2024/10/19(土) - 21:55
ジャパンカップと同じコースを使用して行われたオープンレース。男子は序盤から先行した集団に乗り、最後は独走に持ち込んだ宇賀隆貴(さいたま佐渡サンブレイブ)が優勝。女子は阿部花梨(イナーメ信濃山形)が御処野好美を振り切って優勝した。
ジャパンカップの男女オープンレースは、文字通りジュニア以上の選手なら誰でも出場できるレース。JCF登録選手およびUCI登録選手で、全国大会出場経験者であることが参加資格となるが、普段は別カテゴリーで走る選手が同じ集団で走る、「無差別級」とも言えるレースだ。
朝方は曇っていたものの、午前11時のスタートに合わせて晴れ間が広がる天気。10月後半にも関わらず25℃以上の夏日となり、前日に降った雨の影響で湿度が高く、秋とは思えない蒸し暑さの中でのレースとなった。
男子 終盤独走した宇賀隆貴が優勝
男子は7周72.1kmのレースに109名が出走した。序盤からオープンレース優勝経験を持つ米谷隆志(ベルマーレ・レーシングチーム)や宇賀隆貴(さいたま佐渡サンブレイブ)らが先行し、後続集団に30秒前後の差をつける。
5周目に入ると佐藤光(チームサイクラーズスネル)と、島野翔汰(恒志堂)の2名が追走し、米田と宇賀に合流。4名の先頭集団となって先行を続ける。20名ほどまで絞られたメイン集団との差は30秒から40秒を維持し、最終周回の7周目に入る。
最後の古賀志林道の登りに入ると、宇賀のペースアップにより島野と米谷が遅れ、佐藤のみが追従する。宇賀はさらにペースアップして頂上手前で佐藤を振り切って独走。下り切って県道の長い直線に出ても後続の姿は見えないほどまで一気に差を広げた。
残り100mのホームストレートに単独で姿を現した宇賀は、観客とハイタッチをする余裕を見せてフィニッシュへ。スタート時よりもやや雲が厚くなった空を仰ぐように両腕を築き上げた。
宇賀隆貴 コメント
「序盤から米谷選手と回して逃げて30秒差くらいを維持していたが、米谷選手が『登りは無理』と言ってきた。でも1人で行くにはまだ距離があったので、平地で米谷選手をうまく利用して脚を使いすぎないようにした。
最終周回で少しずつペースを上げてひとりずつちぎって行けるように、カウンターアタックを3回ぐらい仕掛けていき、頂上手前500mくらいで最後まで残った佐藤選手を振り切って1人になった。純粋な登坂力なら佐藤選手の方が上だから、最初の逃げに絡んでくると思っていたが、途中でブリッヂしてきたのは意外な展開で予想外の力を使うことになった。アタックする余裕はあったけれど、ついて来られたら最後はスプリント勝負になっていたと思う。
独走になってからは後ろの集団に追い付かれないかヒヤヒヤしていた。脚は限界だったが、どこで踏めばペースを上げられるかが解っていたので、冷静にデータを見ながら走った。
チームとしてはこれで2勝目。出来ればJプロツアーのようなライバルの多いレースで勝ちたかったのが本音だけれど、ジャパンカップは高校生の頃から勝つことに憧れていたレースなので、完勝出来て嬉しい。
ロードレースはこれが今シーズン最後のレース。この後はシクロクロスで織田聖選手や沢田時選手らを脅かせるような存在になりたい」
女子 阿部花梨が優勝
女子のレースは3周30.9km。1周目の古賀志林道の登りで御処野好美が飛び出したのをきっかけに集団がバラけ、阿部花梨(イナーメ信濃山形)、林優希(なるしまフレンドレーシングチーム)、福山舞(湾岸サイクリング・ユナイテッド)の3名が先行して後続との差を広げていく。2周目に入ると御処野が単独追走。最終周回の3周目は阿部と御処野の2名が先頭で頂上を通過する。
残り2kmを過ぎ、最後のアップダウンで阿部がアタックして御処野を振り切り、独走でフィニッシュ。2年ぶり2度目のオープンレースで初優勝を決めた。
阿部花梨 コメント
「人数が少なくて距離も短かったので、最初からハードな展開にしたかった。このコースはあまり得意ではないけれど、1分くらい頑張るのは得意なので、登りの頂上400m手前くらいから仕掛けようと考えていた。狙った通りバラバラになったので、これは行けると思った。最後は相手の状況を見ながら、残り2kmあたりでガツんと行ったら後ろが見えなくなった。脚がつりそうだったけれど、知り合いの応援も受けながら最後まで踏み切った。
登りはそれほど得意ではなく、直前に国民スポーツ大会もあったので燃え尽きていたので、どうなるんだろうと思っていた。この後はシクロクロスを楽しみながら頑張り、来年は全日本選手権で上位を目指したい」
ジャパンカップの男女オープンレースは、文字通りジュニア以上の選手なら誰でも出場できるレース。JCF登録選手およびUCI登録選手で、全国大会出場経験者であることが参加資格となるが、普段は別カテゴリーで走る選手が同じ集団で走る、「無差別級」とも言えるレースだ。
朝方は曇っていたものの、午前11時のスタートに合わせて晴れ間が広がる天気。10月後半にも関わらず25℃以上の夏日となり、前日に降った雨の影響で湿度が高く、秋とは思えない蒸し暑さの中でのレースとなった。
男子 終盤独走した宇賀隆貴が優勝
男子は7周72.1kmのレースに109名が出走した。序盤からオープンレース優勝経験を持つ米谷隆志(ベルマーレ・レーシングチーム)や宇賀隆貴(さいたま佐渡サンブレイブ)らが先行し、後続集団に30秒前後の差をつける。
5周目に入ると佐藤光(チームサイクラーズスネル)と、島野翔汰(恒志堂)の2名が追走し、米田と宇賀に合流。4名の先頭集団となって先行を続ける。20名ほどまで絞られたメイン集団との差は30秒から40秒を維持し、最終周回の7周目に入る。
最後の古賀志林道の登りに入ると、宇賀のペースアップにより島野と米谷が遅れ、佐藤のみが追従する。宇賀はさらにペースアップして頂上手前で佐藤を振り切って独走。下り切って県道の長い直線に出ても後続の姿は見えないほどまで一気に差を広げた。
残り100mのホームストレートに単独で姿を現した宇賀は、観客とハイタッチをする余裕を見せてフィニッシュへ。スタート時よりもやや雲が厚くなった空を仰ぐように両腕を築き上げた。
宇賀隆貴 コメント
「序盤から米谷選手と回して逃げて30秒差くらいを維持していたが、米谷選手が『登りは無理』と言ってきた。でも1人で行くにはまだ距離があったので、平地で米谷選手をうまく利用して脚を使いすぎないようにした。
最終周回で少しずつペースを上げてひとりずつちぎって行けるように、カウンターアタックを3回ぐらい仕掛けていき、頂上手前500mくらいで最後まで残った佐藤選手を振り切って1人になった。純粋な登坂力なら佐藤選手の方が上だから、最初の逃げに絡んでくると思っていたが、途中でブリッヂしてきたのは意外な展開で予想外の力を使うことになった。アタックする余裕はあったけれど、ついて来られたら最後はスプリント勝負になっていたと思う。
独走になってからは後ろの集団に追い付かれないかヒヤヒヤしていた。脚は限界だったが、どこで踏めばペースを上げられるかが解っていたので、冷静にデータを見ながら走った。
チームとしてはこれで2勝目。出来ればJプロツアーのようなライバルの多いレースで勝ちたかったのが本音だけれど、ジャパンカップは高校生の頃から勝つことに憧れていたレースなので、完勝出来て嬉しい。
ロードレースはこれが今シーズン最後のレース。この後はシクロクロスで織田聖選手や沢田時選手らを脅かせるような存在になりたい」
女子 阿部花梨が優勝
女子のレースは3周30.9km。1周目の古賀志林道の登りで御処野好美が飛び出したのをきっかけに集団がバラけ、阿部花梨(イナーメ信濃山形)、林優希(なるしまフレンドレーシングチーム)、福山舞(湾岸サイクリング・ユナイテッド)の3名が先行して後続との差を広げていく。2周目に入ると御処野が単独追走。最終周回の3周目は阿部と御処野の2名が先頭で頂上を通過する。
残り2kmを過ぎ、最後のアップダウンで阿部がアタックして御処野を振り切り、独走でフィニッシュ。2年ぶり2度目のオープンレースで初優勝を決めた。
阿部花梨 コメント
「人数が少なくて距離も短かったので、最初からハードな展開にしたかった。このコースはあまり得意ではないけれど、1分くらい頑張るのは得意なので、登りの頂上400m手前くらいから仕掛けようと考えていた。狙った通りバラバラになったので、これは行けると思った。最後は相手の状況を見ながら、残り2kmあたりでガツんと行ったら後ろが見えなくなった。脚がつりそうだったけれど、知り合いの応援も受けながら最後まで踏み切った。
登りはそれほど得意ではなく、直前に国民スポーツ大会もあったので燃え尽きていたので、どうなるんだろうと思っていた。この後はシクロクロスを楽しみながら頑張り、来年は全日本選手権で上位を目指したい」
ジャパンカップ 男女オープンレース 結果
オープンレース男子(72.1km) | ||
1位 | 宇賀隆貴(さいたま佐渡サンブレイブ) | 1時間53分52秒 |
2位 | 大前 翔(Roppongi Express) | +13秒 |
3位 | 高梨万里王(レバンテフジ静岡) | |
4位 | 長谷川 大(イナーメ信濃山形) | |
5位 | 松崎一勢(信州大学) | |
6位 | 米谷隆志(ベルマーレ・レーシングチーム) | |
7位 | 横矢 峻(アヴニールサイクリング・山梨) | |
8位 | 岩間来空(Team Aniki) | |
9位 | 内田宇海(弱虫ペダルサイクリングチーム) | |
10位 | 阿見寺俊哉(弱虫ペダルサイクリングチーム) | |
オープンレース女子(30.9km) | ||
1位 | 阿部花梨(イナーメ信濃山形) | 57分44秒 |
2位 | 御処野好美 | +5秒 |
3位 | 林 優希(なるしまフレンドレーシングチーム) | +47秒 |
4位 | 福山 舞(湾岸サイクリング・ユナイテッド) | +3分26秒 |
5位 | 武田和佳奈(Promotion × Athletes CYCLING) | +5分13秒 |
6位 | 中村友紀子(京浜ピストクラブ) | +9分17秒 |
7位 | 近藤ほのか(maxspeed97) |
チャレンジレース
text:Satoru Kato
photo:Satoru Kato, Yuichiro Hosoda
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photo:Satoru Kato, Yuichiro Hosoda
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