2024/10/14(月) - 09:18
単独先頭のスムルデルスがフィニッシュ手前まで粘ったシマック・レディース・ツアー第6ステージ。ウィーベスのアシストを受けたロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)がチームに6連勝をもたらし、逆転の総合優勝を果たした。
ヨーロッパにおけるワールドツアー最終戦シマック・レディース・ツアーは最終日を迎えた。この後は中国で行われるツアー・オブ・チョンミンアイランドとツアー・オブ・グワンシーで2024年の女子ワールドツアーは締めくくられる。
オランダを舞台とする本大会の第6ステージは、アルンヘムを発着地点とする145.8km。北側に設定された45kmコースを2周、その後7周する8.1kmコースには登坂距離300m(平均勾配4.7%)の短い丘が設定されている。しかしクライマーはもちろんパンチャーが有利なレイアウトではなく、この日も集団スプリントが予想された。
レースの模様に入る前に第5ステージ終了時点での総合順位を整理しておこう。リーダージャージを着用するのはフランシスカ・コッホ(ドイツ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)で、その5秒遅れでゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)、8秒遅れでロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)がつけている。バックステッドはチームメイトの全員が体調不良でリタイアし、コペッキーは前日の落車で負傷するなか共に無事スタートを切った。
この日も積極的に逃げを目指す選手は現れず、50kmを過ぎた辺りでようやくルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)が飛び出す。しかしオーストラリア王者はリードを長く保つことはできず、入れ替わるようにイラリア・サングイネティ(イタリア、リドル・トレック)が単独先頭に立つ。追いかけるメイン集団ではこの日もSDワークス・プロタイムがペースをコントロールした。
残り59kmでサングイネティも引き戻され、集団は8.1kmコースに突入。すると山岳賞でトップに立つジャンヌ・コレヴァール(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)がプロトンを飛び出し、丘の頂上に設定された山岳ポイントを加算していく。集団では丘に入る度にアタックが繰り返されたものの、これが現役ラストレースであるクリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)が抑え込んだ。
山岳賞を確定させたコレヴァールはプロトンへと戻り、今度はチームメイトのシルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)が飛び出す。今年プロ初勝利を飾った23歳のスムルデルスは粘りを見せ、単独先頭のままフラムルージュ(残り1km)を通過。しかしポイント賞ジャージを着るロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)がフィニッシュ手前で捉え、その背後からコペッキーが飛び出し先着した。
あと一歩のところまで迫ったスムルデルスを抜き、世界王者のコペッキーが意地を見せる。チームとして第2ステージから5日連続勝利を飾ると共に、10秒のボーナスタイムを得たため逆転の総合優勝に輝いた。
「6ステージ中5ステージで勝ち、更に総合優勝することができて嬉しい。昨日のステージで落車したため、ここまで脚の調子が良いとは思わなかった。チームが全力で追いかけ、粘り強かったシルケ・スムルデルスを引き戻してくれた。まさにチームワークで掴んだ完璧な例だ」と、コペッキーは喜びを語った。
2位にはリードアウトを務めたウィーベスが入り、脅威の粘りを見せたスムルデルスは4位。また第3ステージから単騎で戦ったバックステッドは総合3位で表彰台に上がるとともにヤングライダー賞を獲得している。
ヨーロッパにおけるワールドツアー最終戦シマック・レディース・ツアーは最終日を迎えた。この後は中国で行われるツアー・オブ・チョンミンアイランドとツアー・オブ・グワンシーで2024年の女子ワールドツアーは締めくくられる。
オランダを舞台とする本大会の第6ステージは、アルンヘムを発着地点とする145.8km。北側に設定された45kmコースを2周、その後7周する8.1kmコースには登坂距離300m(平均勾配4.7%)の短い丘が設定されている。しかしクライマーはもちろんパンチャーが有利なレイアウトではなく、この日も集団スプリントが予想された。
レースの模様に入る前に第5ステージ終了時点での総合順位を整理しておこう。リーダージャージを着用するのはフランシスカ・コッホ(ドイツ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)で、その5秒遅れでゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)、8秒遅れでロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)がつけている。バックステッドはチームメイトの全員が体調不良でリタイアし、コペッキーは前日の落車で負傷するなか共に無事スタートを切った。
この日も積極的に逃げを目指す選手は現れず、50kmを過ぎた辺りでようやくルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)が飛び出す。しかしオーストラリア王者はリードを長く保つことはできず、入れ替わるようにイラリア・サングイネティ(イタリア、リドル・トレック)が単独先頭に立つ。追いかけるメイン集団ではこの日もSDワークス・プロタイムがペースをコントロールした。
残り59kmでサングイネティも引き戻され、集団は8.1kmコースに突入。すると山岳賞でトップに立つジャンヌ・コレヴァール(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)がプロトンを飛び出し、丘の頂上に設定された山岳ポイントを加算していく。集団では丘に入る度にアタックが繰り返されたものの、これが現役ラストレースであるクリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)が抑え込んだ。
山岳賞を確定させたコレヴァールはプロトンへと戻り、今度はチームメイトのシルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)が飛び出す。今年プロ初勝利を飾った23歳のスムルデルスは粘りを見せ、単独先頭のままフラムルージュ(残り1km)を通過。しかしポイント賞ジャージを着るロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)がフィニッシュ手前で捉え、その背後からコペッキーが飛び出し先着した。
あと一歩のところまで迫ったスムルデルスを抜き、世界王者のコペッキーが意地を見せる。チームとして第2ステージから5日連続勝利を飾ると共に、10秒のボーナスタイムを得たため逆転の総合優勝に輝いた。
「6ステージ中5ステージで勝ち、更に総合優勝することができて嬉しい。昨日のステージで落車したため、ここまで脚の調子が良いとは思わなかった。チームが全力で追いかけ、粘り強かったシルケ・スムルデルスを引き戻してくれた。まさにチームワークで掴んだ完璧な例だ」と、コペッキーは喜びを語った。
2位にはリードアウトを務めたウィーベスが入り、脅威の粘りを見せたスムルデルスは4位。また第3ステージから単騎で戦ったバックステッドは総合3位で表彰台に上がるとともにヤングライダー賞を獲得している。
シマック・レディース・ツアー2024第6ステージ結果
1位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | 3:44:49 |
2位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
3位 | マルト・トルイアン(ベルギー、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
4位 | シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
5位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) | |
6位 | スザンヌ・アンデルセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
7位 | アリー・ウォラストン(ニュージーランド、AGインシュランス・スーダル) | |
8位 | フランシスカ・コッホ(ドイツ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
9位 | ニンケ・フィンケ(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
10位 | ラケーレ・バルビエーリ(イタリア、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) |
個人総合成績
1位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | 17:25:53 |
2位 | フランシスカ・コッホ(ドイツ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:02 |
3位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) | +0:07 |
4位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:11 |
5位 | エレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック) | +0:15 |
6位 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ) | +0:21 |
7位 | シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:23 |
8位 | フェムケ・マルクス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:26 |
9位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) | +0:37 |
10位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | +0:43 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | ジャンヌ・コレヴァール(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) |
ヤングライダー賞 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) |
チーム総合成績 | SDワークス・プロタイム |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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