。
女子エリート:ファンエンペルが復活勝利
女子レースを掌握したのは、アルカンシエルを着るフェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)だった。ロードシーズンからのコンディショニング中で、これまで勝ち星のなかった世界女王は、序盤に絡んでいたルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)とサラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン)を置き去りに。力強い走りで独走体制を築き上げた。
「アタックしてからフィニッシュまで長かったので、自信を持つことが何よりも大切だった。リズムをコントロールする必要があったし、厳しいペースを維持しなきゃいけなかった」と言うファンエンペルが独走。昨シーズン見せたような強い勝ち方で今季2勝目を掴み取った。
「CXカレンダーの中で一番好きなレース。3年連続ここで勝ててとても嬉しいし、努力してきたことが結果として現れたのでなおさら。明日からのヨーロッパ選手権は高速レイアウトでアタックが決まりにくいコースだと思う。楽しみ」と、3年連続の欧州女王戴冠に向けて好感触を得たコメントを残している。
男子エリート:ファンデルハールが独走勝利 復帰したアールツは3位表彰台
男子レースは序盤からベルギー王者エリ・イゼルビットと欧州王者マイケル・ファントーレンハウトのパウェルスサウゼン・ビンゴール勢が抜け出したものの、復調したティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)と、ドーピング騒動で所属チームを失い、無実を訴え続けたのちに復帰したトーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP)が合流する。さらにラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が追いつき、ライバル勢がピットインしたタイミングを突いてバイク無交換作戦でアタックした。
バイク交換マストと思われた裏をついたファンデルハールが、パワー区間でも、テクニカル区間でもハイペースを維持してリードを広げる。追走に回ったイゼルビットを最終的に35秒近く離し、ファンデルハールが今季早くも3勝目、3大シリーズでは初勝利を飾った。
「僕にとってコッペンベルグクロスはシーズンで勝ちたいレースの一つ。ジュニア時代からこのレースを走っているからコースは知り尽くしているし、パヴェ(石畳)でできたトロフィーを欲しいと思っていたんだ。ついにやったよ」と喜ぶファンデルハール。2位はイゼルビットで、3位にはアールツが入り、復帰後初の表彰台を射止める結果となった。
X2Oトロフェー2024-2025第1戦 女子エリート結果
1位 | フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 39:51 |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:31 |
3位 | サラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン) | +1:35 |
4位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | +2:00 |
5位 | アンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ) | +2:05 |
6位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +3:55 |
7位 | シャイディー・ファンシナエィ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +4:57 |
8位 | キオナ・クラッベ(ベルギー) | +5:06 |
9位 | アンナ・カイ(イギリス、プロキシムス・シクリス・アルファモーターホーム) | +5:11 |
10位 | ジェミー・デベール(オランダ) | +5:33 |
X2Oトロフェー2024-2025第1戦 男子エリート結果
1位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | 1:00:34 |
2位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:34 |
3位 | トーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP) | +0:54 |
4位 | ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +1:30 |
5位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +1:32 |
6位 | ピム・ロンハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +1:48 |
7位 | ランダー・ロックス(ベルギー) | +2:07 |
8位 | トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +2:16 |
9位 | ヴィクトール・ファンデプッテ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP) | +2:38 |
10位 | イェンス・アダムス(ベルギー) | +2:55 |
text:So.Isobe
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